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本編 最強冒険者
story104/ 妙に気になる男〜sideアレクレス〜
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ショウマが俺にサヨナラを告げ、
居なくなってしまったあと、
ユリウス兄上に“”罰“”として与えられた
書類仕事を必死にこなしながら日々を過ごしていた。
隣りに愛しい人の温もりが感じられず、
心は寂しさに包まれていた。
ショウマとの別れから数週間が経ち、
まるで彼の存在が夢のように遠く感じられた。
彼の温もり、彼の笑顔がどれほど心地良かったか、
今さらながらに思い知らされる。
ユリウス兄上は厳しい書類仕事を与えてくる。
兄上は常に完璧を求め、
ミスなど容赦なく叱り飛ばしてくる。
何度も悔しい思いをしながらも、
俺はそれに耐えて日々を過ごしていた。
部屋に戻ると、
思い出が溢れる空間に心が締め付けられる。
だけど、俺は自分に言い聞かせる。
「ここで挫けてはいけない」と。
何度も涙が零れそうになったが、
孤独感に悩まされながらも、
俺は必死に頑張っていた。
書類仕事は日々増えていき、
それに伴って忙しさも増していく。
だけど、ショウマへの思いが俺の力になっていた。
ただ、忙しくなると身の回りの事が疎かになり、
自分の時間を取ることもままならず、
心と体の疲れが溜まっていく。
それに、冒険者として、
常に身体を動かしていた俺にとって、
書類仕事は耐え難いものだった。
そんな日々を過ごし、気持ちに余裕が無くなって来た頃
以前から兄上が言っていた
俺の“”従者“”候補が見付かったと父上に言われ、
「俺には必要ない」と思ったが、
「応接室へ来るように」そう言われたので、
仕方なく重い腰を上げ、その場所に歩を進めた。
応接室に着いたので扉を開けようとしたら、
中から兄上の怒鳴り声が響き、
それと同時に目の前の扉が開き、
またそれと同時に父上と小柄な男が転がってきた。
「おわっ!え?は?父上?一体何が……
あ!ユリウス兄上どうしましたか?」
「アレクレス。貴方は此方に来なさい」
只事じゃない雰囲気で呼ばれたので、
父上の横をすり抜け兄上の元へと急いだ。
「貴方の従者にとお父様が連れて来た者ですが、
“キュリオス”でした。覚えていますか?
ショウマ君が天界へと消えたあの日、
天罰を下され、老人に退化した彼です」
そこで伝えられた“”従者“”の正体に驚き、
これまで抑えていた感情が爆発し、
父上に向かって怒鳴り散らしていた。
「何故そんな事をしたのか?」
父上の真意が分からず問いかけたら、
製紙工場で働くのがダメになったあと、
金が底を尽き困り果てて
騎士団まで父上を訪ねて来たらしい。
そこで涙ながらに訴えられて、絆されて、
「誠意をみせてくれ」とか言って、
俺の“”従者“”として連れてきたらしい。
その真意には怒りを通り越して呆れてしまった。
そんな事があったので「従者は要らない」
そう父上と兄上に言っていたのに、
留守にしている兄上が雇ったという
俺の専属従者が屋敷に留まってると報告を受けて、
目の前が真っ赤に染まった。
追い返そうと思って父上の執務室を出て
廊下を、ズンズン、進んでたら
突如として俺の部屋辺りから、
愛しい人の魔力反応を感じた。
「まさか」「天界にいるはず」「うそだろ」
「会いたかった」「俺の愛しい人」
そう呟きながら、
興奮と緊張で高鳴る鼓動を感じながら、
駆け足で急いで部屋へ向かった。
俺の部屋の隣りから、微かに人の気配を感じたので、
早く会いたい一心でドアを思い切り開けたら、
ガンッ!、という音と共に悲鳴が響いた。
ショウマだと思って扉を開けたのに、
中に居たのは桃色の髪の毛の美麗な男だけ。
(確かにショウマの魔力反応がしたのに)
そう思って当たりを見回したが、
この男以外他にはいない。
その後、セバスリンから
俺の従者だと紹介があったが、
俺には必要ないと思って、
挨拶もそこそこに執務室へ戻った。
その後、書類仕事を片付けていたのだが、
脳裏に浮かんでくるのは妙に気になるあの男、
“”フェリアス“”と名乗ったアイツで。
ショウマの事を考えたいのに、
頭を過ぎるのはあの桃色髪のアイツ。
それが俺の神経を逆撫でし、
次の日、父上への挨拶のあと
執務室について来たフェリが口答えした瞬間、
怒りが爆発し、胸倉を掴んで持ち上げてしまった。
その時にフワッと感じた空気感と
俺の腕に触れたフェリの手から、
ショウマの温もりが伝わってきて戸惑った。
魔力を感じれば真相がわかると思って、
気配と魔力の遮断を解放するように言ったのだが、
頑なに拒否してくる。
それでも問い詰めてたら、目に涙を溜めながら、
「無理です」「無理なの」「だめなのぉ」と
段々口調が砕けてきて(まさか)と思って、
一旦フェリを解放して、椅子に凭れながら思考した。
(あの言い方に、あの雰囲気、魔力解放の拒絶、
ショウマ一筋の俺が、
昨日からアイツが気になって仕方なかったのも、
フェリがショウマ本人だからじゃないのか?)
そう思ったら確かめずにはいられなくなり、
最初の仕事として“コーヒーとチョコ“を用意させた。
この世界の人間は、そんな物知らない。
但し例外が2人いる。ショウマとニクスだ。
もし、躊躇いもなく持って来たら……本人だろ。
そう思って頼んだのだが……くくく……
思惑通り、躊躇いもなく持って来たよ。
「何で知ってる?」と聞いたら
「偶々何処かで見掛けた」らしい。
そんな訳が無いだろ?この世界に無いんだから。
その後も必死に弁解してる姿が可愛くて可愛くて……
なんで姿形が違うのか分からないけど、
どんなに見た目が声が変わろうが、
俺の愛しい人には変わりない。
だから正体隠して従者をしてくれる君を
傍で堪能させて貰おう。
そして、2人で一緒に成長していこう。
そういう気持ちと共に手の甲に口付けた。
居なくなってしまったあと、
ユリウス兄上に“”罰“”として与えられた
書類仕事を必死にこなしながら日々を過ごしていた。
隣りに愛しい人の温もりが感じられず、
心は寂しさに包まれていた。
ショウマとの別れから数週間が経ち、
まるで彼の存在が夢のように遠く感じられた。
彼の温もり、彼の笑顔がどれほど心地良かったか、
今さらながらに思い知らされる。
ユリウス兄上は厳しい書類仕事を与えてくる。
兄上は常に完璧を求め、
ミスなど容赦なく叱り飛ばしてくる。
何度も悔しい思いをしながらも、
俺はそれに耐えて日々を過ごしていた。
部屋に戻ると、
思い出が溢れる空間に心が締め付けられる。
だけど、俺は自分に言い聞かせる。
「ここで挫けてはいけない」と。
何度も涙が零れそうになったが、
孤独感に悩まされながらも、
俺は必死に頑張っていた。
書類仕事は日々増えていき、
それに伴って忙しさも増していく。
だけど、ショウマへの思いが俺の力になっていた。
ただ、忙しくなると身の回りの事が疎かになり、
自分の時間を取ることもままならず、
心と体の疲れが溜まっていく。
それに、冒険者として、
常に身体を動かしていた俺にとって、
書類仕事は耐え難いものだった。
そんな日々を過ごし、気持ちに余裕が無くなって来た頃
以前から兄上が言っていた
俺の“”従者“”候補が見付かったと父上に言われ、
「俺には必要ない」と思ったが、
「応接室へ来るように」そう言われたので、
仕方なく重い腰を上げ、その場所に歩を進めた。
応接室に着いたので扉を開けようとしたら、
中から兄上の怒鳴り声が響き、
それと同時に目の前の扉が開き、
またそれと同時に父上と小柄な男が転がってきた。
「おわっ!え?は?父上?一体何が……
あ!ユリウス兄上どうしましたか?」
「アレクレス。貴方は此方に来なさい」
只事じゃない雰囲気で呼ばれたので、
父上の横をすり抜け兄上の元へと急いだ。
「貴方の従者にとお父様が連れて来た者ですが、
“キュリオス”でした。覚えていますか?
ショウマ君が天界へと消えたあの日、
天罰を下され、老人に退化した彼です」
そこで伝えられた“”従者“”の正体に驚き、
これまで抑えていた感情が爆発し、
父上に向かって怒鳴り散らしていた。
「何故そんな事をしたのか?」
父上の真意が分からず問いかけたら、
製紙工場で働くのがダメになったあと、
金が底を尽き困り果てて
騎士団まで父上を訪ねて来たらしい。
そこで涙ながらに訴えられて、絆されて、
「誠意をみせてくれ」とか言って、
俺の“”従者“”として連れてきたらしい。
その真意には怒りを通り越して呆れてしまった。
そんな事があったので「従者は要らない」
そう父上と兄上に言っていたのに、
留守にしている兄上が雇ったという
俺の専属従者が屋敷に留まってると報告を受けて、
目の前が真っ赤に染まった。
追い返そうと思って父上の執務室を出て
廊下を、ズンズン、進んでたら
突如として俺の部屋辺りから、
愛しい人の魔力反応を感じた。
「まさか」「天界にいるはず」「うそだろ」
「会いたかった」「俺の愛しい人」
そう呟きながら、
興奮と緊張で高鳴る鼓動を感じながら、
駆け足で急いで部屋へ向かった。
俺の部屋の隣りから、微かに人の気配を感じたので、
早く会いたい一心でドアを思い切り開けたら、
ガンッ!、という音と共に悲鳴が響いた。
ショウマだと思って扉を開けたのに、
中に居たのは桃色の髪の毛の美麗な男だけ。
(確かにショウマの魔力反応がしたのに)
そう思って当たりを見回したが、
この男以外他にはいない。
その後、セバスリンから
俺の従者だと紹介があったが、
俺には必要ないと思って、
挨拶もそこそこに執務室へ戻った。
その後、書類仕事を片付けていたのだが、
脳裏に浮かんでくるのは妙に気になるあの男、
“”フェリアス“”と名乗ったアイツで。
ショウマの事を考えたいのに、
頭を過ぎるのはあの桃色髪のアイツ。
それが俺の神経を逆撫でし、
次の日、父上への挨拶のあと
執務室について来たフェリが口答えした瞬間、
怒りが爆発し、胸倉を掴んで持ち上げてしまった。
その時にフワッと感じた空気感と
俺の腕に触れたフェリの手から、
ショウマの温もりが伝わってきて戸惑った。
魔力を感じれば真相がわかると思って、
気配と魔力の遮断を解放するように言ったのだが、
頑なに拒否してくる。
それでも問い詰めてたら、目に涙を溜めながら、
「無理です」「無理なの」「だめなのぉ」と
段々口調が砕けてきて(まさか)と思って、
一旦フェリを解放して、椅子に凭れながら思考した。
(あの言い方に、あの雰囲気、魔力解放の拒絶、
ショウマ一筋の俺が、
昨日からアイツが気になって仕方なかったのも、
フェリがショウマ本人だからじゃないのか?)
そう思ったら確かめずにはいられなくなり、
最初の仕事として“コーヒーとチョコ“を用意させた。
この世界の人間は、そんな物知らない。
但し例外が2人いる。ショウマとニクスだ。
もし、躊躇いもなく持って来たら……本人だろ。
そう思って頼んだのだが……くくく……
思惑通り、躊躇いもなく持って来たよ。
「何で知ってる?」と聞いたら
「偶々何処かで見掛けた」らしい。
そんな訳が無いだろ?この世界に無いんだから。
その後も必死に弁解してる姿が可愛くて可愛くて……
なんで姿形が違うのか分からないけど、
どんなに見た目が声が変わろうが、
俺の愛しい人には変わりない。
だから正体隠して従者をしてくれる君を
傍で堪能させて貰おう。
そして、2人で一緒に成長していこう。
そういう気持ちと共に手の甲に口付けた。
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