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本編 最強冒険者

story71/ 護衛騎士様の秘密

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今、僕は、ユリウス兄様の護衛騎士様に
身体のアチコチを丁寧に、時に激しく強く
解されています。


(これはヤバイ)  


グイッ「あはぁぁ」

グリっ「んはぁぁ」


(絶妙な力加減がっ、きもちイイ……)


「ここは、腰痛のツボ“”腎兪(じんゆ)“”
“”万能ツボ“”とも呼ばれている」グリグリ


「万能ツボですか?……え?この世界にツボな…」


(シッ!翔馬君、元日本人でしょ?)コソッ


「!?」コクコク。 (え…なんで知ってるの!?)


「ショウマ君、ニクスの“”シアツ“”イイでしょ。
執務中は椅子に座りっぱなしだからねぇ~
“”シアツ“”して貰うと凄く腰に効くんですよ」


「え!?(ヤバっ、聞いてなかった)
えと、二、ニクスさん、お上手ですね…指圧…」


禁断の世界で僕は何をされるの!?

とか思って、ドキドキ、ヒヤヒヤしていたら
普通にマッサージだったっていう
あるあるのネタでさ

そのマッサージがまさかの指圧!

(この世界にも指圧マッサージがあるのかぁ~)

な~んて思って施術受けてた僕の耳に聞こえた
“”万能のツボ“”という言葉……

(そんな言葉この世界で使われるかぁ~?)

と不思議に思ってニクスさんに聞こうとしたら
耳元で囁かれた言葉に
“”まさか!“”とビックリだよ!

でも、僕が元日本人なんてどうしてわかったのぉ?
髪色も目も顔立ちも日本人じゃないのに……?


(ビックリしてるね。クスクス。
何でわかった?と思ってるでしょ?)コソッ


「!?」コクコク  (何で?日本人に見えたの?)コソッ


(電卓、鉛筆、ルーズリーフ。
君でしょ?ユリウス様にあげたのって)コソッ


(ルーズリーフ……って!え!?まさか……)コソッ


(ククク。そのまさか。ま、その話しは今度ね)コソッ


計算機を“”電卓“”と言い、
白い紙を“”ルーズリーフ“”と言った
ユリウス兄様の専属護衛騎士様は……
僕と一緒の“”元日本人“”かも!?という衝撃事実に
驚愕しながら、指圧マッサージが終了しました……

いや、もう“”かも“”じゃないよねぇ~
元日本人で転生者ですよねぇ……
まさか僕の他にもいたとはねぇ

それじゃあ、フェリス様の愛し子が2人って事!?
それは別にいいんだけどぉ……

いや、でも、元の世界を知ってる人がいるって
結構嬉しいかも♪  後で色々聞いてみようっと!



「ニクスさんの指圧気持ち良かったですぅ~。
ありがとうございましたぁ~。ペコッ。

それで、ユリウス兄様にお話しがあって来たのぉ。
さっき、料理長に聞いたんだけどぉ~、
塩が岩塩しかないって聞いたのぉ~
で、岩塩が不足してきて値段が高騰してるって。
それと、油は動物の油で、小麦粉が高価で、
胡椒が魔物避けって」


「おやおや。その話しでしたか。
ニクスに以前その話しを聞いたのですよ。
塩は海から採れる、植物から油が採れる、
小麦粉に入ってる不純物を取り除けば白くなる、
コショの実は“”スパイス“”といって料理に使う物だと。
ただ、知ってるだけで
加工の仕方はわからないとの事でね?
ショウマ君の話しもそういう話しでしょうか?」


「あ、はい!海塩の作り方の本を持って来たのぉ。
植物性油の採り方は知ってるのぉ。
小麦粉を挽く機械は用意出来るしぃ~
コショの実の使い方は料理長に教えたのぉ」


そう言って、イベントリから本を出し、
ユリウス兄様にプレゼント~!

植物性油の採り方は、
自由研究でやった事あるから知ってるんだぁ~
小麦を挽く機械はユアゾンに売ってたしぃ~
コショの実を砕くミルは料理長に渡したんだぁ。

だから、塩田の作り方とか載ってる本を
ユリウス兄様にプレゼントしたのぉ。


「この街って海に隣接してるから、
海塩産業を普及させれば、
領地がもっと豊かになるでしょ~?

フォルティエ家で行われる有事の際に、
白い小麦粉で作ったパンとか、
胡椒の実を使った料理とかを
料理長が振る舞えば、噂が噂を呼んで、
領民が増えて、もっと領地が潤うかもしれないしぃ~
そうなったらパパもお兄様達も、領民も
ハッピーになれると思うのぉ~♪」


「ショウマ君!」ガバッ!

「うひゃっ!ユ、ユリウス兄様!?」

チュッ「ショウマ君。
私達だけでなく、
領民の事まで考えてくれてるなんて……
貴方はフォルティエ家の誇りです。
ショウマ君、本当にありがとうございます」


(ぬぉぉお!ユリウス兄様からキスのご褒美!
しかもギュッてしてからの!
はぅわぁぁ……いい匂い……)


「(は!危ない…昇天する所だった……)
えへへへ~♪
ユリウス兄様!海塩の普及、是非成功させましょうね♪」


その後、塩の話と油の話し、小麦粉の話しをしてから、
執務室を出たんだけど「送ります」と言って、
ニクスさんが着いてきました~

キッチンに行くだけなのに送ると言うニクスさんに
ユリウス兄様が怪訝な顔してたけど

「まだ場所を覚えられてないのでお願いします」

と僕がお願いしたら2つ返事で了承してくれ、
今、キッチンまでの道のりを
ニクスさんと並んで歩いてます。


「さぁ、ニクスさん。
さっきの話しの続きをしようか♪」


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