異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央

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最終章 プリシータで商売人

コーディネート

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雲丹といえば、バフンウニ。
ムラサキウニに、エゾバフンウニ。

店で売ってるのってさ、
ミョウバン入ってるから薬くせぇんだよ。

でっかいどう!!で食べた
赤ウニと白ウニの二色丼が最高でさ!

○っかないの、有名なところでな?
現地から店に直送なんだよ!
カニもデッカイの!毛ガニのミソもプルプル!
牡蠣だって身が詰まってて濃厚だし
一つ一つがデケェのよ!

まさにでっかいどうはデッカイどうー!
新鮮な魚介の宝石箱やね~~~ん!


「こりゃ、酒が進みますよ!そこの旦那!
日本酒何にすっかな~?
あ、それより明日の準備しねぇとな」


船倉まで来て、荷物の確認。
全部揃ってるから、あとは積荷を降ろすだけ。
それは明日の朝するとして
商取引だからな、何着るか……

スーツ……いや、動きにくいよな……
ん~。ポロシャツにジーンズ?
それだと味気ねぇよな~?

海だから、繋ぎ……
いや、それじゃあ修理工場の兄ちゃんだな。

ハーフパンツにアロハシャツ……
それだと観光に来たチャラ男だな。

動きやすさを重視してジャージ……
いや、それだと部活っぽいな。

海といえばだろ?
頭にターバン巻いて、裸にベスト、
サルエルパンツ……
それじゃアラジンだな。

ん~。
無難に海パン履いて、ビーサン……
それじゃ海水浴に来た客だな。

この服じゃ、冒険者だしなぁ~?


「う~ん、う~ん……むむむ。思いつかない」


「何が思いつかないの?」


「!?どわぁっ!え?マリベルかよ。
いきなり現れるなよ、
そしてどさくさに紛れに抱き着くな!」


「声掛けたわよ?返事ないから探しにきたのよ
抱き着くくらいいいじゃない!ケチねぇ」


「あー、
ちょっと色々考えてて気付かなかったわ。

それと、ケチじゃねぇの!全く。
んで?話し合いはどうだったよ?」


「話して来たわよ。無事脱退したわ。
もう!最悪だったわ~。
こっちは真剣に話してるのにね?
ソワソワしてて全然聞いてないのよ」


「マリベル1回離れようか」「いやよ」


「だー!もう!」「ふん。私の勝ちよ」


はいはい、負けました!ったく!


「んで?全然聞いてないのに無事抜けれたのか?
何か朝も「アイツ等おかしい」つってたな」


「そうなのよ……リョウゴ宛に伝言したでしょ?
フォーコに頼んで。」


「伝言だ?何の事だ?「会いたい」ってヤツ?」


「それじゃなくて、その後のよ
「貴方になんて興味無い!」ってヤツ」


ははは!そんなのも聞いたな!…………


「…………興味津々じゃねぇかよ!」


「ふふふふ~。まぁそれはいいじゃない。
そういえば、準備の途中よね?
邪魔しちゃ悪いから、後で話し聞いてよ」


「良くねぇよ!
準備はな~。あと服どうすっかな~?
って考えてるところ。
ジョディス・プリシータって領主の嫡男と
取り引きだからな。
変な服着て会うわけにいかねぇだろ?」


「準備って、商談の仕事のって事なの!?
しかも相手がジョディス様!?
それは、キチンとした服着なきゃダメよね。
私が見立ててあげるわ」


そうしてマリベルに服装を見てもらう為
部屋に来たわけだ。
コイツは領主お抱え冒険者として
活動してきたので、
色々アドバイス出来るからと
商談の場にまで付き合うと言うのだ……

貴族とのやり取りなど、わからないので
正直有難い。
表立って話しするのは俺だが
横でサポートすると言うのだ。


(徐々に外堀通り埋められてねぇか?コレ。
恋人は要らんぞ?嫁も!
これはあくまでビジネスなのだ解ったか!)


「リョウゴ、何1人でブツブツ言ってるの?
不気味よ?
それで?服はあるのかしら?ブッッ!!」


「不気味だと!?言ったのはこの口か!」


「……んーーんーんんーん!!ブハッ。
痛いじゃないの!頬にアザ出来じゃない!」


「はん。ざまぁ!……ギャッ!待て待て!
魔法は止めろ!ドードー(怖ぇよ!)

んで、服な。とりあえずこんな物だな」ドサッ。


さっき色々考えてた時に購入した服の山を
目の前に出してやると目を見開き
口をパクパクさせながらも、
服を1枚1枚と手に取り確かめて
生地の薄さや匂いを確かめて、


「リョウゴの服はどれも素敵よ。
こんな生地知らないわ……
でも、商談に向いてるのは……
敢えて無難な感じで、コレがいいわ」


「ふ~ん。ならこれにすっか」


マリベルが選んだのは、
黒のベルベット素材の透かし刺繍入りシャツと
白のスラックス。
まあ、シンプルイズベストだな!
靴は、黒のポインテッドトゥオックスフォードで。


その場で「着替えて」と言われ「じゃあ出ろ」
と言うと「何よ恥ずかしいの?」と、
ニヤッと笑った悪女に手刀「ゴンッ」

「痛いじゃない!」と喚いてる悪女を
強引に外へポイッとしてから着替えた。

姿見でチェックしようと、
収納から出し鏡の前へ……


「…………コレに金のネックレスと
クラッチバッグ持ったらチンピラじゃねぇか!
…………いや似合うわ~。自画自賛だわ~。
ちょ、ちょっとだけ…変身してみちゃう?」


いそいそと、金のネックレスとクラッチバッグ、
金ピカ腕時計、黒曜石のパワーストーンを購入。
全部着けてもう一度鏡の前へ……

1人鏡の前に立ちポーズキメて自画自賛してたら
ドアが開く音と同時に影から人がにゅっと……


「…………リョウゴ…よっ…来た……何してる…」
カチャ「もう着替えたでしょ?どれど……え」


「ぎゃぁぁあ!見るな~!俺を見ないで~!」


鏡の前で、ソファに片足乗せ、膝に肘を乗せ
手に顎を乗せ(ふっ、俺ってワイルドだろ)
なんてニヒルな男ごっこをしてたら、
オスクリタと悪女マリベルが同時に登場。

この姿を見られた俺は羞恥で大絶叫。

そんな俺を見て、オスクリタが「くくく」と
マリベルは腹を抱えて大爆笑。そして一言。


「はぁ。決定ね、その姿で商談に行きましょう」


有無を言わさず強引に決定付けた悪女は
ケタケタ笑いながら部屋を出て行った。


「こんな格好で商談なんか行かねぇよ!!」

「…………リョウゴ…似合う…明日…楽しみ…」



こうして俺の黒歴史がまた1つ新たに誕生した
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