異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央

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第2章 始まりの街<プリシータ>

閑話休題:教えて!エオリカ先生! ※挿絵有り

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私は、エオリカという名前で
風精霊を務めています。

自分自身につけられた名前を
とても素敵だと思いますわ。

神の愛し子である
リョウゴ様によって与えられたものですもの。
当たり前ですわね!

リョウゴ様は
いつもゆったりとした生活を望んでいますの。
要するに、のんびりと過ごしたい
ということなのでしょうね。

しかし、そんなリョウゴ様は 
<火の精霊フォーコ>
のわがままを叶えるために旅に出ました。

あのへたれが、人々が生活する街で
上手くやっていけるとは思えませんわ。
リョウゴ様が苦労することは明らかです!
人々に迷惑をかけるとも思いますわ!

あら、この気配は……

「フフフ。フォーコさん、どうしたのかしら? 
何か悪さでもしてリョウゴ様に
追い返されたのかしら?
それと、オスクリタさん
今までどちらにいらしたの? 
番人様が心配していらっしゃったわよ」


「よーっ!リョウゴが寝ちまったからな!
帰ってきたぜ!みんな元気かー?
オスクリタは俺とリョウゴを送ってから
影の中にいやがったぜ!
そうだ!エオリカ、
礼儀作法って何かわかるかー?
リョウゴが俺様に教えてくれるってんだぜ!
冒険者になったからさー、必要なんだぜ!」


「まぁ~。オスクリタは
ずっとリョウゴ様のそばにいられるなんて
素敵なことですわ。
本当に羨ましいですわ~。
リョウゴ様に対して礼儀正しく接することが
大切ですものね?

それならば
リョウゴ様のお手を煩わせる事はありませんわ!
わたくしが教えて差し上げるわ~!
そのポンコツの頭に叩き込んであげるわ!」


『礼儀作法講座、先生は私!
風の精霊エオリカよ~』

礼儀作法とは、挨拶をする、
目を合わせて話を聞く、
礼儀正しい言葉遣いをする事です。

適切な言葉を使うというのが最も大切なのです。

今から、お教え致しますわ!
最初にわたくしが やりますので 復唱なさいな!



「拙者、名をエオリカと申す。
今回、冒険者にならんとして
連れ合いと郷里を出でた次第でござる。
所作も多様に無知故
何卒お容れ願う次第にござる。」


「お辞儀の角度はこうよ~
頭を少し下げ胸を張りなさいな

体をまっすぐにして目線は地面よ~
右足を少し後ろに引き膝を曲げ
腕は体の横!指をそろえるのよ。
ほら!やってみなさいな」


「おう!こうだな!」
頭下げて体真っ直ぐ、目だけ下向いて
右足を後ろにして膝を曲げる。
腕は横、指を揃える。  
これでさっきのセリフだな!


「拙者、フォーコと申す。
冒険者にならんとツレと里を出た!ござる!
しょしゃも無知でござる!何卒……ござる!」


バチーーーーーーーーン!!!


「全くダメダメですわ!?  
それでもリョウゴ様のパートナーですの!?  
頭下げすぎよ!目も白目になってるじゃない! 
膝曲げすぎだわ! 腕は大丈夫ね!

やり直しよ!!
セリフは全然ダメね、ポンコツなんですから
何回もやって覚えなさい!

そうだわ!スオーロ!来てちょうだいな」


「なんで?なんで?よんだ?
あれれれれ?フォーコがいる!です!」


「スオーロ、今からわたくしが言う言葉を
そこの地面に書いてちょうだい」

(……伝え中……)

「なんで?なんで?いいよ書くよ!です!」

(……カキカキ……)

「エオリカ~、フォーコなにしてるのー?
なんでそんな奇妙なポーズをとってるのー?
何かの修行の一環なのー?
スオーロが書いているのは一体何なのー?」


『ふぉっふぉっふぉっ!火精霊と闇精霊じゃな。
よくぞ戻ったわい。

風と土の、主らは何をしておるのだ?
火精霊の奇妙な動きは、昔見た事あるのぉ
言葉も知っておるなー 

前に居った彼奴じゃ 
<シンコク・アツジ>じゃったかな?

「拙者、流浪の武士でござる!」

って言っておった者がいたのぉ
奇妙な服着とって
カタナっちゅう武器持っておったのよな。』


「番人様ー。
その<シンコク・アツジ>ってのさー 
ここフェリーチェから
海を渡って東にずっと行った所にある国
<アイゼンコク(愛染国)>の初代武将じゃないー?  
オレっち知ってるー!   
それにしても変な言葉だよねー 
お辞儀の仕方も不思議~」アハハハ!


『ほっほっほ。あの国の火山におる番人
<ロッソドラーゴ>が言うておったわ。
独特の文化を持っておって
皆<はかま>っちゅう服を着ておるとな。
<アイゼンコク>では 当たり前の言語であるからの
そう笑うでないぞ』ククク……

------------------------------------------------

頭はこう、目線は地面、姿勢!膝!
腕がこう!で、言葉!


「拙者、名をフォーコと申す。
今回、冒険者にならんとして
連れ合いと郷里を出でた次第でござる。
所作も多様に無知故、
何卒お容れ願う次第にござる。」


「そう!それよ!でも、少し堅苦しいかしらね? 
ちょっと変更しましょう~!
後は只管練習よ! 」


「火ヨ、帰ったカ、遊ぼ、遊ぼ!
何してる? カッコイイな、オレもヤル。」


「おう!フィアマ!挨拶の練習だぜ!
冒険者には必要な礼儀作法ってやつだ!
カッコイイか!一緒にやろうぜ!
覚えたらフィアマも冒険者になれるぜ!」
        ・           
        ・
        ・
        ・
「フォーコ、完璧ニ  覚えたナ!
オレは冒険者、ならない。
フォーコハ、あの人族と頑張ってくれ。
終わったら遊ぼ。」


段々良くなってきたわね! あともう少しね!
リョウゴ様、わたくしが完璧な
フォーコをお創りして差し上げるわ~!
だから安心して下さいな~。
まだまだやるわよ~ 練習あるのみ!
ですのよ~!


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※戦国好きな方、1部セリフに 武士言葉を笑ってる箇所がありますが、決してバカにしてるわけではありませんので、悪しからず。

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