1 / 83
序章
プロローグ 神が頼れる存在とは限らない
しおりを挟む
「さぁ!私たちでこの世界を変えましょう!」
少女は高らかに宣言し、僕に手を差し伸べる。なぜこんなことになったか?それを説明するには、少し時を遡る必要がある。
美しい大理石の神殿に美しい少女、そんな異世界転生のプロローグのような場所に気が付くと僕は立っていた。満面の笑みで近づいてきた少女が、意気揚々と話しかけてきた。
「やった!成功した!ふふん、私も神としての一歩を踏み出したって感じだわ!ねぇ、君!名前は?」
「えっと…」
「あら、転生のショックかしら?それとも私の美しさに見とれているのかしら~♪あなたイケメンだから付き合ってあげても…」
「ここは、あなたは?」
「ふぇ?!そうか、そこか~」
「…?」
「自己紹介が遅れたわね!私は女神アリフィカ!あなたを転生させる者よ!よろしくね」
「僕は灰崎零…よろしくお願いします、アリフィカ様」
「アハハ、そんな堅苦しくなくてもいいわよ?寧ろ~いい声だし~呼び捨てで…おっほん、話がそれたわね。本題に入るわ」
「私が管理というか正確には代理…なんだけど、その世界は7人の帝王が征服していて、争いが絶えないの…だからあなたには秩序を取り戻してほしいの!」
「でも、何も特別なことは‥‥強いて言えば、感情の色が見える程度です。僕には到底…」
「大丈夫よ!何たって私がいるもの!」
「では、何かくださるのですか?」
「その通り!これよ!」
「それは…紙切れ?」
「失敬な!これは、冒険者ギルドの優待券よ!これで、上位職業にでも何でもなれるのよ!」
「えっと…職業になれても僕が強くないので一緒なのでは?」
「あ…しまった!!うっ…ま、まぁ、大方大丈夫だと思うわよ」
明らかに動揺した感情の色だ。はぁ…大丈夫かな?それにしても何で僕はここにいるんだろ?聞いてみよ‥‥あぁ、色を見るまでなく落ち込んでいる。やっぱりその辺は少女並なのだろう。少し待つか‥‥
しばらくして落ち着きを取り戻した彼女が話し出した。
「ごめんなさい…取り乱しちゃったわ」
「構いませんよ、それで僕は?」
「私の力じゃあなたがいた世界に蘇らせるのは無理ね。だから…」
「異世界に転生するしかないと?」
「うん…」
「はぁ…あれ?僕は死んだんですか?」
「ええ、そうよ?ビルからの投身自殺だって、私高いところ無理だから絶対飛べないわ」
「そんな覚えないのですが…」
「うーん、転生させたときのショックかな?まぁ、細かいことは分からないわ」
「なるほど、まぁ、それ以外に手段がないなら…」
「いいの?」
「はい、承りましょう」
「本当に?!ありがとう!!優待券あげる!ふふ、優しい人は好きよ。あ!君の門出だもんね!ちゃんとしなきゃ‥‥おほん!」
「さぁ!私たちで世界を変えましょう!」
まぁ、ここまでが冒頭につながる話だ。そして、これが僕の異世界転生ストーリーの幕開けだ!
「っていっても私は下界に降りられないから、この石を通じてのサポートだけどね!」
とりあえずこの女神はあてにならないということだけは覚えていこう…
少女は高らかに宣言し、僕に手を差し伸べる。なぜこんなことになったか?それを説明するには、少し時を遡る必要がある。
美しい大理石の神殿に美しい少女、そんな異世界転生のプロローグのような場所に気が付くと僕は立っていた。満面の笑みで近づいてきた少女が、意気揚々と話しかけてきた。
「やった!成功した!ふふん、私も神としての一歩を踏み出したって感じだわ!ねぇ、君!名前は?」
「えっと…」
「あら、転生のショックかしら?それとも私の美しさに見とれているのかしら~♪あなたイケメンだから付き合ってあげても…」
「ここは、あなたは?」
「ふぇ?!そうか、そこか~」
「…?」
「自己紹介が遅れたわね!私は女神アリフィカ!あなたを転生させる者よ!よろしくね」
「僕は灰崎零…よろしくお願いします、アリフィカ様」
「アハハ、そんな堅苦しくなくてもいいわよ?寧ろ~いい声だし~呼び捨てで…おっほん、話がそれたわね。本題に入るわ」
「私が管理というか正確には代理…なんだけど、その世界は7人の帝王が征服していて、争いが絶えないの…だからあなたには秩序を取り戻してほしいの!」
「でも、何も特別なことは‥‥強いて言えば、感情の色が見える程度です。僕には到底…」
「大丈夫よ!何たって私がいるもの!」
「では、何かくださるのですか?」
「その通り!これよ!」
「それは…紙切れ?」
「失敬な!これは、冒険者ギルドの優待券よ!これで、上位職業にでも何でもなれるのよ!」
「えっと…職業になれても僕が強くないので一緒なのでは?」
「あ…しまった!!うっ…ま、まぁ、大方大丈夫だと思うわよ」
明らかに動揺した感情の色だ。はぁ…大丈夫かな?それにしても何で僕はここにいるんだろ?聞いてみよ‥‥あぁ、色を見るまでなく落ち込んでいる。やっぱりその辺は少女並なのだろう。少し待つか‥‥
しばらくして落ち着きを取り戻した彼女が話し出した。
「ごめんなさい…取り乱しちゃったわ」
「構いませんよ、それで僕は?」
「私の力じゃあなたがいた世界に蘇らせるのは無理ね。だから…」
「異世界に転生するしかないと?」
「うん…」
「はぁ…あれ?僕は死んだんですか?」
「ええ、そうよ?ビルからの投身自殺だって、私高いところ無理だから絶対飛べないわ」
「そんな覚えないのですが…」
「うーん、転生させたときのショックかな?まぁ、細かいことは分からないわ」
「なるほど、まぁ、それ以外に手段がないなら…」
「いいの?」
「はい、承りましょう」
「本当に?!ありがとう!!優待券あげる!ふふ、優しい人は好きよ。あ!君の門出だもんね!ちゃんとしなきゃ‥‥おほん!」
「さぁ!私たちで世界を変えましょう!」
まぁ、ここまでが冒頭につながる話だ。そして、これが僕の異世界転生ストーリーの幕開けだ!
「っていっても私は下界に降りられないから、この石を通じてのサポートだけどね!」
とりあえずこの女神はあてにならないということだけは覚えていこう…
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
*****************************
***毎日更新しています。よろしくお願いいたします。***
*****************************
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる