♡ちょっとエッチなアンソロジー〜BL編〜♡

♡私が突き出してあげる♡

「人生の十字路に立った時、迷い人の背中をそっと押してあげるのが僕の仕事」

　そうインタビューに答えたのは、山路道夫だ。

「迷ってどの道にも行かずに立ち止まることが1番ダメだと思うのです」

「なるほど。それで山路さんは、実際にどのように背中を押してあげているのですか？」

「正確には押してあげると言うよりも、突き出してあげる、ですね」

「突き出す？」

「実際にやってみましょう」

　そう言うと山路は、インタビュアーの葛西雫に迷ってる事はないかと訊ねた。

「そうですねぇ…このまま会社に所属し続けるか、フリーになるか迷ってます」

　それを聞いてカメラマンは驚いた。そんな事を言ってしまったら会社での待遇が悪くなる。それを覚悟していると言う事はつまり、ほぼほぼフリーに転身するつもりだと言うことではないか。

「…迷って、ます？」

　山路は葛西雫に言った。

「ええ」

「嘘つけぇぇぇ！！！」

「ええ？」

「貴様は迷っていない！迷っている人間は、そこのカメラマンだ！見ろ！」

「ああ！」

　カメラマンの下半身が露出している！

「そうだ！この十字路に迷っている者が立った時、自然と下半身が露出するのだ！」

「な、なんじゃこりゃあ！」

　カメラマンは自身の姿に驚いた。

「貴様、何を迷っている！言え！」

「あ、あの、葛西さんが、フリーになってしまうのは嫌だなと…でも彼女のキャリアの為には良いのかもと…迷ってます！」

「よし！私に任せろ！」

　そう言うと山路はカメラマンの後ろに回り、自身の凸を、カメラマンの凹に差し込んだ。

「おふぅ！」

　そして激しく後ろから突く！突く！突く！

「あふぇ！おふぇ！くふぅ！！」

　突き出された先が正しいのかは山路にはわからない。だが山路は信じている。未来とは、踏み出したその一歩から、作られるのだと。