運命の竜と愛を紡ぐ冒険

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 カリスとダリオスは、アレクサンドラから受け取ったシンボルを手に、次にどこへ向かえばいいのか分からず立ち尽くしていた。

「次はどこに行けばいいのかしら…」

 カリスは不安そうに呟いた。神殿に戻ろうと試みたが、すでにそこには神殿は存在していなかった。

「え・・・なんで・・・」

 驚き慌てるカリス。

「大丈夫だよ、カリス」

 ダリオスは落ち着いた声で言った。

「とりあえず今日はお家に帰りなさい」

「え・・・でも・・・」

「大丈夫、カリス」

 ダリオスは諭すように言った。カリスは何かを知っていそうなダリオスに疑問を抱いたが、ダリオスの整然とした様子に、カリスはそれ以上問いただすことができなかった。

「今はその時じゃない。いずれ分かるよ」

 カリスはモヤモヤした気持ちを抱えながらも、どうしても聞きたいことがあった。

「次はいつ会えるの?」

 ダリオスは微笑んで答えた。

「大丈夫、すぐに会えるさ」

 そう言い残すと、ダリオスは森の中に消えていった。カリスは彼の言葉でさらに高まったモヤモヤを抱えながら家路についた。

 村に戻ると、レオニデスがカリスを見つけて冷やかし始めた。

「どうだ、竜は見つかったのか?」

 カリスはレオニデスの言葉を意に介さず、ただ前を向いて歩き続けた。彼女の心には、これからのことに対する強い関心だけがあった。

 その夜、カリスは夢でアレクサンドラに会えることを期待しながら眠りについた。しかし、現れたのはアレクサンドラではなく、異変だった。

「きゃーーーー!!!!」
 
 眠りについてほどなくして、遠くから悲鳴が聞こえた。その声に慌てて起きたカリスは、ベッドから飛び上がり、窓の外を見た。そこには煌々と闇夜を照らす火柱が上がっていた。

「火事?」

 カリスはすぐに家を飛び出そうとしたが、両親が彼女を止めた。

「カリス、どこへ行くの?危険よ!」

 母親のカサンドラが心配そうに言った。

「村が燃えてるの!助けに行かなきゃ!」

 父親のアレクシオスも娘の腕を掴み、強い声で言った。

「カリス、外は危険だ!ここにいなさい!!」

「でも、村のみんなが危ないの!」

 カリスは父親の腕を振り払い家を飛び出した。

「カリス!!」

 両親の声を置き去りにカリスが村の広場へと向かうと、村人たちが集まっており、火事の原因を探ろうとしていた。

「これはただの火事じゃない。何かが村を襲っているんだ!」

 村の長老が声を震わせながら言った。その時、カリスはアレクサンドラの言葉を思い出した。

「試練…これがその一部なのかもしれない」

 カリスは燃えさかる炎を消化しようと村人と協力して必死に水をかけた。だが一向に消える気配はない。その時、家が燃え崩れカリスに襲いかかった!

「ああ!!」
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