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第7章 入学式

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「いらん!!」

 “旅人“は勢いでそう“飛鳥さん“に言い放った。

「食べたかったんでしょ?」

 “飛鳥さん“が表情を変えずに言う。

「い、いらんいらん!」

「ちょっと、せっかく買って貰ったんだから、食えよ、ハゲ」

「う、うるさいブス!!」

「はぁ~!?」

 くだらないやり取りをしている2人を無視して“飛鳥さん“はいちごミルクを1つ摘み、“旅人“の口に捩じ込んだ。

『クチュッ』

「んくっ!!」

 “旅人“の口中で酸味と甘みが程よく混ざり合って、シンフォニーを奏でる。

「ああ・・・」

 “旅人“は恍惚の表情を浮かべた。

「どうだハゲ、うまいだろう」

 “裕香“が勝ち誇った顔で言った。

「・・・まあ普通だな」

 “旅人“は2つ目に手を伸ばしながら言った。そしてあっという間に全てのいちごミルクを平らげた。

「・・・ここで何を?」

 “旅人“が“飛鳥さん“に向かって言った。

「別に、これと言って理由はないわ」

「ふーん・・・」

「あんたこそ、今日入学式じゃないの?」

「あ?ああ、まあ、あれだな、入学式なんて所詮無意味な儀式だからな」

「・・・そう」

「え?どこの大学の?」

 “裕香“が聞いた。

「あ?【ちゅっぽん大学】だよ」

「え~!!やだーー!!あんたみたいのが後輩になるの~!?」

 “裕香“は嫌悪の表情を全面に押し出しながら言った。

「あ?なんだよお前みたいなブスが先輩かよ、【ちゅっぽん大学】レベル低いな~」

「あんた奢ってくれた人も平気で貶すのね、クズね」

 “裕香“が“飛鳥さん“の事を見ながら言った。

「なんだお前ら、知り合いか?」

 と“旅人“が言った。

「何度か大学で見かけた事があるわ」

 と“裕香“が言った。

「そうね、私も」

 と“飛鳥さん“が言った。

「それはそうとハゲ、お礼ぐらい言ったらどう?」

 “裕香“が“旅人“に向かって言った。

「は?勝手に奢って来たんだろう?何をお礼する事がある」

「・・・え?本気で言ってる?」

 “裕香“は鳩が豆鉄砲顔で言った。

「・・・は?」

 と“旅人“。

 本当に何もわかっていなそうな“旅人“の表情を見た後、“飛鳥“の顔を見る。“飛鳥“の表情はそれが当たり前の日常である事を示唆していた為、“飛鳥“に深い同情を抱きながら、“裕香“は“旅人“の頬をグーで強く殴った。

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