43 / 67
第7章 入学式
43
しおりを挟む「着かん!!」
いくら歩いてもアパートに辿り着かない“旅人“。そりゃそうだ、逆方向へと歩いているのだから。勿論大学ともどんどんと離れていっている。
川辺ではお花見をしている人達で溢れている。露天も出ている。
「いちごミルクはいかがですか~?いちごミルクはいかがですか~?」
“旅人“は疲れたし、入学式にも間に合いそうもないし、いちごミルクでも買って途方に暮れるかと思っていたら、金もないことに気づく。この【ちゅっぽんCITY】では決済は全てキャッシュレスになっていて、“旅人“はいつもスマホで決済をしているので、スマホを無くしたら買い物も出来ないのだ、それは悪い所。だがそこは【ちゅっぽんCITY】、お金を持っていなくても交渉をすれば商品を手に入れることができる、それは良い所。“旅人“は交渉を試みた。
「おい、そのいちごミルクが欲しいのだが、俺に何かして欲しいことはあるか?」
“旅人“は露天でいちごミルクを売っていた赤色の谷間を強調したメイド服を来た島谷裕香(20)に言った。
「あ、ハゲ嫌いなんで」
“旅人“を一瞥した後視線を合わせることもなく“裕香“は言った。怒りに震えている“旅人“の横で男性客がいちごミルク一つ、と言った。
「ありがとうございます!500円になります!」
客はスマホで決済を済まし、“裕香“は5個のいちごが入ったパックを客に渡した。そして胸を赤色のメイド服からボロンと取り出して、ミルクを絞った。タラタラと客の持つパックにミルクが滴り落ちる。客の手首にも。
「はい、お待ちどうさまでした~」
客は自身の手首にかかったミルクをチュッと舐めて去った。“裕香“は“旅人“の方を見ずに
「そこに突っ立たれてると商売の邪魔なんだけど」
と言った。憤怒で鼻からフシューフシュー息を噴き出していると、また客がいちごミルク一つ、と言った。今度は女性の声だった。“旅人“がその声の方を向くと、そこには“飛鳥さん“が立っていた。
“裕香“がミルクをかけ終えると、“飛鳥さん“は“旅人“に
「ほら」
と言っていちごミルクを差し出した。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる