上 下
566 / 681
連載

540 トレちゃんとゴラちゃんの提案

しおりを挟む
それーゆけー
「あんぱ・・・」ぱしっ

『サーヤ?』
ごめしゃい

空を見上げると、自由にぴゅんぴゅん飛んでる三人のゴーレムさん。その背中には

『凛さん、ついに色違いのマントまでつけたのか』
「あか、あお、きいりょ」
パタパタしてるね。なんか、正義のヒーローの色みたいだね?

それにしても、ごーちゃん、れーちゃん、むーちゃんに付与魔法っていうのができることが分かって・・・


『・・・魔力の流れが雑』
『す、すまん』
『難しいね』

『そうですわね。よく言えば豪快、悪く言えば、大雑把ですわね』
『そ、そうかい』
『うーん、苦手なんだよな、細かいのは』

『もっと丁寧に魔力を練るにゃ!ドバッと魔力を送ればいいってもんじゃにゃいにゃ!』
『やってるだろ!』
『出来てないから言ってるにゃ!』
『まあまあ、あんたら、ちょっと落ち着いて』

ただいま、大ちゃん、アイナ様、ニャーニャにゃんによるゴーレム作成講座が開催中です。

〖確かにね。本人たちが光魔法や治癒魔法を覚えるのも大事だけど、自分たちでゴーレムを作って、色々付与出来るようになれば、森の守護も厚くなるし、もしもの時の保険にもなるかもね〗
ジーニ様もいい案かもね?と、頷いてます。

『ドワーフたちの里ならぁ、元々、地の精霊王のアイナの力が行き渡ってるしねぇ。ゴーレムなら相性もいいんじゃないかしらぁ?』
結葉様も、のほほんって、いいんじゃないかしらぁ?って、言ってます。

『アイナの所は、緑が豊かな森に囲まれてますから、植物系の何かがあってもいいかもしれないですわね。成功すれば、私たちの所でも同じことができるかもしれませんし』

リノ様が珍しくまともです!ちゃんと精霊王様だったんだね!

『サーヤちゃん、今、何かひどいこと考えませんでしたか?』
いいえ?そんなことないですよ?

きゅるる『日頃の行い』
『絹さんまで!?』ガーンっ
日頃の行いですね・・・

『ん~、でもリノちゃん、確かに今回はいいこと言ったかもぉ?今・回・は!ねぇ』くす
〖そうね。確かに一理あるわね。今・回・は!〗くすくす
『お母様にジーニ様まで!?』ガーンっ
やっぱり、日頃の行い・・・

〖ですが、お母様、植物系の何かとは?アイナの森にはドライアドなどの妖精種もいたかもしれませんが〗
〖そうですね。妖精種はいるかもしれませんが、ゴーレムのように堅固な守りや、大きな破壊力とはいかないでしょうね〗
〖そうね・・・〗

わさわさ

〖ん?〗

わさわさ、わさわさ

〖あら!〗
〖まあ!〗
〖そうでしたね、あなたたちなら〗

神様三人の前に現れたのは

「あ~、とれちゃん、ごらちゃん!」

そう。トレントのトレちゃんと、マンドラゴラのゴラちゃんたちです。

わさわさ

うんうん。なるほどぉ。
「あにょにぇ、とれちゃんが、なんにんか、とれちゃんにょ、おちょもだち、おひっこち、ちたら?って」
言ってるよ。それから、ゴラちゃんは

わさわさ

うんうん。そっかあ
「じぶんちゃちは、いけにゃいかりゃ、ここにょ、ふちゅうにょ、やしゃいに、まんどりゃ、・・・まんどらごらに、なっちぇもりゃって、いっちょ、いっちゃら?」
って、言ってるよ。ぜーはー

〖サーヤ、偉いわ。頑張って通訳してくれたのね〗なでなで
〖ありがとう。サーヤ、偉かったわね〗なでなで
「えへへ~♪けほっ」
がんばった?けほっ

〖ふむ・・・。なるほど。確かに、こちらにはいつの間にかトレントが増えてますからね。何人か引っ越してもらうのは、いい案ですね〗
『そうねぇ。ゴラちゃんたちはぁ、自分たちがこの世界にいないお野菜だって分かってるからぁ、この世界にいるお野菜にマンドラゴラになってもらって、一緒に行ったらぁ?って言うわけねぇ?頭いいわねぇ』
エル様と結葉様が感心してます。

『まあ!それでは、近い内に私と闇のの所にも来ていただけないでしょうか?私たちの村も周りは森ですのよ。さすがに火や氷の妹たちや、空の弟の場所は無理ですけれど』
「いもうちょ?」
リノ様はそう言えば何番目なのかな?

『はい。私と闇のが長女ですわ。一番初めに、一緒に誕生したのですわ』にっこり

「ほえ?いちばん?」
〖はい。一番ですわ〗にっこり

そんなすごい精霊王さんだったの?あんなに変態さんなのに?

『サーヤちゃん?また何かひどいこと考えませんでしたか?』
いいえ?なにも?

きゅるる『やっぱり、日頃の行い』
『絹さん!?』ガーンっ
日頃の行いだよね

〖まあまあ、確かに、変なところはあるけど、リノが長女なのは本当よ〗
『そうねぇ、どうしてこうなっちゃったか分からないけどぉ、本当よぉ』
そうなんだ~

『皆さんが酷いですわぁ』しくしく
日頃の行い~

〖こほん。とにもかくにも、アイナの所で様子を見る必要はありますよね〗
〖そうですね。聖域から出す訳ですから、何かしらの影響があるかもしれないですしね。それに、一般的なマンドラゴラも作れるか、やってみないといけないですしね〗
シア様とエル様が本題に戻した!そうだよね。ちゃんとやらないと

「んちょ、ふちゅうにょ、まんどりゃ···どらごりゃ···」
むー。難しい~
『マンドラゴラな』
「あい」
難しい~

『そうねぇ。普通のマンドラゴラはサーヤたちの言うニンジンさんに似てるわねぇ。キャロってお野菜から生まれることが多いんだけどぉ。ゴラちゃんたちと違ってなんというかぁ』
〖可愛くないというか、サーヤたち、下手したら怖くて泣いちゃうかもしれないわねぇ〗

「ふえ?」
泣いちゃうくらい怖いの?

『そうなの~?』
ぴゅい『ちょっと』
きゅい『気になる~』
『『たしかに~』』
みゃあ『ちょっと見てみたいにゃ』
『興味津々なのだ!』
ちびっ子たちは見たいみたいです。怖いって言ってるよ?

『怖いもの見たさって奴だな。俺も見てみたいかも』
おいちゃん!?怖いんだよ?
『あらあらまあまあ、ゲンさん、昔からそういう所あるわよね』
『だって面白そうだろ?』
『あらあらまあまあ・・・』ふぅ

『え~やめたほうが』
『いいとおもうな~』
『ないちゃうよ~?』
妖精トリオは知ってるらしくてやめた方がいいと言ってます。ほら、やめようよ。

『オイラもやめた方がいいと思うんだな』
『おっかなくて夢に出るだよ』
『おみみもおかしくなるだよ』
『『『おそろしいだよ』』』
ぽぽちゃん兄弟は実際に会ったことがあるのか、三人で抱き合ってぷるぷるしてます。
そんなに怖いの?やだな~。だから、やめようよ。

〖ふむ。見たいなら見せてあげましょう。ちょうど手持ちがありますしね〗
「ふえ?」
エル様!?
〖ちょっ!医神、待ちなさいっ〗
〖ダメですよっ〗
ジーニ様とシア様の静止も虚しく···

〖はい。これですよ〗ばばん
インベントリの中にあったのか、頭の葉っぱの部分をむんずと掴んで、こちらに向けて見せたお顔は···

【キシャーッ!】

「ふぎゃーっ!」
『おばけーっ』
ぴゅいきゅい『『いやーっ』』
『『怖いよーっ』』
みゃあ『あっちいってにゃーっ』
『恐ろしいのだーっ』

ちびっこパニック!蜘蛛の子散らすように逃げて···

べちょっべちょべちょっ

転けました···
〖キャーっサーヤっ!みんな!〗
〖医神っさっさっとそれをしまいなさい!〗
ジーニ様とシア様がサーヤに駆け寄りながらエル様を叱りつかけます。
ギン様やアルコン様たちもちびっこ達の元へ駆け寄ります。

「ふぎゅう」
いちゃい···

〖サーヤ、大丈夫?〗ひょい
〖医神はあとでしっかり怒っておきますからね〗なでなで
まったくもう!と、お怒りです。

『お父さん~』
ぴゅいきゅい『『こあい~』』ぶるぶる
『『おばけ~』』
みゃあ『あっちいってにゃー』
『怖いのだ~』
ちびっ子たちもそれぞれ

『ハク···』
ギン様のしっぽに隠れ
『ぶふっ』
アルコン様は例のごとく顔にしがみつかれ
『あ、あの皆さん、どこに隠れて···』
フルーたちはみんな揃ってリノ様のドレスの裾に隠れちゃいました。

『だから』
『みないほうがいいって』
『いったのに~』
妖精トリオ、見ないようにお手手でおめめ隠してます。

『つくし、なずな、目を開けちゃダメなんだな』
『『わかったんだな~』』
ぽぽちゃんたちは抱き合って目をつぶってます。

〖おや、そんなに怖いですかね?よく見ると愛嬌があると思うのですが〗

『いやいや、大人がみても十分怖い顔だぞ(見なきゃ良かったかも)』ヒクッ
『あらあらまあまあ・・・(仕方のない方たちねぇ)』ふぅ・・・
そうだよね?おいちゃんも怖いよね?ひょろひょろの人参に、つり上がった目に、口裂け女みたいなお口でした!極悪人とおばけ合体したみたいなお顔です。
おばあちゃんは見せたエル様と、見たいと言ったおいちゃんを呆れたような目で見てます。

「か、かわいいおかおにょ、きゃろちゃんがいい」ぷるぷる
怖いのはイヤです。

〖う~ん、そうねぇ〗
〖サーヤがそう願ったら、そうなりそうね〗なでなで
ジーニ様とシア様が困ったお顔してます。

きゅるる『まずは、キャロを育てないことには始まらない。畑行く』
そう提案したのは体に震える子グモちゃんたちをくっつけた絹さん

きゅるるん『『『『『『『こわいよ~』』』』』』』

そうだよね。こわいよね。どうか、かわいい子が産まれますように!

☆。.:*・゜☆。.:*・゜
お読みいただきありがとうございます。
しおりを挟む
感想 1,692

あなたにおすすめの小説

もふもふ相棒と異世界で新生活!! 神の愛し子? そんなことは知りません!!

ありぽん
ファンタジー
[第3回次世代ファンタジーカップエントリー] 特別賞受賞 書籍化決定!! 応援くださった皆様、ありがとうございます!! 望月奏(中学1年生)は、ある日車に撥ねられそうになっていた子犬を庇い、命を落としてしまう。 そして気づけば奏の前には白く輝く玉がふわふわと浮いていて。光り輝く玉は何と神様。 神様によれば、今回奏が死んだのは、神様のせいだったらしく。 そこで奏は神様のお詫びとして、新しい世界で生きることに。 これは自分では規格外ではないと思っている奏が、規格外の力でもふもふ相棒と、 たくさんのもふもふ達と楽しく幸せに暮らす物語。

もふもふが溢れる異世界で幸せ加護持ち生活!

ありぽん
ファンタジー
いつも『もふもふが溢れる異世界で幸せ加護持ち生活!』をご愛読いただき、ありがとうございます。 10月21日、『もふもち』コミカライズの配信がスタートしました!! 江戸はち先生に可愛いジョーディ達を描いていただきました。 先生、ありがとうございます。 今後とも小説のジョーディ達、そしてコミカライズのジョーディ達を、よろしくお願いいたします。       ********* 小学3年生の如月啓太は、病気により小学校に通えないまま、病院で息を引き取った。 次に気が付いたとき、啓太の前に女神さま現れて、啓太自身の話を聞くことに。 そして啓太は別の世界の、マカリスター侯爵家次男、ジョーディ・マカリスターとして転生することが決まる。 すくすくそだった啓太改めジョーディは1歳に。 そしてジョーディには友達がいっぱい。でも友達は友達でも、人間の友達ではありません。 ダークウルフの子供にホワイトキャットの子供に。何故か魔獣の友達だらけ。 そんなジョーディの毎日は、父(ラディス)母(ルリエット)長男(マイケル)、そしてお友達魔獣達と一緒に、騒がしくも楽しく過ぎていきます。

小さな小さな花うさぎさん達に誘われて、異世界で今度こそ楽しく生きます!もふもふも来た!

ひより のどか
ファンタジー
気がついたら何かに追いかけられていた。必死に逃げる私を助けてくれたのは、お花?違う⋯小さな小さなうさぎさんたち? 突然森の中に放り出された女の子が、かわいいうさぎさん達や、妖精さんたちに助けられて成長していくお話。どんな出会いが待っているのか⋯? ☆。.:*・゜☆。.:*・゜ 『転生初日に妖精さんと双子のドラゴンと家族になりました。もふもふとも家族になります!』の、のどかです。初めて全く違うお話を書いてみることにしました。もう一作、『転生初日に~』の、おばあちゃんこと、凛さん(人間バージョン)を主役にしたお話『転生したおばあちゃん。同じ世界にいる孫のため、若返って冒険者になります!』も始めました。 よろしければ、そちらもよろしくお願いいたします。 *8/11より、なろう様、カクヨム様、ノベルアップ、ツギクルさんでも投稿始めました。アルファポリスさんが先行です。

小さいぼくは最強魔術師一族!目指せ!もふもふスローライフ!

ひより のどか
ファンタジー
ねぇたまと、妹と、もふもふな家族と幸せに暮らしていたフィリー。そんな日常が崩れ去った。 一見、まだ小さな子どもたち。実は国が支配したがる程の大きな力を持っていて? 主人公フィリーは、実は違う世界で生きた記憶を持っていて?前世の記憶を活かして魔法の世界で代活躍? 「ねぇたまたちは、ぼくがまもりゅのら!」 『わふっ』 もふもふな家族も一緒にたくましく楽しく生きてくぞ!

異世界でチート無双! いやいや神の使いのミスによる、僕の相棒もふもふの成長物語

ありぽん
ファンタジー
ある異世界で生きるアーベル。アーベルにはある秘密があった。何故か彼は地球での記憶をそのままに転生していたのだ。 彼の地球での一生は、仕事ばかりで家族を顧みず、そのせいで彼の周りからは人が離れていき。最後は1人きりで寿命を終えるという寂しいもので。 そのため新たな人生は、家族のために生きようと誓い、そしてできるならばまったりと暮らしたいと思っていた。   そんなマーベルは5歳の誕生日を迎え、神からの贈り物を授かるために教会へ。しかし同じ歳の子供達が、さまざまな素晴らしい力を授かる中、何故かアーベルが授かった力はあまりにも弱く。 だがアーベルはまったく気にならなかった。何故なら授かった力は、彼にとっては素晴らしい物だったからだ。 その力を使い、家族にもふもふ魔獣達を迎え、充実した生活を送っていたアーベル。 しかし変化の時は突然訪れた。そしてその変化により、彼ともふもふ魔獣達の理想としている生活から徐々に離れ始め? これはアーベルの成長物語、いやいや彼のもふもふ達の成長物語である。

エリアスとドラゴンともふもふは、今日も元気に遊んでいます!?

ありぽん
ファンタジー
 アルフォート家の3男、エリアス・アルフォート3歳は、毎日楽しく屋敷の広い広い庭を、お友達のぷるちゃん(スライム)とウルちゃん(ホワイトウルフ)と一緒に走り回っておりました。  そして4歳の誕生日の日。この日は庭でエリアスの誕生日パーティーが開かれていました。その時何処からかエリアスの事を呼ぶ声が。その声を前に聞いた事があるエリアスは、声のする庭の奥へ、ぷるちゃんとウルちゃんと3人進んで行きます。そこでエリアス達を待っていたものは?  剣と魔法そしてもふもふの溢れる世界で、繰り広げられるエリアスの大冒険。周りを巻き込みながら、今日もエリアスはやらかします! *エリアス本人登場は2話からとなります。

公爵家三男に転生しましたが・・・

キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが… 色々と本当に色々とありまして・・・ 転生しました。 前世は女性でしたが異世界では男! 記憶持ち葛藤をご覧下さい。 作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。

転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜

犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。 馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。 大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。 精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。 人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。