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連載
ある日のひな祭り日記 番外編
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『絹さん、親方、おかみさん、準備はどうだ?』
『任せろ。教えてもらった材料は揃えたぞ』
きゅるる『私たちも、この日のために頑張った』
きゅるるん『『『いと、オッケー!』』』
きゅるるん『『『『きじ、おっけー!』』』』
『ふっふ。新しいことに挑戦できる。こんな楽しいことないね!』
『あらあらまあまあ、みんな頼もしいわね』
『おおよ!腕が鳴るぜ。凛さんのこの絵とゲンの設計図、それにおれたちドワーフの技があればすげえもんが出来るはずだ!』
『そうだな。そんじゃ、はじめるか。いいか、サーヤにはくれぐれも見つからないようにな』
『『『『『『おう!』』』』』』
きゅるる『了解!』
きゅるるん『『『ぼくたちはお母さんに』』』
きゅるるん『『『『かくれる!』』』』
『あらあらまあまあ、そうね、素直な子グモちゃん達は確かにそれが確実かもしれないわね』
『では、これより極秘ひな祭り計画を開始する』
そう、これは、おいちゃん、おばあちゃん、ドワーフさんたち、絹さん親子による極秘任務!サーヤたち女の子の為の雛人形作り!
本来、雛人形は女の子の一人一人にあった方がいいのだが、聖域には今、女の子がたくさん!今回はまずサーヤの雛人形。そして、フゥや、フィオ、青葉ちゃんたち妖精と精霊さんたちの雛人形。モモの雛人形。はちさんや、なずなちゃん、鹿の子ちゃんたち森の仲間たちの雛人形。
きゅるる『もちろんこの子達のも』
きゅるるん『『『『やったー♪』』』』
きゅるるん『『『いいな~』』』
『大丈夫。男の子の節句もあるからな。お前たちのはその時だ。もう少し待ってな』
きゅるるん『『『やったー♪』』』
まあ、とにかく、そんなにたくさん作れないので、大体の仲間ごとに作ることになった。
ただ、サーヤのものはみんなが張り切って豪華七段飾りを計画し、少し前からドワーフさんたちが大工さんを中心に小物を作り始め、
絹さんやおかみさんたちは友禅風な絵付を目指し、染めに使う染料の研究まで始めていた。とにかく大掛かり…
食に関しても、
『ご馳走はぼくたちもお手伝いします!』
『おまかせ下さい!ちらし寿司からデザートまで頑張ります!』
と、山桜桃と春陽が頑張り、こちらも一気に作るとサーヤたちにバレるため、おいちゃんたちと少し作ってはおいちゃんのインベントリ(出来たてホヤホヤが保てる)に入れてもらうを繰り返している。その為、結構な種類と量があるのだが、サーヤたちはまだ気づいてない…はずだ!
『うふふふふ。サーヤたちのお着物にも使えるわね。素敵だわ、この生地』
おばあちゃんが反物に頬ずり…
きゅるる『凛さん、嬉しいけど、ちょっと怖い』
まあ、絹さんの作り出した極上の糸を元に織り上げ、染めたもの。手触りだって一級品。気持ちは分からないでもない。
『ゲン、体の型はこれでいいか?サーヤのは木目込みで、後のは着物を着せる感じでいくんだよな?』
『そうだな。まあ、着物はちゃんとこの生地で作るけどな』
『凛さん、モモちゃんたちと、妖精たちの翼とか羽とかどうする?衣装に付けるかい?それとも、土台に着けて衣装に穴あけるかい?』
『そうねぇ、衣装につけましょうか。でも、もし衣装ぬがした時に羽がないってなると困るから』
『そうだね、本体には絵で羽根と翼描いとくかね?』
『そうね。お願いするわ』
きゅるるん『『『おかあさん』』』
きゅるるん『『『『ももにんぎょう、かみのけは?』』』』
きゅるる『それはいらないんじゃ?凛さん、どう?』
『あらあらまあまあ、そうねぇ、髪の毛はサーヤと妖精さんたちでいいんじゃない?あと、山桜桃ちゃんとくもさんたち』
きゅるる『たしかに』
きゅるるん『『『そっかあ』』』
きゅるるん『『『『わたしたちもだった』』』』
そんなわいわいと盛り上がるドワーフさんたちの工房。
一方、
「じーにしゃま」
〖何かしらぁ?サーヤ〗
「おばあちゃんちょ、おいちゃんは?」
〖え?さあ?どこ行ったのかしらね?〗
どこいっちゃったのかな?もしかして
「まいご?」
〖迷子?それはいくらなんでもないんじゃないかしら?〗
「しょっか~」
それじゃ、どこ行ったのかな?
『サーヤ~探しいく~?』
ぴゅいきゅい『『いく~?』』
「しょだにぇ~」
探しいこうかな?
『あらぁ?サーヤたち、畑でお野菜とってきてって頼まれたんじゃなかったかしらぁ?』
「う?」
そう言えば?
『そうだったね~なんか、今日お手伝いいっぱいあったかも?』
『『はちみつも言ってたよ』』
『『『そうだった~』』』
「ふお~」
言われてたかも~
『それじゃあ、畑行ってみようか~』
「あ~い」
『うふふ。それじゃあ私も行こうかしらぁ。フゥとクゥも行くわよね?』
『はい!』
『行きます』
ということで、みんなで
「いってきま~しゅ」
『行ってきま~す』
〖はい。行ってらっしゃい〗
手をふりふり見送るジーニ様の背後に
〖魔神、まだまだですね。ふっ〗
〖ぎゃっ!い、医神。ま、まあ、こういう時、結葉は図太いわよね〗
〖それはまあ、そうですね〗
結葉様の機転でひとまずの危機は回避したジーニ様たちでした。
「ぽぽちゃ~ん」
『あれ?サーヤちゃんたち、どうしたんだな?』
『うふふ。お野菜とね、え~と、なんだったかしら?』
『あっ、もしかして菜の花だか?』
『そうそう。それよ~』
『分かったんだな。じゃあ、こっちなんだな』
みんなでぞろぞろ、畑を移動します。
お花が咲く前の蕾の菜の花をつんで、他にもたくさんのお野菜をみんなで楽しく収穫しました。
『ふう~こんな感じかしらね?あとは、蜂蜜をもらいに行きましょ~』
「あ~い」
『ぽぽたちも後で来てねぇ』
『分かっただ。みんなで行くだ』
「あちょでにぇ~」
みんなでご飯~♪楽しみだね~♪
その頃
『おお。なかなかいい出来だな』
『そうねぇ。今日のところはこの位かしらね?』
『そうだね。キリのいいところで切り上げないとサーヤちゃんたちに勘づかれたら大変だからね』
『そうだな。ひとまず解散だな』
極秘ひな祭り計画はひとまず解散していた。
そして、こんな感じでサーヤたちちびっ子の目を何とかそらしながら集まること数回。ついに
『完成だな』
『あらあらまあまあ、やっとね』
『それじゃあ、最後の難関だね。飾り付け』
『今度は何をお願いしたらいいかね。あらかたお使いは頼んだからね』
う~ん……
そう。毎回違うお使いを頼んで何とか誤魔化してきたが、さすがにネタがつきた。
きゅるる『こうなったら……』
『ん?なんだ?絹さんなんかいい案があるのか?』
きゅるる『上手くいくかは分からないけど……』
『『『『『なるほど』』』』』
さあ、絹さんが思いついた方法とは…
「うにゅ~?」
『これ何されてるのかな~?』
ぴゅいきゅい『『なにもみえないの~』』
『『お洋服、かな?』』
『『『着替えてる?』』』
みゃあ『そんな気がするにゃ』
『姫はなんか頭が重くなった気がするのだ』
そう。絹さんが考えた作戦。それは、サーヤたちに目隠しをして着替えさせる。その間に部屋を飾り付けるというもの。だが、今回の着替えは特殊なもの、着付けを出来ないといけない。ゆえに絹さんやおかみさんたちは、おばあちゃんとおいちゃんに着付けも叩き込まれた。
きゅるる『はいはい。手を上げてじっとして』
『頑張って立ってておくれ』
『足ふんばって』
『しっかり立って』
「あ、あい」
『がんばる~』
きゅるる『うちの子たちは楽でいい』
きゅるるん『『『『『『『たしかに~♪』』』』』』』
目、開けてるし。なんなら、自分で着付けられるし。子グモちゃんたちすごい!
『よし!完成!それじゃあ、運んでもらおうかね』
『そうだね』
『あんたたち!出番だよ!』
『『『おう!』』』ガラガラガラ
「うにゅ?」
『なんの音~?』
ぴゅいきゅい『『なんだろ~?』』
何かガラガラ音がします。
『おし、今乗せるかな。よいしょっと、そんでここ掴んどくんだぞ』
「あ、あい?」
『わかったよ~』
なんだろね?
『おし、じゃあ動くからな』
ガラガラ~
「ふお?」
『わあっ』
ぴゅいきゅい『『ゆれる~』』
目隠しされたままのちびっこ、訳が分からないままガタガタ少々揺れる乗り物で移動すると
〖〖『『きゃーっかわいい(ですわ)ーっ』』〗〗
え?え?ジーニ様たちの声?
『『『そうだろう、そうだろう』』』
『『『自信作だからね』』』
きゅるる『当然』
きゅるるん『『『『『『とーぜん♪』』』』』』
『くすくす。それじゃ、目隠し取りましょうかぁ』
『みんな、いいっていうまで目は開けないでな』
『まだよ、まだだからね』
結葉様と、フゥ、クゥが目隠し取ってくれてるみたいです。
『はい。いいわよぉ。みんな目を開けてぇ』
OKが出たからみんなで目を開けると、びっくり!
目の前にたくさんの雛人形があります!
「ふあ~?」
『びっくりしたか?目の前の七段飾りはサーヤのな。すごいだろ?親方たちや、絹さんたちの力作だぞ!』
「ふあ~ああ!しゅごーっ」
すごいすごい~綺麗なお着物着たお人形さんたち!三人官女に五人囃子だけじゃなくて御所車とかまである~!
『わあ!これモモじゃない~?』
ぴゅい『ほんとだ!あたちおひなしゃま!』
きゅい『となりぼく?』
『この楽器もってるの』
『ぼくたち?』
『あれ?おとなりのは?』
『はねついてるよ?』
『これ、ようせいと、せいれい?』
みゃあ『こっちのは動物のお耳ついてるにゃ!』
『本当なのだ!』
『どうだ?さすがに、見つからないように作るには時間なくてな?全員分は作れなかったんだよ』
「しゅごいーあいがちょ」
じゅうぶんすごいよ~!
『ありがとう~』
ぴゅいきゅい『『ありがとう~』』
『『すごい~』』
『『『みんないるね~』』』
みゃあ『あっ、これココロにゃ。これ鹿の子ちゃんにゃ?』
『姫もいるのだ。これはなずなちゃんなのだ』
『うそ。青葉ちゃん、山桜桃ちゃん、これ私たちよね』
『は、はい。フゥさん』
『そうみたいです』
お雛様いっぱい!
『あらあらまあまあ、ちなみにあなたたちが載せてもらってるのも御所車みたいでしょ?』
「う?ふわぁ!」
ほんとだ!それに!
『みんなすごい~』
ぴゅいきゅい『『みんなが!』』
『『お雛様だ~』』
『『『おだいりさまだ~』』』
そう。目隠しされて着替えたのはお雛様の格好でした。
サーヤはピンクのお着物です!
〖あ~ん♪かわいいかわいい~♪〗
『当たり前だろ』
『あらあらまあまあ。さすが私の自慢の孫ね』
「えへ~♪」
ジーニ様がまた飛び回ってます。
ハクたちもみんなお着物着てます。
お人形とお揃いです。
『お父さ~ん、ぼくかっこいい?』
『ああ。かっこいいぞ』
ぴゅいきゅい『『おとうしゃん』』
『二人ともよく似合ってるぞ』
『うふふ。みんなもかわいいわよ~』
『はい。とても可愛らしいですわ』
『食べちゃいたいくらいですわ!』
『変態退散にゃ!シャーッ』
『『『えへへ』』』
『わ、わたしたちまで』
『ちょっと恥ずかしいです』
『うんうん。孫たちがかわいいのぉ』
『ほんにの。ながいきするもんだの』
『『『『亀じぃもじぃじも』』』』
『『『『『『泣かないで~』』』』』』
『にいちゃん、ちいにいちゃん、わたちと、かのこちゃんどうだか?』
『ととさま、ぽぽちゃん、つくしちゃん、似合ってるだか?』
『『うんうん。かわいいだよ』』
『さすが、私の天使』
そこらじゅうでかわいいの嵐です。
『なあ、今回は主神様とバートさんはいないのか?』
『あらあらまあまあ、そう言えば?』
〖ふふ。今頃お父様泣いてますね〗
〖さすがに、こう何度も降りてこられては困りますからね〗
『『なるほど』』
〖あ~んっ僕も行く~っ〗
『ダメですよ。さすがに行き過ぎです。私も我慢してるんです。我慢しなさい』
〖わ~んっサーヤ~あ〗
『じゃあ、そろそろご馳走食べるか!』
『あらあらまあまあ、そうね』
「わ~い♪」
それからみんなでわいわいご馳走食べました!デザートまで美味しかった!
みんなありがとう♪
☆。.:*・゜☆。.:*・゜
うわあ、3日に間に合わなかった💦すみませんm(_ _)m
『任せろ。教えてもらった材料は揃えたぞ』
きゅるる『私たちも、この日のために頑張った』
きゅるるん『『『いと、オッケー!』』』
きゅるるん『『『『きじ、おっけー!』』』』
『ふっふ。新しいことに挑戦できる。こんな楽しいことないね!』
『あらあらまあまあ、みんな頼もしいわね』
『おおよ!腕が鳴るぜ。凛さんのこの絵とゲンの設計図、それにおれたちドワーフの技があればすげえもんが出来るはずだ!』
『そうだな。そんじゃ、はじめるか。いいか、サーヤにはくれぐれも見つからないようにな』
『『『『『『おう!』』』』』』
きゅるる『了解!』
きゅるるん『『『ぼくたちはお母さんに』』』
きゅるるん『『『『かくれる!』』』』
『あらあらまあまあ、そうね、素直な子グモちゃん達は確かにそれが確実かもしれないわね』
『では、これより極秘ひな祭り計画を開始する』
そう、これは、おいちゃん、おばあちゃん、ドワーフさんたち、絹さん親子による極秘任務!サーヤたち女の子の為の雛人形作り!
本来、雛人形は女の子の一人一人にあった方がいいのだが、聖域には今、女の子がたくさん!今回はまずサーヤの雛人形。そして、フゥや、フィオ、青葉ちゃんたち妖精と精霊さんたちの雛人形。モモの雛人形。はちさんや、なずなちゃん、鹿の子ちゃんたち森の仲間たちの雛人形。
きゅるる『もちろんこの子達のも』
きゅるるん『『『『やったー♪』』』』
きゅるるん『『『いいな~』』』
『大丈夫。男の子の節句もあるからな。お前たちのはその時だ。もう少し待ってな』
きゅるるん『『『やったー♪』』』
まあ、とにかく、そんなにたくさん作れないので、大体の仲間ごとに作ることになった。
ただ、サーヤのものはみんなが張り切って豪華七段飾りを計画し、少し前からドワーフさんたちが大工さんを中心に小物を作り始め、
絹さんやおかみさんたちは友禅風な絵付を目指し、染めに使う染料の研究まで始めていた。とにかく大掛かり…
食に関しても、
『ご馳走はぼくたちもお手伝いします!』
『おまかせ下さい!ちらし寿司からデザートまで頑張ります!』
と、山桜桃と春陽が頑張り、こちらも一気に作るとサーヤたちにバレるため、おいちゃんたちと少し作ってはおいちゃんのインベントリ(出来たてホヤホヤが保てる)に入れてもらうを繰り返している。その為、結構な種類と量があるのだが、サーヤたちはまだ気づいてない…はずだ!
『うふふふふ。サーヤたちのお着物にも使えるわね。素敵だわ、この生地』
おばあちゃんが反物に頬ずり…
きゅるる『凛さん、嬉しいけど、ちょっと怖い』
まあ、絹さんの作り出した極上の糸を元に織り上げ、染めたもの。手触りだって一級品。気持ちは分からないでもない。
『ゲン、体の型はこれでいいか?サーヤのは木目込みで、後のは着物を着せる感じでいくんだよな?』
『そうだな。まあ、着物はちゃんとこの生地で作るけどな』
『凛さん、モモちゃんたちと、妖精たちの翼とか羽とかどうする?衣装に付けるかい?それとも、土台に着けて衣装に穴あけるかい?』
『そうねぇ、衣装につけましょうか。でも、もし衣装ぬがした時に羽がないってなると困るから』
『そうだね、本体には絵で羽根と翼描いとくかね?』
『そうね。お願いするわ』
きゅるるん『『『おかあさん』』』
きゅるるん『『『『ももにんぎょう、かみのけは?』』』』
きゅるる『それはいらないんじゃ?凛さん、どう?』
『あらあらまあまあ、そうねぇ、髪の毛はサーヤと妖精さんたちでいいんじゃない?あと、山桜桃ちゃんとくもさんたち』
きゅるる『たしかに』
きゅるるん『『『そっかあ』』』
きゅるるん『『『『わたしたちもだった』』』』
そんなわいわいと盛り上がるドワーフさんたちの工房。
一方、
「じーにしゃま」
〖何かしらぁ?サーヤ〗
「おばあちゃんちょ、おいちゃんは?」
〖え?さあ?どこ行ったのかしらね?〗
どこいっちゃったのかな?もしかして
「まいご?」
〖迷子?それはいくらなんでもないんじゃないかしら?〗
「しょっか~」
それじゃ、どこ行ったのかな?
『サーヤ~探しいく~?』
ぴゅいきゅい『『いく~?』』
「しょだにぇ~」
探しいこうかな?
『あらぁ?サーヤたち、畑でお野菜とってきてって頼まれたんじゃなかったかしらぁ?』
「う?」
そう言えば?
『そうだったね~なんか、今日お手伝いいっぱいあったかも?』
『『はちみつも言ってたよ』』
『『『そうだった~』』』
「ふお~」
言われてたかも~
『それじゃあ、畑行ってみようか~』
「あ~い」
『うふふ。それじゃあ私も行こうかしらぁ。フゥとクゥも行くわよね?』
『はい!』
『行きます』
ということで、みんなで
「いってきま~しゅ」
『行ってきま~す』
〖はい。行ってらっしゃい〗
手をふりふり見送るジーニ様の背後に
〖魔神、まだまだですね。ふっ〗
〖ぎゃっ!い、医神。ま、まあ、こういう時、結葉は図太いわよね〗
〖それはまあ、そうですね〗
結葉様の機転でひとまずの危機は回避したジーニ様たちでした。
「ぽぽちゃ~ん」
『あれ?サーヤちゃんたち、どうしたんだな?』
『うふふ。お野菜とね、え~と、なんだったかしら?』
『あっ、もしかして菜の花だか?』
『そうそう。それよ~』
『分かったんだな。じゃあ、こっちなんだな』
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お花が咲く前の蕾の菜の花をつんで、他にもたくさんのお野菜をみんなで楽しく収穫しました。
『ふう~こんな感じかしらね?あとは、蜂蜜をもらいに行きましょ~』
「あ~い」
『ぽぽたちも後で来てねぇ』
『分かっただ。みんなで行くだ』
「あちょでにぇ~」
みんなでご飯~♪楽しみだね~♪
その頃
『おお。なかなかいい出来だな』
『そうねぇ。今日のところはこの位かしらね?』
『そうだね。キリのいいところで切り上げないとサーヤちゃんたちに勘づかれたら大変だからね』
『そうだな。ひとまず解散だな』
極秘ひな祭り計画はひとまず解散していた。
そして、こんな感じでサーヤたちちびっ子の目を何とかそらしながら集まること数回。ついに
『完成だな』
『あらあらまあまあ、やっとね』
『それじゃあ、最後の難関だね。飾り付け』
『今度は何をお願いしたらいいかね。あらかたお使いは頼んだからね』
う~ん……
そう。毎回違うお使いを頼んで何とか誤魔化してきたが、さすがにネタがつきた。
きゅるる『こうなったら……』
『ん?なんだ?絹さんなんかいい案があるのか?』
きゅるる『上手くいくかは分からないけど……』
『『『『『なるほど』』』』』
さあ、絹さんが思いついた方法とは…
「うにゅ~?」
『これ何されてるのかな~?』
ぴゅいきゅい『『なにもみえないの~』』
『『お洋服、かな?』』
『『『着替えてる?』』』
みゃあ『そんな気がするにゃ』
『姫はなんか頭が重くなった気がするのだ』
そう。絹さんが考えた作戦。それは、サーヤたちに目隠しをして着替えさせる。その間に部屋を飾り付けるというもの。だが、今回の着替えは特殊なもの、着付けを出来ないといけない。ゆえに絹さんやおかみさんたちは、おばあちゃんとおいちゃんに着付けも叩き込まれた。
きゅるる『はいはい。手を上げてじっとして』
『頑張って立ってておくれ』
『足ふんばって』
『しっかり立って』
「あ、あい」
『がんばる~』
きゅるる『うちの子たちは楽でいい』
きゅるるん『『『『『『『たしかに~♪』』』』』』』
目、開けてるし。なんなら、自分で着付けられるし。子グモちゃんたちすごい!
『よし!完成!それじゃあ、運んでもらおうかね』
『そうだね』
『あんたたち!出番だよ!』
『『『おう!』』』ガラガラガラ
「うにゅ?」
『なんの音~?』
ぴゅいきゅい『『なんだろ~?』』
何かガラガラ音がします。
『おし、今乗せるかな。よいしょっと、そんでここ掴んどくんだぞ』
「あ、あい?」
『わかったよ~』
なんだろね?
『おし、じゃあ動くからな』
ガラガラ~
「ふお?」
『わあっ』
ぴゅいきゅい『『ゆれる~』』
目隠しされたままのちびっこ、訳が分からないままガタガタ少々揺れる乗り物で移動すると
〖〖『『きゃーっかわいい(ですわ)ーっ』』〗〗
え?え?ジーニ様たちの声?
『『『そうだろう、そうだろう』』』
『『『自信作だからね』』』
きゅるる『当然』
きゅるるん『『『『『『とーぜん♪』』』』』』
『くすくす。それじゃ、目隠し取りましょうかぁ』
『みんな、いいっていうまで目は開けないでな』
『まだよ、まだだからね』
結葉様と、フゥ、クゥが目隠し取ってくれてるみたいです。
『はい。いいわよぉ。みんな目を開けてぇ』
OKが出たからみんなで目を開けると、びっくり!
目の前にたくさんの雛人形があります!
「ふあ~?」
『びっくりしたか?目の前の七段飾りはサーヤのな。すごいだろ?親方たちや、絹さんたちの力作だぞ!』
「ふあ~ああ!しゅごーっ」
すごいすごい~綺麗なお着物着たお人形さんたち!三人官女に五人囃子だけじゃなくて御所車とかまである~!
『わあ!これモモじゃない~?』
ぴゅい『ほんとだ!あたちおひなしゃま!』
きゅい『となりぼく?』
『この楽器もってるの』
『ぼくたち?』
『あれ?おとなりのは?』
『はねついてるよ?』
『これ、ようせいと、せいれい?』
みゃあ『こっちのは動物のお耳ついてるにゃ!』
『本当なのだ!』
『どうだ?さすがに、見つからないように作るには時間なくてな?全員分は作れなかったんだよ』
「しゅごいーあいがちょ」
じゅうぶんすごいよ~!
『ありがとう~』
ぴゅいきゅい『『ありがとう~』』
『『すごい~』』
『『『みんないるね~』』』
みゃあ『あっ、これココロにゃ。これ鹿の子ちゃんにゃ?』
『姫もいるのだ。これはなずなちゃんなのだ』
『うそ。青葉ちゃん、山桜桃ちゃん、これ私たちよね』
『は、はい。フゥさん』
『そうみたいです』
お雛様いっぱい!
『あらあらまあまあ、ちなみにあなたたちが載せてもらってるのも御所車みたいでしょ?』
「う?ふわぁ!」
ほんとだ!それに!
『みんなすごい~』
ぴゅいきゅい『『みんなが!』』
『『お雛様だ~』』
『『『おだいりさまだ~』』』
そう。目隠しされて着替えたのはお雛様の格好でした。
サーヤはピンクのお着物です!
〖あ~ん♪かわいいかわいい~♪〗
『当たり前だろ』
『あらあらまあまあ。さすが私の自慢の孫ね』
「えへ~♪」
ジーニ様がまた飛び回ってます。
ハクたちもみんなお着物着てます。
お人形とお揃いです。
『お父さ~ん、ぼくかっこいい?』
『ああ。かっこいいぞ』
ぴゅいきゅい『『おとうしゃん』』
『二人ともよく似合ってるぞ』
『うふふ。みんなもかわいいわよ~』
『はい。とても可愛らしいですわ』
『食べちゃいたいくらいですわ!』
『変態退散にゃ!シャーッ』
『『『えへへ』』』
『わ、わたしたちまで』
『ちょっと恥ずかしいです』
『うんうん。孫たちがかわいいのぉ』
『ほんにの。ながいきするもんだの』
『『『『亀じぃもじぃじも』』』』
『『『『『『泣かないで~』』』』』』
『にいちゃん、ちいにいちゃん、わたちと、かのこちゃんどうだか?』
『ととさま、ぽぽちゃん、つくしちゃん、似合ってるだか?』
『『うんうん。かわいいだよ』』
『さすが、私の天使』
そこらじゅうでかわいいの嵐です。
『なあ、今回は主神様とバートさんはいないのか?』
『あらあらまあまあ、そう言えば?』
〖ふふ。今頃お父様泣いてますね〗
〖さすがに、こう何度も降りてこられては困りますからね〗
『『なるほど』』
〖あ~んっ僕も行く~っ〗
『ダメですよ。さすがに行き過ぎです。私も我慢してるんです。我慢しなさい』
〖わ~んっサーヤ~あ〗
『じゃあ、そろそろご馳走食べるか!』
『あらあらまあまあ、そうね』
「わ~い♪」
それからみんなでわいわいご馳走食べました!デザートまで美味しかった!
みんなありがとう♪
☆。.:*・゜☆。.:*・゜
うわあ、3日に間に合わなかった💦すみませんm(_ _)m
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気がついたら何かに追いかけられていた。必死に逃げる私を助けてくれたのは、お花?違う⋯小さな小さなうさぎさんたち?
突然森の中に放り出された女の子が、かわいいうさぎさん達や、妖精さんたちに助けられて成長していくお話。どんな出会いが待っているのか⋯?
☆。.:*・゜☆。.:*・゜
『転生初日に妖精さんと双子のドラゴンと家族になりました。もふもふとも家族になります!』の、のどかです。初めて全く違うお話を書いてみることにしました。もう一作、『転生初日に~』の、おばあちゃんこと、凛さん(人間バージョン)を主役にしたお話『転生したおばあちゃん。同じ世界にいる孫のため、若返って冒険者になります!』も始めました。
よろしければ、そちらもよろしくお願いいたします。
*8/11より、なろう様、カクヨム様、ノベルアップ、ツギクルさんでも投稿始めました。アルファポリスさんが先行です。
もふもふが溢れる異世界で幸せ加護持ち生活!
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いつも『もふもふが溢れる異世界で幸せ加護持ち生活!』をご愛読いただき、ありがとうございます。
10月21日、『もふもち』コミカライズの配信がスタートしました!!
江戸はち先生に可愛いジョーディ達を描いていただきました。
先生、ありがとうございます。
今後とも小説のジョーディ達、そしてコミカライズのジョーディ達を、よろしくお願いいたします。
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小学3年生の如月啓太は、病気により小学校に通えないまま、病院で息を引き取った。
次に気が付いたとき、啓太の前に女神さま現れて、啓太自身の話を聞くことに。
そして啓太は別の世界の、マカリスター侯爵家次男、ジョーディ・マカリスターとして転生することが決まる。
すくすくそだった啓太改めジョーディは1歳に。
そしてジョーディには友達がいっぱい。でも友達は友達でも、人間の友達ではありません。
ダークウルフの子供にホワイトキャットの子供に。何故か魔獣の友達だらけ。
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小さいぼくは最強魔術師一族!目指せ!もふもふスローライフ!
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ねぇたまと、妹と、もふもふな家族と幸せに暮らしていたフィリー。そんな日常が崩れ去った。
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「ねぇたまたちは、ぼくがまもりゅのら!」
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4月19日、一巻が刊行されました!
俺の名前は中山佑輔(なかやまゆうすけ)。作業ゲーが大好きなアラフォーのおっさんだ。みんなからは世界一の作業厨なんて呼ばれてたりもする。
そんな俺はある日、ゲーム中に心不全を起こして、そのまま死んでしまったんだ。
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まあ、三百年程で、世界最強と言えるだけの強さを手に入れたんだ。だが、俺はその強さには満足出来なかった。
そう、俺はレベル上げやスキル取得だけをやっていた結果、戦闘技術を上げることをしなくなっていたんだ。
レベル差の暴力で勝っても、嬉しくない。そう思った俺は、戦闘技術も磨いたんだ。他にも、モノづくりなどの戦闘以外のものにも手を出し始めた。
そしたらもう……とんでもない年月が経過していた。だが、ここまでくると、俺の知識だけでは、出来ないことも増えてきた。
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そう思い始めた頃、我が家に客がやってきた。
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