上 下
498 / 681
連載

498 もふもふぱわーあっぴゅ!

しおりを挟む
もふもふもふもふ~♪ふへへへ~
『サーヤ~、くすぐったいよ~』
もふもふもふもふ~♪すりすりすり~
『サーヤ、肩から落ちちゃうよ』
『転がっちゃうよ』
もふもふもふもふ~♪なでなでなで~
みゅ~『くぅ~す~』むにゃむにゃ
もふもふもふもふぱわーあっぴゅ~♪
もふもふもふもふもふもふ~♪ごくらくごくらく~♪ふへへへへ~

『あ~見事にもふもふに埋まってるな』
『すごいですね。背中にハク、両肩にフライとフルー、膝の上じゃココロが寝てる』
もふもふに埋もれて目も口もキラキラにさせてるサーヤを呆れて見ているゲンさんとクゥ。
見事な埋もれっぷり。ブラッシングでふわふわもふもふになったハクにはサーヤが寄りかかってるだけじゃなく、髪を梳かしてもらって天使の輪っかが出来まくった妖精トリオに姫が寝ている。はずだ⋯埋もれて見えない。
モモとスイは硬めのブラシで擦るようにした後、ホットタオルで拭いてやったらサーヤの両隣でハクに埋もれて寝てるな。ぽっこりしたお腹だけ規則正しく上下してる。
そんなもふもふ天国状態でサーヤがもふもふを堪能して上機嫌だ。

『いや、ゲンさん、あれ壊れてますよね?』
上機嫌なんだよ⋯それより

『凛さんが使ってんの樹皮だよな?あれ鞣したらモモとスイの鱗磨くのに使えないかな。それとも代わりになるようなもんが他にあるかな』
磨けば光ると思うんだけどな。やっぱり気持ちいいやつじゃないとな。痛いのは論外だ。ミトンみたいな形に出来ればサーヤが撫でるようにして使えると思うんだが⋯

『凛さん、なんだか大変そうですね』
『そうだな。しっかりやらかしてるな』
そんなことを話してたら、サーヤがようやく凛さんの状況に気づいたらしい。双子も起きたか?

 「う?おばあちゃん、にぇいりゅりしゅしゃんになってりゅ?」
『サーヤ、それを言うならネイリストだな。ネイルリスってなんだよ』
おいちゃんが突っ込んできました。

ぴゅい『おばあちゃんはくまさんなの』
きゅい『りすさんじゃないの』
「ぶー」
りすさんじゃないのは知ってるの。でも~
「どちて、にぇいりゅしゅちょ?」
『微妙に言えてないぞ。ネイリストな』
「しょうちょもゆー」
『そうとしか言わないだろ⋯まあ、難しいし仕方ないか。それであの状況はな?』
あの状況は?説明の続きを待ってると

『サーヤ~、見て見てぇ♪つやつやピカピカなのよぉ♪』
おいちゃんが何か言う前に、結葉様が爪を見せながらふわふわ飛んで来ました。

「ふあ~♪むすびはしゃま、ちゅめ、ぴかぴかちゅるちゅりゅ、きりぇいにぇ~」
きゅい『ほんとだ~』
ぴゅい『きれいなの~』
『そうでしょお?うふふ』
うん。きれ~。

『まあ、結葉様が客一号らしいからな』
「うにゅ?」
結葉様が一号?どういうことかな?

『あのねぇ、凛たら、とぎとぎの木の樹皮からねぇ、えっと、ねいるばっふぁー?とか言うのを作り出してねぇ。私の手を実験台にしたのよぉ。くすくす』
ん?実験台とか言いながら笑ってるってことは?

「むすびはしゃま、おもちりょがってりゅ、でちょ?」
じとーっ
『うふふ。ばれたぁ?でも、実験台はホントよぉ。凛が失敗するとは思わなかったしぃ?面白そうだから大人しく付き合ってあげたらぁ、こんな綺麗になっちゃってぇ。ラッキーだったわねぇ。うふふ』
結葉様、すっごくピカピカな爪気に入ったみたいです。とってもご機嫌です。

『そんで、それをジーニ様とフゥに見られてってとこだな』
なるほどぉ。逃げられないやつだねぇ。

『それでねぇ、凛がギンの爪にも使えるんじゃいかとか言い出しちゃったもんだからねぇ、ほら、あっち見てぇ?』
あっち?

『ギン様!頼むよ!少しでいいんだ!爪くれ!』ドタドタっ
『断る!爪は我らフェンリルにとって大切なもの!簡単に渡せるわけなかろう!』ダダダダっ
『そこをなんとか!』ドタドタ
『絶対に無駄にしねぇから!』ドタドタ
『断固断る!』ダダダダダッ

うわ~あああ。ヒゲもじゃなドワーフさんたちが大きなフェンリルさんを追いかけてる~
『あ~お父さんが大変だ~』
『なんとも言えない絵面だな⋯』
『ギン様、お気の毒に』
クゥ、拝んじゃダメだよ。
ぴゅい『おとなもおいかけっこ』
きゅい『しゅるんだね~』
ほんとだねぇ。

『それでねぇ?サーヤとゲンに試して欲しいことがあるんだけどぉ、いいかしらぁ?』
「うにゅ?」
『俺もか?』
『そうよぉ♪』
なんか楽しそうな結葉様。思わずおいちゃんと何だろ?って見つめあっちゃいました。

『凛に聞いたんだけどぉ、ゲンは前の世界で動物たちの爪のお手入れもしてたんですってぇ?』
『え?ああ、そうだな。伸びすぎた爪は危ないからな。怪我をしないようにやってたぞ。動物によって足の形が違うし、一通り勉強はしたぞ』
うんうん。おいちゃんは何でも屋さんだからね。出来ないことはないのです。エッヘン!
『なんでサーヤが胸張ってんだよ⋯それで?何をするんだ?』
あっ、そうでした。

『うふふ。ハクの爪をね?試しにサーヤとゲンで整えてみてくれないかしらぁ?』
『は?』
「ふあっ?」
ハクの爪を?どうして?おいちゃんを見るとなんか考え始めてる?

『え~?ぼく~?』
『そう。ハクの爪よぉ』
『ん~いいけど~痛くしないでね~』
『それはゲンとサーヤだから大丈夫よぉ、きっと♪』
『それならいいよ~。はい。どうぞ~』
ハクが前足を出してきました。

「ふお?」
待って待って?サーヤ、やり方わからないよ?あれ?でもおいちゃんは、なんか真面目にハクの爪見てる?

『結葉様』
ハクの爪を一通り見たおいちゃんが、結葉様の方を見ます。その目は、結葉様、何企んでんだよ?って言ってる気がするよ?

『なぁに?』くすくす
ほら、結葉様なんかおもしろがってるよ。きっと。

『野生の動物はな、家の中で飼われるような動物と違って、外を自由に活発に動くから、自然に削られたりしてあまり爪を切ったり、ってことはしなくて大丈夫なんだ。現にハクの爪はいい状態だ。逆に切りすぎたりしてしまうとバイ菌などが入ってしまう可能性もある。だから、必要以上にいじらない方がいいと思うんだが、結葉様のことだ。その位知ってるよな?それでもやらせようとしてるのはなぜだ?』
さあ、答えろってお顔してるね~。

『う~ん、ゲンは媒体って分かるわよねぇ?』
『ん?もちろん』
それがどうした?ってお顔だね。
『じゃあ、この世界の人間が魔法を簡単に使いたいと思う時、どうすると思うぅ?』
結葉様が質問に質問を返してきました。

『ん~?マンガや小説なんかだと魔力を増幅するような物を持つよな?杖だったり指輪だったり』
おいちゃん、それはお話の世界の⋯
『そうねぇ~。魔力を通しやすい木や石を使うことが多いから、杖とかアクセサリーが多いわねぇ』
えっ?あるの?ホントにあるんだね~

『うふふ。そうよぉ?だから精霊樹は常に狙われてたのよぉ』にこにこごごごご
あっ、結葉様それはおばあちゃんの怒り方⋯

「ふおお~」がくぶる
『そ、そうか。それで、それがどうしたんだ?』
おいちゃん、強引に話戻した!

『うふ。そうだったわねぇ。ごめんなさいねぇ、つ・い♪それでね?これよ~』
これ?
『爪?』
『そうよぉ、凛が磨いてくれた爪よぉ』
結葉様がお顔の横で爪を見せるようにおてて見せてます。
おばあちゃんが磨いた爪?

『うふふ。あのねぇ?凛に爪磨いてもらってから、魔力の通りというか、巡りがよくなってることに気がついたのよぉ。指先に集まる魔力を操作しやすくなってるのぉ』
「ふえ?」
『はい?』
なんですと?

『ハク、みんなもサーヤにブラッシングしてもらったあとの体の調子はどうかしらぁ?もしかして、体が軽かったり強くなってる気がしないかしらぁ?』
結葉様がみんなに聞きます。

『あれぇ?そう言えば~?』
『調子いいかも?』
『元気かも?』
そうなの!?

〖そりゃそうよ。あれだけ無意識で魔力流してるんだもの。今のあなた達なら少し位の攻撃魔法なんか無傷で跳ね返しちゃうわよ〗
ひょいって、ジーニ様が結葉様の肩の所から顔を出しました。
『あらぁ、ジーニ様来たのぉ?』
〖来たわよ〗
も、もしかしてジーニ様も?

〖そうよ。凛もね、無意識で魔力を流してたのよ。でも、サーヤほどではないわね〗ニヤ

「ふえ?」
サーヤ何もしてないよ?

『だからねぇ?無意識なのよぉ。ね?ジーニ様ぁ』
〖そうね。浄化に癒しに強化に守護⋯ハクたちだけじゃなく、しっかり鹿の子にもかかってるわよ〗

「ふえ?」
『は?』

なんですと?
しおりを挟む
感想 1,692

あなたにおすすめの小説

もふもふ相棒と異世界で新生活!! 神の愛し子? そんなことは知りません!!

ありぽん
ファンタジー
[第3回次世代ファンタジーカップエントリー] 特別賞受賞 書籍化決定!! 応援くださった皆様、ありがとうございます!! 望月奏(中学1年生)は、ある日車に撥ねられそうになっていた子犬を庇い、命を落としてしまう。 そして気づけば奏の前には白く輝く玉がふわふわと浮いていて。光り輝く玉は何と神様。 神様によれば、今回奏が死んだのは、神様のせいだったらしく。 そこで奏は神様のお詫びとして、新しい世界で生きることに。 これは自分では規格外ではないと思っている奏が、規格外の力でもふもふ相棒と、 たくさんのもふもふ達と楽しく幸せに暮らす物語。

もふもふが溢れる異世界で幸せ加護持ち生活!

ありぽん
ファンタジー
いつも『もふもふが溢れる異世界で幸せ加護持ち生活!』をご愛読いただき、ありがとうございます。 10月21日、『もふもち』コミカライズの配信がスタートしました!! 江戸はち先生に可愛いジョーディ達を描いていただきました。 先生、ありがとうございます。 今後とも小説のジョーディ達、そしてコミカライズのジョーディ達を、よろしくお願いいたします。       ********* 小学3年生の如月啓太は、病気により小学校に通えないまま、病院で息を引き取った。 次に気が付いたとき、啓太の前に女神さま現れて、啓太自身の話を聞くことに。 そして啓太は別の世界の、マカリスター侯爵家次男、ジョーディ・マカリスターとして転生することが決まる。 すくすくそだった啓太改めジョーディは1歳に。 そしてジョーディには友達がいっぱい。でも友達は友達でも、人間の友達ではありません。 ダークウルフの子供にホワイトキャットの子供に。何故か魔獣の友達だらけ。 そんなジョーディの毎日は、父(ラディス)母(ルリエット)長男(マイケル)、そしてお友達魔獣達と一緒に、騒がしくも楽しく過ぎていきます。

小さな小さな花うさぎさん達に誘われて、異世界で今度こそ楽しく生きます!もふもふも来た!

ひより のどか
ファンタジー
気がついたら何かに追いかけられていた。必死に逃げる私を助けてくれたのは、お花?違う⋯小さな小さなうさぎさんたち? 突然森の中に放り出された女の子が、かわいいうさぎさん達や、妖精さんたちに助けられて成長していくお話。どんな出会いが待っているのか⋯? ☆。.:*・゜☆。.:*・゜ 『転生初日に妖精さんと双子のドラゴンと家族になりました。もふもふとも家族になります!』の、のどかです。初めて全く違うお話を書いてみることにしました。もう一作、『転生初日に~』の、おばあちゃんこと、凛さん(人間バージョン)を主役にしたお話『転生したおばあちゃん。同じ世界にいる孫のため、若返って冒険者になります!』も始めました。 よろしければ、そちらもよろしくお願いいたします。 *8/11より、なろう様、カクヨム様、ノベルアップ、ツギクルさんでも投稿始めました。アルファポリスさんが先行です。

小さいぼくは最強魔術師一族!目指せ!もふもふスローライフ!

ひより のどか
ファンタジー
ねぇたまと、妹と、もふもふな家族と幸せに暮らしていたフィリー。そんな日常が崩れ去った。 一見、まだ小さな子どもたち。実は国が支配したがる程の大きな力を持っていて? 主人公フィリーは、実は違う世界で生きた記憶を持っていて?前世の記憶を活かして魔法の世界で代活躍? 「ねぇたまたちは、ぼくがまもりゅのら!」 『わふっ』 もふもふな家族も一緒にたくましく楽しく生きてくぞ!

異世界でチート無双! いやいや神の使いのミスによる、僕の相棒もふもふの成長物語

ありぽん
ファンタジー
ある異世界で生きるアーベル。アーベルにはある秘密があった。何故か彼は地球での記憶をそのままに転生していたのだ。 彼の地球での一生は、仕事ばかりで家族を顧みず、そのせいで彼の周りからは人が離れていき。最後は1人きりで寿命を終えるという寂しいもので。 そのため新たな人生は、家族のために生きようと誓い、そしてできるならばまったりと暮らしたいと思っていた。   そんなマーベルは5歳の誕生日を迎え、神からの贈り物を授かるために教会へ。しかし同じ歳の子供達が、さまざまな素晴らしい力を授かる中、何故かアーベルが授かった力はあまりにも弱く。 だがアーベルはまったく気にならなかった。何故なら授かった力は、彼にとっては素晴らしい物だったからだ。 その力を使い、家族にもふもふ魔獣達を迎え、充実した生活を送っていたアーベル。 しかし変化の時は突然訪れた。そしてその変化により、彼ともふもふ魔獣達の理想としている生活から徐々に離れ始め? これはアーベルの成長物語、いやいや彼のもふもふ達の成長物語である。

エリアスとドラゴンともふもふは、今日も元気に遊んでいます!?

ありぽん
ファンタジー
 アルフォート家の3男、エリアス・アルフォート3歳は、毎日楽しく屋敷の広い広い庭を、お友達のぷるちゃん(スライム)とウルちゃん(ホワイトウルフ)と一緒に走り回っておりました。  そして4歳の誕生日の日。この日は庭でエリアスの誕生日パーティーが開かれていました。その時何処からかエリアスの事を呼ぶ声が。その声を前に聞いた事があるエリアスは、声のする庭の奥へ、ぷるちゃんとウルちゃんと3人進んで行きます。そこでエリアス達を待っていたものは?  剣と魔法そしてもふもふの溢れる世界で、繰り広げられるエリアスの大冒険。周りを巻き込みながら、今日もエリアスはやらかします! *エリアス本人登場は2話からとなります。

公爵家三男に転生しましたが・・・

キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが… 色々と本当に色々とありまして・・・ 転生しました。 前世は女性でしたが異世界では男! 記憶持ち葛藤をご覧下さい。 作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。

転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜

犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。 馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。 大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。 精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。 人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。