上 下
142 / 681
連載

196 なんにしよ?

しおりを挟む
明日作るものが、あらかた決まっちゃいました。がっくり…

『あらあら~ 仕方ないわねぇ。私も手伝ってあげるわぁ。さっき面白がって煽っちゃったしねぇ』
結葉様…お願いします。うるうる。
結葉様は頭なでなでしてくれながら、おいちゃんに聞きます。
『ゲン、お茶と柚は木かしら?それとも』
『木だな。お茶は低木栽培するんだ。柚は果樹だからな、多少は高くなるが、あんまり高くはしないかな』
おいちゃんが結葉様の質問に答えると

『そう。なら、二本ずつあれば私が増やしてあげるわぁ。ゲンが今日やったことは、もちろん私もできるからぁ。ただ、どんな風にするかは、明日もっと詳しく教えてねぇ』
『ああ。それはもちろん。助かるよ。ありがとう』
「あいがちょ~」
結葉様は精霊樹の精様だから、木を増やす位なんでもないんだって。でも、この世界に無い木に関しては栽培方法とかを教えてくれた方がやりやすいんだって。すごいね!

『うふふ。いいのよ~。私も楽しみだしぃ。他は何をつくるのぉ?』
結葉様も新しい食べ物に興味津々です。楽しいわぁって、ふわぁって笑ってます。美人さんの笑顔は迫力です。

『麦、小麦、お茶、柚は決まりだよな。これで、もう4種類。お茶と柚は数を絞ってくれたから、あと2種類いけるか?』
おいちゃんがせめてあと二種類だけでも!っとジーニ様を見ます。
いけないと困ります。このままじゃ、おかずになるお野菜がないです!

〖そうね。大丈夫だと思うわ。ただし無理はしないでね〗 
わかったよ~。ありがとう。きっと美味しいお料理食べさせてくれるからね!おいちゃんが!

『さて、何にするか…キノコもな、森で見つけた椎茸もどきを今増やしてるけど、日本のどんこも育てたいんだよなぁ。でも、後回しかな』
きのこ類はどんどん作ろう!出汁をとっても、焼いても、炊き込みご飯にしても美味しいよね!じゅるり。
でも~今はそれより

「どうちよっかぁ」
何作る?
『今、あるのが米、大豆、オリーブ、甜菜、コショウ。それから、この世界のキノコ』
「おやちゃい、にゃいにぇ」
お野菜は大事です。目指せ三十品目?
『栄養価の高いものにするか、使い勝手がいいものにするか…』
おいちゃんも悩んでます。みんなの健康がかかってるからね。
「ちにゃみに、ばーとしゃんかりゃ、もりゃっちゃ、おやちゃいは?」
異世界お野菜~。
『玉ねぎもどき、レタスもどき、じゃがいももどき、人参もどき、あと、ナッツ類に、リンゴ、ヤシの実パンに、ひょうたんジュース、森で見つけたベリー類とオレンジもどき。かな』
おいちゃんが指を折りながら数えてます。でも、やっぱり少なすぎです。
「ん~、ぢゃいこん、かぼちゃ、しゃちゅまいみょ、ちょまちょ、ちょうみょりょこち、ぶりょっこりー、きゃべちゅ、ほうりぇんしょう、りぇんこん」
サーヤが思いつくお野菜ひとつもありません。
『サーヤ、自分の好きな物だけじゃだめだぞ。きゅうり、なす、しょうが、ごぼう、じねんじょ、長ネギ。キリないな…』
おいちゃんも候補をあげるけど…
『「う~ん」』
どれも捨てがたいです。でも、選ばないとダメです。

『大根は、和食にはかかせないよなぁ』
「しょぢゃにぇ~。あちょは~いりょにょ、こい、おやちゃい?」
んと、りょくおーしょくやさい?
『緑黄色野菜な。そうすると、トマト、ブロッコリー、ほうれん草?』
「う~ん。むぢゅかちい」
どれも美味しいです。

『まあ、次の日もあるから、ほうれん草にしとくか?』
「しょぢゃにぇ~」
『じゃあ、決まりだな』
「あ~い」
明日の、決まりました。

『じゃあ、片付けるかぁ』
「あ~い」
お片しも大事です。
『あ、あの、私たちがやっておきます』
『まかせてください』
山桜桃お姉ちゃんと、春陽お兄ちゃんが言います。
『でも、すごい皿の量だぞ?こういうのは、みんなでやれば早いからな』
おいちゃんがみんなでやろうと言うと

『皆さん、大丈夫です』
凛とした声が。バートさん?

『既にスライムたちが綺麗にしていますよ』
ほらね?と、バートさんが指さす方を見ると
「ほぇ?」
言われて見てみると、もうお皿たちはピカピカでした。ちびちゃんたちが満足そうに背中?を寄せあってまとまってます。
なぜでしょう?背中を預けあって座ったおじさん達がぽんぽんなでなでして「ういー」ってやってる気がします。

『それでも心配でしたら』
パチンって、更にキラキラ。
『クリーンをかけさせて頂きました』
そして、パチンってもう一回指鳴らしたら、食器が種類ごとに棚の中へ。ついでにハミガキ代わりのクリーンもしてくれたみたい!

『これで終了です。調理場も終わっております』
にっこりとして綺麗なお辞儀のポーズをとるバートさん。

「しゅご~」ぱちぱちぱち。
『すごいな。バートさん。ありがとう』
おいちゃんも一緒にパチパチ拍手です。

『こちらこそ、大変美味しいお食事をありがとうございます』
『また、食べに来てくれな』
『はい。必ず』
にっこり普通に笑うバートさんです。

『さあ、サーヤ、温泉に行ってきたらどうですか?』
バートさんが、勧めてくれます。でも、温泉だから
「みんにゃぢぇ、いこう!」
みんなで入ったら楽しいよ!
『え?みんなで、ですか?』
「あい!」
行こう行こう!

『サーヤ、それは無理が…』
「みじゅぎ、きりゅ」
『いやいや。サーヤの分しかないだろ?』
「ぶー」
フゥとクゥがいじわるです
『『いやいや』』
みんなで行こうよ~。

『なぁ、この世界って風呂入ったり、泳いだりする時どうしてるんだ?』
サーヤとフゥとクゥのやり取りを見ておいちゃんがジーニ様に聞いてくれます。

〖魔法があるからね、クリーンで済ましちゃうから、お風呂に入るっていう概念がそもそもないかしら。私たちは天界で入ったりするけど、一人だしねぇ〗
『泳ぐ時も、男なら上半身裸とかになる時もありますが、服着たままで、後で乾かすとかかでしょうか』
ジーニ様とバートさんが教えてくれます。

『そうか。だいぶ考え方が違うんだな~。世界が違えば文化も違って当然ってことか。裸の付き合いなんて言葉は皆無なんだな。そうすると、なあ絹さん』
おいちゃんがブツブツ言って、何か思いついたみたいです。
きゅるる『なあに?』
『これ、サーヤに着せた水着なんだけど、こんな布作れないかな?伸縮性があって、濡れても透けない。出来れば水を弾く……蜘蛛の糸なら出来る気がするんだけどな』
そう言えばクモさんの糸は丈夫だし、水を弾くから朝露とかキラキラしてきれいだよね。
きゅるる『出来ると思う』
絹さんが水着を触ったり伸ばしたりしてる確かめてます。

『あと、タオル地が作れるといいんだけどなぁ』
タオル!タオル大事です!

ぴゅい『あれ?』
きゅい『きらきら?』
『ほんとだぁ~  おめめきらきら~』
双子とハクがサーヤのおめめキラキラに気づきました。

きゅるる『サーヤ、タオル?あったらうれしいの?』
絹さんが屈んで聞いてくれます。
「あい!」
ふわふわの、くたくた!
『あ~、そうだった。サーヤはふわふわのタオルも、使いまくってクタクタになったタオルも好きだったなぁ』
「あい!ふわふわたおりゅみょ、くたくた、たおりゅけっちょみょ、すち!!きもち~」
くるまると気持ちいいよ!

きゅるる『ゲンさん、タオル、作りたい。教えて』
絹さんの目が、キラーんって光った気がします。

きらら~ん
ありゃ?子グモさんたちも?




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

可愛いけど最強? 異世界でもふもふ友達と大冒険!

ありぽん
ファンタジー
[お知らせ] 書籍化決定!! 皆様、応援ありがとうございます!!      2023年03月20日頃出荷予定です!! 詳しくは今後の刊行予定をご覧ください。  施設で暮らす中学1年生の長瀬蓮。毎日施設の人間にいいように使われる蓮は、今日もいつものように、施設の雑用を押し付けられ。ようやく自分の部屋へ戻った時には、夜22時を過ぎていた。  そして自分お部屋へ戻り、宿題をやる前に少し休みたいと、ベッドに倒れ込んだ瞬間それは起こった。  強い光が蓮を包み込み、あまりの強い光に目をつぶる蓮。ようやく光が止んできたのが分かりそっと目を開けると…。そこは今まで蓮が居た自分の部屋ではなく、木々が生い茂る場所で。しかも何か体に違和感をおぼえ。  これは蓮が神様の手違いにより異世界に飛ばされ、そこで沢山の友達(もふもふ)と出会い、幸せに暮らす物語。 HOTランキングに載せていただきました。皆様ありがとうございます!! お気に入り登録2500ありがとうございます!!

転生美女は元おばあちゃん!同じ世界に転生した孫を守る為、エルフ姉妹ともふもふたちと冒険者になります!

ひより のどか
ファンタジー
目が覚めたら知らない世界に。しかもここはこの世界の神様達がいる天界らしい。そこで驚くべき話を聞かされる。 私は前の世界で孫を守って死に、この世界に転生したが、ある事情で長いこと眠っていたこと。 そして、可愛い孫も、なんと隣人までもがこの世界に転生し、今は地上で暮らしていること。 早く孫たちの元へ行きたいが、そうもいかない事情が⋯ 私は孫を守るため、孫に会うまでに強くなることを決意する。 『待っていて私のかわいい子⋯必ず、強くなって会いに行くから』 そのために私は⋯ 『地上に降りて冒険者になる!』 これは転生して若返ったおばあちゃんが、可愛い孫を今度こそ守るため、冒険者になって活躍するお話⋯ ☆。.:*・゜☆。.:*・゜ こちらは『転生初日に妖精さんと双子のドラゴンと家族になりました。もふもふとも家族になります!』のスピンオフとなります。おばあちゃんこと凛さんが主人公! が、こちらだけでも楽しんでいただけるように頑張ります。『転生初日に~』共々、よろしくお願いいたします。 また、全くの別のお話『小さな小さな花うさぎさん達に誘われて』というお話も始めました。 こちらも、よろしくお願いします。 *8/11より、なろう様、カクヨム様、ノベルアップ、ツギクルさんでも投稿始めました。アルファポリスさんが先行です。

もふもふ相棒と異世界で新生活!! 神の愛し子? そんなことは知りません!!

ありぽん
ファンタジー
[第3回次世代ファンタジーカップエントリー] 特別賞受賞 書籍化決定!! 応援くださった皆様、ありがとうございます!! 望月奏(中学1年生)は、ある日車に撥ねられそうになっていた子犬を庇い、命を落としてしまう。 そして気づけば奏の前には白く輝く玉がふわふわと浮いていて。光り輝く玉は何と神様。 神様によれば、今回奏が死んだのは、神様のせいだったらしく。 そこで奏は神様のお詫びとして、新しい世界で生きることに。 これは自分では規格外ではないと思っている奏が、規格外の力でもふもふ相棒と、 たくさんのもふもふ達と楽しく幸せに暮らす物語。

小さな小さな花うさぎさん達に誘われて、異世界で今度こそ楽しく生きます!もふもふも来た!

ひより のどか
ファンタジー
気がついたら何かに追いかけられていた。必死に逃げる私を助けてくれたのは、お花?違う⋯小さな小さなうさぎさんたち? 突然森の中に放り出された女の子が、かわいいうさぎさん達や、妖精さんたちに助けられて成長していくお話。どんな出会いが待っているのか⋯? ☆。.:*・゜☆。.:*・゜ 『転生初日に妖精さんと双子のドラゴンと家族になりました。もふもふとも家族になります!』の、のどかです。初めて全く違うお話を書いてみることにしました。もう一作、『転生初日に~』の、おばあちゃんこと、凛さん(人間バージョン)を主役にしたお話『転生したおばあちゃん。同じ世界にいる孫のため、若返って冒険者になります!』も始めました。 よろしければ、そちらもよろしくお願いいたします。 *8/11より、なろう様、カクヨム様、ノベルアップ、ツギクルさんでも投稿始めました。アルファポリスさんが先行です。

もふもふが溢れる異世界で幸せ加護持ち生活!

ありぽん
ファンタジー
いつも『もふもふが溢れる異世界で幸せ加護持ち生活!』をご愛読いただき、ありがとうございます。 10月21日、『もふもち』コミカライズの配信がスタートしました!! 江戸はち先生に可愛いジョーディ達を描いていただきました。 先生、ありがとうございます。 今後とも小説のジョーディ達、そしてコミカライズのジョーディ達を、よろしくお願いいたします。       ********* 小学3年生の如月啓太は、病気により小学校に通えないまま、病院で息を引き取った。 次に気が付いたとき、啓太の前に女神さま現れて、啓太自身の話を聞くことに。 そして啓太は別の世界の、マカリスター侯爵家次男、ジョーディ・マカリスターとして転生することが決まる。 すくすくそだった啓太改めジョーディは1歳に。 そしてジョーディには友達がいっぱい。でも友達は友達でも、人間の友達ではありません。 ダークウルフの子供にホワイトキャットの子供に。何故か魔獣の友達だらけ。 そんなジョーディの毎日は、父(ラディス)母(ルリエット)長男(マイケル)、そしてお友達魔獣達と一緒に、騒がしくも楽しく過ぎていきます。

小さいぼくは最強魔術師一族!目指せ!もふもふスローライフ!

ひより のどか
ファンタジー
ねぇたまと、妹と、もふもふな家族と幸せに暮らしていたフィリー。そんな日常が崩れ去った。 一見、まだ小さな子どもたち。実は国が支配したがる程の大きな力を持っていて? 主人公フィリーは、実は違う世界で生きた記憶を持っていて?前世の記憶を活かして魔法の世界で代活躍? 「ねぇたまたちは、ぼくがまもりゅのら!」 『わふっ』 もふもふな家族も一緒にたくましく楽しく生きてくぞ!

神獣に転生!?人を助けて死んだら異世界に転生する事になりました

Miki
ファンタジー
学校が終わりバイトに行く途中、子供を助けて代わりに死んでしまった。 実は、助けた子供は別の世界の神様でお詫びに自分の世界に転生させてくれると言う。 何か欲しい能力があるか聞かれたので希望をいい、いよいよ異世界に転生すると・・・・・・ 何故か神獣に転生していた! 始めて書いた小説なので、文章がおかしかったり誤字などあるかもしてませんがよろしくお願いいたします。 更新は、話が思いついたらするので早く更新できる時としばらく更新てきない時があります。ご了承ください。 人との接し方などコミュニケーションが苦手なので感想等は返信できる時とできない時があります。返信できなかった時はごめんなさいm(_ _)m なるべく返信できるように努力します。

転生したらチートすぎて逆に怖い

至宝里清
ファンタジー
前世は苦労性のお姉ちゃん 愛されることを望んでいた… 神様のミスで刺されて転生! 運命の番と出会って…? 貰った能力は努力次第でスーパーチート! 番と幸せになるために無双します! 溺愛する家族もだいすき! 恋愛です! 無事1章完結しました!

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。