上 下
133 / 681
連載

188 ごちそう?

しおりを挟む
みんな、すごい勢いで食べてます。ハクとギン様親子、ケルピーの青磁じぃと、亀じぃこと蒼じぃは、床に低い机を真ん中に円になって食べています。そしてここでひとつの技?魔法が完成していました。
そう、枝豆を食べるためだけに…。
まずは風魔法で枝豆を顔の前に浮かせ、口を開けてスタンバイしたらちょっとした重力魔法で、さやから豆を押し出して、直接口に枝豆がぽぽぽぽっ。
動物さんに味ついたもの大丈夫かと思ったけど、問題ないそうです。
「しゅご~い」
『もはや一芸だな』
パチパチパチおいちゃんと拍手です!
〖なんて、不毛な高度な魔力コントロールなの…〗
ジーニ様はそれを見て呆れてました。

ジーニ様たちは、野菜も美容のためには食べた方がいいと聞いたら、すごい勢いで食べています。今までやっぱり野菜より肉!と思って来たらしいです。
「えぢゃまめみょ、かりゃぢゃに、いいんぢゃよ?」
って言ったら、
〖こっちはお酒が欲しくなるわね~〗
と、言いながら、ぽぽぽぽって食べてます。サーヤはお酒知らないけど、おいちゃんも
『ビール欲しいよな』
と言ってました。大人は不思議です。お酒ってくさいよね?なんで好きなのかな?そんなのより
「さーにゃは、むんちゃにょみちゃい」
と言ったら、
『麦茶か~ミネラルとれて体にもいいしな』
おいちゃんがうんうんって頷いてます。そうでしょ?それに麦茶はおいしいよ!あと
「りょくちゃみょ」
お茶飲みたいです。日本人ですから。
『そういや、子供にしては緑茶好きだったよな~。じゃあ、明日は麦と緑茶、あと小麦メインだな。あとは、余裕があれば野菜と果物だな。頼むなサーヤ』
「あい!」
まかせて!美味しいもののためなら頑張るよ!
『それじゃ、次いくか。サーヤ、待ってろよ。山桜桃、春陽行けるか?』
『『はい』』
「いっちぇらっちゃ~い」
三人で次の準備に行っちゃいました。

ぴゅい『つぎは』
きゅい『なにかな?』
期待でおめ目キラキラです。
「おいちゃん、ばーとしゃんにょちゃめに、ごちしょうゆっちぇちゃ。なんだにぇ?」
おいちゃんがご馳走って言うくらいだからきっと美味しいやつです。じゅるり。
『ごちそうって』
『なぁに?』
フルーとフライが聞いたことないって。
「ん~いちゅもより、ちょくべちゅにゃ、かんじ?」
豪華でおいしい?
『とくべつ~?』
『たいへん!』
『おなかあけとかなきゃ!』
妖精トリオも自分のお腹押さえて見てます。
「しょぢゃにぇー」
余裕残しとかないとね~♪と、ちびっこ同盟で話していると、周り中がピタッと静かに…
「ふぇ?」
な、なにかな?ちょっと怖いよ?
〖サーヤ?〗
「あい?」びくびく
ジーニ様、何ですか?お顔怖いよ?

『ご馳走がくるのぉ?ゲンがそう言ってたのかしらぁ?』
「あ、あい」
結葉様まで怖いです。なんで真剣なお顔?

〖そう。じゃあ、待ってましょう〗
「あ、あい」
さっきの怖いのから一気に、にこって眩しい笑顔です。逆に怖いです。
お、おいちゃん早く…

すると、かちゃかちゃっていう音と、さらにジューっていう音と一緒にいい匂いがしてきました!こ、この匂いは~

「はんばーぐ!」
絶対そうだぁ!きゃ~♪じゅるり。

ぴゅいきゅい『『はんばーぐ?』』
『お口がキラキラだ~』
『そんなに』
『おいしいのかな?』
『でも~』
『たしかに~』
『いいにおい~』
ちびっこ同盟たちもこの匂いの素晴らしさに気づいたようです。目を閉じてふんふんって匂い嗅いでます。
その時、かちゃかちゃと山桜桃お姉ちゃんと、春陽お兄ちゃんがカップを運んできました。
『まずは、野菜のスープをお持ちしました』
『お熱いのでお気をつけください』
おいちゃんが続けてやってきます。バートさんも一緒です。
『スープは今回、野菜と、きのこで出汁を取ったから、優しい味だと思うんだけどな。今回はメインは別のものだから、スープの具は少なめで具も小さくしてあるからな』
「あ~い」
スープも好き~♪
『こちらもどうぞ』
ことっとバートさんが置いてくれたそれは…それは…!
「うきゃ~あっ!ちりょいごはん~♪」
日本人の魂!しかもお茶わんに入ってる~♪ばんざーいっ!
『そうだぞ~みんなに頑張ってもらって精米してもらったんだ。精米機もその内作らないとなぁ』
みんな?
『なかなか大変だったもんなぁ』
『ほんとに…疲れたわね』
フゥとクゥが手伝ってくれたみたい。肩ぽんぽん叩いてます。肩こっちゃったんだね。がんばってくれてありがとう。
『まあまあ、そのかいはあると思うぞ!これは、俺たちの主食だからな!すべてはこのご飯に合うようになっている!!』
「しょにょちょおり!」
日本人の魂!思わず力が入ります。
〖そ、そうなのね〗
ジーニ様、引かないでください。食べれば分かります。それに、糠は…今は内緒にしておこう。命大事です。
〖ん?今、何か感じたような?〗
き、気のせいです。
『まあ、食べる前からそこまで喜んでくれるなら』
『頑張ったかいがあったわね』
「あいがちょ!」
絶対おいしいからね!

そして、いよいよ、スープを配り終えたお姉ちゃんたちが……

「うきゃ~!やっぱち~、はんばーぐ~!」
すご~い!マッシュポテトに、にんじんグラッセまでついてる~!

『うわ~サーヤのお口も目も~』
ぴゅいきゅい『『きらきらきら~』』
『いままでで』
『一番だね』
『と、いうことは~』
『ものすご~く』
『おいしいってこと~?』
ごくっ ちびっこ同盟たちの話にみんなの目が鋭くなりました。みんなのお口だってキラキラだよ?

『お、おい。熱いもんばかりだからな?気をつけてな』
ただならぬ雰囲気においちゃんもどもってます。でも、そんなのサーヤは気づきません。今はまだ
「あ~い!」
と、元気よく返事をしてから…
あれ?と、やたら静かな周りを見ると、
「ふあっ?」
と声が出ちゃうくらい、テーブルの上を真剣に睨みつけるような大人たち…

「お、おいちゃん……」
こ、怖いよ?がくぶる…
『サーヤ、見るんじゃない。俺たちは普通に食べよう』
さすがのおいちゃんもビクビクしてます。
「あ、あい…」
がくぶるがくぶる…こわこわこわ
しおりを挟む
感想 1,692

あなたにおすすめの小説

もふもふ相棒と異世界で新生活!! 神の愛し子? そんなことは知りません!!

ありぽん
ファンタジー
[第3回次世代ファンタジーカップエントリー] 特別賞受賞 書籍化決定!! 応援くださった皆様、ありがとうございます!! 望月奏(中学1年生)は、ある日車に撥ねられそうになっていた子犬を庇い、命を落としてしまう。 そして気づけば奏の前には白く輝く玉がふわふわと浮いていて。光り輝く玉は何と神様。 神様によれば、今回奏が死んだのは、神様のせいだったらしく。 そこで奏は神様のお詫びとして、新しい世界で生きることに。 これは自分では規格外ではないと思っている奏が、規格外の力でもふもふ相棒と、 たくさんのもふもふ達と楽しく幸せに暮らす物語。

小さな小さな花うさぎさん達に誘われて、異世界で今度こそ楽しく生きます!もふもふも来た!

ひより のどか
ファンタジー
気がついたら何かに追いかけられていた。必死に逃げる私を助けてくれたのは、お花?違う⋯小さな小さなうさぎさんたち? 突然森の中に放り出された女の子が、かわいいうさぎさん達や、妖精さんたちに助けられて成長していくお話。どんな出会いが待っているのか⋯? ☆。.:*・゜☆。.:*・゜ 『転生初日に妖精さんと双子のドラゴンと家族になりました。もふもふとも家族になります!』の、のどかです。初めて全く違うお話を書いてみることにしました。もう一作、『転生初日に~』の、おばあちゃんこと、凛さん(人間バージョン)を主役にしたお話『転生したおばあちゃん。同じ世界にいる孫のため、若返って冒険者になります!』も始めました。 よろしければ、そちらもよろしくお願いいたします。 *8/11より、なろう様、カクヨム様、ノベルアップ、ツギクルさんでも投稿始めました。アルファポリスさんが先行です。

もふもふが溢れる異世界で幸せ加護持ち生活!

ありぽん
ファンタジー
いつも『もふもふが溢れる異世界で幸せ加護持ち生活!』をご愛読いただき、ありがとうございます。 10月21日、『もふもち』コミカライズの配信がスタートしました!! 江戸はち先生に可愛いジョーディ達を描いていただきました。 先生、ありがとうございます。 今後とも小説のジョーディ達、そしてコミカライズのジョーディ達を、よろしくお願いいたします。       ********* 小学3年生の如月啓太は、病気により小学校に通えないまま、病院で息を引き取った。 次に気が付いたとき、啓太の前に女神さま現れて、啓太自身の話を聞くことに。 そして啓太は別の世界の、マカリスター侯爵家次男、ジョーディ・マカリスターとして転生することが決まる。 すくすくそだった啓太改めジョーディは1歳に。 そしてジョーディには友達がいっぱい。でも友達は友達でも、人間の友達ではありません。 ダークウルフの子供にホワイトキャットの子供に。何故か魔獣の友達だらけ。 そんなジョーディの毎日は、父(ラディス)母(ルリエット)長男(マイケル)、そしてお友達魔獣達と一緒に、騒がしくも楽しく過ぎていきます。

小さいぼくは最強魔術師一族!目指せ!もふもふスローライフ!

ひより のどか
ファンタジー
ねぇたまと、妹と、もふもふな家族と幸せに暮らしていたフィリー。そんな日常が崩れ去った。 一見、まだ小さな子どもたち。実は国が支配したがる程の大きな力を持っていて? 主人公フィリーは、実は違う世界で生きた記憶を持っていて?前世の記憶を活かして魔法の世界で代活躍? 「ねぇたまたちは、ぼくがまもりゅのら!」 『わふっ』 もふもふな家族も一緒にたくましく楽しく生きてくぞ!

異世界でチート無双! いやいや神の使いのミスによる、僕の相棒もふもふの成長物語

ありぽん
ファンタジー
ある異世界で生きるアーベル。アーベルにはある秘密があった。何故か彼は地球での記憶をそのままに転生していたのだ。 彼の地球での一生は、仕事ばかりで家族を顧みず、そのせいで彼の周りからは人が離れていき。最後は1人きりで寿命を終えるという寂しいもので。 そのため新たな人生は、家族のために生きようと誓い、そしてできるならばまったりと暮らしたいと思っていた。   そんなマーベルは5歳の誕生日を迎え、神からの贈り物を授かるために教会へ。しかし同じ歳の子供達が、さまざまな素晴らしい力を授かる中、何故かアーベルが授かった力はあまりにも弱く。 だがアーベルはまったく気にならなかった。何故なら授かった力は、彼にとっては素晴らしい物だったからだ。 その力を使い、家族にもふもふ魔獣達を迎え、充実した生活を送っていたアーベル。 しかし変化の時は突然訪れた。そしてその変化により、彼ともふもふ魔獣達の理想としている生活から徐々に離れ始め? これはアーベルの成長物語、いやいや彼のもふもふ達の成長物語である。

エリアスとドラゴンともふもふは、今日も元気に遊んでいます!?

ありぽん
ファンタジー
 アルフォート家の3男、エリアス・アルフォート3歳は、毎日楽しく屋敷の広い広い庭を、お友達のぷるちゃん(スライム)とウルちゃん(ホワイトウルフ)と一緒に走り回っておりました。  そして4歳の誕生日の日。この日は庭でエリアスの誕生日パーティーが開かれていました。その時何処からかエリアスの事を呼ぶ声が。その声を前に聞いた事があるエリアスは、声のする庭の奥へ、ぷるちゃんとウルちゃんと3人進んで行きます。そこでエリアス達を待っていたものは?  剣と魔法そしてもふもふの溢れる世界で、繰り広げられるエリアスの大冒険。周りを巻き込みながら、今日もエリアスはやらかします! *エリアス本人登場は2話からとなります。

公爵家三男に転生しましたが・・・

キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが… 色々と本当に色々とありまして・・・ 転生しました。 前世は女性でしたが異世界では男! 記憶持ち葛藤をご覧下さい。 作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。