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ある日の年末年始日記 番外編
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年末と言えば!
『大掃除!と、言いたいところだけど⋯』
ここは天界。しかも、主神様の宮。当然、常日頃からどこもかしこもピッカピカ!
〖まあ、それは聖域もだよね。スライムさんたちがあちこち常に綺麗にしてくれてるからね~〗
〖そうね。テーブルを丸呑みした時は驚いたわよね〗
〖テーブルどころか天井や柱までですわ〗
『要は家丸ごとかえ?』
『そりゃあ、掃除いらんわ』
神様たちのスライムさんたちの活躍っぷりを聞いて若干引いている。
『あらあらまあまあ、それじゃあ、聖域の源さんも今頃お料理に明け暮れてるかしら?』
おせちに、年越しそばをするなら天ぷらもあげるでしょうし、お餅もつくかしら?
〖そうかもね~〗
『あらあらまあまあ、なら、栗きんとんたくさん作ったかしら?サーヤは黒豆も好きだけど、栗きんとんのきんとんが好きなのよね。下手したら栗を残してきんとんだけ食べちゃうくらい。あと、お雑煮だけだと飽きちゃうからローストビーフや、焼豚なんかもあるといいのよね』
『ふぅん。そりゃあ美味そうだな』
『もちろん!美味しいわよ!それにおせちには色々意味があってね。年神様を迎えて豊作や家族の幸せなんかを祈願するんだけど、料理一つ一つにも意味があるのよ』
『そうか。神は迎えなくともここにたくさんいるけどな?』
『あらあらまあまあ?なら、おせちはいらないかしら?でも、お料理一つ一つにも意味があったりするし⋯』
『作りゃいいじゃねぇか。細かいこと気にすんな!』
『そうよね。一年に一度のことだし、いいわよね』
『おうよ!』
後にこの会話を思い出し、
『ちゃんと聞いときゃ良かった』
と、料理長は後悔するのだけど⋯
『さあ!工芸神様が作って下さった素敵なお重におせちも詰めたし!まさかの一人ずつの五段重は驚きだけども⋯お弁当箱ではないのよ?』
『仕方ねぇだろ。大飯ぐらいばかりなんだからよ』
『それはまあ、そうねぇ?』
『そんで、夜は蕎麦なんだよな?冷たいのと熱いのどっちだ?』
『そうねぇ。温かいのが一般的だと思うけど、我が家は天ざるそば⋯冷たいお蕎麦に色々な天ぷらが多かったわね』
『両方やるか。それにしても、レイのいた世界は色々あるんだな。食事に意味なんて考えたこと無かったぜ』
『そうねぇ、季節ごとに行事があって、それに合わせたお料理もあって、地域でも違ったりするし』
『へ~ちなみに年越しそばの意味は?』
『え~と、蕎麦のように細く長く生きられますように。というのが1番かしら』
『⋯長生き?寿命、また延びるのか?』
料理長、気づくの遅いよ⋯
『あらあらまあまあ、お蕎麦も天ぷらも沢山できたわ。孫の大好きなえび天も♪ねぇ?孫の分だけでも神棚から送っていいかしら?工芸神様が孫用にかわいい器作ってくださったのよ』うきうき
『いいんじゃないか?』
『そう?ありがとう。それじゃ』ぱんぱん!
『神棚さん、よろしくね』ぺこ
シュンッ
こうして、お蕎麦と天ぷら、この後もおせちと、たっぷりな黒豆と、きんとんの方が多い栗きんとん、ローストビーフや焼豚が聖域の愛し子の元へ送られた
「うきゃ~♪おしょば~♪てんぷりゃ~♪え~び~♪」くるくる
『良かったな』
「くりょまみぇ~♪くりきんちょん~♪おにきゅ~♪」くるくる
『転けるなよ』
「おばあちゃん、らいしゅき~♪」くるくる
『だから、その謎踊りはなんなんだ?』
聖域で愛し子が喜びの舞?を踊っている頃⋯
そろ~
〖ねぇ、主神、調理台の上の料理、光ってるわよね〗
〖そうだね~〗
〖鑑定してみてください。お父様〗
〖ええ~みんなも出来るじゃない〗
〖〖だって怖いじゃない(ですか)〗〗
〖ひどい~〗
こそこそこそ
匂いに釣られて入口から顔を覗かせたものの、調理台を見て動きが止まった主神様一家。こそこそと密談中⋯
〖僕だって怖いのに~仕方ないなぁ、鑑定⋯えっと、あれはお酒かな?「お屠蘇。邪を屠り生気を甦らせる⋯?」〗
〖〖⋯⋯〗〗
〖とりあえず、宮にいる者全員に配ろうか⋯〗
〖〖⋯⋯〗〗こくこく
声も出せない女神様たち⋯
〖次はお雑煮「神に供えたものを頂くことで神々の力を頂く⋯」ああ、なるほど。レイさんは日本の神様にも好かれてるから⋯あは、あはは〗
〖〖⋯⋯〗〗だらだら
顔色悪いよ?
〖ねえ、もう鑑定やめていいかな~?〗
〖〖⋯⋯〗〗こくこく
神様たち逃げた⋯
料理長さんも完成した料理を見て⋯
『あの時、ちゃんと聞いとくんだった⋯』
後悔するのだけど、後の祭り⋯
『さあ!頂きましょう♪あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します』
今年は冒険出られますように!
☆。.:*・゜☆。.:*・゜
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。
新年早々、地震で大変なことに合われた方がいらっしゃる中、こんな呑気なお話をと迷いましたが、公開させて頂きました。
私の友人も新幹線の中に閉じ込められ大変な一夜を過ごし、今も家に帰れずにいます。
被災された方、巻き込まれてしまった方、どうか少しでも暖かく過ごせますように⋯
『大掃除!と、言いたいところだけど⋯』
ここは天界。しかも、主神様の宮。当然、常日頃からどこもかしこもピッカピカ!
〖まあ、それは聖域もだよね。スライムさんたちがあちこち常に綺麗にしてくれてるからね~〗
〖そうね。テーブルを丸呑みした時は驚いたわよね〗
〖テーブルどころか天井や柱までですわ〗
『要は家丸ごとかえ?』
『そりゃあ、掃除いらんわ』
神様たちのスライムさんたちの活躍っぷりを聞いて若干引いている。
『あらあらまあまあ、それじゃあ、聖域の源さんも今頃お料理に明け暮れてるかしら?』
おせちに、年越しそばをするなら天ぷらもあげるでしょうし、お餅もつくかしら?
〖そうかもね~〗
『あらあらまあまあ、なら、栗きんとんたくさん作ったかしら?サーヤは黒豆も好きだけど、栗きんとんのきんとんが好きなのよね。下手したら栗を残してきんとんだけ食べちゃうくらい。あと、お雑煮だけだと飽きちゃうからローストビーフや、焼豚なんかもあるといいのよね』
『ふぅん。そりゃあ美味そうだな』
『もちろん!美味しいわよ!それにおせちには色々意味があってね。年神様を迎えて豊作や家族の幸せなんかを祈願するんだけど、料理一つ一つにも意味があるのよ』
『そうか。神は迎えなくともここにたくさんいるけどな?』
『あらあらまあまあ?なら、おせちはいらないかしら?でも、お料理一つ一つにも意味があったりするし⋯』
『作りゃいいじゃねぇか。細かいこと気にすんな!』
『そうよね。一年に一度のことだし、いいわよね』
『おうよ!』
後にこの会話を思い出し、
『ちゃんと聞いときゃ良かった』
と、料理長は後悔するのだけど⋯
『さあ!工芸神様が作って下さった素敵なお重におせちも詰めたし!まさかの一人ずつの五段重は驚きだけども⋯お弁当箱ではないのよ?』
『仕方ねぇだろ。大飯ぐらいばかりなんだからよ』
『それはまあ、そうねぇ?』
『そんで、夜は蕎麦なんだよな?冷たいのと熱いのどっちだ?』
『そうねぇ。温かいのが一般的だと思うけど、我が家は天ざるそば⋯冷たいお蕎麦に色々な天ぷらが多かったわね』
『両方やるか。それにしても、レイのいた世界は色々あるんだな。食事に意味なんて考えたこと無かったぜ』
『そうねぇ、季節ごとに行事があって、それに合わせたお料理もあって、地域でも違ったりするし』
『へ~ちなみに年越しそばの意味は?』
『え~と、蕎麦のように細く長く生きられますように。というのが1番かしら』
『⋯長生き?寿命、また延びるのか?』
料理長、気づくの遅いよ⋯
『あらあらまあまあ、お蕎麦も天ぷらも沢山できたわ。孫の大好きなえび天も♪ねぇ?孫の分だけでも神棚から送っていいかしら?工芸神様が孫用にかわいい器作ってくださったのよ』うきうき
『いいんじゃないか?』
『そう?ありがとう。それじゃ』ぱんぱん!
『神棚さん、よろしくね』ぺこ
シュンッ
こうして、お蕎麦と天ぷら、この後もおせちと、たっぷりな黒豆と、きんとんの方が多い栗きんとん、ローストビーフや焼豚が聖域の愛し子の元へ送られた
「うきゃ~♪おしょば~♪てんぷりゃ~♪え~び~♪」くるくる
『良かったな』
「くりょまみぇ~♪くりきんちょん~♪おにきゅ~♪」くるくる
『転けるなよ』
「おばあちゃん、らいしゅき~♪」くるくる
『だから、その謎踊りはなんなんだ?』
聖域で愛し子が喜びの舞?を踊っている頃⋯
そろ~
〖ねぇ、主神、調理台の上の料理、光ってるわよね〗
〖そうだね~〗
〖鑑定してみてください。お父様〗
〖ええ~みんなも出来るじゃない〗
〖〖だって怖いじゃない(ですか)〗〗
〖ひどい~〗
こそこそこそ
匂いに釣られて入口から顔を覗かせたものの、調理台を見て動きが止まった主神様一家。こそこそと密談中⋯
〖僕だって怖いのに~仕方ないなぁ、鑑定⋯えっと、あれはお酒かな?「お屠蘇。邪を屠り生気を甦らせる⋯?」〗
〖〖⋯⋯〗〗
〖とりあえず、宮にいる者全員に配ろうか⋯〗
〖〖⋯⋯〗〗こくこく
声も出せない女神様たち⋯
〖次はお雑煮「神に供えたものを頂くことで神々の力を頂く⋯」ああ、なるほど。レイさんは日本の神様にも好かれてるから⋯あは、あはは〗
〖〖⋯⋯〗〗だらだら
顔色悪いよ?
〖ねえ、もう鑑定やめていいかな~?〗
〖〖⋯⋯〗〗こくこく
神様たち逃げた⋯
料理長さんも完成した料理を見て⋯
『あの時、ちゃんと聞いとくんだった⋯』
後悔するのだけど、後の祭り⋯
『さあ!頂きましょう♪あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します』
今年は冒険出られますように!
☆。.:*・゜☆。.:*・゜
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。
新年早々、地震で大変なことに合われた方がいらっしゃる中、こんな呑気なお話をと迷いましたが、公開させて頂きました。
私の友人も新幹線の中に閉じ込められ大変な一夜を過ごし、今も家に帰れずにいます。
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