転生美女は元おばあちゃん!同じ世界の愛し子に転生した孫を守る為、エルフ姉妹ともふもふたちと冒険者になります!《『転生初日に~』スピンオフ》

ひより のどか

文字の大きさ
上 下
54 / 90

54 魔法講座再開

しおりを挟む
本日、2話目です。よろしくお願いします。
☆。.:*・゜☆。.:*・゜

〖それでは、魔法講座を再開するわ〗

『わあ~』ぱちぱち
『『わ、わあ??』』ぱちぱち
『『⋯』』ごくっ
レイさんにつられて訳も分からず手を叩き、お父さんお母さんは、緊張して唾を飲み込んでいる。
まわりには動物さんたち。と、聖獣ジュニアたち。一緒に行く子も行かない子も参加しています。

そして

〖ま、守ったぞ。庭⋯ぜぇぜぇ〗ばたんっ
『よく、よくぞ守ってくれたのぉ~武神様、感謝なのじゃあ~』おいおいおい

なんやかんや、一歩も動くことなく、しかも庭には全く衝撃波が行かないように、レイさんから庭を守り通した武神様。仰向けにぶっ倒れ、天界樹様が寄り添い号泣している。
こんなに頑張ったのに、労っているのは天界樹様だけ⋯。かわいそうに⋯しくしく

そんな光景は横目に
〖え~?入ってすらないよね~?〗
〖お父様、しーっですわ〗
横目に魔力講座は開講された。


〖では、まず自分の体の中の魔力の源を探してみましょう。自分の体の中に目を向けて、一番温かいところはどこかしら?目をつぶってもいいし、寝っ転がって探してもいいわよ〗

魔神様の言葉に従ってみんな思い思いに探り出す。


〖小虎ちゃん、あっという間に寝ちゃったね〗

『くこー』
てしてしっ

『小龍が起こそうとしてますね。へそ天と言うそうですよ。あの寝方』
〖へ~。物知りだね~〗
『レイさんに教えてもらいましたから。ごめん寝といいのもあるらしいですよ』
〖何それ?見てみた~い〗
『貴方様は時々やってるじゃないですか』ふっ
〖え?〗


体の中の一番温かいところ⋯私は目を閉じて探す。
どこかしら?胸⋯心臓?違うわね。となると、お腹?
ん~?あ、あった。これよね?
オヘソの下、丹田のあたり。やっぱりここって重要な所なのね。昔の人って凄いわよね~。化学も何もないのにこういう大事なことが分かるのだから⋯
とりあえず、見つけたらどうしたらいいのかしら?

〖うん。みんな見つけたみたいね。動物さん達や妖精たちも見つけられてるみたいね〗うんうん
魔神様が満足気に頷いてます。


〖すごいね、小虎ちゃん。寝ながら出来てるよ〗

『くこ~』
つんつんっ

『睡眠学習というものでしょうか?』
〖へぇ~そんなのがあるんだね~〗
『貴方様にもして差し上げましょうか?』
〖え?〗
『ふふふ⋯』


〖そうしたら、そこから動かしてみましょうか。まずはその塊を揺らせるかしら?〗

揺らす⋯揺りかご揺らすみたいに、あ、動いたわね。

〖そうしたら、その魔力を少しずつ体の隅々まで巡らせてみましょう。指先、それこそ爪先までね〗

体の隅々まで⋯血管と血液みたいな感じかしらね。よく体の中を感じてみると、血管とは別の何かが張り巡らされてるみたい。よし、これに少しずつ⋯あ、正解だったみたい。うん。ぐるぐる循環させてみましょうか⋯あら、ここ、さっきは気づかなかったけど、通りにくい?

〖通りにくいところは、問題ないところと太さを揃えるようにゆっくり拡げて、内側から補強するように⋯そう、上手ね〗

ふむふむ。バルーン手術みたいな?


〖わあ、小虎ちゃん、爪が強化されたよ〗

『くこー』じゃきんっ
ベシベシっ

『小龍が急に爪を出されて威嚇してますね』
〖あ~あ、怒って小龍ちゃんまで爪強化しちゃったよ〗


ゆっくりゆっくり、あら、一周したわね。じゃあ、さっきよりスピードをちょっと上げて、うん、いい感じじゃない?

〖ちょ、ちょっとレイ?レイ、落ち着いて、ちょっとずつ抑えましょう?〗

ん?落ち着いてるつもりなんだけど⋯


こそこそ
〖み、皆さん、上手に出来てますよ。一度休みましょう。ゆっくり目を開いて⋯そう。ゆっくり、そして、静かに、逃げましょう〗

みんな、何かを見てギョッとしてから
『『『『は、はい⋯』』』』
そろりそろり

女神様の指示に従って逃げる。だけど

〖あらら、小虎ちゃん、起きないね~大物だ~〗

『くか~』
てしってしてしてしてしっ

『可哀想なのは小龍ですね。起こしても起きてくれないからオドオドしてますよ』
〖何、実況してんだよ。冷静に見てるんで助けろよな〗くいくいっ
寝っ転がってた武神様が気づいて、指をくいくいっとすると

ふわり

ハッ!ふぅ~ぅ
『くか~』
明らかにほっとした小龍ちゃんと、相変わらずへそ天のままの小虎ちゃんがふわふわと移動してきました。
『きゅんっ』
小龍ちゃんが武神様の胸に飛び込んで来ました。
〖よしよし、よく頑張ったな。偉いぞ。ったく、龍、お前も助けに行けよ〗
『わりぃわりぃ、チビがせっかく頑張ってたから、見守ってやりたくてよ』
〖相手はレイだぞ。時と場合を選べよ〗むすっ
『確かに。悪かった』ぺこ

〖しかし、レイは何をしたらああなるのでしょうか?〗
『レイだからな、分からん!』
〖そうですね、レイですものね〗
工芸神様と料理長は、なんか納得してるし、

『ああ、何でもいいからせっかく武神様が守ってくれた妾の庭に何もしないでほしいのじゃ~』ハラハラ
天界樹様は泣いてるし⋯

レイさんがどうなってるかと言うと

〖レイ、少しずつ魔力を絞って⋯魔力を流す速さを遅くして⋯(ちょっと、何でそんな浮かんでるのよ?落ちても知らないわよ)〗
そう。レイさんてば、なぜか光出して宙に浮いてます。二メートル位。魔神様が何とか落ち着かせて下ろそうとしてるのです。

〖そう。その調子よ(レイなら落ちたところで怪我しないでしょうけど、変に気づいて魔力暴走されたら⋯)〗ちら

『妾の庭が~』はらはら
〖天界樹も落ち着いて〗なでなで

天界樹が可哀想だわ⋯

〖あと少し、そうその調子よ(あと一メートル~)〗

『へっくちっ!にゃにゃんっ』
〖『あっ』〗
『きゅっ』
あ、小虎ちゃんが自分のくしゃみに驚いて起きた!

『え?』ぱちっ
〖ああっ(気づいちゃった!?)〗
『え?浮いてる?』がくんっ
『きゃああっ』どすんっぼんっ
〖あああっ(しまったぁ!)〗

レイが浮いてることに気づいて、落っこちた!そして

『ぎゃあああっ』ふっ
〖きゃああっ天界樹しっかりっ〗

溢れてたレイさんの魔力が庭の方に飛んでった!

〖ありゃ~ほっ!と〗

ぷすんっ

〖はああぁ、よ、良かった~お父様、ナイスです〗
〖あはは、危なかったね~〗

『あ、あらあらまあまあ?』
何が起きたのかしら?

☆。.:*・゜☆。.:*・゜

お読みいただきありがとうございます。今日は、間に合った~
お気に入り登録、感想、エールなどありがとうございます。
しおりを挟む
感想 163

あなたにおすすめの小説

小さな小さな花うさぎさん達に誘われて、異世界で今度こそ楽しく生きます!もふもふも来た!

ひより のどか
ファンタジー
気がついたら何かに追いかけられていた。必死に逃げる私を助けてくれたのは、お花?違う⋯小さな小さなうさぎさんたち? 突然森の中に放り出された女の子が、かわいいうさぎさん達や、妖精さんたちに助けられて成長していくお話。どんな出会いが待っているのか⋯? ☆。.:*・゜☆。.:*・゜ 『転生初日に妖精さんと双子のドラゴンと家族になりました。もふもふとも家族になります!』の、のどかです。初めて全く違うお話を書いてみることにしました。もう一作、『転生初日に~』の、おばあちゃんこと、凛さん(人間バージョン)を主役にしたお話『転生したおばあちゃん。同じ世界にいる孫のため、若返って冒険者になります!』も始めました。 よろしければ、そちらもよろしくお願いいたします。 *8/11より、なろう様、カクヨム様、ノベルアップ、ツギクルさんでも投稿始めました。アルファポリスさんが先行です。

野草から始まる異世界スローライフ

深月カナメ
ファンタジー
花、植物に癒されたキャンプ場からの帰り、事故にあい異世界に転生。気付けば子供の姿で、名前はエルバという。 私ーーエルバはスクスク育ち。 ある日、ふれた薬草の名前、効能が頭の中に聞こえた。 (このスキル使える)   エルバはみたこともない植物をもとめ、魔法のある世界で優しい両親も恵まれ、私の第二の人生はいま異世界ではじまった。 エブリスタ様にて掲載中です。 表紙は表紙メーカー様をお借りいたしました。 プロローグ〜78話までを第一章として、誤字脱字を直したものに変えました。 物語は変わっておりません。 一応、誤字脱字、文章などを直したはずですが、まだまだあると思います。見直しながら第二章を進めたいと思っております。 よろしくお願いします。

異世界に召喚されたけど間違いだからって棄てられました

ピコっぴ
ファンタジー
【異世界に召喚されましたが、間違いだったようです】 ノベルアッププラス小説大賞一次選考通過作品です ※自筆挿絵要注意⭐ 表紙はhake様に頂いたファンアートです (Twitter)https://mobile.twitter.com/hake_choco 異世界召喚などというファンタジーな経験しました。 でも、間違いだったようです。 それならさっさと帰してくれればいいのに、聖女じゃないから神殿に置いておけないって放り出されました。 誘拐同然に呼びつけておいてなんて言いぐさなの!? あまりのひどい仕打ち! 私はどうしたらいいの……!?

転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。 〜あれ?ここは何処?〜 転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。

没落貴族の異世界領地経営!~生産スキルでガンガン成り上がります!

武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生した元日本人ノエルは、父の急死によりエトワール伯爵家を継承することになった。 亡くなった父はギャンブルに熱中し莫大な借金をしていた。 さらに借金を国王に咎められ、『王国貴族の恥!』と南方の辺境へ追放されてしまう。 南方は魔物も多く、非常に住みにくい土地だった。 ある日、猫獣人の騎士現れる。ノエルが女神様から与えられた生産スキル『マルチクラフト』が覚醒し、ノエルは次々と異世界にない商品を生産し、領地経営が軌道に乗る。

ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス

於田縫紀
ファンタジー
 雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。  場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。

10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)

犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。 意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。 彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。 そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。 これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。 ○○○ 旧版を基に再編集しています。 第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。 旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。 この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました

okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

処理中です...