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5 目覚めてからのお話

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マッチョな料理長さんの美味しいケーキを頂いて、少し落ち着いた頃

お菓子とお茶の甘い香りに誘われて先程はいなかった神様方も揃っている。

〖はあ~美味い!料理長、最近更に腕上げたよな!〗
〖そうですね。それに美しさも増してます。私の作った食器がより輝いて見えますよ〗
鍛治神様に工芸神様も料理長のお菓子を絶賛してるわ。工芸神様は何だか違う意味でうっとりしているみたいだけど⋯
『ああ、新しい知識を教えてくれるのがいるからな!』ニッ!
『あらあらまあまあ、私のことかしら?だとしたら光栄ですわ』
ふふふ。私も楽しいしね。こちらの食材、初めて見るものもあれば、あちらの世界の物と似てるものもあるけど、どれもとても美味しいのよ。なのに、あまり調理法がないのよ。不思議で仕方なかったのだけど

『なまじ素材そのものが美味いもんだから、あまり手を加えようとするやつがいないんだよな』

なるほど~と思ってしまったわ。確かにそのまま食べて美味しいなら、そのまま食べるわよね。
でも、私はやっぱり色々な物を食べたいわ!
そんなことを考えていると


〖さてと、ではお話を始めようか~〗ふぅ~
主神様がお茶で一息ついてから話し始めた。

『ええ。お願いします』
私の夢と希望と悲願を打ち砕いた説明をして頂きましょう。

〖あ、あはは⋯夢と希望と悲願って〗

ええ、夢と希望と悲願ですよ。

〖え~コホン。まずは、貴方のお孫さんについてだけど、何度も言う通り、貴方には何の落ち度もないんだよ。貴方はあの子を助け出し、愛し育ててくれた。そして、あの子を守ってくれた。貴方には感謝しかない。それに申し訳なく思っているのはこちらの方だよ〗

『いえ、私はあの子を本当には守れなかった。あの子を守るには、そばにいてあげないといけなかったのに⋯』
私はまだ小さいあの子を残して⋯

ぎゅっ
〖違うわ。貴方は悪くない。貴方の⋯貴方の命が奪われてしまったのも、元を辿れば私たちが、ヤツの動きに気づかなかったせいだもの。私たちがこの世界の愛し子を守れなかったからっ〗
魔神様がいつの間にか私の横にしゃがんで、膝の上で固くなっていた手を包んでくれた。

そう⋯私の孫はそもそも、日本に生まれるはずもない子だった。

それを聞かされたあの日⋯


死んだはずの私はある日、目を覚ました。そこは全く知らない場所で⋯
『⋯ここは?』
病院?

〖やあ、やっと目覚めてくれんだね。こちらのあなたとは初めましてだね。いや、正確にはさっきぶりなんだけど、貴方、言いたいこと言って気絶しちゃったから、覚えてないでしょう?〗にこり

誰かしら?金髪に金の瞳?外人さん?モデルさんも真っ青な美人さんだわ⋯いえ、美しいなんて言葉じゃ足りないわ。神々しいというのかしら⋯
それにしても、私こんな美しい方に会ったことがあったかしら?会ったら絶対に忘れないと思うけど⋯〖こちらの〗とか、変な言い方よね?

〖戸惑うのは無理もないよ。ここは貴方がいた世界とは別の世界だからね〗

え?別の世界?

〖僕はこの世界の主神だよ〗

神々しいはずだわ。神様ですって!不思議となんの疑問も持たず、ストンと腑に落ちた

〖貴方はずっと眠っていたんだよ。なぜ起きてくれないのかずっと謎だったんだけどね?貴方の魂の半分が目覚めたことで、貴方も目覚めたんだよ〗

た、魂の半分?

『そう。かわいいクマの編みぐるみさんだけどね』にこ

はい?クマの編みぐるみさん?

☆。.:*・゜☆。.:*・゜

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『転生初日に~』『小さな小さな花うさぎ~』もよろしくお願いします。
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