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【知られざる伝説】
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「ふふふ。どうやらやっと我の凄さが理解出来たようだな。」
変わらず妙なキメポーズをとる黒曜丸。
はたしてそのポーズの意味はあるのだろうか?
いちいち反応しては話は進まないだろうから話をブラさずにいこう。
「黒曜丸といったな。邪神と戦った事があるなら詳しく教えてくれないか?俺、不本意で絶対に本当は戦いたくないんだけど、どうやら将来、邪神と相対する定めらしいんだよ。」
そう言うと黒曜丸は
「正直な奴じゃの。最早清々しいくらいじゃ。」
「本当の事だからね。」
「まぁよい!しかしやはりそうか!やはり我の目に狂いはなかった!!いいだろう!無知なお主にこの黒曜丸が邪神について教えてしんぜようぞ!」
いちいちリアクションが面倒くさい奴だな。
ま、ここで邪神の情報を得れるのはとてもありがたい。
情報は武器だ。
まんまと戦う方向に俺の意思が向いている事に苛立ちはあるけどね。
俺は唾を飲み込み黒曜丸に目を向ける。
「邪神とは!!!」
「邪神とは?」
「とてつもなくグァァーとでかくてグァァーとして強いのだ!!!」
「……。で?」
「ん?、それだけだが…。」
…。
「わかるかぁ!!!!!!」
ズビシ!!!と思わず飛び上がり黒曜丸の頭にチョップをぶちこんだ。
「ぬぉ!!な、何をする!?」
「何をする!?じゃないでしょ!情報が欲しいといったら相手の戦い方とか、最終どう倒したとか、見た目はこんな感じとか色々あるだろ?それを聞いてるんだよ俺は!」
「むぅ。勘の悪い奴じゃの。」
黒曜丸は口を尖らせる。
「いやいや、勘で判れと言われても何も伝わらんよ!むしろさっきので伝わる奴がこの世に存在するかすら怪しいから!。」
「なに!?そ、そこまでか!?し、仕方ない。お主にも分かり易いように説明してやろうではないか!えー、コホン。
じゃ、いくぞ。心して聞け!
伝説は知っておるかの?簡単に説明すると邪神は悪魔との融合で世に現れ沖田と同じく刀を扱い沖田と戦ったが最終は沖田により封印される。その封印に使われた武器こそ我ら4刀である。」
「俺が教えてもらった伝承との多少の違いはあれど、つまり邪神の封印は4刀すべてを集めなきゃならないって事かい。」
「うむ。その通りだ。」
また顔を左手で覆い隠し目を無駄にギラつかせる黒曜丸。
だからその行動の意味は何だ?
ってかまともに喋れるなら初めからしろ!!!
内心とてつもなくツッコミを入れたいがいちいち面倒くさい。ここはスルーだ。相手に飲まれるな俺!
「で、封印の仕方は?」
「ふむ。封印の仕方は、我ら4刀が供に発動する四方封陣にて邪神を囲み、魔石へ封印する。これを発動するには尋常ならざる魔力が必要となり、沖田だからこそ発動させることができたと言えよう。そしてそれを再度可能と思わせる程の魔力量を持つお主だからこそ、我は声をかける事にしたのだ。」
「ふむふむ。なるほどね。ってか前に神から聞いて思ってたんだけど沖田ってその邪神より強かったんだよね?それになのに何故か仕留める事を考えず、封印の4刀を用意したんだろ?」
「サラッと凄い事を言いよるなお主は。」
驚きのあまり口を開く黒曜丸。
「その反応はいいから続けて。」
「う、うむ。確かに沖田は強かった。最終決戦時、我も邪神を討ち滅ぼしたかのように思えた。だがその邪神は影武者だったのだ。」
「え?どういう事?」
「本当の邪神は間近に存在していた。真の邪神は新撰組の12人の中の一人、英雄アリメア・ラクティメス、共に邪神軍と死地を乗り越えた彼女こそが本当の邪神だったのだ。」
「な!?」
「その当時はまだ、我は今程の自我は無かった為、沖田と会話することも出来なかったが、今ならわかる。沖田はその事に初めから気付いておったと思う。
だがそれに沖田は目を逸らしたのだ。
案の定、邪神の影武者に留めを刺した瞬間の隙を狙われアリメアに背後から剣を突き立てられ沖田は地に膝をつけた。
一気に形成逆転となった邪神は高笑いを響かせるが、その中でも沖田は必死にアリメアに呼びかけていたのを先日の事の様に思い出す。
恐らく邪神の因子による洗脳によるものだろう。
その呼びかけにアリメアは何度か反応する素振りを見せてはおったが、その呼びかけも虚しく影武者の持っていた刀を手にし、アリメアは沖田の体を再度刀で貫いたのだ。
邪神の笑い声が響く中、アリメアの目からは赤い涙が流れ出ていた。それを見た沖田はアリメアを抱きしめこう言っていた。
「お前を愛している。」とな。
そして最後の力を振り絞った沖田は我ら4刀を操り見事アリメアを魔石に封印する事に成功した。
これが沖田の伝説の語られなかった伝説だ。」
変わらず妙なキメポーズをとる黒曜丸。
はたしてそのポーズの意味はあるのだろうか?
いちいち反応しては話は進まないだろうから話をブラさずにいこう。
「黒曜丸といったな。邪神と戦った事があるなら詳しく教えてくれないか?俺、不本意で絶対に本当は戦いたくないんだけど、どうやら将来、邪神と相対する定めらしいんだよ。」
そう言うと黒曜丸は
「正直な奴じゃの。最早清々しいくらいじゃ。」
「本当の事だからね。」
「まぁよい!しかしやはりそうか!やはり我の目に狂いはなかった!!いいだろう!無知なお主にこの黒曜丸が邪神について教えてしんぜようぞ!」
いちいちリアクションが面倒くさい奴だな。
ま、ここで邪神の情報を得れるのはとてもありがたい。
情報は武器だ。
まんまと戦う方向に俺の意思が向いている事に苛立ちはあるけどね。
俺は唾を飲み込み黒曜丸に目を向ける。
「邪神とは!!!」
「邪神とは?」
「とてつもなくグァァーとでかくてグァァーとして強いのだ!!!」
「……。で?」
「ん?、それだけだが…。」
…。
「わかるかぁ!!!!!!」
ズビシ!!!と思わず飛び上がり黒曜丸の頭にチョップをぶちこんだ。
「ぬぉ!!な、何をする!?」
「何をする!?じゃないでしょ!情報が欲しいといったら相手の戦い方とか、最終どう倒したとか、見た目はこんな感じとか色々あるだろ?それを聞いてるんだよ俺は!」
「むぅ。勘の悪い奴じゃの。」
黒曜丸は口を尖らせる。
「いやいや、勘で判れと言われても何も伝わらんよ!むしろさっきので伝わる奴がこの世に存在するかすら怪しいから!。」
「なに!?そ、そこまでか!?し、仕方ない。お主にも分かり易いように説明してやろうではないか!えー、コホン。
じゃ、いくぞ。心して聞け!
伝説は知っておるかの?簡単に説明すると邪神は悪魔との融合で世に現れ沖田と同じく刀を扱い沖田と戦ったが最終は沖田により封印される。その封印に使われた武器こそ我ら4刀である。」
「俺が教えてもらった伝承との多少の違いはあれど、つまり邪神の封印は4刀すべてを集めなきゃならないって事かい。」
「うむ。その通りだ。」
また顔を左手で覆い隠し目を無駄にギラつかせる黒曜丸。
だからその行動の意味は何だ?
ってかまともに喋れるなら初めからしろ!!!
内心とてつもなくツッコミを入れたいがいちいち面倒くさい。ここはスルーだ。相手に飲まれるな俺!
「で、封印の仕方は?」
「ふむ。封印の仕方は、我ら4刀が供に発動する四方封陣にて邪神を囲み、魔石へ封印する。これを発動するには尋常ならざる魔力が必要となり、沖田だからこそ発動させることができたと言えよう。そしてそれを再度可能と思わせる程の魔力量を持つお主だからこそ、我は声をかける事にしたのだ。」
「ふむふむ。なるほどね。ってか前に神から聞いて思ってたんだけど沖田ってその邪神より強かったんだよね?それになのに何故か仕留める事を考えず、封印の4刀を用意したんだろ?」
「サラッと凄い事を言いよるなお主は。」
驚きのあまり口を開く黒曜丸。
「その反応はいいから続けて。」
「う、うむ。確かに沖田は強かった。最終決戦時、我も邪神を討ち滅ぼしたかのように思えた。だがその邪神は影武者だったのだ。」
「え?どういう事?」
「本当の邪神は間近に存在していた。真の邪神は新撰組の12人の中の一人、英雄アリメア・ラクティメス、共に邪神軍と死地を乗り越えた彼女こそが本当の邪神だったのだ。」
「な!?」
「その当時はまだ、我は今程の自我は無かった為、沖田と会話することも出来なかったが、今ならわかる。沖田はその事に初めから気付いておったと思う。
だがそれに沖田は目を逸らしたのだ。
案の定、邪神の影武者に留めを刺した瞬間の隙を狙われアリメアに背後から剣を突き立てられ沖田は地に膝をつけた。
一気に形成逆転となった邪神は高笑いを響かせるが、その中でも沖田は必死にアリメアに呼びかけていたのを先日の事の様に思い出す。
恐らく邪神の因子による洗脳によるものだろう。
その呼びかけにアリメアは何度か反応する素振りを見せてはおったが、その呼びかけも虚しく影武者の持っていた刀を手にし、アリメアは沖田の体を再度刀で貫いたのだ。
邪神の笑い声が響く中、アリメアの目からは赤い涙が流れ出ていた。それを見た沖田はアリメアを抱きしめこう言っていた。
「お前を愛している。」とな。
そして最後の力を振り絞った沖田は我ら4刀を操り見事アリメアを魔石に封印する事に成功した。
これが沖田の伝説の語られなかった伝説だ。」
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