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【依頼主は誰?】
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ガタゴト、ガタゴト。
走行中の馬車の中。
陽はもう出始めてから一時間はたったろうか?
シャルべ領に付く間際の事だ。
「ぎやぁぁぁあ!!!」という悲鳴と共に目覚めたのはドルデだ。
目の前には俺と父さん、プータンがいて、勿論ドルデは身動きができぬ様レジスト効果のある縄で縛り上げている。
状況を把握したドルデは苦虫を噛み潰す様な表情をした。
「どうやら状況を把握したようだね。」
父さんはニコニコとしているが目は笑っていない。
そんな父さんに対してドルデは開き直ったのか太々しい態度で返す。
「けっ。こんな事をしたって俺は何も言わんぞ。けけ」
キモい笑いをしだしたので俺はドルデの頬を抓ってやった。
「いだだ!!にゃ、にゃにしやがる小僧!!」
ドルデからしたら子供のイタズラの様に感じているだろうが状況を理解してもらわないといけないな。
力で制する世界ならば、自分の溢れんばかりの才能を使ったって構わないと実感させてくれた此奴へのせめてものお礼だ。
俺はニッコリとドルデに笑顔を向ける。
勿論ドルデの反応は何だ?と言わんばかりに訝しむ顔をしたが直ぐに表情が凍りついていく。
何故なら俺は手に魔力を集める事で手を燃焼させていっているからだ。
そして次第に、
「ぐっ」ジュゥゥー。
「な!?ぎ、ぎやぁぁぁあ!!焼けるぅ!!!!」
ジュゥゥワァァ!!
見る見る抓ったドルデの頬から煙があがる。
「や、ヤメロォ!!!」
慌てふためくドルデに対して俺は真顔で問う。
「これでも言わない?ごめんだけど、俺はチミに遠慮しゅるちゅもりは無いよ。」
そう言って最後にもう一度笑顔を作ってやると、ドルデは慌てて顔を青くする。
「言う!!!言う!!!だから勘弁してくれぇ!!!」
さっきまでの太々しさは何処へいったのやら、命乞いをしだす。
なので俺はドルデの頬から手を離し【ヒール】で元の状態へと回復してやった。
安心するかの様に胸を撫で下ろすドルデに対して俺は黒い笑みでルンルンする様に言葉を付け加えた。
「いちゅでも拷問ちて、傷ついたらヒールをかけれるってのはいいなぁ。だって拷問相手が死なないもぉん。僕の力なら腕を切断しても治せるだろうしね。くくく。」
「なっ‥!!?」
その発言にドルデは言葉を失う。
ふっ、どうやらこの脅しは使えそうだとニタリすると、父さんの表情も引きつっていた。
と、父さんや、これはただの脅しであって俺の趣味じゃない事は理解してくださいね。
怯えるドルデに再度俺は目を向けると、ドルデはこの一瞬であっさり縮こまってしまっていた。
「ちゃて。聞きたい事はいっぱいある。父さん、後は任せるよ。」
父さんは軽く頷き、ドルデに再度視線を戻す。
「単刀直入に言う。ドルデ君、君の依頼者は誰かな?」
「‥」
ドルデは黙り込む。
すると父さんは軽く溜息を1つ吐き、「まぁ大方見当はついているんだけどね。」と小声で言った。
え?見当ついてるのかよ!と、俺のツッコミは置いといて、「さぁ言いたまえ。」と父さんが更に問い詰める。
するとドルデは観念したのか1つ息を吐き出し答えた。
「い、言えねえ。俺の舌にそういう魔法がかかってんだ。い、いえば死んじまう。」
「ほう。魔法とな。見ちて下さい。」
そう言うと、ドルデは舌を俺らに見せる。
確かに下の上に入れ墨みたいに魔法陣が書かれていた。
「これは確かに。」
「父さん。これそんなに協力なの?」
「あぁ、これは術者が指定した禁句用語を万が一発した場合、自動で爆破する闇魔法【禁句爆弾】だね。」
「へぇ。そんな魔法もあるのか。どれどれ‥」
魔法を消すにはどうすればいいんだろ?やっぱり魔法かな?じゃぁ適当な横文字でやってみる?
レス?オフ?あ!【ディスペル】!
すると舌にあった魔法陣が消え失せた。
「なっ!?これは!?」
父さんは驚き目を丸くする。
「う、嘘だろ!?」
ドルデも驚きを示す。
「とけたね。これで問題ないはずだよ。」
俺がそう言うと父さんは眉間を摘み呆れた苦笑いをみせる。
「まったくハルには驚かされてばかりだよ。さて、ドルデ君。これで君の障害となる物は消えた。証言してくれるね?」
「あ、あぁ。ガルバドス小爵だ。」
それを聞くなり父さんは溜息を1つ吐き、眉間をつまむ。
メガネはドルデに破られたのでかけてはいない。
そこ重要か?と考えた奴でてこいや!!
余談はおいといて‥
「‥やっぱりか。まぁ、どの道帰れば決着を付けるつもりだったし。これは更に好都合だな。」
そう言って父さんは真剣な顔つきへと変化していた。
「さ、さぁ。俺は吐いたぞ!早く縄を解いて逃してくれよ!」
ドルデはこの後に及んで馬鹿げた発言をしたので俺が何か言おうとすると、父さんがその言葉の代弁をしてくれた。
「君の処分はシャルべ領についてからだ。誰も逃すなんて事は約束していない。たとえそれがガルバドスの仕向けた事とはいえ、あの感じからして自らの意思で悪徳非道を繰り返していたのも取調べればすぐにでるだろう。と、いうよりも僕の息子に手をだしたことは万事に値する。覚悟するんだね。」
父さんの笑みはいつもにまして怖かった。
「そ、‥そんなぁ。」
自業自得だな。
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走行中の馬車の中。
陽はもう出始めてから一時間はたったろうか?
シャルべ領に付く間際の事だ。
「ぎやぁぁぁあ!!!」という悲鳴と共に目覚めたのはドルデだ。
目の前には俺と父さん、プータンがいて、勿論ドルデは身動きができぬ様レジスト効果のある縄で縛り上げている。
状況を把握したドルデは苦虫を噛み潰す様な表情をした。
「どうやら状況を把握したようだね。」
父さんはニコニコとしているが目は笑っていない。
そんな父さんに対してドルデは開き直ったのか太々しい態度で返す。
「けっ。こんな事をしたって俺は何も言わんぞ。けけ」
キモい笑いをしだしたので俺はドルデの頬を抓ってやった。
「いだだ!!にゃ、にゃにしやがる小僧!!」
ドルデからしたら子供のイタズラの様に感じているだろうが状況を理解してもらわないといけないな。
力で制する世界ならば、自分の溢れんばかりの才能を使ったって構わないと実感させてくれた此奴へのせめてものお礼だ。
俺はニッコリとドルデに笑顔を向ける。
勿論ドルデの反応は何だ?と言わんばかりに訝しむ顔をしたが直ぐに表情が凍りついていく。
何故なら俺は手に魔力を集める事で手を燃焼させていっているからだ。
そして次第に、
「ぐっ」ジュゥゥー。
「な!?ぎ、ぎやぁぁぁあ!!焼けるぅ!!!!」
ジュゥゥワァァ!!
見る見る抓ったドルデの頬から煙があがる。
「や、ヤメロォ!!!」
慌てふためくドルデに対して俺は真顔で問う。
「これでも言わない?ごめんだけど、俺はチミに遠慮しゅるちゅもりは無いよ。」
そう言って最後にもう一度笑顔を作ってやると、ドルデは慌てて顔を青くする。
「言う!!!言う!!!だから勘弁してくれぇ!!!」
さっきまでの太々しさは何処へいったのやら、命乞いをしだす。
なので俺はドルデの頬から手を離し【ヒール】で元の状態へと回復してやった。
安心するかの様に胸を撫で下ろすドルデに対して俺は黒い笑みでルンルンする様に言葉を付け加えた。
「いちゅでも拷問ちて、傷ついたらヒールをかけれるってのはいいなぁ。だって拷問相手が死なないもぉん。僕の力なら腕を切断しても治せるだろうしね。くくく。」
「なっ‥!!?」
その発言にドルデは言葉を失う。
ふっ、どうやらこの脅しは使えそうだとニタリすると、父さんの表情も引きつっていた。
と、父さんや、これはただの脅しであって俺の趣味じゃない事は理解してくださいね。
怯えるドルデに再度俺は目を向けると、ドルデはこの一瞬であっさり縮こまってしまっていた。
「ちゃて。聞きたい事はいっぱいある。父さん、後は任せるよ。」
父さんは軽く頷き、ドルデに再度視線を戻す。
「単刀直入に言う。ドルデ君、君の依頼者は誰かな?」
「‥」
ドルデは黙り込む。
すると父さんは軽く溜息を1つ吐き、「まぁ大方見当はついているんだけどね。」と小声で言った。
え?見当ついてるのかよ!と、俺のツッコミは置いといて、「さぁ言いたまえ。」と父さんが更に問い詰める。
するとドルデは観念したのか1つ息を吐き出し答えた。
「い、言えねえ。俺の舌にそういう魔法がかかってんだ。い、いえば死んじまう。」
「ほう。魔法とな。見ちて下さい。」
そう言うと、ドルデは舌を俺らに見せる。
確かに下の上に入れ墨みたいに魔法陣が書かれていた。
「これは確かに。」
「父さん。これそんなに協力なの?」
「あぁ、これは術者が指定した禁句用語を万が一発した場合、自動で爆破する闇魔法【禁句爆弾】だね。」
「へぇ。そんな魔法もあるのか。どれどれ‥」
魔法を消すにはどうすればいいんだろ?やっぱり魔法かな?じゃぁ適当な横文字でやってみる?
レス?オフ?あ!【ディスペル】!
すると舌にあった魔法陣が消え失せた。
「なっ!?これは!?」
父さんは驚き目を丸くする。
「う、嘘だろ!?」
ドルデも驚きを示す。
「とけたね。これで問題ないはずだよ。」
俺がそう言うと父さんは眉間を摘み呆れた苦笑いをみせる。
「まったくハルには驚かされてばかりだよ。さて、ドルデ君。これで君の障害となる物は消えた。証言してくれるね?」
「あ、あぁ。ガルバドス小爵だ。」
それを聞くなり父さんは溜息を1つ吐き、眉間をつまむ。
メガネはドルデに破られたのでかけてはいない。
そこ重要か?と考えた奴でてこいや!!
余談はおいといて‥
「‥やっぱりか。まぁ、どの道帰れば決着を付けるつもりだったし。これは更に好都合だな。」
そう言って父さんは真剣な顔つきへと変化していた。
「さ、さぁ。俺は吐いたぞ!早く縄を解いて逃してくれよ!」
ドルデはこの後に及んで馬鹿げた発言をしたので俺が何か言おうとすると、父さんがその言葉の代弁をしてくれた。
「君の処分はシャルべ領についてからだ。誰も逃すなんて事は約束していない。たとえそれがガルバドスの仕向けた事とはいえ、あの感じからして自らの意思で悪徳非道を繰り返していたのも取調べればすぐにでるだろう。と、いうよりも僕の息子に手をだしたことは万事に値する。覚悟するんだね。」
父さんの笑みはいつもにまして怖かった。
「そ、‥そんなぁ。」
自業自得だな。
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