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【創造魔法を使ってみよう】
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そんなこんなで愉快なメンバーと共に平坦な大草原を馬車が駆けていく。
冒険者達は馬車の荷台に乗り込み警戒をしているが特に事件という事件は起こらない。
強いて言うなれば所々に生き物らしき姿は見えていたが、特に警戒する事も無いという事で通り過ぎた。
正直メチャクチャ暇だ。
暇だぁ!!!とか、ダァァ!!!とかを叫びたい感情に駆られるがそこは自制心で制御する。
隣を見ると父さんは熱心に本を読んでいる。
頭を傾けて何の本を読んでいるのか覗こうとすると「暇かい?」と問いかけられた。
(暇すぎる。いつも王都に行く時はこんな感じなの?)
「そうだね。確かにこの馬車移動を退屈だと感じていた事もあったけど、僕の場合は慣れちゃってるね。って言うよりもテレパシーじゃなくて僕にも普通に喋ってよ。」
父さんは少し寂しそうな表情でそう言った。
確かに父さんや母さんと言葉を出して喋ったのは数回で、普通に喋った事はなかったな。
だってテレパシーの方が断然綺麗に喋れるからな。
だが親心を考えれば、その未熟差が可愛いと思うのかもしれない。
特に可愛いキャラを目指している訳ではないけれど、そんな姿も見せるべきだったなと反省する。
「わかったよ。これからは言葉で話しゅ。」
そう言うと父さんはニコっと微笑み俺の頭を撫でた。
なんか照れ臭いけど嬉しいな。恥ずかしくなって話を逸らす様に話題を戻す。
「しょれにしても暇だ。ボードゲームでもあったらゃなぁ。」
「ボードゲーム?」
父さんは俺の零した言葉に首を傾げた。
「ボードゲームだよ。アレは暇ちゅぶしにはかなり良い。」
俺は当然の様に言うが父さんには伝わらない。
何で?と感じたが、よくよく考えたらこの世界の道楽ってなんだ?
本ばっか読んでいたから気付かなかったけど、遊びっていう遊びで遊んだ事がない。
「もちかしてボードゲーム知らない?」
恐る恐る尋ねてみると、父さんはやはり知らなかった。
まじか!!っつかゲームも無くてこの世界の子供達はいったい何して遊んでんだ!!?
まさかの真実だよこれ!
俺の発言に興味を示したのか父さんは本を置く。
「そのボードゲームってのは何なんだい?ハルの言う前世ではそれが流行っていたとか?」
「うん。流行ってるって言えば一部かも知れにゃいけど、やる人はメチャクチャやる。なんなら今ボードゲームを簡単に作ろうか?」
「作れるのかい!?けどどうやって?」
「簡単だよ。」
当たり前のようにアイテムボックスを呼び出し、当たり前の様に羽ペンと紙を5枚取り出した。
その光景に父さんは驚きの表情をみせる。
「アイテムボックスまで使えるの!?」
「え?あっ、しょう言えば言ってなかったね。」
羽ペンをくるりと回し自慢気にすると、父さんの目はまた違う所にいく。
「ってかコレ!!この羽ペンは僕のじゃないか!!」
「え!?」
そういえば当たり前の様にアイテムボックスに収納していたけど、元あった場所は父さんの書斎だったな。
あちゃー。
「この羽ペンはリリスが買ってくれた物で、無くしたことがバレて凄い泣きつかれたんだよ!」
いやぁ!これは本当に面目ない!!
「しゅみません。母さんに今度、僕から謝罪しときます。」
俺は反省の意を示す為に頭を下げ、取り敢えず羽ペンを父さんに渡そうとすると「今渡されても直す所がないからハルのアイテムボックスに入れといてよ。帰ったら返してくれたらそれで許す。」と、またいつもの優しい笑顔に戻ってくれた。
「しゅみません。」
「そんなことよりボードゲームを作ってくれるんだろ?」
おっと、そうだった。
えーと。羽ペンだけじゃインクがないからまたアイテムボックスからインクを取り出すと父さんはもう呆れて苦笑いしていた。
はい。インクも書斎から取りました。すみません。
さて、紙とペンで俺が第一に想像できるボードゲームといえばスゴロクかな。
サイコロは折り紙で作るとして、肝心のボードだが結構面倒くさい。
ってか作るとは言ったものの時間かかるぞコレ。
だが言ってしまった手前作らざるえないし、父さんのキラキラした瞳がとても痛い。
手っ取り早く作れない物かと考えると、ある事を思いだす。
【創造魔法】。
使った事はないけど俺ならできる!そんな気がする。
根拠の無い自信は必要って誰かが昔言ってたしね。
頭の中でスゴロクのイメージを作りだす。
ってかこの場合は羽ペンは要らないんじゃね?
そう判断し無駄に出した羽ペンはアイテムボックスへとしまい込む。
父さんはその行動に首を傾げるが俺はそのままインクと紙を持って目を瞑り、前世で好きだったスゴロクのボードをイメージする。
幸いにも好きで何回も繰り返しやっていた為、マスに何が書いてあったかとかを所々思い出す事ができた。
さぁやるよ!
【創造魔法】
すると手元のインクと紙が光輝きだした。
父さんは驚き目を瞑る。
光が消えると、俺の手元にあった紙に俺のイメージしたスゴロクマスが印刷されたかのように描かれていた。
大きさでいうと紙5枚分を引っ付けた大きさで、横70センチ縦40センチだ。
繋ぎ目は不思議と無い。インクはと言うと、インクの容器自体は無くならず、必要なインク量だけが減っていた。
「できちゃったぁ!!やっぱり俺は天才だじぇ!フォー!!!」
思わず悪い癖で言葉を発してしまった。
その声を聞いていたのか、冒険者たちが窓から俺を哀れむ様な目で見つめていた。
父さんはその魔法を見て更に絶句したが、それは俺のテンションの上がり方も関係している事は言うまでもない。
冒険者達は馬車の荷台に乗り込み警戒をしているが特に事件という事件は起こらない。
強いて言うなれば所々に生き物らしき姿は見えていたが、特に警戒する事も無いという事で通り過ぎた。
正直メチャクチャ暇だ。
暇だぁ!!!とか、ダァァ!!!とかを叫びたい感情に駆られるがそこは自制心で制御する。
隣を見ると父さんは熱心に本を読んでいる。
頭を傾けて何の本を読んでいるのか覗こうとすると「暇かい?」と問いかけられた。
(暇すぎる。いつも王都に行く時はこんな感じなの?)
「そうだね。確かにこの馬車移動を退屈だと感じていた事もあったけど、僕の場合は慣れちゃってるね。って言うよりもテレパシーじゃなくて僕にも普通に喋ってよ。」
父さんは少し寂しそうな表情でそう言った。
確かに父さんや母さんと言葉を出して喋ったのは数回で、普通に喋った事はなかったな。
だってテレパシーの方が断然綺麗に喋れるからな。
だが親心を考えれば、その未熟差が可愛いと思うのかもしれない。
特に可愛いキャラを目指している訳ではないけれど、そんな姿も見せるべきだったなと反省する。
「わかったよ。これからは言葉で話しゅ。」
そう言うと父さんはニコっと微笑み俺の頭を撫でた。
なんか照れ臭いけど嬉しいな。恥ずかしくなって話を逸らす様に話題を戻す。
「しょれにしても暇だ。ボードゲームでもあったらゃなぁ。」
「ボードゲーム?」
父さんは俺の零した言葉に首を傾げた。
「ボードゲームだよ。アレは暇ちゅぶしにはかなり良い。」
俺は当然の様に言うが父さんには伝わらない。
何で?と感じたが、よくよく考えたらこの世界の道楽ってなんだ?
本ばっか読んでいたから気付かなかったけど、遊びっていう遊びで遊んだ事がない。
「もちかしてボードゲーム知らない?」
恐る恐る尋ねてみると、父さんはやはり知らなかった。
まじか!!っつかゲームも無くてこの世界の子供達はいったい何して遊んでんだ!!?
まさかの真実だよこれ!
俺の発言に興味を示したのか父さんは本を置く。
「そのボードゲームってのは何なんだい?ハルの言う前世ではそれが流行っていたとか?」
「うん。流行ってるって言えば一部かも知れにゃいけど、やる人はメチャクチャやる。なんなら今ボードゲームを簡単に作ろうか?」
「作れるのかい!?けどどうやって?」
「簡単だよ。」
当たり前のようにアイテムボックスを呼び出し、当たり前の様に羽ペンと紙を5枚取り出した。
その光景に父さんは驚きの表情をみせる。
「アイテムボックスまで使えるの!?」
「え?あっ、しょう言えば言ってなかったね。」
羽ペンをくるりと回し自慢気にすると、父さんの目はまた違う所にいく。
「ってかコレ!!この羽ペンは僕のじゃないか!!」
「え!?」
そういえば当たり前の様にアイテムボックスに収納していたけど、元あった場所は父さんの書斎だったな。
あちゃー。
「この羽ペンはリリスが買ってくれた物で、無くしたことがバレて凄い泣きつかれたんだよ!」
いやぁ!これは本当に面目ない!!
「しゅみません。母さんに今度、僕から謝罪しときます。」
俺は反省の意を示す為に頭を下げ、取り敢えず羽ペンを父さんに渡そうとすると「今渡されても直す所がないからハルのアイテムボックスに入れといてよ。帰ったら返してくれたらそれで許す。」と、またいつもの優しい笑顔に戻ってくれた。
「しゅみません。」
「そんなことよりボードゲームを作ってくれるんだろ?」
おっと、そうだった。
えーと。羽ペンだけじゃインクがないからまたアイテムボックスからインクを取り出すと父さんはもう呆れて苦笑いしていた。
はい。インクも書斎から取りました。すみません。
さて、紙とペンで俺が第一に想像できるボードゲームといえばスゴロクかな。
サイコロは折り紙で作るとして、肝心のボードだが結構面倒くさい。
ってか作るとは言ったものの時間かかるぞコレ。
だが言ってしまった手前作らざるえないし、父さんのキラキラした瞳がとても痛い。
手っ取り早く作れない物かと考えると、ある事を思いだす。
【創造魔法】。
使った事はないけど俺ならできる!そんな気がする。
根拠の無い自信は必要って誰かが昔言ってたしね。
頭の中でスゴロクのイメージを作りだす。
ってかこの場合は羽ペンは要らないんじゃね?
そう判断し無駄に出した羽ペンはアイテムボックスへとしまい込む。
父さんはその行動に首を傾げるが俺はそのままインクと紙を持って目を瞑り、前世で好きだったスゴロクのボードをイメージする。
幸いにも好きで何回も繰り返しやっていた為、マスに何が書いてあったかとかを所々思い出す事ができた。
さぁやるよ!
【創造魔法】
すると手元のインクと紙が光輝きだした。
父さんは驚き目を瞑る。
光が消えると、俺の手元にあった紙に俺のイメージしたスゴロクマスが印刷されたかのように描かれていた。
大きさでいうと紙5枚分を引っ付けた大きさで、横70センチ縦40センチだ。
繋ぎ目は不思議と無い。インクはと言うと、インクの容器自体は無くならず、必要なインク量だけが減っていた。
「できちゃったぁ!!やっぱり俺は天才だじぇ!フォー!!!」
思わず悪い癖で言葉を発してしまった。
その声を聞いていたのか、冒険者たちが窓から俺を哀れむ様な目で見つめていた。
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