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21話 選択
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「仲間になれ?」
「抵抗があるのは分かるわ。でもあなたにとってもいい話よ」
仲間になれってのは、要は一緒に大聖女の防衛をしろということか?
「俺とミリアはアレスト教の信者ではない」
「あら、別に信者じゃなくてもいいのよ。あなたたちが使えればそれでいいの」
「信者じゃないからお前らの仲間になるつもりはないと言っているんだ」
いきなり襲ってきたような奴らの仲間になるのは正直に言ってごめんだ。
「あなたたちにもメリットがあるわよ。エルシーダ会についてはきちんと話したわよね。仲間もおらず外に出るのは非常に危険だわ」
「だからってお前らの力を借り続けるのは……」
「どうやって私たちの力なしで、エルシーダ会から身を護っていくのかしら?」
「……」
俺は返答できなかった。
この町にほかの当てがあるわけではないし、誰か頼りに出来る人物を探すと言っても、その期間は非常に危険な状態になる。その上、見つかるかどうか確信もない。
「私たちもずっと無償であなたたちをここに置いておくわけにはいかないわ。仲間にならないと言ったら出ていってもらう。新たな堕落の聖女を増やさないために、私としてはここにいてもらいたいのだけどね」
置いてもらいたかったら協力しろと。
まあ、筋違いの話ではない。
一人になるのは確かに危険極まりない。
ただこいつらの仕事自体も、結構危険なことをしているというのは間違いない。
エルシーダ会だとか、新興宗教だとか、問題行動を起こす組織を撲滅することがこいつらの役割だろうからな。
離れられないという制約がある以上、俺一人だけ危険な場所に行く、というわけにはいかないのだ。
俺が迷っていると、
「迷うのはよく分かるわ。私たちを信用できないでしょうからね。それと仮に受けたとしても、危険な仕事を受けることになるだろうから、どっちにしろ危険には変わりないと思っているのかしらね」
中々鋭い女だ。
「危険な仕事になるというのは認めるけど、一人でいるよりかはマシだと断定させてもらうわ」
どんな仕事か詳しくは分からないので、イリーナの言葉を素直に信用は出来ない。
ただ、単独で狙われるという状態の危険性を考えると、イリーナの言葉が正しい可能性は高いと思う。
「もう一つメリットを提示させてもらうわ。守護騎士になりたてのあなたは、まだ特殊スキルを使えるようになってはいないでしょ」
「特殊スキル?」
「守護騎士は、【超人化】と【超回復】のスキルを得るけど、もう一つ特殊スキルという、その人にしか使えないスキルを一つだけ得ているのよ。でもそれは神具を使って守護騎士を活性化させないと発動できるようにならないわ。この特殊スキルを使えるようになると、あなたはだいぶ強くなると思うわ」
「その神具とやらがここにあって、俺が仲間になると言ったら、活性化させるということか」
「そういうことね」
強さを得られれば、敵に倒される危険性も減る。
正直言って今までの話を総合すると、仲間になった方がメリットは大きいと思う。
最後はこいつらを信用するかしないかだ。
「少し考える時間をくれ」
「分かったわ。まあ、あなたたちが私たちを信用できないのは当然よ。いきなり襲ったんだもの。でも、もうあなたたちに危害を加える気はないと私が宣言するわ」
そう言ってイリーナと守護騎士のリリナは部屋を後にした。
俺もミリアと共に部屋を出て、昨日泊まった部屋に行き、どうするか考え始めた。
「抵抗があるのは分かるわ。でもあなたにとってもいい話よ」
仲間になれってのは、要は一緒に大聖女の防衛をしろということか?
「俺とミリアはアレスト教の信者ではない」
「あら、別に信者じゃなくてもいいのよ。あなたたちが使えればそれでいいの」
「信者じゃないからお前らの仲間になるつもりはないと言っているんだ」
いきなり襲ってきたような奴らの仲間になるのは正直に言ってごめんだ。
「あなたたちにもメリットがあるわよ。エルシーダ会についてはきちんと話したわよね。仲間もおらず外に出るのは非常に危険だわ」
「だからってお前らの力を借り続けるのは……」
「どうやって私たちの力なしで、エルシーダ会から身を護っていくのかしら?」
「……」
俺は返答できなかった。
この町にほかの当てがあるわけではないし、誰か頼りに出来る人物を探すと言っても、その期間は非常に危険な状態になる。その上、見つかるかどうか確信もない。
「私たちもずっと無償であなたたちをここに置いておくわけにはいかないわ。仲間にならないと言ったら出ていってもらう。新たな堕落の聖女を増やさないために、私としてはここにいてもらいたいのだけどね」
置いてもらいたかったら協力しろと。
まあ、筋違いの話ではない。
一人になるのは確かに危険極まりない。
ただこいつらの仕事自体も、結構危険なことをしているというのは間違いない。
エルシーダ会だとか、新興宗教だとか、問題行動を起こす組織を撲滅することがこいつらの役割だろうからな。
離れられないという制約がある以上、俺一人だけ危険な場所に行く、というわけにはいかないのだ。
俺が迷っていると、
「迷うのはよく分かるわ。私たちを信用できないでしょうからね。それと仮に受けたとしても、危険な仕事を受けることになるだろうから、どっちにしろ危険には変わりないと思っているのかしらね」
中々鋭い女だ。
「危険な仕事になるというのは認めるけど、一人でいるよりかはマシだと断定させてもらうわ」
どんな仕事か詳しくは分からないので、イリーナの言葉を素直に信用は出来ない。
ただ、単独で狙われるという状態の危険性を考えると、イリーナの言葉が正しい可能性は高いと思う。
「もう一つメリットを提示させてもらうわ。守護騎士になりたてのあなたは、まだ特殊スキルを使えるようになってはいないでしょ」
「特殊スキル?」
「守護騎士は、【超人化】と【超回復】のスキルを得るけど、もう一つ特殊スキルという、その人にしか使えないスキルを一つだけ得ているのよ。でもそれは神具を使って守護騎士を活性化させないと発動できるようにならないわ。この特殊スキルを使えるようになると、あなたはだいぶ強くなると思うわ」
「その神具とやらがここにあって、俺が仲間になると言ったら、活性化させるということか」
「そういうことね」
強さを得られれば、敵に倒される危険性も減る。
正直言って今までの話を総合すると、仲間になった方がメリットは大きいと思う。
最後はこいつらを信用するかしないかだ。
「少し考える時間をくれ」
「分かったわ。まあ、あなたたちが私たちを信用できないのは当然よ。いきなり襲ったんだもの。でも、もうあなたたちに危害を加える気はないと私が宣言するわ」
そう言ってイリーナと守護騎士のリリナは部屋を後にした。
俺もミリアと共に部屋を出て、昨日泊まった部屋に行き、どうするか考え始めた。
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