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第26話 発展
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交易の開始で、ハクシュトアはどんどんお金が入り、豊かになっていった。
領主である僕の下にも、大勢のお金が入ってきたけど、私的な利用はせず、きちんと領地のために使っていった。
道を綺麗にする資産に使ったり、公共の施設を作ったり。
また、交易船ももう一つ購入した。
技能レベルが高いと、作っている物の質が良くなるだけなく、生産速度も増す。
大量に良いものを作れるようになったので、売れる量も増えていった。
そして、僕はハクシュトアに移住する人を募ったりもした。
ラーマスは経済都市で、人口も多かったが、その分、貧しくてまともに食べて行けない人たちも大勢いた。
そういう人たちを領民として迎え入れて、僕の力で才能を開花させ、どんどん才能ある人々を増やしていった。
困ったことにスキルアップの魔法に関しては、枯渇しそうになってきている。
色々理由を無理に魔法を使わないようにしたりしている。
サーチの魔法はまだまだ使えるので、それは積極的に使っていった。
サーチでは能力の限界値を測ることが出来るので、どういう才能があるのかは、ある程度分かる。
例えば身体能力の限界値が高いけど、現在値が低い人には、訓練をすれば体がちゃんと強くなるから、地道に頑張るようにと教えたりしていた。
器用さや賢さも同じ方法を使った。
この方法でも、時間はかかるが、能力を持った人を育成することは可能である。
まあ、今までと方法が変わって不審には思われたけど、人によって成長する速度があるとか何だとか言ってごまかしていた。
また、サーチのよって元から魔法を持っている人も、発掘が出来た。
魔法検査紙というのは、成長魔法を発見する用のでないものであっても、それなりに価値は高い。
そもそも、帝国が魔法検査紙は完全に管理しており、属国は生産することを禁じられている。
すでに作ってある物も、全て差し出せと捜索に入ったようで、帝国の許可なく魔法検査紙を使用することは、この国では不可能となっている。
ここまで魔法検査紙を厳重に管理するのは、僕みたいな人材を発掘されるのを恐れているからだろう。
このトレンス王国は帝国から信頼されているため、ある程度の自治は許されている。それでも魔法検査紙だけは、自由に取り扱う事は不可能だった。
僕のサーチはそれが関係ないので、魔法を使える物を発掘し放題である。
まあ、バレるとまずいから、秘密にしてくれと頼んではいるけど。
今のところ外部に、その話が漏れてはいないようだ。
外からやって来る人は、一応必ずサーチをかけて、その人の潜在能力と魔法があるかを確認した。
半年で新しい住民は500人ほどやってきた。
魔法が使えたのは、このうち3人である。
三人とも中級魔法を発動可能な、そこそこいい人材だった。
成長魔法で魔法の使用回数を増やしたりもして、魔法隊を上手く編成できれば、軍隊はかなり強力になりそうだと思った。
順調にハクシュトアの領地運営は進んでいた。
そんな中、ファリアナが一旦シンシアの下に戻ると申し出てきた。
すぐ戻ると言ったので僕は許可を出した。
〇
アーケンハイル城。
主のシンシアは、城主の間でファリアナから、ハクシュトアに関する報告を聞いていた。
「なるほど、上手くいっているようだな。ライルに任せたのは、間違いではなかったようだな」
「はい。魔法数の多さだけでなく、人格も領主に優れていると思います」
「そうか……なるほどな。やはりここは本当の秘密を奴に話してもいいかもしれん」
シンシアはそう言った。
「ファリアナ、アーケンハイル城にライルを連れてまいれ」
「かしこまりました」
ファリアナは深く頭を下げ、主の命令を守るため、行動を開始した。
領主である僕の下にも、大勢のお金が入ってきたけど、私的な利用はせず、きちんと領地のために使っていった。
道を綺麗にする資産に使ったり、公共の施設を作ったり。
また、交易船ももう一つ購入した。
技能レベルが高いと、作っている物の質が良くなるだけなく、生産速度も増す。
大量に良いものを作れるようになったので、売れる量も増えていった。
そして、僕はハクシュトアに移住する人を募ったりもした。
ラーマスは経済都市で、人口も多かったが、その分、貧しくてまともに食べて行けない人たちも大勢いた。
そういう人たちを領民として迎え入れて、僕の力で才能を開花させ、どんどん才能ある人々を増やしていった。
困ったことにスキルアップの魔法に関しては、枯渇しそうになってきている。
色々理由を無理に魔法を使わないようにしたりしている。
サーチの魔法はまだまだ使えるので、それは積極的に使っていった。
サーチでは能力の限界値を測ることが出来るので、どういう才能があるのかは、ある程度分かる。
例えば身体能力の限界値が高いけど、現在値が低い人には、訓練をすれば体がちゃんと強くなるから、地道に頑張るようにと教えたりしていた。
器用さや賢さも同じ方法を使った。
この方法でも、時間はかかるが、能力を持った人を育成することは可能である。
まあ、今までと方法が変わって不審には思われたけど、人によって成長する速度があるとか何だとか言ってごまかしていた。
また、サーチのよって元から魔法を持っている人も、発掘が出来た。
魔法検査紙というのは、成長魔法を発見する用のでないものであっても、それなりに価値は高い。
そもそも、帝国が魔法検査紙は完全に管理しており、属国は生産することを禁じられている。
すでに作ってある物も、全て差し出せと捜索に入ったようで、帝国の許可なく魔法検査紙を使用することは、この国では不可能となっている。
ここまで魔法検査紙を厳重に管理するのは、僕みたいな人材を発掘されるのを恐れているからだろう。
このトレンス王国は帝国から信頼されているため、ある程度の自治は許されている。それでも魔法検査紙だけは、自由に取り扱う事は不可能だった。
僕のサーチはそれが関係ないので、魔法を使える物を発掘し放題である。
まあ、バレるとまずいから、秘密にしてくれと頼んではいるけど。
今のところ外部に、その話が漏れてはいないようだ。
外からやって来る人は、一応必ずサーチをかけて、その人の潜在能力と魔法があるかを確認した。
半年で新しい住民は500人ほどやってきた。
魔法が使えたのは、このうち3人である。
三人とも中級魔法を発動可能な、そこそこいい人材だった。
成長魔法で魔法の使用回数を増やしたりもして、魔法隊を上手く編成できれば、軍隊はかなり強力になりそうだと思った。
順調にハクシュトアの領地運営は進んでいた。
そんな中、ファリアナが一旦シンシアの下に戻ると申し出てきた。
すぐ戻ると言ったので僕は許可を出した。
〇
アーケンハイル城。
主のシンシアは、城主の間でファリアナから、ハクシュトアに関する報告を聞いていた。
「なるほど、上手くいっているようだな。ライルに任せたのは、間違いではなかったようだな」
「はい。魔法数の多さだけでなく、人格も領主に優れていると思います」
「そうか……なるほどな。やはりここは本当の秘密を奴に話してもいいかもしれん」
シンシアはそう言った。
「ファリアナ、アーケンハイル城にライルを連れてまいれ」
「かしこまりました」
ファリアナは深く頭を下げ、主の命令を守るため、行動を開始した。
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