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第3章 魔法合宿
2. 休憩時間のお遊び
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馬車に揺られること1時間弱、丘の上にロッジが見えてきた。ロッジというくらいだから、ウッド調のこじんまりとしたものを想像していたが、さすが貴族も多く通う学校だ、ロッジの概念から壊された。噂好きのクラスメイトたちによれば、普段は高位貴族や王族の別荘地として使われていたり、ひっそりとパーティをする場所として活用されているのだとか。
「裏に森もあるのね……狩りをしたりするのかしら」
割り振られた部屋の窓からはちょうど裏の森が見える。昼間だから明るいけれど夜だとかなり暗そうだ。肝試しとかしたら楽しいだろうな。いそいそと準備をして外へ出ると、女子のロッジの外でジルとラギーが待ってくれていた。
「遅い」
「ええっ、わたしは割と早く出てきたんですが……でも待っていてくれてありがとうございます」
ジルがここで顔を背けるのにも慣れてきた。ジルも根はいいやつなんだと思う。わたしはくすりと笑みをこぼしてから、一緒に歩き出した。
魔法合宿1日目は、本当に座学ばかりだった。
魔法史に始まり、魔道具のことなど。いつも思っていることだけれど、肝心なことはもやにかかっているよう。13歳の子供たちには刺激が強い内容なのか、乙女ゲームのシナリオ上の問題なのか。とにかく絶対、何か大事なことをわたしは知らない。
ちなみに、ラギーは2時限目から夢の中だった。1時限目はいつもと違う環境下だったからわくわくした様子だったけれど、それももたなかったらしい。一方、隣のジルは真面目に講義を聞いていた。
昼食や夕食、出される料理は全て美味しかった。
前世でのこういう合宿系の行事は大変だったし、この魔法合宿もきついと聞いていたから身構えていたけれど、全然そんなことなかった。日頃の鍛錬のおかげかもしれない。
「ラギー、枕投げしたいならさっさとやるぞ。他のやつらが戻ってきたらバラ女が変態扱いされるだろ」
「失礼ですね、先生に許可はいただいてあるので、わたしは変態じゃないです」
夕食後の休憩時間、わたしは結局ラギーのお誘いを断れず、男子ロッジの彼らの部屋へと遊びに来ていた。先生には言ってあるし、もしいざとなったら蹴り上げる準備はできている。どちらかというと女子生徒たちに知られる方がよっぽど怖い。寝る前、というわけではないけれどこういうのは雰囲気だ。合宿といえば友達と枕投げ。ラギーはどうしても枕投げの気分だったらしい。
「へぶっ、待ってもう始まってたの!?」
「うん。ぼーっとしてるからいけない! 俺1点先取!」
ラギーはにしし、といたずらっぽく笑っている。さすが馬鹿力、当たった顔面が少しヒリヒリする。
……スイッチオン。点数が絡むものは、勝たなければ。
わたしは枕を思い切り油断気味のジルへとぶん投げる。けれど、さすが剣術に長けているだけあって見事に交わされる。3人とも剣術を学び日々鍛えているから中々当たらない。気がつけば大混戦になっていた。
「誰か、得点、つけて、た?」
息切れ切れでそう尋ねると2人ともふるふると首を横に振る。誰が勝ったの。というか待って、今日一で疲れた。本業よりも疲れるってどういうこと……そのままわたしは床に倒れこんだ。しかもなんだか笑いが無性に込み上げてきた。わたしは今、男子の部屋で笑い転げる、完璧にやばいやつだ。気がつけばジルやラギーも笑っていた。それを見て笑いを堪えるどころか、嬉しくなってしまう。
――彼らは攻略対象で、わたしはヒロイン。
彼らはいつかわたしに恋をして、どんな風かは分からないけど執着する。それはシステムで、ならそんな感情ほしくもないし、いらない。だけど、今はきっとただの友達としていてくれている。
このまま友達でいられたら。ずっと、こうやって馬鹿みたいなことで笑い合えたらいいと思う。
それから合宿は特に問題もなくスムーズに進んでいった。
2日目はカードゲームをして遊んだ。わたしが勝ちまくった。いつぞやでチェスで負けまくったのを気にしていたのか、ジルはボードゲームはもちろん、カードゲームにも力を入れてきたらしいけどあえなく惨敗していた。わたしは笑い転げた。
3日目の今日は、肝試しをしに裏の森へやってきていた。肝試し、といっても今は夏で夕食の後といえどまだ明るい。
「おいバラ女、お前から言い出したんだからちょっとは肝試しらしさを出せよ」
「無理言わないでくださいよ、もっと暗いのを想定して言ってたんですから」
「なぁなぁ、これじゃハイキングじゃない?」
盲点だった。
本来ならヒロインのわたしが「きゃあ、怖ぁい!」と可愛い声で怯えるべきなのだろうが、あいにくわたしはホラー耐性が強い。前世のような世界だったら少しは怖かったかもしれないけれど、今は魔法が使えて、お化けが出ようが変質者が出ようが抵抗できる。全然怖くない。さらに、それはジルとラギーも一緒だったようで。日頃から鍛える彼らが怖がる、なんてことはなく。というか攻略対象がヒロインを差し置いてビビり散らしていたらアウトだ。
というわけで、わたしたち3人は誰一人怯えることなく肝試し、もといハイキングをしていた。すると不意にジルが立ち止まって進行方向を見据えた。
「そういえば、この裏の森ってずっと行けば国境付近に出るんだよな」
「え、そうなんですか。じゃあそろそろ引き返します?」
「ここから歩いて8、9時間はかかるわ。あ、それともそろそろ怖くなってきたのか?」
ジルがニヤリと笑う。なるほど、最近の意趣返しとみた。まあ、でもこれ以上ハイキングをしていても疲れるだけだから、と「そうですねー」と返答した。
「明日からは実技も始まるし、試験勉強もしないとですし、戻りましょうか」
ラギーが試験のワードにあからさまにうげぇ、と顔を歪めた。わたしは2人の背を押して進行方向を今歩いてきた道へと向けた。少し振り返って、森の先を見つめる。
国外、か。もし、執着がやばい類のものだったら国外逃亡も視野に入れた方がいいかもしれない。そうしたくないから、今は強くなるべく頑張るのだけれど。
「裏に森もあるのね……狩りをしたりするのかしら」
割り振られた部屋の窓からはちょうど裏の森が見える。昼間だから明るいけれど夜だとかなり暗そうだ。肝試しとかしたら楽しいだろうな。いそいそと準備をして外へ出ると、女子のロッジの外でジルとラギーが待ってくれていた。
「遅い」
「ええっ、わたしは割と早く出てきたんですが……でも待っていてくれてありがとうございます」
ジルがここで顔を背けるのにも慣れてきた。ジルも根はいいやつなんだと思う。わたしはくすりと笑みをこぼしてから、一緒に歩き出した。
魔法合宿1日目は、本当に座学ばかりだった。
魔法史に始まり、魔道具のことなど。いつも思っていることだけれど、肝心なことはもやにかかっているよう。13歳の子供たちには刺激が強い内容なのか、乙女ゲームのシナリオ上の問題なのか。とにかく絶対、何か大事なことをわたしは知らない。
ちなみに、ラギーは2時限目から夢の中だった。1時限目はいつもと違う環境下だったからわくわくした様子だったけれど、それももたなかったらしい。一方、隣のジルは真面目に講義を聞いていた。
昼食や夕食、出される料理は全て美味しかった。
前世でのこういう合宿系の行事は大変だったし、この魔法合宿もきついと聞いていたから身構えていたけれど、全然そんなことなかった。日頃の鍛錬のおかげかもしれない。
「ラギー、枕投げしたいならさっさとやるぞ。他のやつらが戻ってきたらバラ女が変態扱いされるだろ」
「失礼ですね、先生に許可はいただいてあるので、わたしは変態じゃないです」
夕食後の休憩時間、わたしは結局ラギーのお誘いを断れず、男子ロッジの彼らの部屋へと遊びに来ていた。先生には言ってあるし、もしいざとなったら蹴り上げる準備はできている。どちらかというと女子生徒たちに知られる方がよっぽど怖い。寝る前、というわけではないけれどこういうのは雰囲気だ。合宿といえば友達と枕投げ。ラギーはどうしても枕投げの気分だったらしい。
「へぶっ、待ってもう始まってたの!?」
「うん。ぼーっとしてるからいけない! 俺1点先取!」
ラギーはにしし、といたずらっぽく笑っている。さすが馬鹿力、当たった顔面が少しヒリヒリする。
……スイッチオン。点数が絡むものは、勝たなければ。
わたしは枕を思い切り油断気味のジルへとぶん投げる。けれど、さすが剣術に長けているだけあって見事に交わされる。3人とも剣術を学び日々鍛えているから中々当たらない。気がつけば大混戦になっていた。
「誰か、得点、つけて、た?」
息切れ切れでそう尋ねると2人ともふるふると首を横に振る。誰が勝ったの。というか待って、今日一で疲れた。本業よりも疲れるってどういうこと……そのままわたしは床に倒れこんだ。しかもなんだか笑いが無性に込み上げてきた。わたしは今、男子の部屋で笑い転げる、完璧にやばいやつだ。気がつけばジルやラギーも笑っていた。それを見て笑いを堪えるどころか、嬉しくなってしまう。
――彼らは攻略対象で、わたしはヒロイン。
彼らはいつかわたしに恋をして、どんな風かは分からないけど執着する。それはシステムで、ならそんな感情ほしくもないし、いらない。だけど、今はきっとただの友達としていてくれている。
このまま友達でいられたら。ずっと、こうやって馬鹿みたいなことで笑い合えたらいいと思う。
それから合宿は特に問題もなくスムーズに進んでいった。
2日目はカードゲームをして遊んだ。わたしが勝ちまくった。いつぞやでチェスで負けまくったのを気にしていたのか、ジルはボードゲームはもちろん、カードゲームにも力を入れてきたらしいけどあえなく惨敗していた。わたしは笑い転げた。
3日目の今日は、肝試しをしに裏の森へやってきていた。肝試し、といっても今は夏で夕食の後といえどまだ明るい。
「おいバラ女、お前から言い出したんだからちょっとは肝試しらしさを出せよ」
「無理言わないでくださいよ、もっと暗いのを想定して言ってたんですから」
「なぁなぁ、これじゃハイキングじゃない?」
盲点だった。
本来ならヒロインのわたしが「きゃあ、怖ぁい!」と可愛い声で怯えるべきなのだろうが、あいにくわたしはホラー耐性が強い。前世のような世界だったら少しは怖かったかもしれないけれど、今は魔法が使えて、お化けが出ようが変質者が出ようが抵抗できる。全然怖くない。さらに、それはジルとラギーも一緒だったようで。日頃から鍛える彼らが怖がる、なんてことはなく。というか攻略対象がヒロインを差し置いてビビり散らしていたらアウトだ。
というわけで、わたしたち3人は誰一人怯えることなく肝試し、もといハイキングをしていた。すると不意にジルが立ち止まって進行方向を見据えた。
「そういえば、この裏の森ってずっと行けば国境付近に出るんだよな」
「え、そうなんですか。じゃあそろそろ引き返します?」
「ここから歩いて8、9時間はかかるわ。あ、それともそろそろ怖くなってきたのか?」
ジルがニヤリと笑う。なるほど、最近の意趣返しとみた。まあ、でもこれ以上ハイキングをしていても疲れるだけだから、と「そうですねー」と返答した。
「明日からは実技も始まるし、試験勉強もしないとですし、戻りましょうか」
ラギーが試験のワードにあからさまにうげぇ、と顔を歪めた。わたしは2人の背を押して進行方向を今歩いてきた道へと向けた。少し振り返って、森の先を見つめる。
国外、か。もし、執着がやばい類のものだったら国外逃亡も視野に入れた方がいいかもしれない。そうしたくないから、今は強くなるべく頑張るのだけれど。
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