14 / 34
捕獲
9
しおりを挟む
ぎゃぁあああっ…!
何ィッ何でっ、翼がっ!?
助けてぇぇぇぇぇぇっ
ー逃げ惑う人々の錯乱した声。
俺が王都上空へ到着した時には既に、黄色いガスが街の中心部を覆っていた。中心街は人口が一番密集しているところだ。避難を一刻も早く完了させなくてはならない。
俺は朱輝とソンが張った結界と似たようなものを王都全域に展開した。
ー結界術、塩の壁ー
俺の「気」に呼応するように不透明な膜が王都を包み込んだ。塩の壁は俺が使える結界術でも最高硬度をほこる。ガスが発生している時点で王都は封鎖せざるを得なかったため、国民を匿う結界ではなくガスを王都内にとどめるタイプに変更した。
そしてもう1つ、郊外の大都市の4つに大規模な結界を出現させる。
その後、国民の脳に直接語りかける通信術を使って避難を誘導した。
ー王都内の住民達に告げる。敵国が毒ガスとも思われる気体を王都中心街で放出。そのガスは黄色く、触れれば俺達の翼を枯れさせてしまう作用を持つ。まだ自力で動くことができる者は全力で王都から脱出せよ。王都郊外の、グラジオラス、サルビア、ダリア、サイネリアの4大都市に結界が張ってある。避難者達は全員この中に入るように。
王宮内でも同様の事が起きている。国王様と大神官様は動くことができない。こちらは我々で持ちこたえなければならない。だから皆は全力で逃げてくれ。俺が全部守るから。ー
ザザッー
ー紫輝様は大丈夫なのですか?ー
国民からの応答には俺のことを心配してくれる者がたくさんいた。やさしい国民たちだ。自分のことよりもいつも俺の事を気にかけてくれる。その優しさに心が暖かくなるのを覚えながら絶対に守らなければならない、と改めて心に誓った。
俺にはそのガスは効かないことを伝えると国民たちは安心したらしく、避難の誘導に従って王都郊外を目指してくれた。
まだこれでは安心できない。敵は俺を探している、と言っていた。だから国民を直接捉えて人質にするかもしれないのだ。その可能性は大いにある。俺は空中浮遊をやめて王都内に入った。
「……ッ」
想像を超える毒ガスの威力に俺は絶句していた。
中心街は発生地だったため、突然の異常事態に対応できない者が多くもろに毒ガスを浴びてしまったのだろう、翼の完全崩壊していて意識不明の重体の人が大勢いた。翼には俺達の体にとってすべての術を扱うための「気」の回路を担う。翼が失くなれば例え俺であっても死んでしまう。
「紫輝さまっ!」
急に俺は名前を呼ばれた。振り返るとそこには見覚えのある少女がいた。
「シーシャ?!…ぐぁっ」
シーシャが急に俺の体に抱きついてきて、もろに鳩尾にタックルを食らった。思わぬ攻撃に涙が零れそうになる。
「紫輝さま、シーシャね、翼が茶色くなって動けなくって、紫輝様の声は聞こえたんだけどね、逃げれなくって…。」
幼い少女は俺の腕の中で、泣きもせず必死に耐えていた。
「シーシャの翼もう白いところないの、。紫輝様…シーシャ死んじゃう?」
綺麗な黄金の瞳が不安げに揺れている。
「絶対に死なせない」
俺はそう言って、シーシャに翼に触ってもいいか確認する。こくんと頷いてからそっとシーシャの翼に触れると茶色く変色した部分はぱらぱらと崩れていった。
これはまずい。本当に羽が一枚も残っていない。かろうじて付け根の部分に翼の骨格ともいえる小さな骨が少し残っているだけ。一刻も早く再生させなければならない。
俺はシーシャの翼の付け根部分に手を添えて再生のために必要な「気」をそっと流し込んだ。目を閉じて集中する。シーシャはまだ幼いため、大人と同じ分量で流し込めば急な「気」の増量に体が耐えきれない。
ー再生魔法、アナゲンィシー
そう軽く唱えて術を発動させる。すると、シーシャの翼がパァァァっと光り始めた。翼は無事に再生し始めている。成功したことにほっとしつつも、それだけじゃまた翼が枯れてしまうので新しく生えてきたところに保護魔法をかけてやる。これでもうシーシャはガスの影響を受けないだろう。
「わぁっ…治った!紫輝様がやったの?!」
シーシャはありがとう、とにっこり微笑んだ。
それから俺はシーシャに絶対に俺から手を離さないようにと約束させ、シーシャを抱きかかえながら逃げ遅れた人々の治療にあたった。ただ、あまりにも人数が多いため俺一人では運びきれない。治療してもその場に放置するのはあまりにも不安なので俺は運んでもらうことにした。
俺は小雲達を手元に数百個発現させて、怪我していて動けない人を避難場所まで運んでほしいと頼んだ。
ーあなた達に俺の「気」をお渡しします。それを使って怪我人の応急処置と、4大都市の結界内に運んでください。ー
小雲達は俺の言葉に頷くようにして理解したことを示し、指示に従って動いてくれた。これで全員の避難が完了する。
「ッはぁ…ッはぁ…」
今度は外に避難した人たちの治療に向かわなければ行けない。病院の専門医達が応急処置などはしてくれると思うけど彼らもまた再生まですることができない。一刻も早く治療しなければ多くの命が失われてしまう。それにガスを発生させる装置がどこかにあるなら探し出して壊さなければならない。
なのに俺の身体は、王都全域とその他4ヶ所の地域への大規模な結界術、倒れていた人々300人程度の治療で限界を迎えていた。走り出そうとした瞬間、もつれるわ、翼とか足とか腕は震えるわで動きにくいったらこの上ない。
「くそっ…」
何とか気張って足を踏み出したその瞬間ー。
誰かぁっ…助けてぇぇぇぇぇぇっっ!!!!!
幼い子供悲鳴が聞こえてきた。俺は考える間もなく全速力で飛んでその場所へと向かった。
「紫輝様っ、だめ!あっちに行ったら!捕まっちゃうっ」
シーシャもその先に何が待ち構えているか想像がつくのだろう。腕の中にいるシーシャは俺のことを力限り抱きしめて何度も何度も止めようとした。
悲鳴が聞こえてきたと思われる場所にたどり着くと、一人の男の子が倒れていた。翼の損傷以外にも殴られたり蹴られたりした跡がある。恐らく俺の居場所を吐けと言われて拷問に近いことをされたのだろう。シーシャよりも幼い子供だというのに…。俺は幼い子供にみんなと同じように再生魔法を施した。
ヒュインッー
「紫輝様、あぶないっ!!」
突然、俺の頭上を何かが横切った。シーシャの声で気づいたものの反応がやや遅れて、シーシャと男の子を抱きかかえたままごろごろと転がった。ろくに受け身を取れなかったため全身がゴキリと嫌な音をたてる。
ー全部想定内なんだよ、クソ野郎ども。
俺の頭上には見覚えのある男二人と、その後ろに黒妖国と才華国の軍団が俺達を見下ろしていた。
何ィッ何でっ、翼がっ!?
助けてぇぇぇぇぇぇっ
ー逃げ惑う人々の錯乱した声。
俺が王都上空へ到着した時には既に、黄色いガスが街の中心部を覆っていた。中心街は人口が一番密集しているところだ。避難を一刻も早く完了させなくてはならない。
俺は朱輝とソンが張った結界と似たようなものを王都全域に展開した。
ー結界術、塩の壁ー
俺の「気」に呼応するように不透明な膜が王都を包み込んだ。塩の壁は俺が使える結界術でも最高硬度をほこる。ガスが発生している時点で王都は封鎖せざるを得なかったため、国民を匿う結界ではなくガスを王都内にとどめるタイプに変更した。
そしてもう1つ、郊外の大都市の4つに大規模な結界を出現させる。
その後、国民の脳に直接語りかける通信術を使って避難を誘導した。
ー王都内の住民達に告げる。敵国が毒ガスとも思われる気体を王都中心街で放出。そのガスは黄色く、触れれば俺達の翼を枯れさせてしまう作用を持つ。まだ自力で動くことができる者は全力で王都から脱出せよ。王都郊外の、グラジオラス、サルビア、ダリア、サイネリアの4大都市に結界が張ってある。避難者達は全員この中に入るように。
王宮内でも同様の事が起きている。国王様と大神官様は動くことができない。こちらは我々で持ちこたえなければならない。だから皆は全力で逃げてくれ。俺が全部守るから。ー
ザザッー
ー紫輝様は大丈夫なのですか?ー
国民からの応答には俺のことを心配してくれる者がたくさんいた。やさしい国民たちだ。自分のことよりもいつも俺の事を気にかけてくれる。その優しさに心が暖かくなるのを覚えながら絶対に守らなければならない、と改めて心に誓った。
俺にはそのガスは効かないことを伝えると国民たちは安心したらしく、避難の誘導に従って王都郊外を目指してくれた。
まだこれでは安心できない。敵は俺を探している、と言っていた。だから国民を直接捉えて人質にするかもしれないのだ。その可能性は大いにある。俺は空中浮遊をやめて王都内に入った。
「……ッ」
想像を超える毒ガスの威力に俺は絶句していた。
中心街は発生地だったため、突然の異常事態に対応できない者が多くもろに毒ガスを浴びてしまったのだろう、翼の完全崩壊していて意識不明の重体の人が大勢いた。翼には俺達の体にとってすべての術を扱うための「気」の回路を担う。翼が失くなれば例え俺であっても死んでしまう。
「紫輝さまっ!」
急に俺は名前を呼ばれた。振り返るとそこには見覚えのある少女がいた。
「シーシャ?!…ぐぁっ」
シーシャが急に俺の体に抱きついてきて、もろに鳩尾にタックルを食らった。思わぬ攻撃に涙が零れそうになる。
「紫輝さま、シーシャね、翼が茶色くなって動けなくって、紫輝様の声は聞こえたんだけどね、逃げれなくって…。」
幼い少女は俺の腕の中で、泣きもせず必死に耐えていた。
「シーシャの翼もう白いところないの、。紫輝様…シーシャ死んじゃう?」
綺麗な黄金の瞳が不安げに揺れている。
「絶対に死なせない」
俺はそう言って、シーシャに翼に触ってもいいか確認する。こくんと頷いてからそっとシーシャの翼に触れると茶色く変色した部分はぱらぱらと崩れていった。
これはまずい。本当に羽が一枚も残っていない。かろうじて付け根の部分に翼の骨格ともいえる小さな骨が少し残っているだけ。一刻も早く再生させなければならない。
俺はシーシャの翼の付け根部分に手を添えて再生のために必要な「気」をそっと流し込んだ。目を閉じて集中する。シーシャはまだ幼いため、大人と同じ分量で流し込めば急な「気」の増量に体が耐えきれない。
ー再生魔法、アナゲンィシー
そう軽く唱えて術を発動させる。すると、シーシャの翼がパァァァっと光り始めた。翼は無事に再生し始めている。成功したことにほっとしつつも、それだけじゃまた翼が枯れてしまうので新しく生えてきたところに保護魔法をかけてやる。これでもうシーシャはガスの影響を受けないだろう。
「わぁっ…治った!紫輝様がやったの?!」
シーシャはありがとう、とにっこり微笑んだ。
それから俺はシーシャに絶対に俺から手を離さないようにと約束させ、シーシャを抱きかかえながら逃げ遅れた人々の治療にあたった。ただ、あまりにも人数が多いため俺一人では運びきれない。治療してもその場に放置するのはあまりにも不安なので俺は運んでもらうことにした。
俺は小雲達を手元に数百個発現させて、怪我していて動けない人を避難場所まで運んでほしいと頼んだ。
ーあなた達に俺の「気」をお渡しします。それを使って怪我人の応急処置と、4大都市の結界内に運んでください。ー
小雲達は俺の言葉に頷くようにして理解したことを示し、指示に従って動いてくれた。これで全員の避難が完了する。
「ッはぁ…ッはぁ…」
今度は外に避難した人たちの治療に向かわなければ行けない。病院の専門医達が応急処置などはしてくれると思うけど彼らもまた再生まですることができない。一刻も早く治療しなければ多くの命が失われてしまう。それにガスを発生させる装置がどこかにあるなら探し出して壊さなければならない。
なのに俺の身体は、王都全域とその他4ヶ所の地域への大規模な結界術、倒れていた人々300人程度の治療で限界を迎えていた。走り出そうとした瞬間、もつれるわ、翼とか足とか腕は震えるわで動きにくいったらこの上ない。
「くそっ…」
何とか気張って足を踏み出したその瞬間ー。
誰かぁっ…助けてぇぇぇぇぇぇっっ!!!!!
幼い子供悲鳴が聞こえてきた。俺は考える間もなく全速力で飛んでその場所へと向かった。
「紫輝様っ、だめ!あっちに行ったら!捕まっちゃうっ」
シーシャもその先に何が待ち構えているか想像がつくのだろう。腕の中にいるシーシャは俺のことを力限り抱きしめて何度も何度も止めようとした。
悲鳴が聞こえてきたと思われる場所にたどり着くと、一人の男の子が倒れていた。翼の損傷以外にも殴られたり蹴られたりした跡がある。恐らく俺の居場所を吐けと言われて拷問に近いことをされたのだろう。シーシャよりも幼い子供だというのに…。俺は幼い子供にみんなと同じように再生魔法を施した。
ヒュインッー
「紫輝様、あぶないっ!!」
突然、俺の頭上を何かが横切った。シーシャの声で気づいたものの反応がやや遅れて、シーシャと男の子を抱きかかえたままごろごろと転がった。ろくに受け身を取れなかったため全身がゴキリと嫌な音をたてる。
ー全部想定内なんだよ、クソ野郎ども。
俺の頭上には見覚えのある男二人と、その後ろに黒妖国と才華国の軍団が俺達を見下ろしていた。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
十七歳の心模様
須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない…
ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん
柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、
葵は初めての恋に溺れていた。
付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。
告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、
その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。
※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。
王道にはしたくないので
八瑠璃
BL
国中殆どの金持ちの子息のみが通う、小中高一貫の超名門マンモス校〈朱鷺学園〉
幼少の頃からそこに通い、能力を高め他を率いてきた生徒会長こと鷹官 仁。前世知識から得た何れ来るとも知れぬ転校生に、平穏な日々と将来を潰されない為に日々努力を怠らず理想の会長となるべく努めてきた仁だったが、少々やり過ぎなせいでいつの間にか大変なことになっていた_____。
これは、やりすぎちまった超絶カリスマ生徒会長とそんな彼の周囲のお話である。
おっさんにミューズはないだろ!~中年塗師は英国青年に純恋を捧ぐ~
天岸 あおい
BL
英国の若き青年×職人気質のおっさん塗師。
「カツミさん、アナタはワタシのミューズです!」
「おっさんにミューズはないだろ……っ!」
愛などいらぬ!が信条の中年塗師が英国青年と出会って仲を深めていくコメディBL。男前おっさん×伝統工芸×田舎ライフ物語。
第10回BL小説大賞エントリー作品。よろしくお願い致します!
婚約者に会いに行ったらば
龍の御寮さん
BL
王都で暮らす婚約者レオンのもとへと会いに行ったミシェル。
そこで見たのは、レオンをお父さんと呼ぶ子供と仲良さそうに並ぶ女性の姿。
ショックでその場を逃げ出したミシェルは――
何とか弁解しようするレオンとなぜか記憶を失ったミシェル。
そこには何やら事件も絡んできて?
傷つけられたミシェルが幸せになるまでのお話です。
彼女にも愛する人がいた
まるまる⭐️
恋愛
既に冷たくなった王妃を見つけたのは、彼女に食事を運んで来た侍女だった。
「宮廷医の見立てでは、王妃様の死因は餓死。然も彼が言うには、王妃様は亡くなってから既に2、3日は経過しているだろうとの事でした」
そう宰相から報告を受けた俺は、自分の耳を疑った。
餓死だと? この王宮で?
彼女は俺の従兄妹で隣国ジルハイムの王女だ。
俺の背中を嫌な汗が流れた。
では、亡くなってから今日まで、彼女がいない事に誰も気付きもしなかったと言うのか…?
そんな馬鹿な…。信じられなかった。
だがそんな俺を他所に宰相は更に告げる。
「亡くなった王妃様は陛下の子を懐妊されておりました」と…。
彼女がこの国へ嫁いで来て2年。漸く子が出来た事をこんな形で知るなんて…。
俺はその報告に愕然とした。
大嫌いだったアイツの子なんか絶対に身籠りません!
みづき
BL
国王の妾の子として、宮廷の片隅で母親とひっそりと暮らしていたユズハ。宮廷ではオメガの子だからと『下層の子』と蔑まれ、次期国王の子であるアサギからはしょっちゅういたずらをされていて、ユズハは大嫌いだった。
そんなある日、国王交代のタイミングで宮廷を追い出されたユズハ。娼館のスタッフとして働いていたが、十八歳になり、男娼となる。
初めての夜、客として現れたのは、幼い頃大嫌いだったアサギ、しかも「俺の子を孕め」なんて言ってきて――絶対に嫌! と思うユズハだが……
架空の近未来世界を舞台にした、再会から始まるオメガバースです。
【完結】『ルカ』
瀬川香夜子
BL
―――目が覚めた時、自分の中は空っぽだった。
倒れていたところを一人の老人に拾われ、目覚めた時には記憶を無くしていた。
クロと名付けられ、親切な老人―ソニーの家に置いて貰うことに。しかし、記憶は一向に戻る気配を見せない。
そんなある日、クロを知る青年が現れ……?
貴族の青年×記憶喪失の青年です。
※自サイトでも掲載しています。
2021年6月28日 本編完結
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる