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★ピタラス諸島第五、アーレイク島編★
662:小鬼が起きるぞっ!
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「木を隠すなら森の中」なんていう言葉があるけれど、今回はそうでは無かったようだ。
俺達は、突如として現れた山積みのお宝に圧倒されて、みんなして騙されていたらしい。
望みの羅針盤の心であるピクシスが、探し求める宝玉の隠された場所として指し示したのは、煌びやかな金銀財宝の中にあって全くと言っていいほど目立た無い、小さくて地味な壺だった。
「こりゃまた……、意外なところにねぇ~」
壺を手に取って、繁々と眺めながらカービィが呟いた。
意外も何も……、そんな壺、全く眼中に無かったわ。
視界には入っていただろうけども、今の今まではもはや背景だったわ。
「ポポゥ……、本当にその中にあるポか?」
ちょっぴり疑わし気な目を向けるノリリア。
カービィは、壺を左右に軽く振ってみた。
すると、中からカランカランと、何か小さな物が転がるような音が聞こえてきたではないか。
「兎に角、開けてみましょう!」
鼻息の荒いパロット学士の言葉に、ライラックが頷いて、カービィから壺を受け取った。
ライラックは、しばしその壺の口を閉じている毛羽立った皮を見つめた後……
「ふんっ!」
その中心に、右手の人差し指を突き立てた。
指先にある鋭利な爪は、ズボッ!と小気味良い音を立てて、いとも簡単に皮を破った。
そうして出来た小さな穴から、四方へと、ビリビリと皮を破いていくライラック。
そして、穴を拳ほどの大きさにまで広げた後、そっとその中に手を入れて……
「ぬぬっ!?」
一瞬、難しい顔で唸ったが、
「ありましたでさっ!」
そう言って、壺から抜き出したライラックの手には、何処となく見覚えのある、小さくてまん丸な、緑色に輝く美しい宝玉が握られていた。
「おぉおおぉっ!!!」
皆が歓声を上げる。
うほっ!?
あった!!?
マジでそこにあったのか!?!?
ピクシスの事を信頼していないわけではないが、まさかそんな、小汚い壺の中にあるとは思わなんだ……
「ポポポッ!? それはっ!!?」
「間違いなく鍵ですねっ!?!?」
大きなライラックの手の中で光る小さな宝玉を見つめて、喜ぶノリリアとパロット学士。
「ふぅ……、一時はどうなる事かと思いましたわ」
安堵の息を吐くインディゴ。
「全くだ。見つかって良かった」
こちらも、ホッとした様子で微笑を漏らすロビンズ。
「ピクシス君に感謝しないとね」
マシコットに優しくそう言われ、俺はこくんと頷いて……
ありがとうピクシス!
これでやっとこさ先に進めるぜ!!
けど、小生意気な性格は直した方がいいぞ!!!
などと思いながら、首から下げている望みの羅針盤を、そっと優しく撫でたのだった。
「ポッ! 長居は無用ポよ!! 来た道を戻るポッ!!」
ノリリアの号令で、俺達は宝物庫を後にする事にした。
小さくて地味な壺の中から発見された、次の試練へと向かう為の鍵、緑色の小さな宝玉。
それを手にした事によって、新たに出口が現れるのでは?との考えから、しばしその場に留まっていたのだが、一向に何も起きず、何も現れず……
痺れを切らした俺達は、短い議論の後、来た道を戻ろう!という結論に至ったのだった。
入ってきた時と同じ扉の前に立ち、隊列を組む。
またしても先頭は、ライラックとギンロの脳筋コンビに任せるようだ。
その後ろにノリリア達騎士団メンバーが続き、その後ろがモッモ様御一行で、最後尾にはお顔の炎が眩しいマシコットとカービィが並んだ。
「みんな、気を引き締めて行くポよ!!!」
ノリリアの言葉に皆が頷き、辺りの空気がピリリと緊張感に包まれる。
何故ならば、この扉の向こう側に続く洞窟には、原初の小鬼と呼ばれる、とても危険な魔物がうじゃうじゃと潜んでいるからである。
しかしながら、心配せずとも、危機的状況には恐らくならずに済むだろう。
奴らは昼行性故に、暗闇の中であれば、必然的に眠り続けてしまう習性を持っているのである。
その為に奴らは、ここへ来る時は足元でグースカ寝ていただけだった。
帰りも物音を立てず、明かりを近付けず、気を付けて進めば問題ないはずだ。
先頭のライラックとギンロが、力を合わせて鉄扉を押し開ける。
ギギギ~っという鈍い音を立てて開かれた扉の向こう側には、来た時と変わらず、真っ暗な洞窟が続いていた。
「行きやしょう」
明かりが灯っているランプを頭上高く掲げながら、ライラックが一歩を踏み出す。
それと同時にギンロも一歩を踏み出して、二人は鉄扉から宝物庫の外へと出た。
続いて、ノリリアとパロット学士、ロビンズとインディゴが外へと出る。
そして、俺とグレコ、テッチャの三人が一歩を踏み出した……、その時だった。
『己の欲に負けし貴様は、この先に進むに相応しくない。ここで小鬼の餌食となるが良い』
へ???
何処からか、気味の悪い低い声が聞こえてきて、俺達は全員揃って動きを止めた。
次の瞬間!
カカカカカッ!!!
「きゃっ!?」
「まっぶっ!??」
何かの機械音のような音が辺りに響き渡り、真っ暗闇だった洞窟内が、電気をつけたかのように一瞬で明るくなったのだ。
それはもう、快晴な真っ昼間の草原の如し明るさで、目が痛いくらいだ。
同時に、今の今までそこにあったはずの鉄扉と、宝物庫そのものが、綺麗さっぱり消えてしまっているではないか。
俺達の背後にあるのは、茶色い岩壁のみ……
つまりここは、一瞬のうちに洞窟の行き止まりとなってしまっていた。
「何が起きたポッ!?」
戸惑い、慌てて、皆は辺りを見渡す。
明るくなった事によって、この洞窟内の様子がはっきりと見えてきた。
所々が苔むしている岩肌が露わになった洞窟内は、思ったよりも横幅があって、天井も高く、広い通路だ。
そして、前方に続く壁面のすぐ真下には、緑色の肌をした小さな生き物が沢山うずくまっていて……
その生き物が、何やらモゾモゾと動き始めている。
「まずい……。小鬼が起きるぞっ!」
最後尾にいたマシコットが叫ぶ。
それと同時にマシコットは、隊列の先頭へと走り出た。
そして、背に白薔薇が描かれた騎士団のローブを脱ぎ捨て(上半身は裸だけど、下半身だけズボンを履いてます!)、お顔の炎を、これまでに見た事が無いほど燃え上がらせ始めた。
その炎はマシコットの全身に広がって(何故かズボンは燃えてません!)、轟々と燃え盛る。
炎の温度が上がっているのであろう、いつもは真っ赤なその色が、青く変色していく。
はわわわわわっ!?
何がどうなって!!?
「行きますっ!!」
全身が青い火だるまと化したマシコットは、炎の勢いを更に強めながら、前方に向かって走り出した。
「走るポよっ!!」
ノリリアの号令で、皆が一斉に走り出す。
何が何だか分かってない俺も、すぐさま駆け出そうとしたのだが。
「おぉうっ!?!?」
こんな時に限って、身に付けている隠れ身のローブの裾を踏ん付けてしまい、派手に転んでしまいました!
顔面を強打して痛いっ!!
鼻血出たかもっ!!!
「何してんだっ!?」
「モッモ早くっ!!」
ハッとして顔を上げると、遥か前方で、既に駆け出していたカービィとグレコが、走りながらこちらを振り返って叫んでいる。
だけど、そんなにすぐには起き上がれない俺。
待ってぇ!
置いてかないでぇえっ!!
一人にしないでぇえぇっ!!!
半ベソをかきながら立ち上がろうとしたその時、視界の端で何かが動いたかと思うと、体がヒョイっと宙に浮いて……
「やはり、我が守らねば!」
「ギンロぉおぉぉっ!!!」
先頭にいたはずのギンロが、ダッシュで迎えに来てくれていました!
ありがとうギンロ!!
さすが、青銀の守護者!!!
涙がちょちょぎれる俺を小脇に抱えたギンロは、持ち前の脚力でもって、ものの一瞬で隊列へと追い付いた。
必死に走る皆と、文字通りお荷物の様に運ばれる俺。
上下左右に激しく体が揺れながらも、ギンロのおかげで余裕が出た俺は、何がどうなってるのかと前方に目を向ける。
すると隊列の先頭では、幾度となく青い炎の火柱が、ボーン!ボーン!!と、爆発の如く燃え上がっているでは無いか。
なんじゃありゃっ!?
魔法っ!??……じゃないな、ここでは使えないはずだもの。
とすれば……、はっ! マシコットかっ!?!?
どうやら、先頭を行くマシコットが、その精霊の力で炎の技を繰り出しているらしい。
辺りに漂う、焼け焦げた肉と炭の匂い。
そして足元に転がる、小鬼であったのだろう、小さな真っ黒な焼死体。
そうか、小鬼達が目を覚ます前に、マシコットが全部焼き払う作戦なわけだなっ!?
すげぇ残酷っ!!
と、少しばかり小鬼達に同情した俺だったが、
「キィッ! キィキィッ!! キッ、キキェエェェー!!!」
聞き慣れない、金切声のような甲高い鳴き声を耳にし、ふと後方を振り返った。
するとそこには……
「なんっ!? ひぃいっ!!?」
小さな棍棒紛いの武器を手に、まるで切り裂かれたかのような大きな口に生える鋭い牙を光らせながら、此方に向かって全速力で走ってくる、数十もの小鬼達の姿があった。
俺達は、突如として現れた山積みのお宝に圧倒されて、みんなして騙されていたらしい。
望みの羅針盤の心であるピクシスが、探し求める宝玉の隠された場所として指し示したのは、煌びやかな金銀財宝の中にあって全くと言っていいほど目立た無い、小さくて地味な壺だった。
「こりゃまた……、意外なところにねぇ~」
壺を手に取って、繁々と眺めながらカービィが呟いた。
意外も何も……、そんな壺、全く眼中に無かったわ。
視界には入っていただろうけども、今の今まではもはや背景だったわ。
「ポポゥ……、本当にその中にあるポか?」
ちょっぴり疑わし気な目を向けるノリリア。
カービィは、壺を左右に軽く振ってみた。
すると、中からカランカランと、何か小さな物が転がるような音が聞こえてきたではないか。
「兎に角、開けてみましょう!」
鼻息の荒いパロット学士の言葉に、ライラックが頷いて、カービィから壺を受け取った。
ライラックは、しばしその壺の口を閉じている毛羽立った皮を見つめた後……
「ふんっ!」
その中心に、右手の人差し指を突き立てた。
指先にある鋭利な爪は、ズボッ!と小気味良い音を立てて、いとも簡単に皮を破った。
そうして出来た小さな穴から、四方へと、ビリビリと皮を破いていくライラック。
そして、穴を拳ほどの大きさにまで広げた後、そっとその中に手を入れて……
「ぬぬっ!?」
一瞬、難しい顔で唸ったが、
「ありましたでさっ!」
そう言って、壺から抜き出したライラックの手には、何処となく見覚えのある、小さくてまん丸な、緑色に輝く美しい宝玉が握られていた。
「おぉおおぉっ!!!」
皆が歓声を上げる。
うほっ!?
あった!!?
マジでそこにあったのか!?!?
ピクシスの事を信頼していないわけではないが、まさかそんな、小汚い壺の中にあるとは思わなんだ……
「ポポポッ!? それはっ!!?」
「間違いなく鍵ですねっ!?!?」
大きなライラックの手の中で光る小さな宝玉を見つめて、喜ぶノリリアとパロット学士。
「ふぅ……、一時はどうなる事かと思いましたわ」
安堵の息を吐くインディゴ。
「全くだ。見つかって良かった」
こちらも、ホッとした様子で微笑を漏らすロビンズ。
「ピクシス君に感謝しないとね」
マシコットに優しくそう言われ、俺はこくんと頷いて……
ありがとうピクシス!
これでやっとこさ先に進めるぜ!!
けど、小生意気な性格は直した方がいいぞ!!!
などと思いながら、首から下げている望みの羅針盤を、そっと優しく撫でたのだった。
「ポッ! 長居は無用ポよ!! 来た道を戻るポッ!!」
ノリリアの号令で、俺達は宝物庫を後にする事にした。
小さくて地味な壺の中から発見された、次の試練へと向かう為の鍵、緑色の小さな宝玉。
それを手にした事によって、新たに出口が現れるのでは?との考えから、しばしその場に留まっていたのだが、一向に何も起きず、何も現れず……
痺れを切らした俺達は、短い議論の後、来た道を戻ろう!という結論に至ったのだった。
入ってきた時と同じ扉の前に立ち、隊列を組む。
またしても先頭は、ライラックとギンロの脳筋コンビに任せるようだ。
その後ろにノリリア達騎士団メンバーが続き、その後ろがモッモ様御一行で、最後尾にはお顔の炎が眩しいマシコットとカービィが並んだ。
「みんな、気を引き締めて行くポよ!!!」
ノリリアの言葉に皆が頷き、辺りの空気がピリリと緊張感に包まれる。
何故ならば、この扉の向こう側に続く洞窟には、原初の小鬼と呼ばれる、とても危険な魔物がうじゃうじゃと潜んでいるからである。
しかしながら、心配せずとも、危機的状況には恐らくならずに済むだろう。
奴らは昼行性故に、暗闇の中であれば、必然的に眠り続けてしまう習性を持っているのである。
その為に奴らは、ここへ来る時は足元でグースカ寝ていただけだった。
帰りも物音を立てず、明かりを近付けず、気を付けて進めば問題ないはずだ。
先頭のライラックとギンロが、力を合わせて鉄扉を押し開ける。
ギギギ~っという鈍い音を立てて開かれた扉の向こう側には、来た時と変わらず、真っ暗な洞窟が続いていた。
「行きやしょう」
明かりが灯っているランプを頭上高く掲げながら、ライラックが一歩を踏み出す。
それと同時にギンロも一歩を踏み出して、二人は鉄扉から宝物庫の外へと出た。
続いて、ノリリアとパロット学士、ロビンズとインディゴが外へと出る。
そして、俺とグレコ、テッチャの三人が一歩を踏み出した……、その時だった。
『己の欲に負けし貴様は、この先に進むに相応しくない。ここで小鬼の餌食となるが良い』
へ???
何処からか、気味の悪い低い声が聞こえてきて、俺達は全員揃って動きを止めた。
次の瞬間!
カカカカカッ!!!
「きゃっ!?」
「まっぶっ!??」
何かの機械音のような音が辺りに響き渡り、真っ暗闇だった洞窟内が、電気をつけたかのように一瞬で明るくなったのだ。
それはもう、快晴な真っ昼間の草原の如し明るさで、目が痛いくらいだ。
同時に、今の今までそこにあったはずの鉄扉と、宝物庫そのものが、綺麗さっぱり消えてしまっているではないか。
俺達の背後にあるのは、茶色い岩壁のみ……
つまりここは、一瞬のうちに洞窟の行き止まりとなってしまっていた。
「何が起きたポッ!?」
戸惑い、慌てて、皆は辺りを見渡す。
明るくなった事によって、この洞窟内の様子がはっきりと見えてきた。
所々が苔むしている岩肌が露わになった洞窟内は、思ったよりも横幅があって、天井も高く、広い通路だ。
そして、前方に続く壁面のすぐ真下には、緑色の肌をした小さな生き物が沢山うずくまっていて……
その生き物が、何やらモゾモゾと動き始めている。
「まずい……。小鬼が起きるぞっ!」
最後尾にいたマシコットが叫ぶ。
それと同時にマシコットは、隊列の先頭へと走り出た。
そして、背に白薔薇が描かれた騎士団のローブを脱ぎ捨て(上半身は裸だけど、下半身だけズボンを履いてます!)、お顔の炎を、これまでに見た事が無いほど燃え上がらせ始めた。
その炎はマシコットの全身に広がって(何故かズボンは燃えてません!)、轟々と燃え盛る。
炎の温度が上がっているのであろう、いつもは真っ赤なその色が、青く変色していく。
はわわわわわっ!?
何がどうなって!!?
「行きますっ!!」
全身が青い火だるまと化したマシコットは、炎の勢いを更に強めながら、前方に向かって走り出した。
「走るポよっ!!」
ノリリアの号令で、皆が一斉に走り出す。
何が何だか分かってない俺も、すぐさま駆け出そうとしたのだが。
「おぉうっ!?!?」
こんな時に限って、身に付けている隠れ身のローブの裾を踏ん付けてしまい、派手に転んでしまいました!
顔面を強打して痛いっ!!
鼻血出たかもっ!!!
「何してんだっ!?」
「モッモ早くっ!!」
ハッとして顔を上げると、遥か前方で、既に駆け出していたカービィとグレコが、走りながらこちらを振り返って叫んでいる。
だけど、そんなにすぐには起き上がれない俺。
待ってぇ!
置いてかないでぇえっ!!
一人にしないでぇえぇっ!!!
半ベソをかきながら立ち上がろうとしたその時、視界の端で何かが動いたかと思うと、体がヒョイっと宙に浮いて……
「やはり、我が守らねば!」
「ギンロぉおぉぉっ!!!」
先頭にいたはずのギンロが、ダッシュで迎えに来てくれていました!
ありがとうギンロ!!
さすが、青銀の守護者!!!
涙がちょちょぎれる俺を小脇に抱えたギンロは、持ち前の脚力でもって、ものの一瞬で隊列へと追い付いた。
必死に走る皆と、文字通りお荷物の様に運ばれる俺。
上下左右に激しく体が揺れながらも、ギンロのおかげで余裕が出た俺は、何がどうなってるのかと前方に目を向ける。
すると隊列の先頭では、幾度となく青い炎の火柱が、ボーン!ボーン!!と、爆発の如く燃え上がっているでは無いか。
なんじゃありゃっ!?
魔法っ!??……じゃないな、ここでは使えないはずだもの。
とすれば……、はっ! マシコットかっ!?!?
どうやら、先頭を行くマシコットが、その精霊の力で炎の技を繰り出しているらしい。
辺りに漂う、焼け焦げた肉と炭の匂い。
そして足元に転がる、小鬼であったのだろう、小さな真っ黒な焼死体。
そうか、小鬼達が目を覚ます前に、マシコットが全部焼き払う作戦なわけだなっ!?
すげぇ残酷っ!!
と、少しばかり小鬼達に同情した俺だったが、
「キィッ! キィキィッ!! キッ、キキェエェェー!!!」
聞き慣れない、金切声のような甲高い鳴き声を耳にし、ふと後方を振り返った。
するとそこには……
「なんっ!? ひぃいっ!!?」
小さな棍棒紛いの武器を手に、まるで切り裂かれたかのような大きな口に生える鋭い牙を光らせながら、此方に向かって全速力で走ってくる、数十もの小鬼達の姿があった。
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