58 / 87
2章
58
しおりを挟む
目が覚めたら腰がふわふわして上手く立てなかった。股関節は昨日の夜開きすぎたのかしっかりはまってない感じもする。喉もカスカスだし。
昨日の夜…ダメだ。思い出すな。あんな…あんな…ギィが…。あぁ!朝から考えていいことじゃないっ。
ギィはご機嫌でおはようのキスをした後、今日は家を見に行くぞ。って宣言してさっさとベッドを出ていった。
俺は恐る恐る俺の俺を確認する。
お前、大丈夫か。昨日は大変な目にあったけど…。いつもは俺より早いくらいに目覚めてるけど、今朝はまだ起きてないな。そりゃそうだよな、あんなにあんなことになったらぐったりだよな。
「今日は昇級祝いだからな。昨日よりもっと甘やかしてやらないとな。…蜂蜜もまだまだあるしな」
いつの間にか後ろに来ていたギィに耳元で囁かれる。
今日…今日もあんな…あんなことがあんなことになるのか。ギィがあんな…ギィのあれもあんなで…。
ああーっ。どうしよう!?でも嫌じゃないんだ。俺って…俺ってば、もう!あぁぁ…。
気が付いたらギルドにいてヤックのテストも終わってた。
昨夜のあれこれが頭の中でぐるぐるしてる内に終わっちゃったんだな。どうだよ、合格したぞ!俺もなかなかやるだろ!ってごめんヤック。全然見てなかったよ…。
「カイトはどうした。様子がおかしいが」
「あぁ、昨日の説教が効きすぎたようだ。今日は昇級祝いだからな。しっかり甘やかすから大丈夫だ」
「ギィ、お前な…。まあ、家を探すくらいだからいいのかもしれんが。まだ子どもだからほどほどにな」
「カイトは皆が思ってるほど子どもではないぞ」
「……ほどほどにな…」
俺達は穴が1つ開けられたギルド証を見せあって、カウンターのギルド員達からおめでとうを貰い食堂で祝杯をあげた。俺はもちろんミルク。ダスさんはヤックとグレンにもミルクを出した。
「えー。俺違うのがいいんだけど」
「ヤック、昨日の蜂蜜入れたらすごい美味しいから!ほら、グレンもコップ貸して入れるから!」
「えっ、分けてくれんの!?やった!」
「ありがとう」
「濃くて甘くて美味しかったんだ」
チラッと隣りにいるギィを盗み見る。俺の視線に気づいたギィが、蕩けそうな甘さの極上の蜂蜜だ。なんて言うからダスさんも味見することになった。
そう、甘い、とろとろの蜂蜜…とろとろで…
はっ。ダメだダメだ。思い出したらダメだ。
「昇級を祝って、かんぱーい!」
いつものテーブルにいるおじいちゃん達も一緒に乾杯してくれた!
これからも頑張るぞー!
ヤックは早速グレンとD級の依頼を受けるらしい。俺は今からギィと家を見に行く。
ギィが希望を伝えてギルドが持ってる物件の中から3軒候補を上げてもらったんだって。
こっちの家ってどんなのかな。お風呂も気になる。
ギルド長から渡された地図を見ながら家を探す。
1軒目は住宅街だったんだけど、お屋敷って感じの大きさだった。いや、この広さは掃除だけでも大変だ。掃除は人を雇えばいいってギィは言ったけど、使わない部屋が大量にあるのも無駄だろ。却下だ。
2軒目はギルドからも近い街中だった。間取りは4LDKって言うのかな?日本でよくある大きさの2階建。俺的には違和感なかっんだけど、ギィはお風呂を作るスペースがないからダメって。
お風呂は家でも付いてないのが普通だった。だからリフォームして作るらしい。土地はギルドの持ち物だけど家は借主の物だから好きに改造していいんだって。一から建ててもいいけど時間がかかるから既に建ってる物件を候補にしてたけど、納得できるのがなかったら土地だけの所も見るか。って俺、そこまで拘りないけどなー。お風呂もユニットバスサイズで充分なんだけど。
2軒目はギィが却下して3軒目。
「これは、街の外になるか?」
「牧場みたいな感じ?」
「あそこまで街から離れている訳ではないが、壁の外にはなるようだ。ただ、こんな場所に門はないはずだが」
「ギィでも知らない場所があるんだ。とりあえず行ってみようよ。探検だ!」
「デートだろ?」
「えっ。えっと…ギィがデートって言いたいならデートでもいいけど…」
「じゃあ恋人繋ぎだな」
「えぇっ!?いや、探検!これ探検だから!」
「そうか。まぁ、今夜すればいいか」
ゆっくりじっくり祝ってやるからな。って言われて顔から火が出るかと思った!
かわいいってゆるゆるの笑顔してるギィの方がかわいいんだからな!!
昨日の夜…ダメだ。思い出すな。あんな…あんな…ギィが…。あぁ!朝から考えていいことじゃないっ。
ギィはご機嫌でおはようのキスをした後、今日は家を見に行くぞ。って宣言してさっさとベッドを出ていった。
俺は恐る恐る俺の俺を確認する。
お前、大丈夫か。昨日は大変な目にあったけど…。いつもは俺より早いくらいに目覚めてるけど、今朝はまだ起きてないな。そりゃそうだよな、あんなにあんなことになったらぐったりだよな。
「今日は昇級祝いだからな。昨日よりもっと甘やかしてやらないとな。…蜂蜜もまだまだあるしな」
いつの間にか後ろに来ていたギィに耳元で囁かれる。
今日…今日もあんな…あんなことがあんなことになるのか。ギィがあんな…ギィのあれもあんなで…。
ああーっ。どうしよう!?でも嫌じゃないんだ。俺って…俺ってば、もう!あぁぁ…。
気が付いたらギルドにいてヤックのテストも終わってた。
昨夜のあれこれが頭の中でぐるぐるしてる内に終わっちゃったんだな。どうだよ、合格したぞ!俺もなかなかやるだろ!ってごめんヤック。全然見てなかったよ…。
「カイトはどうした。様子がおかしいが」
「あぁ、昨日の説教が効きすぎたようだ。今日は昇級祝いだからな。しっかり甘やかすから大丈夫だ」
「ギィ、お前な…。まあ、家を探すくらいだからいいのかもしれんが。まだ子どもだからほどほどにな」
「カイトは皆が思ってるほど子どもではないぞ」
「……ほどほどにな…」
俺達は穴が1つ開けられたギルド証を見せあって、カウンターのギルド員達からおめでとうを貰い食堂で祝杯をあげた。俺はもちろんミルク。ダスさんはヤックとグレンにもミルクを出した。
「えー。俺違うのがいいんだけど」
「ヤック、昨日の蜂蜜入れたらすごい美味しいから!ほら、グレンもコップ貸して入れるから!」
「えっ、分けてくれんの!?やった!」
「ありがとう」
「濃くて甘くて美味しかったんだ」
チラッと隣りにいるギィを盗み見る。俺の視線に気づいたギィが、蕩けそうな甘さの極上の蜂蜜だ。なんて言うからダスさんも味見することになった。
そう、甘い、とろとろの蜂蜜…とろとろで…
はっ。ダメだダメだ。思い出したらダメだ。
「昇級を祝って、かんぱーい!」
いつものテーブルにいるおじいちゃん達も一緒に乾杯してくれた!
これからも頑張るぞー!
ヤックは早速グレンとD級の依頼を受けるらしい。俺は今からギィと家を見に行く。
ギィが希望を伝えてギルドが持ってる物件の中から3軒候補を上げてもらったんだって。
こっちの家ってどんなのかな。お風呂も気になる。
ギルド長から渡された地図を見ながら家を探す。
1軒目は住宅街だったんだけど、お屋敷って感じの大きさだった。いや、この広さは掃除だけでも大変だ。掃除は人を雇えばいいってギィは言ったけど、使わない部屋が大量にあるのも無駄だろ。却下だ。
2軒目はギルドからも近い街中だった。間取りは4LDKって言うのかな?日本でよくある大きさの2階建。俺的には違和感なかっんだけど、ギィはお風呂を作るスペースがないからダメって。
お風呂は家でも付いてないのが普通だった。だからリフォームして作るらしい。土地はギルドの持ち物だけど家は借主の物だから好きに改造していいんだって。一から建ててもいいけど時間がかかるから既に建ってる物件を候補にしてたけど、納得できるのがなかったら土地だけの所も見るか。って俺、そこまで拘りないけどなー。お風呂もユニットバスサイズで充分なんだけど。
2軒目はギィが却下して3軒目。
「これは、街の外になるか?」
「牧場みたいな感じ?」
「あそこまで街から離れている訳ではないが、壁の外にはなるようだ。ただ、こんな場所に門はないはずだが」
「ギィでも知らない場所があるんだ。とりあえず行ってみようよ。探検だ!」
「デートだろ?」
「えっ。えっと…ギィがデートって言いたいならデートでもいいけど…」
「じゃあ恋人繋ぎだな」
「えぇっ!?いや、探検!これ探検だから!」
「そうか。まぁ、今夜すればいいか」
ゆっくりじっくり祝ってやるからな。って言われて顔から火が出るかと思った!
かわいいってゆるゆるの笑顔してるギィの方がかわいいんだからな!!
6
お気に入りに追加
702
あなたにおすすめの小説
転生令息の、のんびりまったりな日々
かもめ みい
BL
3歳の時に前世の記憶を思い出した僕の、まったりした日々のお話。
※ふんわり、緩やか設定な世界観です。男性が女性より多い世界となっております。なので同性愛は普通の世界です。不思議パワーで男性妊娠もあります。R15は保険です。
痛いのや暗いのはなるべく避けています。全体的にR15展開がある事すらお約束できません。男性妊娠のある世界観の為、ボーイズラブ作品とさせて頂いております。こちらはムーンライトノベル様にも投稿しておりますが、一部加筆修正しております。更新速度はまったりです。
※無断転載はおやめください。Repost is prohibited.
そばにいてほしい。
15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。
そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。
──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。
幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け
安心してください、ハピエンです。
姫を拐ったはずが勇者を拐ってしまった魔王
ミクリ21
BL
姫が拐われた!
……と思って慌てた皆は、姫が無事なのをみて安心する。
しかし、魔王は確かに誰かを拐っていった。
誰が拐われたのかを調べる皆。
一方魔王は?
「姫じゃなくて勇者なんだが」
「え?」
姫を拐ったはずが、勇者を拐ったのだった!?
回顧
papiko
BL
若き天才∶宰相閣下 (第一王子の親友)
×
監禁されていた第一王子 (自己犠牲という名のスキル持ち)
その日は、唐突に訪れた。王国ルーチェントローズの王子三人が実の父親である国王に対して謀反を起こしたのだ。
国王を探して、開かずの間の北の最奥の部屋にいたのは――――――――
そこから思い出される記憶たち。
※完結済み
※番外編でR18予定
【登場人物】
宰相 ∶ハルトノエル
元第一王子∶イノフィエミス
第一王子 ∶リノスフェル
第二王子 ∶アリスロメオ
第三王子 ∶ロルフヘイズ
無自覚美少年のチート劇~ぼくってそんなにスゴいんですか??~
白ねこ
BL
ぼくはクラスメイトにも、先生にも、親にも嫌われていて、暴言や暴力は当たり前、ご飯もろくに与えられない日々を過ごしていた。
そんなぼくは気づいたら神さま(仮)の部屋にいて、呆気なく死んでしまったことを告げられる。そして、どういうわけかその神さま(仮)から異世界転生をしないかと提案をされて―――!?
前世は嫌われもの。今世は愛されもの。
自己評価が低すぎる無自覚チート美少年、爆誕!!!
****************
というようなものを書こうと思っています。
初めて書くので誤字脱字はもちろんのこと、文章構成ミスや設定崩壊など、至らぬ点がありすぎると思いますがその都度指摘していただけると幸いです。
暇なときにちょっと書く程度の不定期更新となりますので、更新速度は物凄く遅いと思います。予めご了承ください。
なんの予告もなしに突然連載休止になってしまうかもしれません。
この物語はBL作品となっておりますので、そういうことが苦手な方は本作はおすすめいたしません。
R15は保険です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる