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2章

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ギィの目がギラギラして噛みつくようなキスをされたところで俺の腹の虫が限界を訴えて、ギィはしぶしぶキスをやめた。

「先に食事にしよう。食事で魔力を補充して、続きはまた後でな」

いっぱい魔力減ったしな。って、体液に魔力が多く含まれるからってことですね。
確かに何度も出しましたけど!
恥ずかしくてベッドに倒れこんだ俺のおでこに笑いながらキスをしてギィが身軽に立ち上がる。

「ギ、ギィ…服、服着て…」
「ベッドで食べるならこのままでいいんじゃないか?」
「ソファのとこで食べようよ」

このままベッドで食べたらなんか色々困った展開になりそうな気がプンプンするから、ご飯はちゃんと服を着て起きて食べる。

ギィはズボンだけ履いて、俺はパジャマのシャツを着て、ご飯だ!
ソファ前の床に直接座ってローテーブルの上の料理を物色していると、ギィも床に座って胡坐の中に俺を抱き込んできた。

「…食べにくくない?」
「問題ない。カイトが食べさせてくれてもいいんだぞ?」
「はぃはぃ」

照れくさくて流すような返事をしたけど耳が熱いからバレバレだろうな。

「じゃあ、俺が食べさせてやろう」

ギィが指でお肉をつまみ上げて俺の口に運んでくる。

そんなことするなら俺だって。
ギィの指ごと口に入れてゆっくり指を舐めるようにお肉を受け取り、指先をちょっと吸って口を離した。
どうだ。俺が思うちょっとエロい感じは!
お肉を噛みながら見上げたギィは、今にも俺を齧りそうな雰囲気で俺を凝視していた。

…想像以上に効果が出てしまったようだ…

「お肉、アンナさんとこのだね。おいしい!」
「はぁー…後で覚えてろよ。
ギルドにカイトの休みを伝えに行ったときに寄って来たんだ。カイトはここの料理が好きだろう?」
「アンナさんとこのお肉は食べやすいんだよね。どういう調理方法なのかは教えてもらえないんだけど」
「そういえば、ダスが食堂にミルクにいれるシロップを置くって言ってたぞ。そのうち色んな味が飲めるようになるんじゃないか?」
「本当に!?うれしいなー。苺味あるかなぁー」

いつもは部屋に2人でいてもこんなにくっついていることはないけど、今日はなんだか離れがたくてギィに凭れて後ろ頭を擦り付ける。ギィの雰囲気もいつもよりずっと甘い気がする。
今なら聞けるかな。

「ねぇ、ギィ。ギィはずっと宿を取ってるの?」
「ん?そうだな。依頼で移動することも多いがよほど長期でない限りここの部屋は取ったままだな」
「依頼で他の町に行ってもここに帰ってくるってこと?」
「そうだな。今はカイトもいるしな。カイトが他に移動したいのであればここは引き払うぞ?」
「ううん。俺はエリカがいい。ここから出かけて行ってここに帰ってくるのにずっと宿なの?家を借りたりはしないの?」
「家…。カイトは家が欲しいのか?」
「欲しいっていうか、俺がいたとこでは皆家があって、宿は日帰りできないときにだけ泊まるところだったから。昨日ギルド長にホームのこと聞いて、ここに帰ってくるなら拠点を持った方がよさそうなのに宿にしてるのはいつかここに帰ってこなくなるのかな。って思って…」

俺はここがいいから1人で住むことになるのかなって思って。と小さな声で続けた俺をギィはぎゅっと抱きしめてつむじに頬ずりしてきた。

「俺がいるところはカイトの側だと言ったはずだぞ。カイトがここを気に入っているならエリカに家を探すか。家だと風呂も付けれるしな」
「お風呂!いいなー。家だったら自炊もできるかなぁ。折角ハクから習ったのに全然役に立ってないんだよね」
「自炊もできるだろう。一度ギルドに聞いておく。
食事はもういいのか?」
「うん。もうお腹いっぱい。美味しかった!ごちそうさまでした」
「そうか。じゃあ、デザートの時間だな」

なんで俺を抱き上げてベッドに戻すんでしょうか…。

そっと下ろしてギィが覆いかぶさってくる。

「さ、存分に味わってくれ」

デザートはギィってか…。
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