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第2章 魔王辺境に暮らす
その日のノイル様
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~一真達が薬草採取の依頼を受けたその日の王都、王城の一室~
「しかし、何度使いましても転移陣は便利でございますな」
「今更どうしましたティエル、それこそ数え切れない程は使ってるでしょう?」
「それは確かにそうなのですが、聞けば宮廷魔道士どもは躍起になって転移魔法を開発しようとしているとか。すでに転移のマジックアイテムがあると知ればどれ程驚くかと思いまして」
「あら、そうなのですね。転移魔法は確かに大陸の距離を縮めます。開発されれば経済的に効果は大きいでしょう。まあ主たる目的は軍事利用なのでしょうけれども」
「ノイル様は転移魔法をご存じなのですか?」
「ええ、使えますよ。魔王様直伝ですからね」
「では、神魔大戦の頃には既に存在していたのですか」
「ええ、神側がぴょんぴょんと跳びまわるのものですから必要に迫られてと言ったところかしらね」
「左様でございましたか。それにしましても、急遽秘中の秘である転移陣を使われてまでお出になるという本日の元老会議では何があるのでしょうか?」
「え?何もないわよ。今のところはね」
「今のところは、でございますか」
「ええ、そもそも元老会議に私の席はありませんからね」
「それを無理矢理に参加する話になさったのはノイル様ではございませんか」
「まだ分からなくてよ。参加できるかどうかの返答を今まさに待っているところなのですから」
「からかうのはおやめ下さい。ノイル様が起点となって何かが起こるということでしょうか」
「そうね、ティエルには話しておきましょう。昨日の遺跡での魔王様の発言を覚えていますか?」
「大凡は覚えておりますが……」
「貴族である私が、平民である魔王様に敬語を使うのはおかしいと仰せでした」
「確かに、そのように仰られましたな」
「なので……、貴族を辞めようと思います」
「そ、それは…… 名案でございますなっ」
「でしょう?」
「しかし、ノイル様の王国における影響は些か大きゅうございましょう。慰留というよりは、辞めさせてはいただけないかと」
「それを辞めるようにするための今日の元老会議というわけです」
「はあ……」
「まあ最悪、王国と戦争になる可能性はありますから心構えはしておくように。とはいえ今代の国王陛下にその気概があるとも思えませんが」
「戦争ですか?マークィエス辺境侯爵家に独断でそのような事になってよろしいので?」
「あら、戦争になればマークィエス辺境侯爵家は王国側でしょう?」
「では王国に対する我が方の戦力は……」
「あなたと私ね」
「はぁ…………」
コンコンコン
「どうぞ」
「失礼いたします。元老会議からの返答を持って参りました」
「ご苦労様。で、議長はなんと?」
「は、是非ともおいで願いたいと返答するよう申し使っております」
「そう、では参りましょう。案内をお願いね」
「かしこまりました」
「ティエル、会議の後は忙しくなります。準備をよろしくね」
「はっ、かしこまりました」
~王都、王宮、元老会議~
「本日は国王陛下とノイル=ゼルトリア=マークィエス卿をお迎えして元老会議を開催致します。まずは陛下、皆に一言お願い致します」
「うむ、元老院の卿らには日頃からの王国への忠誠嬉しく思う。本日も王国の発展のために活発に意見を交わしてくれ……。それで、ゼルトリア卿、何かあったかな? 貴卿が元老会議に顔を出すなどとは初めての事だと記憶しているが?」
「はい、本日は国王陛下と元老院の皆様にお願いがあってやって参りました」
「ほう、卿のお願いとは尋常ではないな。日頃は、各々の領地の改革や都市開発にお願いをするばかりであったろうに」
「仰せのとおりにございます。まずは勝手ながらゼルトリアの冠名を陛下にお返し致したくお願い申し上げます」
「なっ……」
「それと本日この時よりマークィエス家からも除籍願います」
「なんとっ、それでは王国の貴族を辞めるということかっ」
「左様にございます」
「り、理由は何だっ!王国の敵に回るということかっ!?」
「理由は、有り体に申し上げれば王国の貴族位が邪魔になったということでございます。それと貴族位を退いたからとて王国に弓引くつもりはございません。今のところはでございますが」
「卿は元老院を侮辱するつもりかっ!陛下っ、この者に反逆の意思あり!今すぐに拘束をっ!」
「まてまてサーウィット卿、卿は若いから知らんかもしれんが、ゼルトリア卿は長年王国のために尽くされてきたお方だ。卿の領地の発展もゼルトリア卿のおかげである部分もあるであろう?」
「しかしロゼルマイア卿、高位の貴族位というのは生まれながらのもの、王宮の役職とは訳が違う、いわば宿命です。それを簡単に辞めますなどと、しかもそれを元老会議で言い出すなどとは他の高位貴族を馬鹿にしているとしか思えません」
「よい、サーウィット卿」
「へ、陛下まで……」
「元を正せば、平民だった其方をマークィエス家の当時の当主が嫁に取ったのがそもそもの始まり、その当主が没した後も後継を助け、辺境ひいては王国の発展に多大な貢献をしてきた。ゼルトリアの冠名も其方の功績に報いるために当時の国王が定めたものだ。貴族位を退くのは構わないが、ゼルトリアの冠名は持っていて貰えんかな?」
「折角のお申し出ですが、平民が冠名を持っていては王国の後々に影響が出ましょう」
「そうか、王国と完全に袂を分かつというのだな……」
「そのつもりもございませんが、何か繋がりがあった方が心安らかであるとするならば……。そうですね、東の外れにでも借款地をお借りしましょう」
「借款地を?東の外れに?」
「東の外れ、大森林の近くににベンデットとかいう村がございます。そこをお借りして開発を行いましょう。もちろん王家直轄地として代官を派遣していただいて結構です。税も定められたとおりで構いません」
「王国としてはありがたいが、其方に益があるのか?」
「これは個人の益はともかく、国王陛下をはじめ王国内の貴族の皆様のお心を安んじめるためでございます」
「そうか、ならばその様に取り計らうこととする」
「ありがとうございます。では、私はこれにてお暇致します」
「ゆ、由緒正しき元老会議を中座されると申されるかっ!」
「サーウィット様、由緒正しき元老会議に平民が入り込んでいては、そちらの方が問題でございましょう」
「ぐ……」
「では失礼いたします」
「陛下っ!何故あのエルフの女の言うことをすべて受け入れるのですかっ!」
「サーウィット卿、卿の言い分はもっともだがな止める手立てがないのだ。無論、何をするつもりなのか監視は付けなければならんがな」
「手立てがない?貴族でなくなったのであれば衛兵を差し向けて、拘束して幽閉してしまえば後顧の憂いはなくなると思いますが?」
「それができれば苦労はない。衛兵どころか騎士団でも無理であろうよ」
「は?」
「卿も聞いたことはあるじゃろう、神魔大戦の魔王の側近だったエルフの女の物語を」
「あれは、過分に脚色されたお伽噺の類いでございましょう?」
「そうではない。逆に血生臭い描写を削ってある程じゃ、あれと共に実際に戦場に立った事のある家の者の顔を見てみよ。それに、見た目も人のそれにして20程は若返っておったじゃろう。あれは人と同じ範疇で考えてはいかん存在じゃ。それにな、悪いことばかりではない。デルザのギルドは勢力として大きくなりすぎた。あれのギルドへの影響力が弱まるのなら、王国にとっては大きなプラスじゃ」
「さすがは陛下、ご慧眼ですな」
「しかし、いったい何をしようとしているのか……」
結局その日の元老会議は予定した議事を一つも進めることなく、ノエルへの対処の方針固めに終始した。
~再び王城の一室~
「お疲れさまでございました。首尾はいかがでございました?」
「上々です。貴族位も無くなりましたし、話の流れで懸案だったベンデット村の借款も取り付けられました。こちらの思惑どおりね」
「おお、それはそれは。ノエル様のそのような生き生きとした笑顔は久方ぶりに目に致しますな」
「そうでしょう?私はあのお方にお仕えするために400年待ち続けて来たのですから。王国への貢献なぞはその間の暇つぶしのようなものです。監視も付くでしょうけど、大森林の奥までは見えないでしょうからね。さあ、忙しくなりますよ。ティエル覚悟しておきなさい」
「しかし、何度使いましても転移陣は便利でございますな」
「今更どうしましたティエル、それこそ数え切れない程は使ってるでしょう?」
「それは確かにそうなのですが、聞けば宮廷魔道士どもは躍起になって転移魔法を開発しようとしているとか。すでに転移のマジックアイテムがあると知ればどれ程驚くかと思いまして」
「あら、そうなのですね。転移魔法は確かに大陸の距離を縮めます。開発されれば経済的に効果は大きいでしょう。まあ主たる目的は軍事利用なのでしょうけれども」
「ノイル様は転移魔法をご存じなのですか?」
「ええ、使えますよ。魔王様直伝ですからね」
「では、神魔大戦の頃には既に存在していたのですか」
「ええ、神側がぴょんぴょんと跳びまわるのものですから必要に迫られてと言ったところかしらね」
「左様でございましたか。それにしましても、急遽秘中の秘である転移陣を使われてまでお出になるという本日の元老会議では何があるのでしょうか?」
「え?何もないわよ。今のところはね」
「今のところは、でございますか」
「ええ、そもそも元老会議に私の席はありませんからね」
「それを無理矢理に参加する話になさったのはノイル様ではございませんか」
「まだ分からなくてよ。参加できるかどうかの返答を今まさに待っているところなのですから」
「からかうのはおやめ下さい。ノイル様が起点となって何かが起こるということでしょうか」
「そうね、ティエルには話しておきましょう。昨日の遺跡での魔王様の発言を覚えていますか?」
「大凡は覚えておりますが……」
「貴族である私が、平民である魔王様に敬語を使うのはおかしいと仰せでした」
「確かに、そのように仰られましたな」
「なので……、貴族を辞めようと思います」
「そ、それは…… 名案でございますなっ」
「でしょう?」
「しかし、ノイル様の王国における影響は些か大きゅうございましょう。慰留というよりは、辞めさせてはいただけないかと」
「それを辞めるようにするための今日の元老会議というわけです」
「はあ……」
「まあ最悪、王国と戦争になる可能性はありますから心構えはしておくように。とはいえ今代の国王陛下にその気概があるとも思えませんが」
「戦争ですか?マークィエス辺境侯爵家に独断でそのような事になってよろしいので?」
「あら、戦争になればマークィエス辺境侯爵家は王国側でしょう?」
「では王国に対する我が方の戦力は……」
「あなたと私ね」
「はぁ…………」
コンコンコン
「どうぞ」
「失礼いたします。元老会議からの返答を持って参りました」
「ご苦労様。で、議長はなんと?」
「は、是非ともおいで願いたいと返答するよう申し使っております」
「そう、では参りましょう。案内をお願いね」
「かしこまりました」
「ティエル、会議の後は忙しくなります。準備をよろしくね」
「はっ、かしこまりました」
~王都、王宮、元老会議~
「本日は国王陛下とノイル=ゼルトリア=マークィエス卿をお迎えして元老会議を開催致します。まずは陛下、皆に一言お願い致します」
「うむ、元老院の卿らには日頃からの王国への忠誠嬉しく思う。本日も王国の発展のために活発に意見を交わしてくれ……。それで、ゼルトリア卿、何かあったかな? 貴卿が元老会議に顔を出すなどとは初めての事だと記憶しているが?」
「はい、本日は国王陛下と元老院の皆様にお願いがあってやって参りました」
「ほう、卿のお願いとは尋常ではないな。日頃は、各々の領地の改革や都市開発にお願いをするばかりであったろうに」
「仰せのとおりにございます。まずは勝手ながらゼルトリアの冠名を陛下にお返し致したくお願い申し上げます」
「なっ……」
「それと本日この時よりマークィエス家からも除籍願います」
「なんとっ、それでは王国の貴族を辞めるということかっ」
「左様にございます」
「り、理由は何だっ!王国の敵に回るということかっ!?」
「理由は、有り体に申し上げれば王国の貴族位が邪魔になったということでございます。それと貴族位を退いたからとて王国に弓引くつもりはございません。今のところはでございますが」
「卿は元老院を侮辱するつもりかっ!陛下っ、この者に反逆の意思あり!今すぐに拘束をっ!」
「まてまてサーウィット卿、卿は若いから知らんかもしれんが、ゼルトリア卿は長年王国のために尽くされてきたお方だ。卿の領地の発展もゼルトリア卿のおかげである部分もあるであろう?」
「しかしロゼルマイア卿、高位の貴族位というのは生まれながらのもの、王宮の役職とは訳が違う、いわば宿命です。それを簡単に辞めますなどと、しかもそれを元老会議で言い出すなどとは他の高位貴族を馬鹿にしているとしか思えません」
「よい、サーウィット卿」
「へ、陛下まで……」
「元を正せば、平民だった其方をマークィエス家の当時の当主が嫁に取ったのがそもそもの始まり、その当主が没した後も後継を助け、辺境ひいては王国の発展に多大な貢献をしてきた。ゼルトリアの冠名も其方の功績に報いるために当時の国王が定めたものだ。貴族位を退くのは構わないが、ゼルトリアの冠名は持っていて貰えんかな?」
「折角のお申し出ですが、平民が冠名を持っていては王国の後々に影響が出ましょう」
「そうか、王国と完全に袂を分かつというのだな……」
「そのつもりもございませんが、何か繋がりがあった方が心安らかであるとするならば……。そうですね、東の外れにでも借款地をお借りしましょう」
「借款地を?東の外れに?」
「東の外れ、大森林の近くににベンデットとかいう村がございます。そこをお借りして開発を行いましょう。もちろん王家直轄地として代官を派遣していただいて結構です。税も定められたとおりで構いません」
「王国としてはありがたいが、其方に益があるのか?」
「これは個人の益はともかく、国王陛下をはじめ王国内の貴族の皆様のお心を安んじめるためでございます」
「そうか、ならばその様に取り計らうこととする」
「ありがとうございます。では、私はこれにてお暇致します」
「ゆ、由緒正しき元老会議を中座されると申されるかっ!」
「サーウィット様、由緒正しき元老会議に平民が入り込んでいては、そちらの方が問題でございましょう」
「ぐ……」
「では失礼いたします」
「陛下っ!何故あのエルフの女の言うことをすべて受け入れるのですかっ!」
「サーウィット卿、卿の言い分はもっともだがな止める手立てがないのだ。無論、何をするつもりなのか監視は付けなければならんがな」
「手立てがない?貴族でなくなったのであれば衛兵を差し向けて、拘束して幽閉してしまえば後顧の憂いはなくなると思いますが?」
「それができれば苦労はない。衛兵どころか騎士団でも無理であろうよ」
「は?」
「卿も聞いたことはあるじゃろう、神魔大戦の魔王の側近だったエルフの女の物語を」
「あれは、過分に脚色されたお伽噺の類いでございましょう?」
「そうではない。逆に血生臭い描写を削ってある程じゃ、あれと共に実際に戦場に立った事のある家の者の顔を見てみよ。それに、見た目も人のそれにして20程は若返っておったじゃろう。あれは人と同じ範疇で考えてはいかん存在じゃ。それにな、悪いことばかりではない。デルザのギルドは勢力として大きくなりすぎた。あれのギルドへの影響力が弱まるのなら、王国にとっては大きなプラスじゃ」
「さすがは陛下、ご慧眼ですな」
「しかし、いったい何をしようとしているのか……」
結局その日の元老会議は予定した議事を一つも進めることなく、ノエルへの対処の方針固めに終始した。
~再び王城の一室~
「お疲れさまでございました。首尾はいかがでございました?」
「上々です。貴族位も無くなりましたし、話の流れで懸案だったベンデット村の借款も取り付けられました。こちらの思惑どおりね」
「おお、それはそれは。ノエル様のそのような生き生きとした笑顔は久方ぶりに目に致しますな」
「そうでしょう?私はあのお方にお仕えするために400年待ち続けて来たのですから。王国への貢献なぞはその間の暇つぶしのようなものです。監視も付くでしょうけど、大森林の奥までは見えないでしょうからね。さあ、忙しくなりますよ。ティエル覚悟しておきなさい」
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