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・・・『始動』・・・
ナイト・プール 3
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・・リゾットは、それから3分ほどで来た・・美味しそうな香りと、盛り付けの色合いと香辛料の香りが食欲を刺激する・・量もちょうど良いレベルだ・・。
「・・じゃあ、頂きましょう・・」
「・・頂きます・・」
「・・うん、旨いね・・量もちょうど好いし、ここのシェフも腕が好いね・・参考になる味付けだ・・」
「・・アドルさん、すみませんでした・・こんなに大人数になってしまって・・」
・・と、エマさんが申し訳なさそうに言う・・。
「・・ああ、好いんだよ・・君と2人だけで泳ぎに行こうなんて、考えていた僕が良くなかったんだ・・それに・・君達1人1人と、個別に付き合って時間を過ごすよりも・・何人かと一緒に時間を過ごすような付き合い方をした方が、効率的だと気付いたからね・・それで・・僕のパンツは、どんなデザインなのかな・・?・・」
「・・パンツと言うより、男性用のスイム・スーツですね・・」
・・と、ハンナ・ウェアーが食べながら言う・・。
「・・あの・・ピッタリしているヤツだよね・?・僕のサイズがよく判ったね・・?・・」
「・・アドルさん・・貴方のサイズは、完全に晒されていますよ・・?・・」
・・と、そんな事も知らないのか、と言う風でエドナ・ラティスが言う・・。
「・・まあ別に・・着脱に手間が掛からなければ好いよ・・それで・・施設を貸し切りにしたのは正解だったね・・人の口に戸は立てられないって言うから・・」
「・・そうですね・・プールの中で何が起きても・・外には知られませんよ・・」
・・と、カリーナ・ソリンスキーがそう言って悪戯っぽく笑う・・。
「・・サウナとか・・ジャグジーもあるんだよね・・?・・」
・・何気なくリサさんを見遣りながら訊く・・。
「・・お風呂も色々なタイプでありますよ・・」
・・と、食べながら、エマ・ラトナー・・。
「・・へえ・・便利なもんだね・・ここに泊まって、職場に行くのも好いかな・・?・・」
・・リサさんが、私の視線に気付いて顔を赤らめる・・。
「・・リサさんを誘ったのは、ハンナさんだよね・・?・・来ると思って誘ったの・・?・・」
「・・8割は来ると思いましたね・・会社でアドルさんに1番近いのは、リサさんですから・・車の中でも彼女に言いましたけど・・リサさんは、私の最大のライバルです・・」
・・ハンナ・ウェアーの言葉を受けて、リサさん以外の美女達が、それぞれのレベルで肯く・・。
「・・男冥利に尽きるってもんだね・・」
・・その後は何も語らずに食べ続けて、食べ終える・・。
「・・ご馳走様でした・・旨かったです・・コーヒーも旨いね・・少し休んでから、行こうか・・?・・」
・・その後、20分ほど取り止めも無く雑談していたが、私が席を立ったのでリサさんが紙袋を渡してくれた・・。
「・・アドルさん、こちらです・・」
「・・お、ありがとう・・じゃ、お先にプールサイドで準備体操をしてます・・」
・・受け取ってそう言い、先にロッカールームに入る・・紙袋から出したスイム・スーツは、私が子供の頃に観た配信アニメ番組の、ギャグ系ヒーローが着ていたスーツに似ているような感じがして、少し恥ずかしかったが着てみると、素晴らしく薄くて軽い生地で縫製されており、勿論私の身体にピッタリとフィットしている処には、いたく感動した・・。
・・ロッカールームから出て、プールサイドに入る・・室内気温は30度未満・・プールは、25m 四方のものと13m 四方のものが一つずつある・・温水を身体に掛けると、更にスーツが身体に馴染んでフィットする・・ともすると、何も着ていないような感覚になってしまうかのようだ・・肩に掛けていた大きいタオルを、サイド・チェアーの背凭れに掛けてプールの水温を観る・・35度くらいかな・?・温水プールにしては温かい方だろう・・ゆっくりと歩いて離れ、全身を伸ばす動作に入る・・。
・・手首、足首・・肘、膝・・両肩、肩甲骨周辺・・首をよく回して、前屈・後屈・・軽い腹筋と背筋・・ゆっくりと片脚ジャンプを繰り返していると、美女達が入ってくる・・。
・・ワンピースであろうとは予想していたが、さすがに有名水着デザイナーの作品だ・・そんなに刺激的なカットではないのだが・・充分、刺激的に観じられる・・余った布地を結んで巻き絞るような立体表現・・その表現をしている場所が、7人とも違う・・そして感嘆させられるのが、その配色表現だ・・リサさんの水着が白地に赤の飛沫・・ハンナさんが黒地にゴールドの飛沫・・シエナさんが薄紫に緑色の飛沫・・エマさんが水色にオレンジの飛沫・・エドナさんが赤地にレモンイエローの飛沫・・アリシアさんが黄色地に黒の飛沫・・そしてカリーナさんの水着が明るい銅の色にシルバーの飛沫だ・・この配色バリエーションで、それぞれ一点物の水着(作品)なら、相当に値が張っただろう・・後で私のビットカードと交換しよう・・。
「・・皆さんそれぞれ、素晴らしいですね・・素晴らしいデザイン・カットでもありますが・・何より凄く好いと想うのが、それぞれの配色表現です・・もしかして・・・中を観ないで選んだのだとしたら、皆さんのチョイス・センスは超常的な領域ですよ・・」
「・・よくお判りですね、アドルさん・・仰る通り、観ないで同時に選びました・・お褒め頂きまして、ありがとうございます・・でも私達が驚いているのは、リサさんです・・女優でもモデルでもないのに、完璧に着こなして、完璧な姿勢・所作・仕草・歩き方・・リサさんは、会社を辞めても直ぐにトップモデルになれます・・」
・・と、シエナさんが言いながら、私の左腕を右手で触ってくる・・彼女自身も、充分に美しくてセクシーで・・眼の遣り場にも困る程だ・・。
「・・思っていたよりも似合いますね・・格好良くて、セクシーですよ・・」
「・・そうですか・・?・・昔、配信していたギャグアニメのヒーローみたいじゃありません・・?・・」
「・・そんな感じのテイストもありますけど、それでも貴方は格好良くてセクシーです・・そんな貴方が皆、大好きで愛しています・・」
「・・はい!、それじゃ、皆さんも充分に準備体操をして下さい・!・私はもう終わりましたので、ゆっくり入ります・・」
・・と、そう言って私はシエナ副長の話を受け流すと、皆から離れてひとりでゆっくりと25m 四方のプールに入る・・水深は150cm 程だ・・身体を慣らす為に、プールの中をゆったりと歩く・・歩きながら美女達の準備体操を観るともなく見ているが、彼女達は何をどうするとしても美しいし、美しくしか観えない・・。
・・やがて彼女達の準備体操も終わり、リサさんとエマさんを除いて5人が、ゆっくりと水に入ってくる・・2人はプールを挟んでお互いに向かい合う位置に移動すると、少しズレてからお互いに挨拶し、私に向かっても手を振って跳び込んだ・・跳び込むスピードはエマさんが速いが、ジャンプの高さはリサさんの方が高い・・跳び込んだ2人は水中でタッチして、反対側で浮上する・・皆、運動神経は私よりも上のようだ・・。
・・ハンナ・ウェアーとエドナ・ラティスが、ゆっくりと泳ぎながら近付いてくる・・先にハンナさんが私の左側に寄り添って立ち、私の左頬を舐めた・・。
「・・アドルさん・・エマとふたりっ切りでここに来て・・泳ぎながら抱き合ったり、キスしたりしようって思っていたんでしょう・・?・・」
「・・そうだね・・それもしようと思っていたし・・これもしようと思っていたよ・・しっかり掴まって!・・」
・・言いながらハンナを正面に立たせて強く抱き締め、息を吸って唇を重ねると2人で水中に倒れ込む・・身体を伸ばして2人で水中をクルクルと回りながら、息を吐きつつお互いの唇を貪り合う・・それでも10秒くらいでハンナを助け起こして立たせる・・。
「・・ア・・ハアッ・・アドルさん・・ハアッ・・これは・・?・・」
「・・そう・・これもやろうと思っていたよ・・ちょっとヤバい奴かな・・?・・俺って・・?・・」
・・言いながらハンナを水中でお姫様抱っこして、水中階段まで運んで座らせる・・皆も心配したのか、集まってくる・・。
「・・大丈夫だよ・・ちょっとびっくりさせちゃっただけだ・・ごめんな、ハンナ・・みんな・・さっきの話の続きになるかも知れないけど・・俺はもう、君達の魅力に抵抗し切れそうにない・・つまり・・君達の内の誰か1人とデートしていたら・・・いや、でもあれだな・・水着姿を観なけりゃ大丈夫か・・?・・そうだ・・今夜本当に、エマと2人だけでここに来ていたら・・危なかった・・我慢出来なくなって、ここでエマに襲い掛かって・・水着を脱がせて裸にしてしまったかも知れない・・となると・・君達は、それを止めに来てくれたのか・・?・・なんてこった・・ここでそれに気付くとは・・何が先読みのアドル・エルクだよ・・ハンナさん、本当にごめんな・・怖かっただろ・・?・・それと、みんな・・本当にありがとう・・助かったよ・・返せない借りが出来たね・・せめてものお礼に・・ここでいっぱいキスしよう・(笑)・でも、ボディタッチは程々にね・・頼むよ・・」
・・ハンナ・ウェアーが泣きながら私を抱き締めに来る・・。
「・・あ・・アドルさん・・私・・怖くない・・ちょっと、びっくりしただけ・・初めて呼び捨てにされて、お姫様抱っこされて、すごく激しくキスされたのが、嬉しかったの・・・」
・・そう言って私を抱き締めるハンナを、私も優しく抱き締めて優しく深いキスを交わす・・。
・・40秒で顔を離したが、1分ほどは抱き合って離れた・・シエナ・ミュラーが右側から目の前に来る・・軽いキスを3回交わして10秒抱き合い、水の中で社交ダンスのようなステップを踏む・・。
「・・私は貴方と一緒なら、どこに連れ込まれて裸にされても構いませんし、それを望んでさえいます・・」
・・水の中で彼女の片手を取り、クルクル回してからお姫様抱っこで深くキスを交わす・・顔を離して抱き合い、頸を舐めてから囁く・・。
「・・結婚していなかったら、君に子供を産んで貰う・・」
「・・ありがとうございます・・」
「・・この水遊びは、残り全員の意向を訊いて・・希望者は、グループ分けしてやろう・・好みじゃない人は、誘わなくて良い・・ハンナと一緒にやってくれ・・好いかな・・?・・」
「・・分かりました・・」
「・・シエナ・・取り敢えず君には、僕の総てを教える・・他のスタッフには教えないような事も・・耳と頸を舐めるのが好きだって事もね・・」
・・言いながらシエナの、耳朶と頸を交互に舐める・・。
「・・ありがとうございます・・」
「・・触れて好いよ・・」
・・ハンナの左手が、躊躇いがちに触れる・・。
「・・!こんなに・!・・」
「・・だから・!・我慢するのが大変だって言ったろ・!・・」
・・そう言ってシエナの身体を離して泳ぎ出す・・クロールで行き、壁にタッチしてターンを決め・・バタフライで反対側の壁にタッチして立つ・・リサ・ミルズが直ぐに抱き付いて来る・・。
「・・アドルさん・・ハァッ・・私は貴方に・・いつ何処に連れ込まれて・・脱がされて裸にされても・・大丈夫です・・親にも会社にも・・他の誰にも関係ありません・・だからお願い、私を・・」
・・そこで彼女の口を口で塞ぐ・・強く抱き締めて口を吸い合って30秒・・顔を離して大きく息を吐く・・。
「・・秘書に手を出すなんて、そんな奴、屑だろ・・?・・」
「・・社内の倫理委員会に・・知られなければ、大丈夫です・・愛しているのよ・・だから・・」
・・もう一度口で塞いで30秒・・ねっとりと吸い合って顔を離すと、耳朶をしゃぶりながら囁く・・。
「・・この水遊びは、またやるから・・次も来ると好い・・」
「・・もう我慢できないの・・」
「・・分かった・・開幕して3ヶ月したら、君を抱く・・それで好いね・・?・・これで決まりだ・・」
「・・分かりました・・」
・・私はまた10秒キスすると、10秒頸を舐め回して、鎖骨も5秒舐めてから、リサを離した・・すると直ぐに、エドナ・ラティスが来る・・。
「・・アドルさん(私の右頬にキス)・・好きです・・」
「・・エドナ(彼女の右頬にキス)・・似合うよ・・競技会は(彼女の顎にキス)・・?・・」
「・・3日後です(唇に3秒のキス)・・」
「・・そうか・・落ち着いて・(彼女の右耳を舐める)・リラックスして・(左耳を触りながら唇に30秒のキス)・自信と余裕で臨めば大丈夫だよ・・優勝したら、君の家で逢おう・・(20秒・彼女の頸を舐める)・・」
「・・あ・・は・・ァ・ありがとうございます・・頑張ります・・」
・・エドナを離して振り向くと、エマ・ラトナーが居たので、抱き締める・・。
「・・エマ・・君には1番に感謝しなければならないね・・君の適切な判断で、間違いを犯さずに済んだよ・・ありがとう・・」
・・そう言って深いキスを40秒程交わす・・。
「・・実は、そんなつもりじゃなかったんです・・アドルさんに魅せられる素敵な水着を持っていなかったので、それをシエナに相談したら、こんなことになったんです・・私も・・アドルさんになら、何をされても大丈夫です・・愛しています・・」
・・言葉では応えず、また深いキスを30秒交わし、頸と鎖骨と背中を舐めた・・。
・・エマの身体を離すと、カリーナ・ソリンスキーとアリシア・シャニーンが左右から寄り添って立ち、私の両手を2人で引いて水中階段から上って外に出て、そのまま歩いて隣のプールに入る・・。
・・3人で水の中で抱き合いながら、交互にキスを交わす・・頸や鎖骨や耳朶や背中も舐めている・・2人とも私に触れて驚いている・・。
「・・アドルさんが、こんなに逞しいなんて・・」
「・・すごいですね・・奥様が羨ましいです・・」
「・・君達の魅力に完全に負けて、どうすることも出来ないでいる、屑野郎だけどな・・?・・」
「・・貴方を責めるなんて、誰にも出来ません・・」
「・・皆、充分に承知で、貴方を愛しています・・」
「・・裸にして、抱いて欲しいんです・・」
「・・いつか・・必ず、そうして下さい・・」
・・そう言いながら、2人とも私とキスを交わしている・・。
・・不意に力を込めて、2人を抱き締める・・そして、こう言った・・。
「・・俺は、お前達・皆の・・身も心も・・最後まで守り切る・・出来るだけ傷が付かないように・・傷付けられないようにする・・その為の事を、考え続けて・・行動に移し続ける・・今、約束出来るのは・・これだけだ・・いずれ君達と関係を持ってしまうであろう・・こんな屑野郎の俺を、どうか許して欲しい・・」
「・・誰も貴方を責められませんし、責めません・・総て承知して愛しているんです・・」
・・隣のプールでは、5人とも水から上がって、5つ並べたサイドチェアーに寝そべっている・・。
「・・シエナ・・アドルさんはああ言ってるけど、まだ誰とも寝てないよ・・キスはしてるけど、誰とも寝てない・・それだけでもスゴイ人じゃない・・?・・」
・・エマ・ラトナーが溜息を吐きながら言う・・。
「・・どうかな・・?・・アドルさんの今の精力と言うか性欲は、全部奥様に向いているよね・・?・・アタシ達って、奥様主導でのエルク家家族計画に、程よく利用されてるんじゃないの・・?・・もしもそうなら、アリソン奥様って本当に怖いよね・・」
・・と、ハンナ・ウェアーがシエナ・ミュラーに代わって、そう応える・・。
「・・ねえ・?・もしも今夜、アタシ達が全員でアドルさんに迫ったら・・アドルさん・・逃げるかな・・?・・」
「・・何よ、エドナ・・そんな無理矢理な事はしないわよ・・それにもしも間違って、この中の誰かが妊娠したりしたら・・それこそアタシ達は終わるわよ・!・・」
と、シエナ・ミュラーが強く嗜める・・。
「・・それは・・分かってるけどさ・・」
「・・ねえ、リサさん・・会社は本当に、エルク夫妻を離婚させようとしないかしら・・?・・もしも少しでも、そんな動きが観えるようなら・・私達はアドルさんに、会社を退職して貰って芸能活動の面でも、私達を率いて貰おうと考えているの・・つまり、私の芸能プロダクションにクルーの全員を所属させて・・アドルさんに社長に就任して貰う計画を考えているのよ・・」
「・・そうなんですか・・すごいですね・・今の処、しないとは思いますけど・・可能性が0・・って訳でもないでしょうね・・だから・・気を付けて観察します・・なので・・私もその計画に混ぜて下さい・・もしもそうなったら、私も退職してそちらのプロダクションに所属します・・」
「・・リサさん・・アンタも大概怖いね・・流石にアタシのライバルだわ・・でも好いの・・?・・もしもそうなったら、親子の縁を切られるでしょ・・?・・」
「・・好いんです・・親も会社にも・・誰に何を言われようとも関係ありません・・アドルさんの傍に居られるなら・・」
「・・リサさん・・貴女・・マジで最強だわ・・今の貴女には、アタシもシエナも敵わないね・・何でそんなに強いの・・?・・」
「・・別に・・アドルさんの傍に居られるなら・・何も要らないと思っているだけです・・」
「・・何の話だい・・?・・」
・・その時、隣のプールから上がった私達3人が歩いて来て、声を掛けた・・。
「・・いえ、唯の雑談です・・そうだ・!・デザイナーの彼が、どんな具合だったか画像を撮って送って欲しいと言っていたのですが、好いですか・・?・・」
「・・う・・ん・・彼は、画像をSNSにアップするのかな・・?・・」
「・・有料の会員制ブログに、顔は判らないように処置して上げるって言ってましたが・・?・・」
「・・それならまあ、別に好いだろ・・?・・そう言う事なら、集合写真じゃ解りにくいだろうから、ひとりかふたりでのポートレートか・・簡単なポーズでの写真が好いだろうね・・?・・」
「・・じゃあ、頂きましょう・・」
「・・頂きます・・」
「・・うん、旨いね・・量もちょうど好いし、ここのシェフも腕が好いね・・参考になる味付けだ・・」
「・・アドルさん、すみませんでした・・こんなに大人数になってしまって・・」
・・と、エマさんが申し訳なさそうに言う・・。
「・・ああ、好いんだよ・・君と2人だけで泳ぎに行こうなんて、考えていた僕が良くなかったんだ・・それに・・君達1人1人と、個別に付き合って時間を過ごすよりも・・何人かと一緒に時間を過ごすような付き合い方をした方が、効率的だと気付いたからね・・それで・・僕のパンツは、どんなデザインなのかな・・?・・」
「・・パンツと言うより、男性用のスイム・スーツですね・・」
・・と、ハンナ・ウェアーが食べながら言う・・。
「・・あの・・ピッタリしているヤツだよね・?・僕のサイズがよく判ったね・・?・・」
「・・アドルさん・・貴方のサイズは、完全に晒されていますよ・・?・・」
・・と、そんな事も知らないのか、と言う風でエドナ・ラティスが言う・・。
「・・まあ別に・・着脱に手間が掛からなければ好いよ・・それで・・施設を貸し切りにしたのは正解だったね・・人の口に戸は立てられないって言うから・・」
「・・そうですね・・プールの中で何が起きても・・外には知られませんよ・・」
・・と、カリーナ・ソリンスキーがそう言って悪戯っぽく笑う・・。
「・・サウナとか・・ジャグジーもあるんだよね・・?・・」
・・何気なくリサさんを見遣りながら訊く・・。
「・・お風呂も色々なタイプでありますよ・・」
・・と、食べながら、エマ・ラトナー・・。
「・・へえ・・便利なもんだね・・ここに泊まって、職場に行くのも好いかな・・?・・」
・・リサさんが、私の視線に気付いて顔を赤らめる・・。
「・・リサさんを誘ったのは、ハンナさんだよね・・?・・来ると思って誘ったの・・?・・」
「・・8割は来ると思いましたね・・会社でアドルさんに1番近いのは、リサさんですから・・車の中でも彼女に言いましたけど・・リサさんは、私の最大のライバルです・・」
・・ハンナ・ウェアーの言葉を受けて、リサさん以外の美女達が、それぞれのレベルで肯く・・。
「・・男冥利に尽きるってもんだね・・」
・・その後は何も語らずに食べ続けて、食べ終える・・。
「・・ご馳走様でした・・旨かったです・・コーヒーも旨いね・・少し休んでから、行こうか・・?・・」
・・その後、20分ほど取り止めも無く雑談していたが、私が席を立ったのでリサさんが紙袋を渡してくれた・・。
「・・アドルさん、こちらです・・」
「・・お、ありがとう・・じゃ、お先にプールサイドで準備体操をしてます・・」
・・受け取ってそう言い、先にロッカールームに入る・・紙袋から出したスイム・スーツは、私が子供の頃に観た配信アニメ番組の、ギャグ系ヒーローが着ていたスーツに似ているような感じがして、少し恥ずかしかったが着てみると、素晴らしく薄くて軽い生地で縫製されており、勿論私の身体にピッタリとフィットしている処には、いたく感動した・・。
・・ロッカールームから出て、プールサイドに入る・・室内気温は30度未満・・プールは、25m 四方のものと13m 四方のものが一つずつある・・温水を身体に掛けると、更にスーツが身体に馴染んでフィットする・・ともすると、何も着ていないような感覚になってしまうかのようだ・・肩に掛けていた大きいタオルを、サイド・チェアーの背凭れに掛けてプールの水温を観る・・35度くらいかな・?・温水プールにしては温かい方だろう・・ゆっくりと歩いて離れ、全身を伸ばす動作に入る・・。
・・手首、足首・・肘、膝・・両肩、肩甲骨周辺・・首をよく回して、前屈・後屈・・軽い腹筋と背筋・・ゆっくりと片脚ジャンプを繰り返していると、美女達が入ってくる・・。
・・ワンピースであろうとは予想していたが、さすがに有名水着デザイナーの作品だ・・そんなに刺激的なカットではないのだが・・充分、刺激的に観じられる・・余った布地を結んで巻き絞るような立体表現・・その表現をしている場所が、7人とも違う・・そして感嘆させられるのが、その配色表現だ・・リサさんの水着が白地に赤の飛沫・・ハンナさんが黒地にゴールドの飛沫・・シエナさんが薄紫に緑色の飛沫・・エマさんが水色にオレンジの飛沫・・エドナさんが赤地にレモンイエローの飛沫・・アリシアさんが黄色地に黒の飛沫・・そしてカリーナさんの水着が明るい銅の色にシルバーの飛沫だ・・この配色バリエーションで、それぞれ一点物の水着(作品)なら、相当に値が張っただろう・・後で私のビットカードと交換しよう・・。
「・・皆さんそれぞれ、素晴らしいですね・・素晴らしいデザイン・カットでもありますが・・何より凄く好いと想うのが、それぞれの配色表現です・・もしかして・・・中を観ないで選んだのだとしたら、皆さんのチョイス・センスは超常的な領域ですよ・・」
「・・よくお判りですね、アドルさん・・仰る通り、観ないで同時に選びました・・お褒め頂きまして、ありがとうございます・・でも私達が驚いているのは、リサさんです・・女優でもモデルでもないのに、完璧に着こなして、完璧な姿勢・所作・仕草・歩き方・・リサさんは、会社を辞めても直ぐにトップモデルになれます・・」
・・と、シエナさんが言いながら、私の左腕を右手で触ってくる・・彼女自身も、充分に美しくてセクシーで・・眼の遣り場にも困る程だ・・。
「・・思っていたよりも似合いますね・・格好良くて、セクシーですよ・・」
「・・そうですか・・?・・昔、配信していたギャグアニメのヒーローみたいじゃありません・・?・・」
「・・そんな感じのテイストもありますけど、それでも貴方は格好良くてセクシーです・・そんな貴方が皆、大好きで愛しています・・」
「・・はい!、それじゃ、皆さんも充分に準備体操をして下さい・!・私はもう終わりましたので、ゆっくり入ります・・」
・・と、そう言って私はシエナ副長の話を受け流すと、皆から離れてひとりでゆっくりと25m 四方のプールに入る・・水深は150cm 程だ・・身体を慣らす為に、プールの中をゆったりと歩く・・歩きながら美女達の準備体操を観るともなく見ているが、彼女達は何をどうするとしても美しいし、美しくしか観えない・・。
・・やがて彼女達の準備体操も終わり、リサさんとエマさんを除いて5人が、ゆっくりと水に入ってくる・・2人はプールを挟んでお互いに向かい合う位置に移動すると、少しズレてからお互いに挨拶し、私に向かっても手を振って跳び込んだ・・跳び込むスピードはエマさんが速いが、ジャンプの高さはリサさんの方が高い・・跳び込んだ2人は水中でタッチして、反対側で浮上する・・皆、運動神経は私よりも上のようだ・・。
・・ハンナ・ウェアーとエドナ・ラティスが、ゆっくりと泳ぎながら近付いてくる・・先にハンナさんが私の左側に寄り添って立ち、私の左頬を舐めた・・。
「・・アドルさん・・エマとふたりっ切りでここに来て・・泳ぎながら抱き合ったり、キスしたりしようって思っていたんでしょう・・?・・」
「・・そうだね・・それもしようと思っていたし・・これもしようと思っていたよ・・しっかり掴まって!・・」
・・言いながらハンナを正面に立たせて強く抱き締め、息を吸って唇を重ねると2人で水中に倒れ込む・・身体を伸ばして2人で水中をクルクルと回りながら、息を吐きつつお互いの唇を貪り合う・・それでも10秒くらいでハンナを助け起こして立たせる・・。
「・・ア・・ハアッ・・アドルさん・・ハアッ・・これは・・?・・」
「・・そう・・これもやろうと思っていたよ・・ちょっとヤバい奴かな・・?・・俺って・・?・・」
・・言いながらハンナを水中でお姫様抱っこして、水中階段まで運んで座らせる・・皆も心配したのか、集まってくる・・。
「・・大丈夫だよ・・ちょっとびっくりさせちゃっただけだ・・ごめんな、ハンナ・・みんな・・さっきの話の続きになるかも知れないけど・・俺はもう、君達の魅力に抵抗し切れそうにない・・つまり・・君達の内の誰か1人とデートしていたら・・・いや、でもあれだな・・水着姿を観なけりゃ大丈夫か・・?・・そうだ・・今夜本当に、エマと2人だけでここに来ていたら・・危なかった・・我慢出来なくなって、ここでエマに襲い掛かって・・水着を脱がせて裸にしてしまったかも知れない・・となると・・君達は、それを止めに来てくれたのか・・?・・なんてこった・・ここでそれに気付くとは・・何が先読みのアドル・エルクだよ・・ハンナさん、本当にごめんな・・怖かっただろ・・?・・それと、みんな・・本当にありがとう・・助かったよ・・返せない借りが出来たね・・せめてものお礼に・・ここでいっぱいキスしよう・(笑)・でも、ボディタッチは程々にね・・頼むよ・・」
・・ハンナ・ウェアーが泣きながら私を抱き締めに来る・・。
「・・あ・・アドルさん・・私・・怖くない・・ちょっと、びっくりしただけ・・初めて呼び捨てにされて、お姫様抱っこされて、すごく激しくキスされたのが、嬉しかったの・・・」
・・そう言って私を抱き締めるハンナを、私も優しく抱き締めて優しく深いキスを交わす・・。
・・40秒で顔を離したが、1分ほどは抱き合って離れた・・シエナ・ミュラーが右側から目の前に来る・・軽いキスを3回交わして10秒抱き合い、水の中で社交ダンスのようなステップを踏む・・。
「・・私は貴方と一緒なら、どこに連れ込まれて裸にされても構いませんし、それを望んでさえいます・・」
・・水の中で彼女の片手を取り、クルクル回してからお姫様抱っこで深くキスを交わす・・顔を離して抱き合い、頸を舐めてから囁く・・。
「・・結婚していなかったら、君に子供を産んで貰う・・」
「・・ありがとうございます・・」
「・・この水遊びは、残り全員の意向を訊いて・・希望者は、グループ分けしてやろう・・好みじゃない人は、誘わなくて良い・・ハンナと一緒にやってくれ・・好いかな・・?・・」
「・・分かりました・・」
「・・シエナ・・取り敢えず君には、僕の総てを教える・・他のスタッフには教えないような事も・・耳と頸を舐めるのが好きだって事もね・・」
・・言いながらシエナの、耳朶と頸を交互に舐める・・。
「・・ありがとうございます・・」
「・・触れて好いよ・・」
・・ハンナの左手が、躊躇いがちに触れる・・。
「・・!こんなに・!・・」
「・・だから・!・我慢するのが大変だって言ったろ・!・・」
・・そう言ってシエナの身体を離して泳ぎ出す・・クロールで行き、壁にタッチしてターンを決め・・バタフライで反対側の壁にタッチして立つ・・リサ・ミルズが直ぐに抱き付いて来る・・。
「・・アドルさん・・ハァッ・・私は貴方に・・いつ何処に連れ込まれて・・脱がされて裸にされても・・大丈夫です・・親にも会社にも・・他の誰にも関係ありません・・だからお願い、私を・・」
・・そこで彼女の口を口で塞ぐ・・強く抱き締めて口を吸い合って30秒・・顔を離して大きく息を吐く・・。
「・・秘書に手を出すなんて、そんな奴、屑だろ・・?・・」
「・・社内の倫理委員会に・・知られなければ、大丈夫です・・愛しているのよ・・だから・・」
・・もう一度口で塞いで30秒・・ねっとりと吸い合って顔を離すと、耳朶をしゃぶりながら囁く・・。
「・・この水遊びは、またやるから・・次も来ると好い・・」
「・・もう我慢できないの・・」
「・・分かった・・開幕して3ヶ月したら、君を抱く・・それで好いね・・?・・これで決まりだ・・」
「・・分かりました・・」
・・私はまた10秒キスすると、10秒頸を舐め回して、鎖骨も5秒舐めてから、リサを離した・・すると直ぐに、エドナ・ラティスが来る・・。
「・・アドルさん(私の右頬にキス)・・好きです・・」
「・・エドナ(彼女の右頬にキス)・・似合うよ・・競技会は(彼女の顎にキス)・・?・・」
「・・3日後です(唇に3秒のキス)・・」
「・・そうか・・落ち着いて・(彼女の右耳を舐める)・リラックスして・(左耳を触りながら唇に30秒のキス)・自信と余裕で臨めば大丈夫だよ・・優勝したら、君の家で逢おう・・(20秒・彼女の頸を舐める)・・」
「・・あ・・は・・ァ・ありがとうございます・・頑張ります・・」
・・エドナを離して振り向くと、エマ・ラトナーが居たので、抱き締める・・。
「・・エマ・・君には1番に感謝しなければならないね・・君の適切な判断で、間違いを犯さずに済んだよ・・ありがとう・・」
・・そう言って深いキスを40秒程交わす・・。
「・・実は、そんなつもりじゃなかったんです・・アドルさんに魅せられる素敵な水着を持っていなかったので、それをシエナに相談したら、こんなことになったんです・・私も・・アドルさんになら、何をされても大丈夫です・・愛しています・・」
・・言葉では応えず、また深いキスを30秒交わし、頸と鎖骨と背中を舐めた・・。
・・エマの身体を離すと、カリーナ・ソリンスキーとアリシア・シャニーンが左右から寄り添って立ち、私の両手を2人で引いて水中階段から上って外に出て、そのまま歩いて隣のプールに入る・・。
・・3人で水の中で抱き合いながら、交互にキスを交わす・・頸や鎖骨や耳朶や背中も舐めている・・2人とも私に触れて驚いている・・。
「・・アドルさんが、こんなに逞しいなんて・・」
「・・すごいですね・・奥様が羨ましいです・・」
「・・君達の魅力に完全に負けて、どうすることも出来ないでいる、屑野郎だけどな・・?・・」
「・・貴方を責めるなんて、誰にも出来ません・・」
「・・皆、充分に承知で、貴方を愛しています・・」
「・・裸にして、抱いて欲しいんです・・」
「・・いつか・・必ず、そうして下さい・・」
・・そう言いながら、2人とも私とキスを交わしている・・。
・・不意に力を込めて、2人を抱き締める・・そして、こう言った・・。
「・・俺は、お前達・皆の・・身も心も・・最後まで守り切る・・出来るだけ傷が付かないように・・傷付けられないようにする・・その為の事を、考え続けて・・行動に移し続ける・・今、約束出来るのは・・これだけだ・・いずれ君達と関係を持ってしまうであろう・・こんな屑野郎の俺を、どうか許して欲しい・・」
「・・誰も貴方を責められませんし、責めません・・総て承知して愛しているんです・・」
・・隣のプールでは、5人とも水から上がって、5つ並べたサイドチェアーに寝そべっている・・。
「・・シエナ・・アドルさんはああ言ってるけど、まだ誰とも寝てないよ・・キスはしてるけど、誰とも寝てない・・それだけでもスゴイ人じゃない・・?・・」
・・エマ・ラトナーが溜息を吐きながら言う・・。
「・・どうかな・・?・・アドルさんの今の精力と言うか性欲は、全部奥様に向いているよね・・?・・アタシ達って、奥様主導でのエルク家家族計画に、程よく利用されてるんじゃないの・・?・・もしもそうなら、アリソン奥様って本当に怖いよね・・」
・・と、ハンナ・ウェアーがシエナ・ミュラーに代わって、そう応える・・。
「・・ねえ・?・もしも今夜、アタシ達が全員でアドルさんに迫ったら・・アドルさん・・逃げるかな・・?・・」
「・・何よ、エドナ・・そんな無理矢理な事はしないわよ・・それにもしも間違って、この中の誰かが妊娠したりしたら・・それこそアタシ達は終わるわよ・!・・」
と、シエナ・ミュラーが強く嗜める・・。
「・・それは・・分かってるけどさ・・」
「・・ねえ、リサさん・・会社は本当に、エルク夫妻を離婚させようとしないかしら・・?・・もしも少しでも、そんな動きが観えるようなら・・私達はアドルさんに、会社を退職して貰って芸能活動の面でも、私達を率いて貰おうと考えているの・・つまり、私の芸能プロダクションにクルーの全員を所属させて・・アドルさんに社長に就任して貰う計画を考えているのよ・・」
「・・そうなんですか・・すごいですね・・今の処、しないとは思いますけど・・可能性が0・・って訳でもないでしょうね・・だから・・気を付けて観察します・・なので・・私もその計画に混ぜて下さい・・もしもそうなったら、私も退職してそちらのプロダクションに所属します・・」
「・・リサさん・・アンタも大概怖いね・・流石にアタシのライバルだわ・・でも好いの・・?・・もしもそうなったら、親子の縁を切られるでしょ・・?・・」
「・・好いんです・・親も会社にも・・誰に何を言われようとも関係ありません・・アドルさんの傍に居られるなら・・」
「・・リサさん・・貴女・・マジで最強だわ・・今の貴女には、アタシもシエナも敵わないね・・何でそんなに強いの・・?・・」
「・・別に・・アドルさんの傍に居られるなら・・何も要らないと思っているだけです・・」
「・・何の話だい・・?・・」
・・その時、隣のプールから上がった私達3人が歩いて来て、声を掛けた・・。
「・・いえ、唯の雑談です・・そうだ・!・デザイナーの彼が、どんな具合だったか画像を撮って送って欲しいと言っていたのですが、好いですか・・?・・」
「・・う・・ん・・彼は、画像をSNSにアップするのかな・・?・・」
「・・有料の会員制ブログに、顔は判らないように処置して上げるって言ってましたが・・?・・」
「・・それならまあ、別に好いだろ・・?・・そう言う事なら、集合写真じゃ解りにくいだろうから、ひとりかふたりでのポートレートか・・簡単なポーズでの写真が好いだろうね・・?・・」
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