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・・・『集結』・・・
・面会と懇談・・2
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次に運ばれて来たのは、牛の肩ロース肉を使ったシャリアピン・ステーキだった・・私はこれまでにこの料理を一度しか見た事が無い・・本社の厨房にこのメニューがあるとは知らなかったので、驚いた・・。
「・・常務・・本社の厨房にこのメニューのレシピがあるとは知りませんでした・・この料理を観たのは、これで2度目です・・」
と、常務に話を振ってみる・・。
「・・滅多には作らないそうですよ・・私もお目に掛かったのは5年前の1度だけですね・・」
「・・うん・・これは本当に美味しいですね・・2年前のワールド・スピードレース・ツアー、3戦目の開催地で同じ料理を食べましたが・・こちらの方が美味しいです・・素晴らしいレシピですね・・」
そう言ってエマ・ラトナーはナプキンで口を拭い、ライトビアを飲み干す・・。
「・・私も同感ですね・・私の場合3年前に開催されました、北方5大都市映画祭の開催地で同じ料理を頂きましたが・・こちらの方が明らかに美味しいです・・素晴らしいシェフの方が、こちらにはいらっしゃるのですね・・」
そう言ってハル・ハートリーは微笑む・・。
「・・ここの厨房のメインシェフぐらいの人が、『ディファイアント』にも来てくれたら嬉しいですね・・」
私も食べながらしみじみと言ってみる・・。
「・・あ、あの・・アドルさん・・『ディファイアント』のクルーの中に、『ミーアス・クロス』と『リアン・ビッシュ』の皆さんがいらっしゃいますよね・・?・・」
と、エスター・アーヴ総務部長が遠慮がちに訊く・・。
「・・はい・・おります・・それが何か・・?・・」
「・・壮行会の中で歌って頂く事は可能でしょうか・・?・・」
「・・確認して今日中にお知らせします・・伴奏音源の準備はお願いできますか・・?・・」
「・・はい・・それはこちらで準備します・・」
「・・分かりました・・」
「・・アドル艦長と、もう御一方にスピーチをお願いしたいのですが・・?・・」
と、エリック・カンデルが訊く・・。
「・・私のスピーチは、あるものと思っています・・3分程でよろしいですか・・?・・」
「・・はい、そのくらいで結構です・・」と、エスター・アーヴ総務部長・・。
「・・あとひとりですか・・?・・さて・・?・・」
「・・私がお話します・・」と、ハンナ・ウェアーが右手を挙げた・・。
「・・大丈夫・・?・・」 「・・大丈夫です・・」
「・・では、カウンセラーがお話します・・」
「・・ありがとうございます・・」
次に運ばれて来たのは、ストロベリーのソルベとシーザーサラダだった・・。
「・・常務・・役員会からは、どなたが出席されるのでしょう・・?・・」
「・・会長の出席は今のところ微妙ですが、社長と4人の副社長から2人は出席します・・他に筆頭専務と筆頭常務は出席します・・司会は私が努めます・・」
「・・社長のスピーチはありますね・・?・・」
「・・もちろん、あります・・」
その時に常務・チーフ・リサさんの顔を素早く観たが、特に変わった様子はない・・ように見える・・。
「・・常務・・実行委員会の皆さんと話し合えるのは今日しかありませんので、確認して置きたい事があるのですが・・宜しいでしょうか・・?・・」
「・・良いですよ・・遠慮なさらずに何でも仰って下さい・・」
「・・役員会から出席される方と、来賓としてお見えになる方がどのような方か判りませんけれども・・激励壮行会に託けてそれらの方が、スピーチの中で私に対して例えば・・必ず優勝してくれとか・・開幕日に1隻撃沈してくれとか言われましても、私としては何も約束は出来ませんので・・そのように申し上げますが宜しいですか・・?・・」
「・・アドル・エルクさん・・先だって私は同じ壮行会席上での発表を目指して、我が社が現在準備中のサプライズについてお話しました・・そのサプライズに私達が持たせた意味、目的、想定される効果の一つに・・まさに今貴方が言われた状況の防止と、それへの対処があります・・」
「・・ではそのサプライズが・・その様な期待や要求や圧力を、総て引き受けると・・?・・」
「・・まさにその通りです・・それにより、それらが貴方と『ディファイアント』に向わないようにします・・」
「・・私は別に何を言われても構いません・・約束は出来ない、と答えるだけですから・・」
「・・それで結構です・・こちらのサプライズが総て引き受けて、空手形を切ります・・何、そんな空手形・・開幕して1ヶ月も過ぎれば、皆忘れます・・」
「・・とにかく『ディファイアント』は自由に操艦し、航行します・・どこで誰に遭い、何を言われようがされようが・・何も気にしませんし、何の影響も受けません・・」
「・・それで結構です・・何の問題もありません・・」
「・・了解しました・・」
「・・あの・・ご存知かどうか、分かりませんが・・アドルさんも歌はお上手ですよ・・」
と、カリーナ・ソリンスキーが唐突に言う・・私は誰が何を言ったのか、数秒間認識できなかった・・。
「・・本当ですか、アドルさん・・?・・」と、エスター・アーヴ女史・・。
「・・そう言えば、昔呑み会で何曲か歌ったよな・・?・・」と、チーフ・カンデル・・。
(・・何だって・・?・・何がどうなってる・・?・・)汗が出て来たが、平静は装う・・。
「・・アドルさん・・お願いします・・是非1曲、披露して下さい・・これ以上インパクトを持たせられる企画は、多分出せません・・」
と、エスター・アーヴ女史が縋るように言う・・逆転の機会は既に逸したようだ・・。
「・・え~・・私一人だけではなくて・・こちらのメンバーも交えてで宜しければ・・下手ですけれども・・やらせて頂きます・・」
「・・ありがとうございます!・感謝します!・それであの・・どのような形で、歌って頂けますでしょうか・・?・・」
「・・はあ、あの・・アコースティックギターの弾き語りで・・下手ですよ!・・」
「・・分かりました!・ギターはこちらで用意しますので、宜しくお願いします!・・」
「・・・分かりました・・(・・カリーナ・!・)・・」
その時に、フルーツ・デコレーションロールケーキとコーヒーが運ばれて来る・・昼食会もそろそろ終わりに近付きつつある・・。
「・・アーヴ部長・・私達へのインタビューはありますか・・?・・」
「・・はい・・宜しければ、お願いします・・」
「・・分かりました・・ですが返答は、ノーコメントも含めてこちらに任せて頂きますが・・宜しいでしょうか・・?・・」
「・・ええ、それで結構です・・」 「・・了解しました・・」
「・・あの・・歌って頂けるのは・・アドルさんの他に何人ですか・・?・・」
「・・2人です・・」 「・・分かりました・・」
「・・私達は金曜日の何時ごろ・・こちらにお邪魔すれば宜しいでしょうか・・?・・」
と、ハル・ハートリーが訊く・・。
「・・はい・・午前10時に、また1階のカフェテリア・ラウンジにおいで下さい・・その後はまたこちらでご案内致します・・」
アーヴ総務部長がメモパッドを見ながら応える・・。
「・・更衣室として使えるお部屋をお貸し頂けますでしょうか・・?・・」
と、シエナ・ミュラーが訊く・・。
「・・はい、こちらでご用意します・・」
「・・このケーキも美味しいですね・・招待するメディアは、何社ぐらいになりますか・・?・・」
「・・このケーキも、ここの厨房の専属パティシエの作ですよ・・先に開きました記者会見で私達に質問した所には、先に招待を送りました・・基本的に来るものは拒まない姿勢でいます・・。
と、常務もケーキを食べながら応える・・。
「・・アドルさんは、我々が準備中のサプライズについて何も質問されていませんが、気になりませんか・・?・・」
と、ジェア・インザー次長・・。
「・・なりませんね・・別に今質問しなくても、明後日には華々しく発表されますから、その時に確認すれば良いでしょう・・」
「・・こちらのサプライズメンバーと、一緒にインタビューを受けるとか・・対談をして頂くとかは大丈夫でしょうか・・?・・」
「・・大丈夫でしょう・・面白くなりそうですね・・」
「・・ありがとうございます・・現時点でサプライズメンバーに対して、何かアドバイスはありますか・・?・・」
「・・参加と登録の申請をして、それが受理されたら・・出来るだけ早くレクチャーとブリーフィングを受けて・・撮影セットの見学もして・・運営サイドから渡されるマニュアルをとにかくよく読み込む事ですね・・」
「・・分かりました・・伝えておきます・・」
と、何かしら感銘を受けたように、ジェア・インザー次長が応じた・・。
ケーキを食べ終えるまでに、コーヒーをお替りして2杯飲んだ・・皆もそろそろ食べ終えるようだ・・。
「・・『ディファイアント』の皆様、お一人お一人は、こちらで紹介した方が宜しいでしょうか・・?・・それとも、今日のように自己紹介されますか・・?・・」
と、エスター・アーヴ総務部長が訊く・・。
「・・そうですねえ・・どうでしょうか・・?・・」
そう言いながら、副長・参謀・カウンセラーと顔を見遣る・・。
「・・簡単で良ければ自己紹介でも宜しいですか・・?・・人数も多いですし・・」
と、副長が訊く・・。
「・・そうですね・・すみませんが、自己紹介でお願いしましょう・・その方がインパクトもありますから・・」
と、エリック・カンデル・・。
「・・分かりました・・自己紹介と言う事で、クルーに伝えます・・」
と、ハル・ハートリー・・。
「・・宜しくお願いします・・」と、エスター・アーヴ総務部長・・。
「・・ええと・・あと・・壮行会の中の企画とか進行で、私達が今知って置いた方が良い事はありますか・・?・・」
と、訊いてコーヒーを飲み干す・・。
「・・えっと・・特にはもう無いですね・・司会とディレクターが指示しますので、協力して頂ければ良いと思います・・」
と、エスター・アーヴ総務部長が応える・・。
「・・え~、それでは皆さん、有意義で楽しい懇談会となったかと思いますが、そろそろお開きとさせて頂きたいと思います・・皆さんとお会い出来て、本当に良かったと思います・・今後とも、より善いお付き合いが出来ればと思います・・明後日の激励壮行会で、また皆さんとお会いするのが本当に楽しみです・・ではこれより、ドリス・ワーナー女史が、本社内をご案内致しますのでごゆっくり観ていって下さい・・皆さん、今日は本当にありがとうございました・・」
と、ハーマン・パーカー常務が最後に締めて頭を下げ、昼食懇談会は閉幕となった・・皆ナプキンで口を拭い、水を飲むと立ち上がって居住まいを正す・・
「・・ドリスさん、私達は仕事に戻りますので後は宜しくお願いします・・」
「・・分かりました・・お任せ下さい・・後程アドルさんのフロアにもお邪魔致します・・」
「・・分かりました・・ありがとうございます・・副長・・後はドリスさんにお任せしましたので、ゆっくり観ていって下さい・・」
「・・分かりました・・後程お邪魔します・・」
副長の言葉には笑顔で応えて、私は実行委員会の面々に頭を下げ、リサさんと一緒にスカイラウンジから退室した。
「・・常務・・本社の厨房にこのメニューのレシピがあるとは知りませんでした・・この料理を観たのは、これで2度目です・・」
と、常務に話を振ってみる・・。
「・・滅多には作らないそうですよ・・私もお目に掛かったのは5年前の1度だけですね・・」
「・・うん・・これは本当に美味しいですね・・2年前のワールド・スピードレース・ツアー、3戦目の開催地で同じ料理を食べましたが・・こちらの方が美味しいです・・素晴らしいレシピですね・・」
そう言ってエマ・ラトナーはナプキンで口を拭い、ライトビアを飲み干す・・。
「・・私も同感ですね・・私の場合3年前に開催されました、北方5大都市映画祭の開催地で同じ料理を頂きましたが・・こちらの方が明らかに美味しいです・・素晴らしいシェフの方が、こちらにはいらっしゃるのですね・・」
そう言ってハル・ハートリーは微笑む・・。
「・・ここの厨房のメインシェフぐらいの人が、『ディファイアント』にも来てくれたら嬉しいですね・・」
私も食べながらしみじみと言ってみる・・。
「・・あ、あの・・アドルさん・・『ディファイアント』のクルーの中に、『ミーアス・クロス』と『リアン・ビッシュ』の皆さんがいらっしゃいますよね・・?・・」
と、エスター・アーヴ総務部長が遠慮がちに訊く・・。
「・・はい・・おります・・それが何か・・?・・」
「・・壮行会の中で歌って頂く事は可能でしょうか・・?・・」
「・・確認して今日中にお知らせします・・伴奏音源の準備はお願いできますか・・?・・」
「・・はい・・それはこちらで準備します・・」
「・・分かりました・・」
「・・アドル艦長と、もう御一方にスピーチをお願いしたいのですが・・?・・」
と、エリック・カンデルが訊く・・。
「・・私のスピーチは、あるものと思っています・・3分程でよろしいですか・・?・・」
「・・はい、そのくらいで結構です・・」と、エスター・アーヴ総務部長・・。
「・・あとひとりですか・・?・・さて・・?・・」
「・・私がお話します・・」と、ハンナ・ウェアーが右手を挙げた・・。
「・・大丈夫・・?・・」 「・・大丈夫です・・」
「・・では、カウンセラーがお話します・・」
「・・ありがとうございます・・」
次に運ばれて来たのは、ストロベリーのソルベとシーザーサラダだった・・。
「・・常務・・役員会からは、どなたが出席されるのでしょう・・?・・」
「・・会長の出席は今のところ微妙ですが、社長と4人の副社長から2人は出席します・・他に筆頭専務と筆頭常務は出席します・・司会は私が努めます・・」
「・・社長のスピーチはありますね・・?・・」
「・・もちろん、あります・・」
その時に常務・チーフ・リサさんの顔を素早く観たが、特に変わった様子はない・・ように見える・・。
「・・常務・・実行委員会の皆さんと話し合えるのは今日しかありませんので、確認して置きたい事があるのですが・・宜しいでしょうか・・?・・」
「・・良いですよ・・遠慮なさらずに何でも仰って下さい・・」
「・・役員会から出席される方と、来賓としてお見えになる方がどのような方か判りませんけれども・・激励壮行会に託けてそれらの方が、スピーチの中で私に対して例えば・・必ず優勝してくれとか・・開幕日に1隻撃沈してくれとか言われましても、私としては何も約束は出来ませんので・・そのように申し上げますが宜しいですか・・?・・」
「・・アドル・エルクさん・・先だって私は同じ壮行会席上での発表を目指して、我が社が現在準備中のサプライズについてお話しました・・そのサプライズに私達が持たせた意味、目的、想定される効果の一つに・・まさに今貴方が言われた状況の防止と、それへの対処があります・・」
「・・ではそのサプライズが・・その様な期待や要求や圧力を、総て引き受けると・・?・・」
「・・まさにその通りです・・それにより、それらが貴方と『ディファイアント』に向わないようにします・・」
「・・私は別に何を言われても構いません・・約束は出来ない、と答えるだけですから・・」
「・・それで結構です・・こちらのサプライズが総て引き受けて、空手形を切ります・・何、そんな空手形・・開幕して1ヶ月も過ぎれば、皆忘れます・・」
「・・とにかく『ディファイアント』は自由に操艦し、航行します・・どこで誰に遭い、何を言われようがされようが・・何も気にしませんし、何の影響も受けません・・」
「・・それで結構です・・何の問題もありません・・」
「・・了解しました・・」
「・・あの・・ご存知かどうか、分かりませんが・・アドルさんも歌はお上手ですよ・・」
と、カリーナ・ソリンスキーが唐突に言う・・私は誰が何を言ったのか、数秒間認識できなかった・・。
「・・本当ですか、アドルさん・・?・・」と、エスター・アーヴ女史・・。
「・・そう言えば、昔呑み会で何曲か歌ったよな・・?・・」と、チーフ・カンデル・・。
(・・何だって・・?・・何がどうなってる・・?・・)汗が出て来たが、平静は装う・・。
「・・アドルさん・・お願いします・・是非1曲、披露して下さい・・これ以上インパクトを持たせられる企画は、多分出せません・・」
と、エスター・アーヴ女史が縋るように言う・・逆転の機会は既に逸したようだ・・。
「・・え~・・私一人だけではなくて・・こちらのメンバーも交えてで宜しければ・・下手ですけれども・・やらせて頂きます・・」
「・・ありがとうございます!・感謝します!・それであの・・どのような形で、歌って頂けますでしょうか・・?・・」
「・・はあ、あの・・アコースティックギターの弾き語りで・・下手ですよ!・・」
「・・分かりました!・ギターはこちらで用意しますので、宜しくお願いします!・・」
「・・・分かりました・・(・・カリーナ・!・)・・」
その時に、フルーツ・デコレーションロールケーキとコーヒーが運ばれて来る・・昼食会もそろそろ終わりに近付きつつある・・。
「・・アーヴ部長・・私達へのインタビューはありますか・・?・・」
「・・はい・・宜しければ、お願いします・・」
「・・分かりました・・ですが返答は、ノーコメントも含めてこちらに任せて頂きますが・・宜しいでしょうか・・?・・」
「・・ええ、それで結構です・・」 「・・了解しました・・」
「・・あの・・歌って頂けるのは・・アドルさんの他に何人ですか・・?・・」
「・・2人です・・」 「・・分かりました・・」
「・・私達は金曜日の何時ごろ・・こちらにお邪魔すれば宜しいでしょうか・・?・・」
と、ハル・ハートリーが訊く・・。
「・・はい・・午前10時に、また1階のカフェテリア・ラウンジにおいで下さい・・その後はまたこちらでご案内致します・・」
アーヴ総務部長がメモパッドを見ながら応える・・。
「・・更衣室として使えるお部屋をお貸し頂けますでしょうか・・?・・」
と、シエナ・ミュラーが訊く・・。
「・・はい、こちらでご用意します・・」
「・・このケーキも美味しいですね・・招待するメディアは、何社ぐらいになりますか・・?・・」
「・・このケーキも、ここの厨房の専属パティシエの作ですよ・・先に開きました記者会見で私達に質問した所には、先に招待を送りました・・基本的に来るものは拒まない姿勢でいます・・。
と、常務もケーキを食べながら応える・・。
「・・アドルさんは、我々が準備中のサプライズについて何も質問されていませんが、気になりませんか・・?・・」
と、ジェア・インザー次長・・。
「・・なりませんね・・別に今質問しなくても、明後日には華々しく発表されますから、その時に確認すれば良いでしょう・・」
「・・こちらのサプライズメンバーと、一緒にインタビューを受けるとか・・対談をして頂くとかは大丈夫でしょうか・・?・・」
「・・大丈夫でしょう・・面白くなりそうですね・・」
「・・ありがとうございます・・現時点でサプライズメンバーに対して、何かアドバイスはありますか・・?・・」
「・・参加と登録の申請をして、それが受理されたら・・出来るだけ早くレクチャーとブリーフィングを受けて・・撮影セットの見学もして・・運営サイドから渡されるマニュアルをとにかくよく読み込む事ですね・・」
「・・分かりました・・伝えておきます・・」
と、何かしら感銘を受けたように、ジェア・インザー次長が応じた・・。
ケーキを食べ終えるまでに、コーヒーをお替りして2杯飲んだ・・皆もそろそろ食べ終えるようだ・・。
「・・『ディファイアント』の皆様、お一人お一人は、こちらで紹介した方が宜しいでしょうか・・?・・それとも、今日のように自己紹介されますか・・?・・」
と、エスター・アーヴ総務部長が訊く・・。
「・・そうですねえ・・どうでしょうか・・?・・」
そう言いながら、副長・参謀・カウンセラーと顔を見遣る・・。
「・・簡単で良ければ自己紹介でも宜しいですか・・?・・人数も多いですし・・」
と、副長が訊く・・。
「・・そうですね・・すみませんが、自己紹介でお願いしましょう・・その方がインパクトもありますから・・」
と、エリック・カンデル・・。
「・・分かりました・・自己紹介と言う事で、クルーに伝えます・・」
と、ハル・ハートリー・・。
「・・宜しくお願いします・・」と、エスター・アーヴ総務部長・・。
「・・ええと・・あと・・壮行会の中の企画とか進行で、私達が今知って置いた方が良い事はありますか・・?・・」
と、訊いてコーヒーを飲み干す・・。
「・・えっと・・特にはもう無いですね・・司会とディレクターが指示しますので、協力して頂ければ良いと思います・・」
と、エスター・アーヴ総務部長が応える・・。
「・・え~、それでは皆さん、有意義で楽しい懇談会となったかと思いますが、そろそろお開きとさせて頂きたいと思います・・皆さんとお会い出来て、本当に良かったと思います・・今後とも、より善いお付き合いが出来ればと思います・・明後日の激励壮行会で、また皆さんとお会いするのが本当に楽しみです・・ではこれより、ドリス・ワーナー女史が、本社内をご案内致しますのでごゆっくり観ていって下さい・・皆さん、今日は本当にありがとうございました・・」
と、ハーマン・パーカー常務が最後に締めて頭を下げ、昼食懇談会は閉幕となった・・皆ナプキンで口を拭い、水を飲むと立ち上がって居住まいを正す・・
「・・ドリスさん、私達は仕事に戻りますので後は宜しくお願いします・・」
「・・分かりました・・お任せ下さい・・後程アドルさんのフロアにもお邪魔致します・・」
「・・分かりました・・ありがとうございます・・副長・・後はドリスさんにお任せしましたので、ゆっくり観ていって下さい・・」
「・・分かりました・・後程お邪魔します・・」
副長の言葉には笑顔で応えて、私は実行委員会の面々に頭を下げ、リサさんと一緒にスカイラウンジから退室した。
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