1 / 73
2019/07
お天気頭痛
しおりを挟む
自分と頭痛との関係は、といえば、それは気付けば隣にいたものである。
太陽が『お! 出番来た!』とばかりに全力を出していると頭痛がする。
雲が『まぁそんな張り切らんでも』と太陽を隠したら隠したで頭痛がする。
雨が『サプライズ!』とばかりに降ったら降ったで頭痛がする。
もしかしたら俺の頭痛は天気に片思いしているのでは?
そう考えればこの頭痛も愛しく……ならないな。ならないか。ならないねぇ。仕方がないねぇ。無理ですねぇ。
むしろ頭痛と共に人生を過ごしてきた俺と頭痛はもはや熟年夫婦なのでは?
いや待て、それじゃ関係が冷めきったやばいやつだ。俺は頭痛に好意を抱いていない。なんだ頭痛に好意を抱くって。どんな奴だそれは。
むしろ敵である。
長年のライバル……というには(物理的に)近すぎて、しかしいい印象はないのだ。
奴は倒すべき相手というよりはいなくなってほしい相手なのだ。
頭痛が玄関のベルを鳴らせば『ファッ〇ンシット!』と罵りの言葉を吐き、どこで手に入れたかマスターキーで勝手に入ってくれば『オォゥジーザス』と震えて祈りをささげるしかなくなる。
一方的じゃないか。関係性的にもライバルというよりは頭痛>俺。悲しくて涙が出そうだ。
そう考えると、そういう対象としてではなく、例えるならなんだろう。
はっと思いついたのは、COしたいのにできない鬱陶しいが付き合いだけは長い腐れ縁の友人。
下手に関係を切ると鬱陶しくまとわりつかれそうな感じで、うまく関係を切ることができそうにない感じの面倒くさい奴。
うん。愛とか恋とかライバルよりはしっくり来たのである。
こんな無駄な事が頭痛と共に無駄に浮かんできた。
沈め。
太陽が『お! 出番来た!』とばかりに全力を出していると頭痛がする。
雲が『まぁそんな張り切らんでも』と太陽を隠したら隠したで頭痛がする。
雨が『サプライズ!』とばかりに降ったら降ったで頭痛がする。
もしかしたら俺の頭痛は天気に片思いしているのでは?
そう考えればこの頭痛も愛しく……ならないな。ならないか。ならないねぇ。仕方がないねぇ。無理ですねぇ。
むしろ頭痛と共に人生を過ごしてきた俺と頭痛はもはや熟年夫婦なのでは?
いや待て、それじゃ関係が冷めきったやばいやつだ。俺は頭痛に好意を抱いていない。なんだ頭痛に好意を抱くって。どんな奴だそれは。
むしろ敵である。
長年のライバル……というには(物理的に)近すぎて、しかしいい印象はないのだ。
奴は倒すべき相手というよりはいなくなってほしい相手なのだ。
頭痛が玄関のベルを鳴らせば『ファッ〇ンシット!』と罵りの言葉を吐き、どこで手に入れたかマスターキーで勝手に入ってくれば『オォゥジーザス』と震えて祈りをささげるしかなくなる。
一方的じゃないか。関係性的にもライバルというよりは頭痛>俺。悲しくて涙が出そうだ。
そう考えると、そういう対象としてではなく、例えるならなんだろう。
はっと思いついたのは、COしたいのにできない鬱陶しいが付き合いだけは長い腐れ縁の友人。
下手に関係を切ると鬱陶しくまとわりつかれそうな感じで、うまく関係を切ることができそうにない感じの面倒くさい奴。
うん。愛とか恋とかライバルよりはしっくり来たのである。
こんな無駄な事が頭痛と共に無駄に浮かんできた。
沈め。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説


ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

運営に【通報】したけどスルーされてしまった件
蒼 飛雲
エッセイ・ノンフィクション
運営に不正を「通報」すれども、しかしそれを取り合ってもらえない底辺作者の悲哀と歯ぎしり。
このままだと、ほんとヤバいんだけど。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる