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最悪な結果
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「ほお、思い出したご様子ですね~。そう、貴方が盗んだ原稿は彼にとって大切な自信作だった。彼は貴方が盗んだことを既に見抜いておいでです。その怨みつらみが増幅し、貴方を呪ったのです」
「ふざけんなよ……」
あいつはオレより才能がある。認めたくないが認めざるを得ない程、あいつの書く小説は上手い。
一作品無くなったって、次々に書けるじゃないか。それに、あいつの書き貯めた原稿用紙は一冊だけじゃない。五冊以上あったはずだ。たった一冊のために呪いをかけるなんて、尋常じゃない。
学芸員と思わしき男は続けた、
「貴方、次の新作について悩んでらっしゃいましたよね? それも無論、彼が掛けた呪いです。悩んで悩んで悩み抜いて、小説を書く事を諦める様に仕向けたのです!!」
「ふざけんな!! お前に何が分かる! 才能の無い奴の思いなんか知らねえクセに、なに呪い掛けてくれてんだ!!」
「いやぁ、悲惨ですねぇ、せっかく念願のベストセラー作家になったというのに、もう死ぬことになるなんてねえ…イヒヒ……」
学芸員と思わしき男が不気味に笑うと、機関車が鈍い音を立てて動き出した。次第に空が白み出し、波音が強くなった。窓の外を見ると、海の上を走っていた。
夢の中と同じだ……オレは死ぬのか?
機関車はだんだん速度を増して行った。強力な重力に耐えられなくなったオレは、立っていられなくなり、惨めに膝をついてしまった。
クソ……痛っ……。頬をつねっても、頭を叩いても目が覚めることは無かった。
これは夢じゃない。現実なんだ。
このままでは、線路が海の底に向かって沈んで行き、オレは……死ぬ……。
「ふざけんなよ……」
あいつはオレより才能がある。認めたくないが認めざるを得ない程、あいつの書く小説は上手い。
一作品無くなったって、次々に書けるじゃないか。それに、あいつの書き貯めた原稿用紙は一冊だけじゃない。五冊以上あったはずだ。たった一冊のために呪いをかけるなんて、尋常じゃない。
学芸員と思わしき男は続けた、
「貴方、次の新作について悩んでらっしゃいましたよね? それも無論、彼が掛けた呪いです。悩んで悩んで悩み抜いて、小説を書く事を諦める様に仕向けたのです!!」
「ふざけんな!! お前に何が分かる! 才能の無い奴の思いなんか知らねえクセに、なに呪い掛けてくれてんだ!!」
「いやぁ、悲惨ですねぇ、せっかく念願のベストセラー作家になったというのに、もう死ぬことになるなんてねえ…イヒヒ……」
学芸員と思わしき男が不気味に笑うと、機関車が鈍い音を立てて動き出した。次第に空が白み出し、波音が強くなった。窓の外を見ると、海の上を走っていた。
夢の中と同じだ……オレは死ぬのか?
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クソ……痛っ……。頬をつねっても、頭を叩いても目が覚めることは無かった。
これは夢じゃない。現実なんだ。
このままでは、線路が海の底に向かって沈んで行き、オレは……死ぬ……。
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