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三人目の犠牲者
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部屋に戻ると、綺麗に清掃されていた。初めて部屋に入った時と同様にベッドはピシッとシワがなくなり、浴室のバスタオルはフカフカの真新しい物に取り替えられ、トイレットペーパーも綺麗に三角に折られていた。
乱雑に置かれていた荷物も狂いなく整頓されていた。念のため荷物の中を確認したが、何か盗られていたという形跡はなかった。
昼食と夕食は何ら変わらない時間を過ごした。豪華な料理を毎食食べられ、ひもじい生活をしていた土倉にとって満足他ならなかった。しかし、その分、身体に現れる脂肪に一喜一憂している。
そんな呑気にしている土倉をよそに、闇が迫って来ていた……。
一月二十七日(水)
二十三時五〇分 ───────
日付が変わる十分前、悲鳴が突如として『館』内に響いた、
「きゃああ!!!」
少し低めの嗄れた声……その正体は黒田冴子のものだと分かったのにそう時はかからなかった。土倉と重崎は部屋を飛び出し、黒田夫妻が寝起きする客室の扉を叩いた、
「冴子夫人?! 大丈夫ですか! ……黒田さん?!」
幾度も拳で扉を叩き、声をかけるがすぐには返答はなかった。しかし、物音はする。扉の前に置かれている何かを動かしている音だ。夫人から聴取した、防犯対策があるせいですぐには抜け出せないのだろう。
「黒田さん、黒田さん! 大丈夫ですか?!」
先ほどの悲鳴と土倉の呼びかける声を聞き付け、松岡美幸、堤冷花が同時に部屋から出て来、佐藤晴彦も珍しくスーツではなくガウン姿で現れた。数分間か戸を叩き続けると、掛け金が外され、勢いよく開き、顔面蒼白の夫人が出て来た、
「た、探偵さん! お……夫が‥‥…おっとがぁ……」
体中を震わせながら黒田冴子は命からがら逃げだしたように、土倉の腕に縋り付いて来た。昼間のゆかしい話し口と厚化粧で分からなかったが、こうして近くで見ると、年相応に皺を帯びた目元で、涙で濡れていた。
重崎に夫人を任せ、土倉は部屋の中に入った。その瞬間、鉄分の匂いが部屋中に充満していた。壁際を一瞥するとドアを塞いでいた、椅子やソファが放り出されている。非力な黒田冴子は相当苦労したことだろう。
土倉はあらかじめポケットに入れておいた手袋を嵌めながら、部屋の電気を付けた。すると、ベッドに斧で頭をかち割られた、黒田龍三の無残な遺体が横たわっていた。
布団を被っており、どうやら寝ていた所を襲われた様だ。血がベッドの下まで滴り落ち、頭に斧が貫通し、飛び散った血潮が壁にまで掛かっていた。
「なんて酷い……」
土倉が廊下に戻ると重崎がぎこちなさそうに黒田冴子の背を摩りながら聞いて来た、
「どう……だった?」
「黒田氏が、斧で頭をかち割られていた……」
土倉が告げると、黒田冴子は泣き声を上げ、松岡美幸は恐怖で口元を覆い、堤冷花は顔を背けた。しかし、佐藤晴彦はというと一歩前へ出て、急に語気を強めながら発言し出した、
「その奥さんが殺したんじゃないか? 同じ部屋で、見たところ密室。明らかにその奥さんが日頃の恨みを晴らそうと……ね」
佐藤晴彦が含み笑いをしながら存在しない斧を握り締め、素振りしてみせた。黒田冴子はすかさず反論した、
「そ、そんな! たとえ殺したとしても、悲鳴をあげたりしないわよ! ねえ? そうでしょ」
「それは分からないじゃないですか。自分が犯人じゃないと示すために被害者面してるんじゃないんですか?」
「そんな……」
「やめてください、二人とも。まだ現場検証は済んでいませんからはっきりとしたことは分からない限り、誰かを疑うのは控えてください」
土倉が二人を宥めた。
いつもの気品のある落ち着き払った声からは想像も付かないほど取り乱した黒田冴子に圧倒され、辺りは静まり返った。皆、恐怖で打ち震えている様だった。無理もない。次は誰が殺されるのか、また、いつ自分が殺ったことがバレるか時間の問題なのだ。
しばらくして、香川が一階から駆けつけて来た、
「悲鳴が聞こえましたが、如何されました!?」
重崎が代表して、黒田龍三が殺されていた事を伝えると、黒田冴子は重崎を押し退け、今度は香川に縋り付いた、
「お願い! 確か、他に部屋があったわよね!? その部屋に今夜泊まらせてちょうだい! 埃が被ってても構わないわ! 血の匂いがするこの部屋でなんかもう寝ていられないわ!」
土倉は、片耳で廊下での騒ぎを聞きつつ、再び黒田夫妻の部屋に入り、現場検証を開始した。
部屋の構造は土倉たちのとは違い三十畳ぐらい広く、見たところ上客専用といったところか。家具の類は変わらなかったが、花瓶にはシクラメンの赤い花が挿されていた。
浴室とは別にジャグジーバスがガラス戸の囲い内にあった。就寝する前に入ったのか、泡が残されている。遺体が横たうベッド上部の壁には、斧が交差する〈射手座のエンブレム〉が立て掛けられていた。本来なら二挺あるであろう番の斧が、一挺外されており、その無くなった斧が今、遺体に突き刺さっている。
もう一度エンブレムに目を向けると、大きい翼が生えており、中央に描かれている半人半馬の男が弓を引いている。その方向は、偶然なのか黒田龍三に向かって構えのポーズを取っている。単なるデザインなのかとも思うが、イメージしていた左向きの射手座ではなく右向きなのが土倉の心に引っ掛かった。
部屋の構造上、隅々まで理解し、黒田龍三を憎み抜いている者の犯行に違いないと考えた。試しに扉を閉めて電気を消すと、扉下部からの光は入るが、玄関の廊下までしか届かず内部は真っ暗であった。初めて入る者は、光を照らす物を持っていたとしても、エンブレムの斧が本物だと知り得ない限り不可能だ。土倉は、おおよその見当がついていた。
部屋は広いが、壁面収納のクローゼットは城定の部屋と同じだった。何の疑いもなく開けると特注であろうジャケットとコート、ワイシャツ十枚がハンガーに掛けられていた。どれもこれも高級ブランド物だった。
「この部屋の構造は……確か、テレビ台の向こう側が中庭に続く廊下側か……」
独り言ちながら、ハンガーに掛けられた服を片側に寄せた。
「やはりな……」
不自然な壁紙の乱れが見つかった。城定の部屋にあったのと同じだった。これは、部屋を行き来する抜け穴だ。
* * * * * *
むせかえるような血の匂い。コイツの妻には申し訳ないけど、こうするしかないんだ。
「パパ……ママ……やっと仇を打ったよ……。ごめんね、こんなことをして屋敷を汚して。どうか、ワタシを許してね」
* * * * * *
乱雑に置かれていた荷物も狂いなく整頓されていた。念のため荷物の中を確認したが、何か盗られていたという形跡はなかった。
昼食と夕食は何ら変わらない時間を過ごした。豪華な料理を毎食食べられ、ひもじい生活をしていた土倉にとって満足他ならなかった。しかし、その分、身体に現れる脂肪に一喜一憂している。
そんな呑気にしている土倉をよそに、闇が迫って来ていた……。
一月二十七日(水)
二十三時五〇分 ───────
日付が変わる十分前、悲鳴が突如として『館』内に響いた、
「きゃああ!!!」
少し低めの嗄れた声……その正体は黒田冴子のものだと分かったのにそう時はかからなかった。土倉と重崎は部屋を飛び出し、黒田夫妻が寝起きする客室の扉を叩いた、
「冴子夫人?! 大丈夫ですか! ……黒田さん?!」
幾度も拳で扉を叩き、声をかけるがすぐには返答はなかった。しかし、物音はする。扉の前に置かれている何かを動かしている音だ。夫人から聴取した、防犯対策があるせいですぐには抜け出せないのだろう。
「黒田さん、黒田さん! 大丈夫ですか?!」
先ほどの悲鳴と土倉の呼びかける声を聞き付け、松岡美幸、堤冷花が同時に部屋から出て来、佐藤晴彦も珍しくスーツではなくガウン姿で現れた。数分間か戸を叩き続けると、掛け金が外され、勢いよく開き、顔面蒼白の夫人が出て来た、
「た、探偵さん! お……夫が‥‥…おっとがぁ……」
体中を震わせながら黒田冴子は命からがら逃げだしたように、土倉の腕に縋り付いて来た。昼間のゆかしい話し口と厚化粧で分からなかったが、こうして近くで見ると、年相応に皺を帯びた目元で、涙で濡れていた。
重崎に夫人を任せ、土倉は部屋の中に入った。その瞬間、鉄分の匂いが部屋中に充満していた。壁際を一瞥するとドアを塞いでいた、椅子やソファが放り出されている。非力な黒田冴子は相当苦労したことだろう。
土倉はあらかじめポケットに入れておいた手袋を嵌めながら、部屋の電気を付けた。すると、ベッドに斧で頭をかち割られた、黒田龍三の無残な遺体が横たわっていた。
布団を被っており、どうやら寝ていた所を襲われた様だ。血がベッドの下まで滴り落ち、頭に斧が貫通し、飛び散った血潮が壁にまで掛かっていた。
「なんて酷い……」
土倉が廊下に戻ると重崎がぎこちなさそうに黒田冴子の背を摩りながら聞いて来た、
「どう……だった?」
「黒田氏が、斧で頭をかち割られていた……」
土倉が告げると、黒田冴子は泣き声を上げ、松岡美幸は恐怖で口元を覆い、堤冷花は顔を背けた。しかし、佐藤晴彦はというと一歩前へ出て、急に語気を強めながら発言し出した、
「その奥さんが殺したんじゃないか? 同じ部屋で、見たところ密室。明らかにその奥さんが日頃の恨みを晴らそうと……ね」
佐藤晴彦が含み笑いをしながら存在しない斧を握り締め、素振りしてみせた。黒田冴子はすかさず反論した、
「そ、そんな! たとえ殺したとしても、悲鳴をあげたりしないわよ! ねえ? そうでしょ」
「それは分からないじゃないですか。自分が犯人じゃないと示すために被害者面してるんじゃないんですか?」
「そんな……」
「やめてください、二人とも。まだ現場検証は済んでいませんからはっきりとしたことは分からない限り、誰かを疑うのは控えてください」
土倉が二人を宥めた。
いつもの気品のある落ち着き払った声からは想像も付かないほど取り乱した黒田冴子に圧倒され、辺りは静まり返った。皆、恐怖で打ち震えている様だった。無理もない。次は誰が殺されるのか、また、いつ自分が殺ったことがバレるか時間の問題なのだ。
しばらくして、香川が一階から駆けつけて来た、
「悲鳴が聞こえましたが、如何されました!?」
重崎が代表して、黒田龍三が殺されていた事を伝えると、黒田冴子は重崎を押し退け、今度は香川に縋り付いた、
「お願い! 確か、他に部屋があったわよね!? その部屋に今夜泊まらせてちょうだい! 埃が被ってても構わないわ! 血の匂いがするこの部屋でなんかもう寝ていられないわ!」
土倉は、片耳で廊下での騒ぎを聞きつつ、再び黒田夫妻の部屋に入り、現場検証を開始した。
部屋の構造は土倉たちのとは違い三十畳ぐらい広く、見たところ上客専用といったところか。家具の類は変わらなかったが、花瓶にはシクラメンの赤い花が挿されていた。
浴室とは別にジャグジーバスがガラス戸の囲い内にあった。就寝する前に入ったのか、泡が残されている。遺体が横たうベッド上部の壁には、斧が交差する〈射手座のエンブレム〉が立て掛けられていた。本来なら二挺あるであろう番の斧が、一挺外されており、その無くなった斧が今、遺体に突き刺さっている。
もう一度エンブレムに目を向けると、大きい翼が生えており、中央に描かれている半人半馬の男が弓を引いている。その方向は、偶然なのか黒田龍三に向かって構えのポーズを取っている。単なるデザインなのかとも思うが、イメージしていた左向きの射手座ではなく右向きなのが土倉の心に引っ掛かった。
部屋の構造上、隅々まで理解し、黒田龍三を憎み抜いている者の犯行に違いないと考えた。試しに扉を閉めて電気を消すと、扉下部からの光は入るが、玄関の廊下までしか届かず内部は真っ暗であった。初めて入る者は、光を照らす物を持っていたとしても、エンブレムの斧が本物だと知り得ない限り不可能だ。土倉は、おおよその見当がついていた。
部屋は広いが、壁面収納のクローゼットは城定の部屋と同じだった。何の疑いもなく開けると特注であろうジャケットとコート、ワイシャツ十枚がハンガーに掛けられていた。どれもこれも高級ブランド物だった。
「この部屋の構造は……確か、テレビ台の向こう側が中庭に続く廊下側か……」
独り言ちながら、ハンガーに掛けられた服を片側に寄せた。
「やはりな……」
不自然な壁紙の乱れが見つかった。城定の部屋にあったのと同じだった。これは、部屋を行き来する抜け穴だ。
* * * * * *
むせかえるような血の匂い。コイツの妻には申し訳ないけど、こうするしかないんだ。
「パパ……ママ……やっと仇を打ったよ……。ごめんね、こんなことをして屋敷を汚して。どうか、ワタシを許してね」
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