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初恋の人との再会
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引っ越しの片づけをしたり、高校入学の準備をしたりと忙しい数週間だった。そして僕は今日から高校生になる。それも、この少年時代を共に過ごした地元で高校生活という青春の日々を送ることができるのだ。僕は新品の制服に身を包んで高校の校舎を目指す。胸が高鳴り同時に緊張しているのが自分でもわかる。新しい環境に対する緊張と同時に、小学生以来の友人との再会を楽しみにしていた。皆、どうしているんだろうか。当然のことながら、3年という月日は長いもので、性格が全く変わってしまっていても不思議ではないだろう。見た目の変化は慣れればどうとでもなるが、内面の変化を受け入れるのは時間がかかるかもしれない。そう思うと僕の心中に今後の生活に関する一抹の不安がよぎる。しかし、考えても仕方がない。僕は3年間、充実した高校生活を頑張って構築しようと心に決めた。
「よう!」
男の声、僕の口角が小さく上がった。ここで親友に出会うとは。僕はゆっくりと振り返る。入学式初日からいつものように騒ぐ気にはならなかった。浩一の隣には女子もいて一瞬驚いたが、よく見たら知っている顔だ。
「おはよう浩一、あと白井京子さん」
「なんでフルネーム? まあ、別にいいけど。荒井くん久しぶりー、身長伸びたねー」
「まあ、俺も伸びたけどな」
「まあそうだけど、荒井くんは小学校の時で記憶が止まっているからさ。高校はこっち通うんだ、3年間よろしく」
「うん、よろしく」
白井にそう言いながら、僕は白井の周囲に注目した。彼女は市村と仲が良かった、今もそうかはわからないけれど、白井と一緒登校していてもおかしくない。僕は周囲を確認する。しかし、市村の姿はなく僕は肩を落とした。
「あ、もしかして真奈のこと探している? 荒井くん、真奈のこと好きそうだったもんね。……ねえ、もしかして、今も好き?」
急に図星を付かれて、僕はしばらく硬直してしまった。白井の言う通り、僕は小学校の時から今まで市村のことが好きなのだ。中学校の時に少し浮気しそうになった時期もあったが、その子の嫌な一面を見つけてすぐに冷めた。やっぱり僕には市村しかいないと、あの時確信した。
意地悪そうに微笑を浮かべる白井を見下ろして、僕ははっきりと頷いて見せる。白井の目が大きくなり、同時に頬が赤くなる。
「あ、素直。きゃー! でもー……」
突如白井の表情が硬くなった。これで2回目だ、浩一の時も市村の話をすると微妙な反応をされた。白井は心配そうな表情を僕に向けてくる。しかし僕はそんな彼女に冷静に対処する。
「もしかして、市村の外見が変わったっていうことについて? 浩一からも聞いたよ、詳細は知らないけど。でも大丈夫、僕は内面重視だから」
「あ、知ってた? まあ、会えばわかるよ。そっかー、もしかしたら荒井くんと真奈がカップルになっちゃうかもしれないんだね……ねえ荒井くんていま身長いくつ?」
「え?」唐突な質問に僕は戸惑う。「えーと、170くらい。もう少しあるかも」
「俺よりは少し高いよな」
「ねー。170か、うんうん……あ!」
軽く俯いて考え事をしていた白井が不意に声を上げ、右手を上げる。「ねえねえ! 真奈来たよ。やっほー! おはよー」
白井が僕の後ろに向かって手を振る。僕の身体がまた硬直した。今までの2人との会話の内容を全て忘れ、今から起こる事に全意識が集中された。
「やっほー彩名ちゃん! あと青木くん。あと……ん?」
「へへ、誰かわかる?」
僕は初対面で変なところを見せまいと、心を落ち着かせてから冷静に振り返った。……僕の目の前には女子の制服の蝶ネクタイがあり、その下にわずかな凹凸が目に映り、慌てて視線を逸らす。初っ端からやってしまったと思った、それから僕はすぐさま彼女の顔を見上げた。
「あ、もしかして荒井……健くん? うわー、久しぶりー! 一瞬誰かわからなかったよー」
僕の記憶にあったのは小学生の頃の市村。いま僕の目線の先には、高校のブレザーを着た市村が僕を見ている。……この前浩一が言っていたことを思い出す、小学生のまま体が大きくなっただけだと。当時の面影をそのまま残した彼女が僕を見ていた。彼女に何かを言おうと思った。しかし口が開かなかった。予想外の事態に直面した衝撃が僕をフリーズさせていた。浩一と白井が言っていたのはこの事かと冷静に分析している別の自分がいる。
3年ぶりに再会し、『成長した』彼女を見て、僕は全く動けなくなってしまった。……懐かしい彼女の顔がはるか遠くに感じてしまう、それは物理的な距離に加えて精神的な距離によるものもあるのではないかと思ってしまった。僕はしばらく呆然と、市村の顔を見上げていた。市村はきょとんと首を傾げる。
「ん? もしかして健くん、私の事、忘れちゃった?」
「そんなわけないよ! さっきまで真奈のこと話していて、そしたら真奈が参上したからびっくりしているだけ」
「うわー! 呼び寄せの法則ってやつだね!」
無邪気に喜ぶ市村、盛り上がる女子2人。浩一の言っていた通り、体が大きくなっただけで中身は何も変わっていないのかもしれない。小学生の時のような光景がそこにある。……首がずきずきと痛み始める、その痛みで僕はやっと我に返り、慌てて市村に挨拶をする。
「あ、おはよう市村。忘れていないし、ちゃんと覚えている。市村もK高なんだよね、一緒だね」
「そうだよー。ほら、K高の制服、彩名ちゃんと一緒」
ブレザーの襟に手を添える。白井の制服をそのまま大きく長くしたようなものがそこにはある。今日から市村とは同級生、それを考えると嬉しくなった。しかし、心の底からこの状況を喜べない自分がいるのも確かだった。
「ねえねえところで荒井くん、真奈を見て、何か小学生から変わったなって思わなかった?」
「おいおい、なんだよそのクイズ。まあ、これが今まで隠していたことだよ。びっくりしただろう」
「ん? 何のこと? てか、なんか私だけ健くんがこっちに戻っているってこと知らなかったの?」
浩一らが隠していた市村の秘密、そんなこと、考えるまでもない。答えは目の前にあるのだから。市村は、身長がとても伸びていた。小6当時から背の高かった彼女だが、誰がここまで成長するなんて予想できただろうか。実際、僕は現在170cm以上あるが、今でも市村に背を抜かされているなんて思っていなかった。むしろ、小学生の時よりも差が広がっているのではないだろうか。……高校生の男女らしい身長差で並んでいるものと勝手に予想していた。それなのに、今は僕の目の前に市村の胸があり、頭一つくらい市村の方が背が高くなっている。
「えーと、多分……身長のことだよね?」
「正解! ねえ真奈って身長いくつあるの? どうせまた伸びたでしょ」
「えー、そんなの測らないとわからないよー。まあ、ちょっと伸びた気もするけど。高校でも伸びるかもって、制服も大きめに作ったし」
肩を動かして余った袖を引っ込める。市村の大きな体よりもさらに1回りほど大きい制服が彼女の身体を覆っている。中学生の男子ならこういう格好もかわいらしく見えたことだろうが、女子高生がやると不格好に見える。市村は格好を軽くただしてから、にこりと笑って僕を見下ろした。僕は胸が軽く締め付けられるのを感じた。
「えー、じゃあ改めまして健くん。高校ではよろしくね」
「う、うん。市村真奈さん……よろしくお願いします……」
僕は彼女の前で深々と頭を下げる。友人同士でこんなに丁寧にあいさつする必要なんてない、それなのに僕の身体が勝手にそう動いてしまった。こんなやりとりよりも、僕にはもっと話したいことがたくさんあったのだ。卒業式の前の告白の話とか、今の気持ちとか、中学校生活のこととか、色々。しかし、今は何も話す気になれなかった。
「じゃあ、そろそろ高校向かおうか。まだ時間はあるけど、歩きながらでも話せるじゃん」
白井が先頭に立ち、4人でそろって高校に向かう。市村の長身はとても目立ち、彼女を見つけた旧友が僕らに手を振り、そして僕を見て目を大きくした。友人との再会に僕は一々喜んだ。中には受験の時すでに僕がこちらに来ることを知っているのもいたが、みんな僕を温かく出迎えてくれた。地元に戻ってきてよかったと心から思った。それなのに……僕の何かが、時間が経つごとに壊れていくのを感じた。
「よう!」
男の声、僕の口角が小さく上がった。ここで親友に出会うとは。僕はゆっくりと振り返る。入学式初日からいつものように騒ぐ気にはならなかった。浩一の隣には女子もいて一瞬驚いたが、よく見たら知っている顔だ。
「おはよう浩一、あと白井京子さん」
「なんでフルネーム? まあ、別にいいけど。荒井くん久しぶりー、身長伸びたねー」
「まあ、俺も伸びたけどな」
「まあそうだけど、荒井くんは小学校の時で記憶が止まっているからさ。高校はこっち通うんだ、3年間よろしく」
「うん、よろしく」
白井にそう言いながら、僕は白井の周囲に注目した。彼女は市村と仲が良かった、今もそうかはわからないけれど、白井と一緒登校していてもおかしくない。僕は周囲を確認する。しかし、市村の姿はなく僕は肩を落とした。
「あ、もしかして真奈のこと探している? 荒井くん、真奈のこと好きそうだったもんね。……ねえ、もしかして、今も好き?」
急に図星を付かれて、僕はしばらく硬直してしまった。白井の言う通り、僕は小学校の時から今まで市村のことが好きなのだ。中学校の時に少し浮気しそうになった時期もあったが、その子の嫌な一面を見つけてすぐに冷めた。やっぱり僕には市村しかいないと、あの時確信した。
意地悪そうに微笑を浮かべる白井を見下ろして、僕ははっきりと頷いて見せる。白井の目が大きくなり、同時に頬が赤くなる。
「あ、素直。きゃー! でもー……」
突如白井の表情が硬くなった。これで2回目だ、浩一の時も市村の話をすると微妙な反応をされた。白井は心配そうな表情を僕に向けてくる。しかし僕はそんな彼女に冷静に対処する。
「もしかして、市村の外見が変わったっていうことについて? 浩一からも聞いたよ、詳細は知らないけど。でも大丈夫、僕は内面重視だから」
「あ、知ってた? まあ、会えばわかるよ。そっかー、もしかしたら荒井くんと真奈がカップルになっちゃうかもしれないんだね……ねえ荒井くんていま身長いくつ?」
「え?」唐突な質問に僕は戸惑う。「えーと、170くらい。もう少しあるかも」
「俺よりは少し高いよな」
「ねー。170か、うんうん……あ!」
軽く俯いて考え事をしていた白井が不意に声を上げ、右手を上げる。「ねえねえ! 真奈来たよ。やっほー! おはよー」
白井が僕の後ろに向かって手を振る。僕の身体がまた硬直した。今までの2人との会話の内容を全て忘れ、今から起こる事に全意識が集中された。
「やっほー彩名ちゃん! あと青木くん。あと……ん?」
「へへ、誰かわかる?」
僕は初対面で変なところを見せまいと、心を落ち着かせてから冷静に振り返った。……僕の目の前には女子の制服の蝶ネクタイがあり、その下にわずかな凹凸が目に映り、慌てて視線を逸らす。初っ端からやってしまったと思った、それから僕はすぐさま彼女の顔を見上げた。
「あ、もしかして荒井……健くん? うわー、久しぶりー! 一瞬誰かわからなかったよー」
僕の記憶にあったのは小学生の頃の市村。いま僕の目線の先には、高校のブレザーを着た市村が僕を見ている。……この前浩一が言っていたことを思い出す、小学生のまま体が大きくなっただけだと。当時の面影をそのまま残した彼女が僕を見ていた。彼女に何かを言おうと思った。しかし口が開かなかった。予想外の事態に直面した衝撃が僕をフリーズさせていた。浩一と白井が言っていたのはこの事かと冷静に分析している別の自分がいる。
3年ぶりに再会し、『成長した』彼女を見て、僕は全く動けなくなってしまった。……懐かしい彼女の顔がはるか遠くに感じてしまう、それは物理的な距離に加えて精神的な距離によるものもあるのではないかと思ってしまった。僕はしばらく呆然と、市村の顔を見上げていた。市村はきょとんと首を傾げる。
「ん? もしかして健くん、私の事、忘れちゃった?」
「そんなわけないよ! さっきまで真奈のこと話していて、そしたら真奈が参上したからびっくりしているだけ」
「うわー! 呼び寄せの法則ってやつだね!」
無邪気に喜ぶ市村、盛り上がる女子2人。浩一の言っていた通り、体が大きくなっただけで中身は何も変わっていないのかもしれない。小学生の時のような光景がそこにある。……首がずきずきと痛み始める、その痛みで僕はやっと我に返り、慌てて市村に挨拶をする。
「あ、おはよう市村。忘れていないし、ちゃんと覚えている。市村もK高なんだよね、一緒だね」
「そうだよー。ほら、K高の制服、彩名ちゃんと一緒」
ブレザーの襟に手を添える。白井の制服をそのまま大きく長くしたようなものがそこにはある。今日から市村とは同級生、それを考えると嬉しくなった。しかし、心の底からこの状況を喜べない自分がいるのも確かだった。
「ねえねえところで荒井くん、真奈を見て、何か小学生から変わったなって思わなかった?」
「おいおい、なんだよそのクイズ。まあ、これが今まで隠していたことだよ。びっくりしただろう」
「ん? 何のこと? てか、なんか私だけ健くんがこっちに戻っているってこと知らなかったの?」
浩一らが隠していた市村の秘密、そんなこと、考えるまでもない。答えは目の前にあるのだから。市村は、身長がとても伸びていた。小6当時から背の高かった彼女だが、誰がここまで成長するなんて予想できただろうか。実際、僕は現在170cm以上あるが、今でも市村に背を抜かされているなんて思っていなかった。むしろ、小学生の時よりも差が広がっているのではないだろうか。……高校生の男女らしい身長差で並んでいるものと勝手に予想していた。それなのに、今は僕の目の前に市村の胸があり、頭一つくらい市村の方が背が高くなっている。
「えーと、多分……身長のことだよね?」
「正解! ねえ真奈って身長いくつあるの? どうせまた伸びたでしょ」
「えー、そんなの測らないとわからないよー。まあ、ちょっと伸びた気もするけど。高校でも伸びるかもって、制服も大きめに作ったし」
肩を動かして余った袖を引っ込める。市村の大きな体よりもさらに1回りほど大きい制服が彼女の身体を覆っている。中学生の男子ならこういう格好もかわいらしく見えたことだろうが、女子高生がやると不格好に見える。市村は格好を軽くただしてから、にこりと笑って僕を見下ろした。僕は胸が軽く締め付けられるのを感じた。
「えー、じゃあ改めまして健くん。高校ではよろしくね」
「う、うん。市村真奈さん……よろしくお願いします……」
僕は彼女の前で深々と頭を下げる。友人同士でこんなに丁寧にあいさつする必要なんてない、それなのに僕の身体が勝手にそう動いてしまった。こんなやりとりよりも、僕にはもっと話したいことがたくさんあったのだ。卒業式の前の告白の話とか、今の気持ちとか、中学校生活のこととか、色々。しかし、今は何も話す気になれなかった。
「じゃあ、そろそろ高校向かおうか。まだ時間はあるけど、歩きながらでも話せるじゃん」
白井が先頭に立ち、4人でそろって高校に向かう。市村の長身はとても目立ち、彼女を見つけた旧友が僕らに手を振り、そして僕を見て目を大きくした。友人との再会に僕は一々喜んだ。中には受験の時すでに僕がこちらに来ることを知っているのもいたが、みんな僕を温かく出迎えてくれた。地元に戻ってきてよかったと心から思った。それなのに……僕の何かが、時間が経つごとに壊れていくのを感じた。
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