The King of Physical BABYLON~le rouge et le noir

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バックヤード le rouge

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アルルカンに連れられ二人は2階のバックヤードに戻る。

バックヤードも黒と赤のブロックに分けられている。

建物の構造上か、水回りの設備、シャワールームを中にトイレが両側に並んであり、そこから壁紙が右は赤、左は黒となって続く。

赤と黒に縁取られたシャワールームの扉を開け、四人は中に入る。

脱衣場は広く、ドレッサーが並んでいる。

身支度を整えるためだろう。

シャワールームは2つに分かれており、こちらもご丁寧に左が黒、右が赤でドアが装飾されている。

「脱ぎなさい」

脱衣場に入り右側に進むと、アルルカンが言った。

「え?」

直人はアルルカンを見る。

アルルカンの表情は変わらない。

シャワーくらい一人で浴びることが出きる、、、そう言おうと思ったが、先程の広間の光景を思い出す。

肌も露な衣装の男達。

常識が通用する場所じゃなさそうだ。

直人は、アルルカンの言葉に従い脱ぎ始めた。

「たくっ、シャワーを浴びるんだから命令されなくても脱ぐぜ」

武臣が左側で悪態をついている。

そして、さっさと脱ぎ、裸になると黒の縁取りのあるシャワールームに入っていった。

赤のアルルカンはジャケットを脱ぎ、シャツ、ズボンの裾を器用に巻き上げている。

直人が裸になる。

アルルカンは鑑定するように直人の身体を見る。

ビクッ

直人の身体が震える。

アルルカンが直人の亀頭を摘み裏を見た。

続いて、玉袋もつまみ上げ、裏を観察される。

両肩に手を当てられ後ろを向くよう促される。

直人は背中に刺さるような視線を感じる。

尻タブにてが当てられ、グイッと広げられる。

直人が見たこともない自分自身の秘所が観察されている。

「足を開いて」

直人は足を開く。

「上半身を前に倒して」

屈辱的な姿勢を指示される。

直人は顔を真っ赤にしながら、従った。

尻を付き出したポーズ。

直人の凛々しい顔が強ばり歪む。

アルルカンの手が肛門の回りを這う。

「う、、、うっ、、、」

指の先が肛門から捩じ込まれた。

嫌で不快な感触が直人を襲う。

すぐに指は引き抜かれた。

「では、身体を洗う。洗い場へ」

アルルカンは洗い場への折り畳み式の扉を開ける。

洗い場の中にはシャワーのノズルが3つ並んでいる。

アルルカンは直人を真ん中に立つように指示し、ノズルを手に取ると弱めにお湯を出した。

「頭からお湯を全身にかけなさい」

直人はノズルを受け取り、頭からお湯をかける。

アルルカンは大きめのスポンジにボディソープをつけ泡立て始めている。

「貸してくれ」

アルルカンはノズルを左手で受けとると、右手で直人の首から下をゴシゴシ洗いだし、ノズルで泡を流した。

「水球選手だったんだって?」

「はい」

「なるほど、いい身体だ。胸筋も腕も発達している」

アルルカンはかがんで太股を洗い出す。

「うーん、力強い脚だ。モテただろう」

「いえ、そんなことはないです」

「謙遜だな。その顔とこの身体でモテないわけがない」

アルルカンは右手にボディソープを取ると、直人の股間を洗い出した。

陰毛を掻き分け、竿を、玉を手際よく洗っていく。

“ふざけんなっ、てめぇ、なめてんのかっ?”

怒鳴り声が聴こえてくる。

それは、武臣の声。

隣の黒のシャワールームからだろう。

“やってられっか、バカやろう、、”

罵声は続いたが、すぐに聞こえなくなった。

アルルカンは怒声など意に介さず、直人の背中に回り、肩から洗い出す。

「広い背中だな。久々に大きな背中の面倒を見る気がするよ」

尻の間も丁寧に洗う。

アルルカンは人の身体を洗いなれているようだ。

「さ、顔と頭を洗って、洗い終えたら出てきてくれ」

そう言うと、アルルカンは出ていった。

直人は手早く顔と髪を洗った。

外へ出る。

!

黒のシャワールームの扉が開けられ、武臣の上半身が出ている。

白目を剥いて、口を半開きにしている。

上半身が不規則に動く。

見ると、シャワー室の中で黒のアルルカンが、武臣の太い足を持ち上げ、ゴシゴシと洗っている。

「抵抗したんだろ。黒は武闘派が揃ってるから、無駄なことなんだけどね」

赤のアルルカンが言った。

手にはタオルを持っている。

直人が受け取ろうとすると、アルルカンは拒んだ。

「今日は、君のお披露目だ。拭き残し、洗い残しがあったらまずいからね。僕が拭かせてもらう。君の筋肉の付き具合も確かめたいしね」

そう言うと、赤のアルルカンは、直人の身体を拭き始めた。

ドサッ

音がする。

横を見ると、武臣の脱力した裸体がひっくり返され、黒のアルルカンは、武臣の尻を洗い出している。

ううぅぅ、、、

武臣が呻く、そして、顔を上げ、身体を激しく動かし始めた。

「てめっ、何しやがった、さわるなっ」

黒のアルルカンは落ち着いている。

すっと武臣の首に腕を回し、グッと三角絞めを決めた。

グゲッ

武臣が、くぐもった声を上げ、ふたたび落ちる。

身体から力が抜ける。

黒のアルルカンは、何もなかったように武臣の身体を洗い始める。

「ふふ、君は運が良かったね。本当は、黒、le noirに配属予定だったんだから」

直人はギョッとする。

「君は、事情を知らないようだね。君のような筋肉質のがっしりした男は、基本、le noir、黒に属する」

赤のアルルカンは、直人の身体を丁寧に拭く。

「まぁ、君の場合、大人しくて黒には合わなかったかもしれないけど、それも一興。何より、兄弟の新人ってのがセンセーショナルだった」

兄弟の新人、、、?

「どう言うことですか?」

「それも聞いてないのか。元々、ここへのスカウト候補は弟さんだった。何でも細身の気弱そうな美少年って言うじゃないか。調べていくと、お兄さん、、、君だね、、、お兄さんもイケメンのアスリートらしい。それもがっしりした体格のスイマー。で、兄弟でスカウトする方向にに動いていたんだ。お兄さんの君がle noir、弟の美少年がle rouge。君のおじさんの正典さんの紹介だ。彼は、目利きだ」

「ま、マサ兄ちゃんが?」

「彼も、ここのOBだよ。お金にはだらしないけど、気のいいやつだよね」

「ちょっと待ってください、弟の彰はまだ、高校生ですよ、何をいってるんですか」

「別に酒を飲ますわけでなし、売春をさせるわけでもない。それに、君がきっちりと働いてくれるなら、別に弟さんをスカウトすることもない」

直人は青ざめて聞いている。

正典おじさんが?

彰もスカウト?

「そして、ちょうど、その時期に、そこの武臣がスカウトされた。有名人だから話題性がある、そして、体つきも攻撃的な性格もle noirに向いている。だから、直人くんは、le rougeに配属されたわけだ。君の顔付きは、柔らかで優しいからね、le rougeでも合うだろうってことになった。」

アルルカンは新たなタオルを広げ、直人の頭を拭き始める。

唇をそっと直人の耳元に寄せる。

囁くように言った。

「le rougeへの配属を感謝しなさい。そして、粗相をしたら、弟さんがここで働くことになると言うことを肝に銘じておきなさい。いい子にしていたら、罰を受けることもないからね」

その優しい口調に、直人はクラクラと目眩を感じた。









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