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日曜~束の間の休息

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コンコンコン

忙しないノックと同時に、和彦の返事を待たずにドアが開く。

入ってきたのは竜之介だ。

朝食が二人分のったトレイを持っている。

そして腕には紙袋が引っかけてある。

「せんせ、お早うっ」

日曜の朝。

「待ちきれないから来ちゃった」

屈託の無い笑顔。

竜之介だ。

長身。

ピッタリとした白のコンプレッションウェアを着ている。

直ぐにでもトレーニングを始められる用意をしてきたのだろう。

竜之介の筋肉のシルエットが浮かび上がっている。

和彦は、その笑顔、美しいスラッとした立ち姿に見とれてしまう。

頬が赤くなり、胸がズキンとする。

和彦は、自身の反応に戸惑う。

男らしい顔立ちの和彦の瞳がキラキラと輝く。

「朝ごはん、一緒に食べようよ」

そう言うと、竜之介はベッドの上にトレイを置いた。

トレイを挟んで二人は座る。

他愛のない会話を二人は始める。

昨夜の浴場での出来事には、2人とも触れない。

和彦は、屈託なく無駄話をする生徒に、ホッとするような、物足りないようなどっちつかずの感情を抱く。

昨夜、教師である自分が、生徒に性処理をさせてしまった。

最低だ、、、

部屋に帰った後、和彦は、自己嫌悪に煩悶した。

が、同時に、股間から脳ミソを突き抜けた快感の余韻にも浸っていた。

相互オナニー。

「おい、杉山、抜いてくれ、上手ければ、お前のキンタマ袋も俺が軽くしてやるぜ」

大学の先輩の言葉。

だが、和彦は、“それは勘弁してください”と逃げた。

別の同級生が呼ばれ、小一時間程度経ったのち、スッキリとした顔で帰ってきた。

「他人の指で触られる快感を覚えたら、自分の指じゃ満足できなくなるぜ」

彼もまた、先輩に抜いて貰ったようだ。

同級生達からも誘われたこともある。

「なんだよ、男なら当然の生理現象だろ。一緒にやろうぜ、、、」

「先輩、よかったら抜きましょうか?」

あっけらかんと言う後輩もいた。

が、和彦は、断り続けた。

うぶで性的な経験、知識に乏しい和彦は、その必要を感じなかったし、何より、他人に自分の勃起したチンポコを晒すなど考えられなかった。

和彦は、人間関係について、良く言えばおおらか、きつい言葉で言えば、鈍感だった。

対する相手の善意を疑わず、腹の底を伺うようなことはしない。

生真面目一本の性格だ。

だから、先輩、同級生、後輩を問わず、和彦に恋心を抱いた者達が、下心を隠して自分に寄って来ていたことには、全く気付いていなかった。

そして、昨夜、初めて他人の手で放出した。

相手は生徒だ。

さらに、自分だけイってしまって、生徒のモノには触れなかった。

それでは、相互オナニーではなく、一方的に奉仕されたことになる。

俺も、竜之介くんのモノを扱くべきだったんだろうか、、、

だが、生徒の屹立した逸物が、和彦をまっすぐに狙っているような怯えが生じてしまい、触れることができなかった。

竜之介くんに失礼をしてしまったんだろうか、、、

怒ってないだろうか、、、

生真面目な和彦は、軽くピントがずれたことで悩んだ。

和彦の内で生じた怯え、、、おののきは、鍛え抜かれた筋肉の中の野性が、己を貪ろうと狙う相手に対して感じた危険本能であったのかもしれない。

が、実直な和彦はそれには気付いていない。

そして、今、昨夜、その指で和彦の股間を慰めてくれた生徒がすぐ近くに座っている。

昨夜のことには全く触れない。

あれは、生徒の言うとおり、男同士なら当たり前の行為なのか、、、

自然なことなんだろうか、、、

軽く考えた方がいいことなんだろうか、、、

和彦は竜之介の指を見る。

長く綺麗な指だ。

あの指が、、、

ダメだっ、想像しちゃダメだっ!

また触って欲しいなんて、、、

俺は阿呆アホか?

指から目を離す。

鍛えられたしなやかな筋肉の浮かぶ白のコンプレッションウェア、、、

眩しい、、、

ふと気付くと、竜之介が和彦を見ている。

目が合う。

和彦は思わず目を離す。

心臓がドキドキしている。

「先生、食べないの?食欲なくても、ちゃんと腹に入れなきゃ、今日は、身体を動かすんだから、後でへたっちゃうよ」

「あ、ああ、そうだな」

そして、和彦は朝食を勢い良く食べ始める。

先に食べ終わった竜之介が和彦を見ている。

和彦は、その視線を熱く感じる。

・・・可愛いヤツ。俺のことを意識してるのがバレバレだ、、、申し訳ないけど、今夜、お前には泣いて貰うぜ、、、そして、お前には俺を頼るしかないってことを心に刻んで貰うぜ、、、

無邪気な顔の下、そんな恐ろしいことを考えているなど、和彦は、思っても見ない。


竜之介が持ってきた紙袋から取り出したのは、黒のコンプレッションウェアだった。

加圧して筋肉を強化する効果があるトレーニングウェア。

「ネットで買ったヤツなんだけど、俺とはサイズが合わなくて使ってなかったんだ。カズ先生なら、合うんじゃないかな?着てみてよ」

「おぉ、有り難う」

和彦はあっさりと返事をし、パジャマ代わりのTシャツとスウェットを脱ぎ、ブリーフ一枚になる。

竜之介がネットで買ったのは本当だ。

だが、自分の為ではない。

和彦に着せるためだ。

もちろん和彦の筋肉が浮き上がるようにサイズも素材の伸縮も吟味して選んだ。

和彦は、窮屈そうにトップ、続いてボトムを身に付ける。

少しサイズは小さいが、伸縮性が良いから大丈夫か、、、

股間が常人よりもボリュームを持って盛り上がっていることに本人は気付いていない。

自分のウェアもあるが、折角、持ってきてくれた竜之介くんの好意を無にするのも悪いな、、、

人の良い和彦は、単純にそう考える。

素材はピッチリと和彦の身体に張り付き、筋肉の陰影を描き出す。

ふっ、、、素っ裸もいいが、これはこれでエロくていいな、、、黒を選んで正解だった。

狩人は考える。

「先生、大丈夫?俺とお揃いのウェアだと思って持ってきたんだけどキツくないかな、、、」

わざと心配そうに言ってみる。

「いや、大丈夫だよ。ピッタリとフイットしていい感じだ」

思った通りの返答を獲物が口にする。

“お揃い”という言葉に嬉しそうな笑みを浮かべたのも、狩人は見逃さない。

獲物の逞しい筋肉がしなやかに動く。

トップが描き出すなだらかな逆三角形のライン、股間をもっこりと膨らませたボトムライン、、、ストレッチに合わせて逞しく、美しく、そして、挑発するようにくねる。

くぅっ、、、いい身体だぜ、、、

黒の他にド派手な模様のヤツも用意してるんだぜ、アンタの為に、、、

そうだな、黒は似合うからこのままにしてよう、、、股間に切れ込みをいれるのは、黄色とピンクのウェアにするか、、、勃起チンコだけ解放して、ド派手なウェアでいろんな恥ずかしい格好を晒して貰うぜ、、、

寮に居る時は生徒達を避け、部屋に籠っていた和彦は、竜之介の元に次々とダンボールが配達されてきていることを知らない。

お前のために色んな服を用意してるんだぜ、、、俺の可愛い着せ替え人形、、、もちろん、服だけじゃない、、、お前が想像もしたことが無いようなグッズもたくさん仕入れてあるぜ、、、、

狩人は心の中でほくそ笑む。

和彦は疑うことも知らず、短パンを手に取り、ボトムの上に履く。

そして、寮から青空の下に二人は歩み出す。

それを見下ろす影。

「竜さんからのメール、読んだか?」

「読んだよ。くっ、メチャクチャ楽しみっ!」

「何、興奮してるんだよ!」

「だって、馬並み先生の馬並みを味わうまでもうすぐなんだろ。あの極太チンポ、、、想像するだけでケツがうずいてくる」

「竜さんも梶山も、なんであんなキンニク豚が好きなんだか、、、」

「妬くなよ」

「竜さんも竜さんだよ。面倒なことばかり押し付けて、、、」

「結局、藤崎さんの言うことには逆らえないんだろ?ま、退屈な学校生活が楽しくなるのは間違いない」

結城と梶山がグラウンドの教師と生徒会長を見ながら話す。



グラウンドの端で、二人は準備体操をし、軽いランニングを始める。

急に、竜之介がスピードを上げ、コラッといいつつ和彦が追いついてきたり、そろそろ休もうよぉと言う竜之介にもう少しガンバろうと和彦が言ったり・・・

清々しい光景だった。

秀でた体躯と整った顔を持つ二人のアスリート。

それが、時にじゃれあい、汗をきらめかせ、筋肉を鍛錬する。

やはり二人並べば、和彦の方が大人の成熟した体だ。

午前中は、基礎トレーニングを行った。

腕立て伏せ、腹筋、背筋などのトレーニングを競い合う。

競うと言っても体力はやはり和彦の方が勝る。

だから、ハンデをつける。

時間を決め、その時間内に竜之介のこなした回数の1.5倍を和彦がこなせば和彦の勝ち、達しなければ竜之介の勝ち。

他愛もないルールだが、二人は打ち込む。

“先生、もう一回、トライさせて、、、”

“悔しいな、竜之介くん、もう一回、勝負させてくれ”

そして、午前が終わる頃には、二人は汗だくになっていた。

「ね、カズ先生っ、昼飯の前にシャワーを浴びようよっ」

竜之介の言葉に和彦の顔が曇る。

杉山和彦キンニクぶた殿、、、と始まる要望書を思い出したのだ。

入浴は最終にしろという要望書。

竜之介は、気付いたようだ。

「寮じゃなくて、プールのシャワーを使おうよ」

和彦の顔が晴れる。

今日は、プールは解放していない。

だから、他の生徒と出会う心配はない。

「そうだな。鍵を取ってくるよ」

「じゃ、その間に僕は寮から昼飯を貰ってくるよ。先生、ハンバーガーでいい?」

「あぁ、頼む」

寮の昼食メニューは定食、麺類、そして、お握り等から好きなものを選べる。

そして、授業の無い土日は、塾に通うため校外に出る生徒も多いため、ハンバーガーやサンドイッチ類の持ち運べるメニューも加わる。

二人はプールの入り口で待ち合わせた。

タオルと替えのウェアは持ってきている。

鍵を開けると横にシャワーが並んでいる。

まず竜之介がシャワーを浴び始める。

和彦は、少しはなれたシャワーを使う。

竜之介を意識してしまって、少しはなれたところにしたのだ。

そして、水をマックスで出し、慌てたように掌を動かし、汗と汚れを流すとすぐにタオルで身体を拭い、替えのウェアを着る。

和彦がいつも着るタンクトップと短パンだ。

竜之介の方は見ない。

見ると、勃起してしまいそうな自分を抑えるためだ。

チッ、もう着ちまったか、つまんねーの、、、ま、ここで焦ってチンコを弄って警戒されたらそれまでだもんな、、、我慢するか、今だけね、センセ、、、もうちょっとしたら、我慢なんかしないからね、、、



午後、、、

部活が始まり出す。

グラウンドにも生徒、そして、顧問の教師や、コーチ、OBなどの姿が見える。

体育館からも声が聞こえる。

和彦は、竜之介以外の生徒には極力会いたくない。

それを察したように竜之介が言う。

「弓道場て弓ひいてみない?今日は、部活は無しだからゆっくり使えるよ。教えてあげるよ、せんせ」

「弓は殆どやったことがないからな、、、よろしく頼むよ」

和彦が竜之介に言う

「ほら、構えはこうするんだよ」

必要以上に密着してフォームを教える。

それを、熱心さと教師は勝手に考える。

弓に関しては、和彦は素人に近い。

だから、競うことはせず、竜之介が手本を見せて、和彦がそれにならう。

「おっ、先生、流石だよ。筋がいいよ。どんどん上達していくね」

竜之介に誉められて、和彦は照れ笑いをする。

「ねぇ、先生の試技を見たいな。マット運動が一番得意なんでしょ?やって欲しいな」

「あぁ。けど、見せたいのは山々だが、体育館は部活で使っているだろ。邪魔しちゃ不味い」

言外に体育館には行きたくないと伝える。

「へへ、一階の多目的ジムは、今日、どの部も使ってないよ。それで、昨日、ボードに午後使用って予約いれておいた。使用申請書は明日出すよ」

多目的ジム、心ならずも授業中に勃起してしまった時に使っていた空間だ。

そういえば、いつも使っているバレーボール部は今日他校に試合に行っていたな、、、

和彦は、予約をいれてあるなら他の生徒と会わなくて済むとホッとする。

二人は多目的ジムに行く。

グラウンド脇を通る時、ラグビー部の三年達が露骨に睨んでくるのを和彦は悲しく思いながら、気付かぬふりをする。

多目的ジムについた二人は隣接した体育倉庫から器具を出し、マットを引く。

和彦の右肩は、壊れたとはいえ、それは全国、あるいは国際大会を目指せないと言う程度だ。

軽い試技は、軽々こなせる。

マット、鞍馬、吊り輪・・・次々に見せる。

続いて、竜之介にも試してみるように促す。

運動神経抜群の生徒は、飲み込みが早く、教師を喜ばせた。

「ネエ、先生。逆立ちして、ばっと足を開くやつ出来る」

「もちろんだ」

さっと逆立ちをし、足を水平に開脚してみせる。

「すげえっ!」

褒められて悪い気はしない。

「どのくらいもつかな?」

生徒の挑発に、教師は踏ん張る。

和彦が身に着けているのは体操競技用ユニフォームではなく、普通の短パンだ。

隙間から、中がチラッと見えるのに気付いていない。

エロいぜ、、、

だが、無駄毛を剃ってるのは興醒めだな、、、

俺の玩具ものにしたら、勝手に剃ることは許さないぜ、、、

水着からはみ出すのが嫌なら、俺がむしってやるよ、、、

蝋燭で炙るって手もあるな、、、

むしり甲斐、炙り甲斐のあるチン毛だったのに勝手に剃りやがって、、、

ま、そのお仕置きは後でたっぷりするか、、、

でも、やっぱ、でけえな、、、

通常時でもこれだけのボリュームなのはスゲェぜ、、、

生徒が和彦を視姦してるのにも気付かず、和彦は限界まで踏ん張って逆立ちを続けた。


「ねぇ、カズ先生、トレーニングルーム行かない?」

寮に戻り、夕食を食べたあと、竜之介が和彦を誘う。

和彦の顔がひきつる。

寮付属のトレーニングルーム、、、

他に生徒も使っているはずだ。

黙り込む。

そんな和彦の肩に竜之介は手を回す。

そして、自分の方に引き寄せる。

背の高い生徒に、教師は身を寄せる。

項垂れる教師に生徒が言う。

「先生、最近、部屋に引き込もって、全然、外に出ないだろ。それじゃ精神的に参っちゃうぜ、、、」

項垂れる和彦の顎に優しく手を掛け、顔を上げさせる。

間近に見る竜之介の顔に、和彦は胸を高鳴らせる。

「何があったか知らないけど、先生の方からみんなを避けてたら、何も始まらないよ。だから、俺がついてるから、トレーニングルームへ行こう」

確かに生徒の言うとおりだ。

避けていたら何も始まらない。

けれど、、、

けれど、生徒達の悪意ある視線に晒されるのは怖い、、、

「先生、行こう」

和彦の逡巡に気付いているのかいないのか、竜之介は優しく、だが、有無を言わさぬ力強さで、教師の身体を押す。

そして、トレーニングルーム。

姿を表した和彦を見ると、そこにいる生徒達が、トレーニングを止め別の扉から出て行ってしまった。

ほら、、、、

やっぱり、、、、

一気に和彦の心が重くなる。

全身から精気が抜けたような力の無い姿を晒す。

今にも泣き出しそうな情けない表情を男らしい顔に浮かべる。

バシッと竜之介が背中を強く叩いた。

「気にすんなよ。いちいち気にするから、奴らも面白がるんだぜ。ほっときなよ。堂々としてれば、奴らもすぐに折れるよ。それより順番待ちしなくてマシンを使えるって考えればいいじゃん。ポジティブシンキングだよ。先生が何キロ上げられるか、楽しみだ」

そういって、竜之介が和彦をマシンのところに連れていく。

二人はマシンを使い出す。

ガチャッ、、、ガチャン、、、ガチャッ、、、

フッ、、、ンッ、、、クッ、、、

マシンの動く音と、身体を酷使する時に口から漏れる圧し殺した声。

和彦、竜之介の身体がパンプアップされていき、汗の粒が浮かび、肌を流れ落ちる。

隣り合ってマシンを使う二人の身体から熱気が放たれる。

「おい、藤崎、ちょっと話がある」

ラグビー部の主将がドアから顔を出し、竜之介に話しかけた。

「ん?なんだ?」

竜之介は、タオルを取り、汗を拭いながら言う。

「ちょっと、来てくれ」

「分かった。先生、ちょっと待っててね」

トレーニングルームから出ていく生徒の後姿を見ながら、和彦はぽっかり穴の開いたような寂しさを感じていた。

トレーニングルームに和彦は、ポツンと一人、取り残される。

バーベルを上げ続ける。

顔は真っ赤だ。

クッ、、、ウクッ、、、

歯を食い縛り、必死の形相で上げる。

腕の、胸の筋肉がはち切れそうに膨れている。

汗が吹き出す。

こめかみには血管が浮いている。

それでも止めず、痙攣するように震える腕を動かす。

その動きが次第にゆっくりになる。

限界が来た、、、

和彦は、バーベル用ベンチにボンヤリ腰掛ける。

粗い息だ。

竜之介は、帰ってこない。

和彦は、流れ出る汗にウェアがグショグショになるのも構わず、座り続けた。

が、時計を見るともう10時半を回っている。

流石に、トレーニングルームに居続けるのも不味い。

そして、消灯時間前に風呂で汗も流したい。

ノロノロと立ち上がり、ベンチに落ちた自身の汗を拭うとトレーニングルームを出た。

部屋に戻り着替えを用意する。

そして、昨日以上に間を空けて風呂へ向かった。

また、生徒が待ち受けて嫌みを言うのではないか、彼を中傷する張り紙が張られているのではないか、、、憂鬱だった。

脱衣場の明かりが消えている。

良かった、、、

生徒はいないようだ。

明かりをつけて脱衣場に入る。

張り紙もない。

汗だらけになったトレーニングウェアを脱ぎ、浴室の明かりを点け、扉を開ける。 

っ!・・・・・・・・

和彦は、目を見開き、立ちすくむ。

風呂はお湯が抜かれていた。
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