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仕組まれた厳罰と秘められた厳罰(回想編)〜和彦
第3グラウンドへの道
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ラグビー姿に着替えた和彦。
荒木、直江と共に寮を出る。
あれ?
和彦は戸惑う。
寮と校舎の間にある広いグラウンドでは陸上部とサッカー部が練習している。
ラグビー部、水泳部、体操部の3年の姿は見当たらない。
「杉山先生、まずは第3グラウンドでラグビーをします。急ぎましょう」
あぁ、第3グラウンドでやるのか、、、
校舎の裏手の山の途中にある樹に囲まれたグラウンド。
学園の敷地の一番奥にある。
公道や建物からは離れているため、たとえボールがフェンスを越えても危険は少ないため、球技系の運動部の活動に使われることが多い。
和彦は、体育教師として生徒よりは上手いものの、球技はあまり得手ではない。
そのため、授業では訪れるものの、部活が行われる放課後、土日に第3グラウンドを訪れたことは稀だ。
和彦、荒木、直江、ラガー姿の3人の若者。
陽光に照らされ、凛々しく爽やかな姿だ。
しかし、和彦の顔色だけがすぐれない。
今、歩いているグラウンド、そして、その向こうの体育教官室。
安全と思っていた体育教官室に仕掛けられた奸計、そのおかげで素っ裸でグラウンドを疾走した夜に負った心の傷は全く癒えていない。
“見せろっ!見せろっ!”という可愛がっていたはずの生徒達から投げつけられた心無いコール。
そして、素っ裸で両手で股間を隠すという自身が晒したみっともない姿。
寮の自室に飛び込もうとしても、玄関を閉められ、窓も閉じた。
今も、不意に“見せろっ!見せろっ!見せろっ!”という寮の窓から生徒達が囃し立てたコールが不意に耳を遅い、嘔吐感に襲われている。
が、一緒に歩く荒木、直江の手前、嘔吐感を訴えることは出来ない。
もう終わったことだ、、、、
もう過去のことだ、、、、
思い出しちゃダメだ、、、
そう自分に言い聞かせる。
非常勤講師の荒木、卒業生の直江ともあの夜は居なかった。
二人とも外部の人間だから、俺を理不尽にいたぶったりしないはずだ。
そうだよ、、、
この二人が居るから、たとえ反感を持っていても、前のように露骨に俺をいたぶるようなことは生徒も出来ないはずだ。
和彦は、必死で自分の気持ちを奮い立たせようとする。
校舎を回り、3人は第3グラウンドへ続く細い道を進み始める。
爽やかなラグビーシャツ、和彦の鍛えられ張った尻を目立たすラガーパンツ、そして、剥き出しになっている厚く太い筋肉に覆われた四肢。
健康そのもの、活力そのもののような見た目にも関わらず、和彦の腹には重い塊が増していく。
生徒達が待っている、、、、
その生徒を率いているのは3人の主将、、、“裸の付き合い”と言いながら、和彦に不埒な態度を取った生徒達。
嫌だ、、、、
逃げ出したい、、、
やはり、無理にでも参加を断れば良かった、、、、
なんで、もっと早く、三人の主将に断りを入れなかったんだろう、、、、
グルグルと負の感情が、和彦の中を駆け巡る。
第3グラウンドは校舎よりも高い位置にある。
板で階段状になった登り道を3人は上がっていく。
「杉山先生っ!いやぁ、いい身体をしてますねぇ!」
和彦の後ろを歩いていた直江が唐突に言う。
「それはそうだろう、杉山は肩さえ壊さなければ世界を狙えた存在だからな、、、現役を離れても見事な肉体だ。俺が見ても惚れ惚れするよ」
いきなりの二人の言葉に、虚をつかれた和彦は思わず照れ笑いをする。
「しかも、身体だけじゃない。後進の選手たちがみんな慕う人格者だったからな、、、俺は少し嫉妬していたよ」
「荒木さん、褒めすぎですよ、そんなことはありません」
「杉山先生は謙虚だなぁ」
「直江くん、先生はやめてくれよ、くすぐったく感じる。杉山か和彦でいいよ。年も近いんだし」
「え?マジですか?じゃ、杉山さん、、いや、それじゃ堅苦しいから、カズさんと呼んでいいですか?」
「ああ、そちらの方が気軽に話せる」
「じゃあ、カズさん。カズさんって、良い先輩だなあ。自分の卒業前にカズさんが教師として赴任して下さっていたら、どんなにか良かったかと思います」
直江がしみじみと言った。
もちろん、その底に流れる暗い思いを和彦は知らない。
「そんなことはないよ、みんないい先生ばかりじゃないか」
和彦は素直に応える。
その瞬間、後ろに立つ直江の表情が曇ったが、和彦には見えない。
「直江っ、目の前の杉山のプリケツは見事だろっ!股間も背の割にはバカでかいモノを持っていてな、チンポコに栄養が回って、背が伸びなかったんじゃないかと言われていたんだよ、、、」
そう言い、荒木はバカ笑いをする。
「荒木さん、ヤメてくださいよぉ、、、」
和彦は照れる。
確かに、学生時代、更衣室や風呂で、背丈に比してデカい和彦の巨根を見た先輩や同期から、よくそう言われた。
尻にしても、目の前の荒木も鍛えられて筋肉で盛り上がった尻をしているが、上背があり脚も長いため、そこまで目立たない。
しかし、どうしても背が低い和彦は、盛り上がった尻が目立ってしまうのである。
これは、体操選手としては恵まれた筋肉のつきやすい体格であるということなのだが、尻が目立ってしまうというのは、和彦のコンプレックスでもあった。
「どうだ?直江、杉山のケツのプリプリを触ってみたいだろう」
「確かに、見事に鍛えられたお尻ですよね。見事な存在感だぁ、、、、」
上り坂の前を歩く和彦の張った尻を直江は見る。
和彦が足を進める毎に左右にプリプリと揺れている。
腰回りの割に、ケツが張り、股間もボリュームがあるため、丈の短いラグパンだとキツキツの状態なのだ。
「な、ラグパンを破りそうなくらいパンパンだろ。遠慮せず、触ってみたらどうだ?」
「え?いいんすか?」
和彦のケツのことなのに、当の和彦を無視して二人は話している。
「おおっ!杉山が許さなくても、オレが許すっ!」
「マジっすか!失礼しますっ!」
今時の若者らしい返事とともに、和彦の返事を待たず、直江が目の前を歩く和彦のケツタブをグイッと掴む。
あぅっ!
和彦の体が硬直する。
これまでの生徒達から受けた肉体への仕打を思い出し、身体が硬直したのだ。
しかし、直江は、それを自身の筋肉を誇示するために和彦が尻の筋肉に力を入れたと勘違いしたようだ。
「カズさん、ホント、鍛えてますねぇ~、惚れ惚れしますよっ!スッゲェ、硬い!カッチカチだぁ!」
そして、そのケツを揉み、ついでに、太腿、内股も触る。
「くすぐったいよ、直江くん。君も鍛えられた身体じゃないか」
「いいえ、僕はまだまだっすよ。カズさんを見習って鍛えなきゃ!」
直江の若々しい返答。
その爽やかな声に一瞬ビビって身体を硬直させた自分を和彦は恥じる。
そうだ、、、
これが当たり前なんだ。
学生時代、更衣室や風呂場で先輩、同期、後輩と普通に裸を見せ合い、互いの筋肉を掴み、讃え合い、時に、後輩にはトレーニング法をアドバイスしたではないか。
アスリートが互いの筋肉を確かめるなんて、普通のことだ。
俺の感覚がおかしくなっちまったんだ。
かつて、誇りでもあったトレーニングの成果ともいえる自身の鍛えられた肉体。
それが、あの生徒達に初めて陵辱を受けた時から、和彦は、自身の肉体、筋肉が、淫らな欲情の対象にもなっていることを知った。
そして、最近は彼らの欲情を刺激する自分の鍛えられた肉体を恨めしくすら思っていた。
しかし、久し振りに直江という卒業生から、ついこの間までの健全な運動選手としての自分を取り戻した想いだった。
和彦の心が、少し晴れていく。
第3グラウンドが近付いてくる。
荒木、直江と共に寮を出る。
あれ?
和彦は戸惑う。
寮と校舎の間にある広いグラウンドでは陸上部とサッカー部が練習している。
ラグビー部、水泳部、体操部の3年の姿は見当たらない。
「杉山先生、まずは第3グラウンドでラグビーをします。急ぎましょう」
あぁ、第3グラウンドでやるのか、、、
校舎の裏手の山の途中にある樹に囲まれたグラウンド。
学園の敷地の一番奥にある。
公道や建物からは離れているため、たとえボールがフェンスを越えても危険は少ないため、球技系の運動部の活動に使われることが多い。
和彦は、体育教師として生徒よりは上手いものの、球技はあまり得手ではない。
そのため、授業では訪れるものの、部活が行われる放課後、土日に第3グラウンドを訪れたことは稀だ。
和彦、荒木、直江、ラガー姿の3人の若者。
陽光に照らされ、凛々しく爽やかな姿だ。
しかし、和彦の顔色だけがすぐれない。
今、歩いているグラウンド、そして、その向こうの体育教官室。
安全と思っていた体育教官室に仕掛けられた奸計、そのおかげで素っ裸でグラウンドを疾走した夜に負った心の傷は全く癒えていない。
“見せろっ!見せろっ!”という可愛がっていたはずの生徒達から投げつけられた心無いコール。
そして、素っ裸で両手で股間を隠すという自身が晒したみっともない姿。
寮の自室に飛び込もうとしても、玄関を閉められ、窓も閉じた。
今も、不意に“見せろっ!見せろっ!見せろっ!”という寮の窓から生徒達が囃し立てたコールが不意に耳を遅い、嘔吐感に襲われている。
が、一緒に歩く荒木、直江の手前、嘔吐感を訴えることは出来ない。
もう終わったことだ、、、、
もう過去のことだ、、、、
思い出しちゃダメだ、、、
そう自分に言い聞かせる。
非常勤講師の荒木、卒業生の直江ともあの夜は居なかった。
二人とも外部の人間だから、俺を理不尽にいたぶったりしないはずだ。
そうだよ、、、
この二人が居るから、たとえ反感を持っていても、前のように露骨に俺をいたぶるようなことは生徒も出来ないはずだ。
和彦は、必死で自分の気持ちを奮い立たせようとする。
校舎を回り、3人は第3グラウンドへ続く細い道を進み始める。
爽やかなラグビーシャツ、和彦の鍛えられ張った尻を目立たすラガーパンツ、そして、剥き出しになっている厚く太い筋肉に覆われた四肢。
健康そのもの、活力そのもののような見た目にも関わらず、和彦の腹には重い塊が増していく。
生徒達が待っている、、、、
その生徒を率いているのは3人の主将、、、“裸の付き合い”と言いながら、和彦に不埒な態度を取った生徒達。
嫌だ、、、、
逃げ出したい、、、
やはり、無理にでも参加を断れば良かった、、、、
なんで、もっと早く、三人の主将に断りを入れなかったんだろう、、、、
グルグルと負の感情が、和彦の中を駆け巡る。
第3グラウンドは校舎よりも高い位置にある。
板で階段状になった登り道を3人は上がっていく。
「杉山先生っ!いやぁ、いい身体をしてますねぇ!」
和彦の後ろを歩いていた直江が唐突に言う。
「それはそうだろう、杉山は肩さえ壊さなければ世界を狙えた存在だからな、、、現役を離れても見事な肉体だ。俺が見ても惚れ惚れするよ」
いきなりの二人の言葉に、虚をつかれた和彦は思わず照れ笑いをする。
「しかも、身体だけじゃない。後進の選手たちがみんな慕う人格者だったからな、、、俺は少し嫉妬していたよ」
「荒木さん、褒めすぎですよ、そんなことはありません」
「杉山先生は謙虚だなぁ」
「直江くん、先生はやめてくれよ、くすぐったく感じる。杉山か和彦でいいよ。年も近いんだし」
「え?マジですか?じゃ、杉山さん、、いや、それじゃ堅苦しいから、カズさんと呼んでいいですか?」
「ああ、そちらの方が気軽に話せる」
「じゃあ、カズさん。カズさんって、良い先輩だなあ。自分の卒業前にカズさんが教師として赴任して下さっていたら、どんなにか良かったかと思います」
直江がしみじみと言った。
もちろん、その底に流れる暗い思いを和彦は知らない。
「そんなことはないよ、みんないい先生ばかりじゃないか」
和彦は素直に応える。
その瞬間、後ろに立つ直江の表情が曇ったが、和彦には見えない。
「直江っ、目の前の杉山のプリケツは見事だろっ!股間も背の割にはバカでかいモノを持っていてな、チンポコに栄養が回って、背が伸びなかったんじゃないかと言われていたんだよ、、、」
そう言い、荒木はバカ笑いをする。
「荒木さん、ヤメてくださいよぉ、、、」
和彦は照れる。
確かに、学生時代、更衣室や風呂で、背丈に比してデカい和彦の巨根を見た先輩や同期から、よくそう言われた。
尻にしても、目の前の荒木も鍛えられて筋肉で盛り上がった尻をしているが、上背があり脚も長いため、そこまで目立たない。
しかし、どうしても背が低い和彦は、盛り上がった尻が目立ってしまうのである。
これは、体操選手としては恵まれた筋肉のつきやすい体格であるということなのだが、尻が目立ってしまうというのは、和彦のコンプレックスでもあった。
「どうだ?直江、杉山のケツのプリプリを触ってみたいだろう」
「確かに、見事に鍛えられたお尻ですよね。見事な存在感だぁ、、、、」
上り坂の前を歩く和彦の張った尻を直江は見る。
和彦が足を進める毎に左右にプリプリと揺れている。
腰回りの割に、ケツが張り、股間もボリュームがあるため、丈の短いラグパンだとキツキツの状態なのだ。
「な、ラグパンを破りそうなくらいパンパンだろ。遠慮せず、触ってみたらどうだ?」
「え?いいんすか?」
和彦のケツのことなのに、当の和彦を無視して二人は話している。
「おおっ!杉山が許さなくても、オレが許すっ!」
「マジっすか!失礼しますっ!」
今時の若者らしい返事とともに、和彦の返事を待たず、直江が目の前を歩く和彦のケツタブをグイッと掴む。
あぅっ!
和彦の体が硬直する。
これまでの生徒達から受けた肉体への仕打を思い出し、身体が硬直したのだ。
しかし、直江は、それを自身の筋肉を誇示するために和彦が尻の筋肉に力を入れたと勘違いしたようだ。
「カズさん、ホント、鍛えてますねぇ~、惚れ惚れしますよっ!スッゲェ、硬い!カッチカチだぁ!」
そして、そのケツを揉み、ついでに、太腿、内股も触る。
「くすぐったいよ、直江くん。君も鍛えられた身体じゃないか」
「いいえ、僕はまだまだっすよ。カズさんを見習って鍛えなきゃ!」
直江の若々しい返答。
その爽やかな声に一瞬ビビって身体を硬直させた自分を和彦は恥じる。
そうだ、、、
これが当たり前なんだ。
学生時代、更衣室や風呂場で先輩、同期、後輩と普通に裸を見せ合い、互いの筋肉を掴み、讃え合い、時に、後輩にはトレーニング法をアドバイスしたではないか。
アスリートが互いの筋肉を確かめるなんて、普通のことだ。
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かつて、誇りでもあったトレーニングの成果ともいえる自身の鍛えられた肉体。
それが、あの生徒達に初めて陵辱を受けた時から、和彦は、自身の肉体、筋肉が、淫らな欲情の対象にもなっていることを知った。
そして、最近は彼らの欲情を刺激する自分の鍛えられた肉体を恨めしくすら思っていた。
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