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第三章
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しおりを挟む「・・・ウィル・・助けてッ・・・」
薬のせいで力無く懇願する表情は痛ましく情欲的で息を呑む。潤った瞳に映る自分の表情が彼女を欲していて酷く滑稽だ。
彼女が敵のレオナルド・ロードニーに責められていたのが耳に流れていた時は冷静ではいられなかった。痛いと叫ぶ悲鳴、無理矢理イかされる叫び声。怒りで拳が震えるなんて初めてだった。
こんな形で求められたくなかった。ちゃんと好きになってから俺を求めて欲しかった。それでもあの場から君を攫ったのはこの俺だ。エレンやリヒャルトにとられたくない。誰にもとられたくない。厳重処分も厭わない。
君が好きだ。
ウィルフレッドはリリーにキスをした。
触れては離し、角度を付けてまた触れて。
「口開けて」
指示通りに口を開けたリリーの口内を優しく犯す。今君に触れてるのは俺だ。辛い思いをした分グズグズに甘やかして俺だけを求めるようにしたい。
薬で敏感になっているリリーの体はウィルフレッドとのキスだけでもトロトロと蕩けてしまいそうになる。でも、もっと欲しい。刺激が欲しくて仕方がない。
「ウィルお願いッ気持ちよくして?激しいのほしい」
ギュッとウィルフレッドの頭を抱き寄せキスをして強請る。彼は「わかった」とだけ返事をすると表情を変えずにリリーの蜜壷に指を添わせた。
散々弄ばれたのだ。挿入する準備は出来ているはずだ。リリーは早くウィルフレッドの肉棒を挿れて欲しかったのだが彼女の思惑とは裏腹に彼は激しい愛撫を始めた。
「んんッ ぃうッ!? あぁッ ちがッ!」
肉芽の皮を捲られ顕になったソレは空気に当たるだけでビクビクと震えるのに、酷く敏感なソレをチロチロと舌先で舐められた後にジュルジュルと吸われた。同時に蜜壷に指を入れられグリグリと気持ちのいい所を責められる。更に肉芽の皮をシコシコと上下に擦られ言いようの無い激しい快楽がリリーを襲った。
溢れる蜜をジュルジュルと飲み干し口元を手で拭うウィルフレッドの姿は艶麗的で、下からのアングルでも凄くカッコよくてフェロモンが漂っている。
心臓が高鳴るのはどっちなのか。
お互いの頬が紅潮し見つめ合う。
いったいどのくらいの時間愛撫されていたのだろうか。数えられるだけでも前戯だけで五回は絶頂を迎えた。
「ウィルッお願いもう挿れてッ奥にほしいの・・・お願いッ」
願いを聞いたウィルフレッドがズボンを下ろした。ボロンッと大きな肉棒を見せるとリリーは瞠目した。
欲しいとは思っているけどデカすぎる。
いざ本当に挿れるとなると怖くなった。
ウィルフレッドの肉棒は太くて大きい。まさに巨根だ。反り立つ肉棒には筋が浮いていてガチガチに膨張し苦しそうである。亀頭から我慢汁が溢れ、それをリリーの蜜壷に当てリリーの蜜と混ぜた。
ヌププッ
先っぽだけ挿れてリリーの反応を見る。
痛いのか苦しいのか興奮しているのか分からないが荒い呼吸をし結合部をガン見するリリーを見たウィルフレッドは一気に全ての肉棒をリリーの中に挿れた。
「んあ゛ーーーッ!!?」
長い痛みに耐えるよりは一気に済ませてしまった方が楽になると判断したウィルフレッド。根元まで挿れると腰を動かさず、慰めるようにリリーの頭を撫でた。
「全部入ったッ・・・大丈夫。落ち着いて呼吸するんだ」
ギチギチに中で締めつけられたウィルフレッドも辛いが、リリーはもっと辛いだろうと思い、優しく頬を撫でてキスをする。
ベッドシーツを強く握り締め荒い呼吸を続けていたリリーだったが深呼吸を繰り返し、心を落ち着かせた。
本当に挿ってる。全部挿ってる。
お腹苦しい。
「動いていいか」
「ッ!?ダメ!まだダメ!」
「・・・・・・わかった」
そろそろ動いてもいいかと思っていたウィルフレッドだったが初めて肉棒を中に入れたリリーは今動かれたら内蔵が炸裂するのではないかという恐怖から動かないでほしいと強請った。
三分経過・・・。
・・・更に五分経過。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まだ、ダメだろうか」
フーッ フーッ と肩で呼吸し動くのを我慢し続けたウィルフレッド。すっかりと落ち着きを取り戻したリリーは長年願っていた初体験を叶えられた喜びに溢れていた。
そっと下からウィルフレッドの頬に手を添える。目が合い、上から見つめられる彼の瞳を真っ直ぐ見つめ、健気に待っていてくれたウィルフレッドに優しく微笑んだ。
「うれしい。初めてがウィルでうれしい。ありがとう」
きゅうぅぅッ 胸が締め付けられた。
ゆっくりと腰を動かし、リリーの様子を見ながら次第に、早急に腰を打ち付ける。初めてだからもっと優しくしようと心がけていたのに余りにも中が気持ちよく、腕の中で鳴く彼女が愛おしくて余裕が無くなった。
「ッリリー・・・君が好きだッ・・・好き・・・好きだ」
「ああッ んぁッ んんッ ぉぐッ おくしゅごいッ」
「ッー!・・・俺は三回好きと言った・・・君も好きと言って・・・同じくらい返して・・ほしいッ」
「ああ゛好きッ しゅっきッ すきッ いぐぅッ!」
ぷぴゅッ ビュルッビュルルルッ
リリーは絶頂を迎え潮を吹き、ウィルフレッドも中で爆ぜた。お互いの絶頂中に彼からキスをされ頭の中が真っ白になる。浅い呼吸を続け薬のせいでまだ疼くお腹に狼狽えながらも、最後までしてくれた彼に礼を言うべく頭を撫でた。
だがウィルフレッドは射精したばかりだというのに未だ終わってないぞと言わんばかりに体を起こすと、リリーの体を持ち上げ四つん這いにさせる。混乱する彼女の腕を背後で組ませ片手で拘束すると彼女の小さな片尻を空いた手で鷲掴みにし肉棒を蜜壷に埋め激しく腰を打ち付けた。
え?
パンッ パンッ ドチュドチュ パンッ パンッ
「あ゛ッ ひッ んんッ ああッはあッんんー!」
先程まで健気で優しかったのはどこに行った?
「まだトんじゃダメだ」
「やあッ んんッ お゛ッやめッ ひゃあッ!」
「ここが好きだろ?」
「いぐッ ィグッ やぁッ 奥グリグリしないでッ」
もう何回イッたかわからない。
ウィルフレッドも再び中に出したのに、行為はまだ終わらない。
体を持ち上げられ駅弁スタイルで何度も下から突かれた。
正常位に戻ると今度は腰を打ち付けながら肉芽を同時に責められた。
寝バックの状態でお腹を下から手で押されながら上から肉棒を押し付けられ苦しいのに気持ちよすぎて頭の中がぐちゃぐちゃになる。
何度も何度もイかされて。
何度も何度も中に出されて。
何回も何回も好きと言われて
甘いキスをした。
気がついたら暗かった窓の外には朝日が差し込み、気絶するように眠りに落ちた。
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