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七章 恋する少女
バッシュとの再会
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村の中からやって来たのは確かにバッシュだった。
彼自身は特に変わりはないようだ。
しかし、バッシュの隣には一人の若い女性の姿があった。
見た所、人間の女性のみたいだけど、彼女は一体誰だろう……?
「バッシュ、久しぶり……。えっと……、そちらの女性は……?」
「ああ、彼女はケイト。その……俺の妻だ」
「え……?」
は……?
つ……妻……?
え……?うえぇぇぇぇーーーーーー………っ!?
バッシュって結婚してたのーーーー……っ!?
「ま……まあ、ケイトとはリザードマンによる毒の治療が縁で結婚に至ったんだ。それに……、ケイトのお腹の中には俺の子供がいるんだ……」
バッシュはやや照れた顔をしながら言った。
え……?ケイトさんのお腹の中にバッシュの子供が……っ!?
私は彼女のお腹へと目をやるがそこまで目立ってはいないようだ。
「それはおめでとう、バッシュ」
「ありがとう。それより、立ち話もなんだから俺の家に来ないか?」
「いえ、それは気持ちだけ受け取っておくよ。そうだ、私の仲間を紹介するね。こちらザクス。私のその……彼氏……だよ……」
「ザクスか、俺はバッシュだ。改めてよろしくな」
「ザクスだ。こちらこそよろしく頼む」
「それで、カナは俺に何のようだ?彼氏を見せびらかす為だけにわざわざ来たわけじゃないだろう?」
私はバッシュに元の世界に帰るための旅をしていること、そのために幻視の魔鏡が必要で探していることを伝える。
「幻視の魔鏡……?」
その名を聞いてバッシュは首を傾げていた……。
もしかしたらこの辺りに幻視の魔鏡があるというのは偽情報なのだろうか……?
「それなら、わたし知ってます……」
幻視の魔鏡に心当たりがあるのか、聞きケイトさんがおずおずと手を上げた。
「ほ……本当ですか……っ!?」
「は……はい……!」
ケイトさんに食い気味に詰め寄ると、彼女は少しびっくりしていた……。
……少し控えめに詰め寄ったほうが良かったかな?
そもそも控えめに詰め寄ると言うのがどういうものかが分からないけど……。
それは置いといて、ケイトさんの話ではリザードマン達がいた洞窟の最深部に祠があり、そこにいつ誰が置いたのかは分からないが、幻視の魔鏡が祀られているのだという。
もともとは現し身の御鏡という名前だったようだが、その鏡を取りに行こうとした人達が、誰一人として帰ってこなかったらしい……。
そのため、人を惑わせ同士討ちをさせるという噂が流れ、幻視の魔鏡という名前がついたのだという……。
「それが幻視の魔鏡……?」
ごくり……。
それを聞いて、私は息を呑む……。
「カナ……、どうする……?」
それを聞き、ザクスが私に問う。
……私は。
「……行くよ」
「分かった……。だが、気を引き締めて望んだほうが良さそうだな……」
私とザクスはムイスの川上にある洞窟へと向かったのだった。
彼自身は特に変わりはないようだ。
しかし、バッシュの隣には一人の若い女性の姿があった。
見た所、人間の女性のみたいだけど、彼女は一体誰だろう……?
「バッシュ、久しぶり……。えっと……、そちらの女性は……?」
「ああ、彼女はケイト。その……俺の妻だ」
「え……?」
は……?
つ……妻……?
え……?うえぇぇぇぇーーーーーー………っ!?
バッシュって結婚してたのーーーー……っ!?
「ま……まあ、ケイトとはリザードマンによる毒の治療が縁で結婚に至ったんだ。それに……、ケイトのお腹の中には俺の子供がいるんだ……」
バッシュはやや照れた顔をしながら言った。
え……?ケイトさんのお腹の中にバッシュの子供が……っ!?
私は彼女のお腹へと目をやるがそこまで目立ってはいないようだ。
「それはおめでとう、バッシュ」
「ありがとう。それより、立ち話もなんだから俺の家に来ないか?」
「いえ、それは気持ちだけ受け取っておくよ。そうだ、私の仲間を紹介するね。こちらザクス。私のその……彼氏……だよ……」
「ザクスか、俺はバッシュだ。改めてよろしくな」
「ザクスだ。こちらこそよろしく頼む」
「それで、カナは俺に何のようだ?彼氏を見せびらかす為だけにわざわざ来たわけじゃないだろう?」
私はバッシュに元の世界に帰るための旅をしていること、そのために幻視の魔鏡が必要で探していることを伝える。
「幻視の魔鏡……?」
その名を聞いてバッシュは首を傾げていた……。
もしかしたらこの辺りに幻視の魔鏡があるというのは偽情報なのだろうか……?
「それなら、わたし知ってます……」
幻視の魔鏡に心当たりがあるのか、聞きケイトさんがおずおずと手を上げた。
「ほ……本当ですか……っ!?」
「は……はい……!」
ケイトさんに食い気味に詰め寄ると、彼女は少しびっくりしていた……。
……少し控えめに詰め寄ったほうが良かったかな?
そもそも控えめに詰め寄ると言うのがどういうものかが分からないけど……。
それは置いといて、ケイトさんの話ではリザードマン達がいた洞窟の最深部に祠があり、そこにいつ誰が置いたのかは分からないが、幻視の魔鏡が祀られているのだという。
もともとは現し身の御鏡という名前だったようだが、その鏡を取りに行こうとした人達が、誰一人として帰ってこなかったらしい……。
そのため、人を惑わせ同士討ちをさせるという噂が流れ、幻視の魔鏡という名前がついたのだという……。
「それが幻視の魔鏡……?」
ごくり……。
それを聞いて、私は息を呑む……。
「カナ……、どうする……?」
それを聞き、ザクスが私に問う。
……私は。
「……行くよ」
「分かった……。だが、気を引き締めて望んだほうが良さそうだな……」
私とザクスはムイスの川上にある洞窟へと向かったのだった。
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