54 / 200
三章 旅立つ少女
リーツェの森
しおりを挟む
野盗の襲撃を退け、馬車が山道を抜けると、右側に海が見えてきた。
見えてきたと言っても、街道からはかなりの距離があり、すぐに行けるという訳では無い。
その海に乗客の子供は初めて海を見るのか、かなりはしゃいでいた。
馬車の御者越しに前を見ると、遠くに街が見えてくる。
ラウル同様に周囲を防護壁で覆われ、街の直ぐ側には船"らしきもの"が見える。
「らしきもの」と言うのは街からは遠くてハッキリとは見えないからだ。
「カナ、見て!リーツェが見えてきたよっ!」
街が見えてきたことで、子供のようにはしゃぐミーナ。
先程、野盗を瞬時に倒していたのと同一人物とはなかなか思えない。
馬車は街道を通り、日が傾きだした頃、森の中へと入っていく。
ミーナの話では、ラウル同様リーツェの近くにも森があるらしい。
森の中は馬車が通れるように林道が整備されており、その脇にホーンラビット達の姿が見える。
どうやら、この辺りにもホーンラビットが生息しているようだ。
「夜になる前にリーツェに着けてホッとしますなぁ……」
「そうですね、野盗が出た時はどうなるかと思いましたが、無事につけて良かったです……」
馬車の中で人々の話し声が聞こえてくる。
夜になると何かあるのだろうか……?
思い付く限りでは門が閉められることくらいだけど……。
「ミーナ、夜になると何かあるの……?」
「夜になると、この辺りの魔物が活発化するんだよ」
なるほど、魔物が活発になるのか……。
だから、夜になる前に着きたいという事らしい。
「ミーナ、この辺りにはどんな魔物が出るんだ?」
「この辺りにはオウルベアが出るんだよ」
「オウルベア……?」
聞いたことのない魔物の名前だ。
名前からしてフクロウとクマを合わせた感じだろうか……?
たぶんオーガグリズリー同様、獰猛な猛獣なんだろうなぁ~……。
「オウルベアは熊の体にフクロウの頭を乗せたような魔物で、かなり凶暴な性格なんだ。おまけに暗いところでも凄く目が利くんだよ。その強さはオーガグリズリーに勝るとも劣らないよ」
えぇ~……、あれより強いのか……。
オーガグリズリーとは戦ったことはあるけど、ミリアさんの援護があって運良く勝てた訳だし、オウルベアはそれ以上となると、出来れば出会したくはない……。
「それは、リーツェの辺りに住む街の人や冒険者は大変だろ……」
ミーナの話にバッシュさんは腕組みをしながら聞いていた。
「そうなんだよね……、オウルベアの討伐依頼は毎日のように出るし、冒険者ランクCになる為にはオウルベアを倒さないといけないしで大変だったよ……」
ん……?"大変だった"……?
え……?と言うことはミーナはオウルベアを倒した事があるたいうことなのかな……?
「え……?それはつまり、ミーナはオウルベアを倒したことがあるってこと……?」
「うん……?あるよ。一人で倒すのは無理だからね、他の人と協力して倒したよ」
「ということは……ミーナはCランク……?」
「そうだよ?あれ、言ってなかったっけ?」
うん、聞いてない……。
なるほど、だからあれ程強いのか……。
「そういうカナは?」
「私は……まだD……」
「そうなんだね。もし、リーツェにいる間にCランクに上げる事があったらボクも手伝うよ」
ミーナは屈託のない笑顔で「にしし」と笑っていた。
この笑顔を見るだけでミーナは人当たりのいい人だと言うことが分かる。
「冒険者ランクか……、一応俺も冒険者だぜ」
「え……っ!?」
「え……っ!?」
突然のバッシュさんの発言に私とミーナの声が被る。
「驚くことは無いだろ……。俺だってランザに向けて旅をしているんだ。それに、冒険者として旅をしたほうが色々と面倒事が省けるからな」
「面倒事って、例えばどんなのですか?」
「そうだな……、まずは冒険者カードで身分証明がしやすくなる。僧侶だって言っても僧侶の身分証なんて無いからな。それに、冒険者だったら武器を持っていてもそこまで不審がられない」
なるほど……。
ラウルでもそうだったけど、街に出入りするのに身分の証明が求められる事がある。
大きな街ほど、そのようなセキュリティがしっかりとされているのかも知れない。
そういう意味では冒険者カードは身分を証明するのに最適だと言える。
あと、武器も冒険者なら持っていても不思議では無い。
逆に冒険者でもない人が武器を持っていたら怪しまれてしまうだろう……。
「お……おい……っ!あれ見ろよ……!誰かがオウルベアに襲われてるぞ……っ!!」
突然馬車の乗客が騒ぎ出す。
そのうちの1人が指を指す方向を見ると、1人の冒険者と1匹の熊のような猛獣の姿があった。
その猛獣は馬車からはかなり距離があるものの、2本の太い脚で立ち、背中をこちらに向けてはいるが茶色い毛並みの熊の巨体にフクロウような頭が付いているのを見て取れる。
(あれが……オウルベア……?)
よく見ると、その冒険者は完全に腰を抜かしており、そんな冒険者にオウルベアは今にも襲いかかろうとしていた……っ!
「いけない……っ!!」
気が付いた時には私は馬車を飛び降り、オウルベアへと駆け出していた!
私は剣を抜き、盾を構えるとオウルベアとの距離を縮めていく。
そんな私に気が付いたのか、オウルベアはこちらを向くと、オウルベアは熊のようなフクロウのような明らかに敵意のある鳴き声を上げ、両手を広げて威嚇のホーズを取ってきたのだった……!
見えてきたと言っても、街道からはかなりの距離があり、すぐに行けるという訳では無い。
その海に乗客の子供は初めて海を見るのか、かなりはしゃいでいた。
馬車の御者越しに前を見ると、遠くに街が見えてくる。
ラウル同様に周囲を防護壁で覆われ、街の直ぐ側には船"らしきもの"が見える。
「らしきもの」と言うのは街からは遠くてハッキリとは見えないからだ。
「カナ、見て!リーツェが見えてきたよっ!」
街が見えてきたことで、子供のようにはしゃぐミーナ。
先程、野盗を瞬時に倒していたのと同一人物とはなかなか思えない。
馬車は街道を通り、日が傾きだした頃、森の中へと入っていく。
ミーナの話では、ラウル同様リーツェの近くにも森があるらしい。
森の中は馬車が通れるように林道が整備されており、その脇にホーンラビット達の姿が見える。
どうやら、この辺りにもホーンラビットが生息しているようだ。
「夜になる前にリーツェに着けてホッとしますなぁ……」
「そうですね、野盗が出た時はどうなるかと思いましたが、無事につけて良かったです……」
馬車の中で人々の話し声が聞こえてくる。
夜になると何かあるのだろうか……?
思い付く限りでは門が閉められることくらいだけど……。
「ミーナ、夜になると何かあるの……?」
「夜になると、この辺りの魔物が活発化するんだよ」
なるほど、魔物が活発になるのか……。
だから、夜になる前に着きたいという事らしい。
「ミーナ、この辺りにはどんな魔物が出るんだ?」
「この辺りにはオウルベアが出るんだよ」
「オウルベア……?」
聞いたことのない魔物の名前だ。
名前からしてフクロウとクマを合わせた感じだろうか……?
たぶんオーガグリズリー同様、獰猛な猛獣なんだろうなぁ~……。
「オウルベアは熊の体にフクロウの頭を乗せたような魔物で、かなり凶暴な性格なんだ。おまけに暗いところでも凄く目が利くんだよ。その強さはオーガグリズリーに勝るとも劣らないよ」
えぇ~……、あれより強いのか……。
オーガグリズリーとは戦ったことはあるけど、ミリアさんの援護があって運良く勝てた訳だし、オウルベアはそれ以上となると、出来れば出会したくはない……。
「それは、リーツェの辺りに住む街の人や冒険者は大変だろ……」
ミーナの話にバッシュさんは腕組みをしながら聞いていた。
「そうなんだよね……、オウルベアの討伐依頼は毎日のように出るし、冒険者ランクCになる為にはオウルベアを倒さないといけないしで大変だったよ……」
ん……?"大変だった"……?
え……?と言うことはミーナはオウルベアを倒した事があるたいうことなのかな……?
「え……?それはつまり、ミーナはオウルベアを倒したことがあるってこと……?」
「うん……?あるよ。一人で倒すのは無理だからね、他の人と協力して倒したよ」
「ということは……ミーナはCランク……?」
「そうだよ?あれ、言ってなかったっけ?」
うん、聞いてない……。
なるほど、だからあれ程強いのか……。
「そういうカナは?」
「私は……まだD……」
「そうなんだね。もし、リーツェにいる間にCランクに上げる事があったらボクも手伝うよ」
ミーナは屈託のない笑顔で「にしし」と笑っていた。
この笑顔を見るだけでミーナは人当たりのいい人だと言うことが分かる。
「冒険者ランクか……、一応俺も冒険者だぜ」
「え……っ!?」
「え……っ!?」
突然のバッシュさんの発言に私とミーナの声が被る。
「驚くことは無いだろ……。俺だってランザに向けて旅をしているんだ。それに、冒険者として旅をしたほうが色々と面倒事が省けるからな」
「面倒事って、例えばどんなのですか?」
「そうだな……、まずは冒険者カードで身分証明がしやすくなる。僧侶だって言っても僧侶の身分証なんて無いからな。それに、冒険者だったら武器を持っていてもそこまで不審がられない」
なるほど……。
ラウルでもそうだったけど、街に出入りするのに身分の証明が求められる事がある。
大きな街ほど、そのようなセキュリティがしっかりとされているのかも知れない。
そういう意味では冒険者カードは身分を証明するのに最適だと言える。
あと、武器も冒険者なら持っていても不思議では無い。
逆に冒険者でもない人が武器を持っていたら怪しまれてしまうだろう……。
「お……おい……っ!あれ見ろよ……!誰かがオウルベアに襲われてるぞ……っ!!」
突然馬車の乗客が騒ぎ出す。
そのうちの1人が指を指す方向を見ると、1人の冒険者と1匹の熊のような猛獣の姿があった。
その猛獣は馬車からはかなり距離があるものの、2本の太い脚で立ち、背中をこちらに向けてはいるが茶色い毛並みの熊の巨体にフクロウような頭が付いているのを見て取れる。
(あれが……オウルベア……?)
よく見ると、その冒険者は完全に腰を抜かしており、そんな冒険者にオウルベアは今にも襲いかかろうとしていた……っ!
「いけない……っ!!」
気が付いた時には私は馬車を飛び降り、オウルベアへと駆け出していた!
私は剣を抜き、盾を構えるとオウルベアとの距離を縮めていく。
そんな私に気が付いたのか、オウルベアはこちらを向くと、オウルベアは熊のようなフクロウのような明らかに敵意のある鳴き声を上げ、両手を広げて威嚇のホーズを取ってきたのだった……!
97
お気に入りに追加
601
あなたにおすすめの小説
前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に二週目の人生を頑張ります
京衛武百十
ファンタジー
俺の名前は阿久津安斗仁王(あくつあんとにお)。いわゆるキラキラした名前のおかげで散々苦労もしたが、それでも人並みに幸せな家庭を築こうと仕事に精を出して精を出して精を出して頑張ってまあそんなに経済的に困るようなことはなかったはずだった。なのに、女房も娘も俺のことなんかちっとも敬ってくれなくて、俺が出張中に娘は結婚式を上げるわ、定年を迎えたら離婚を切り出されれるわで、一人寂しく老後を過ごし、2086年4月、俺は施設で職員だけに看取られながら人生を終えた。本当に空しい人生だった。
なのに俺は、気付いたら五歳の子供になっていた。いや、正確に言うと、五歳の時に危うく死に掛けて、その弾みで思い出したんだ。<前世の記憶>ってやつを。
今世の名前も<アントニオ>だったものの、幸い、そこは中世ヨーロッパ風の世界だったこともあって、アントニオという名もそんなに突拍子もないものじゃなかったことで、俺は今度こそ<普通の幸せ>を掴もうと心に決めたんだ。
しかし、二週目の人生も取り敢えず平穏無事に二十歳になるまで過ごせたものの、何の因果か俺の暮らしていた村が戦争に巻き込まれて家族とは離れ離れ。俺は難民として流浪の身に。しかも、俺と同じ難民として戦火を逃れてきた八歳の女の子<リーネ>と行動を共にすることに。
今世では結婚はまだだったものの、一応、前世では結婚もして子供もいたから何とかなるかと思ったら、俺は育児を女房に任せっきりでほとんど何も知らなかったことに愕然とする。
とは言え、前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に、何とかしようと思ったのだった。
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
日本帝国陸海軍 混成異世界根拠地隊
北鴨梨
ファンタジー
太平洋戦争も終盤に近付いた1944(昭和19)年末、日本海軍が特攻作戦のため終結させた南方の小規模な空母機動部隊、北方の輸送兼対潜掃討部隊、小笠原増援輸送部隊が突如として消失し、異世界へ転移した。米軍相手には苦戦続きの彼らが、航空戦力と火力、機動力を生かして他を圧倒し、図らずも異世界最強の軍隊となってしまい、その情勢に大きく関わって引っ掻き回すことになる。
クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される
こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる
初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。
なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています
こちらの作品も宜しければお願いします
[イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる