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三章 旅立つ少女
スケベ通り
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「カナちゃん、ちょっといいかな……?」
「ふぁい……?」
旅立ちの支度を終え、私達が冒険者ギルドのホールで夕食をとっていると、声をかけられた。
声のする方を振り向くとそこにはセーラさんとサラさんの姿があった。
ちなみに返事が変だったのは、口の中に食べ物が入っているからだ。
「……お二人共、どうしたんですか?」
私は口の中のものを飲み込むと、返事を返した。
「グレンさんから聞いたんだけど、明日にはこの街を発つんだって……?」
「その前に一緒にスケベ通りにいこうと誘ったんだけど、どうかしら?」
スケベ通りのお誘い……。
そう言えば、前……というか、ここのホールで働き始めた初日の夜にも誘われたな……。
「カナちゃん……、スケベ通り行くの……?」
ミリアさんからなぜか冷たい視線を向けられる。
「ミリアさんと、カナちゃんってもしかして付き合ってるの?」
「あら、サラちゃん……。付き合ってるっていうか、結婚寸前っていうか、カナちゃんは将来私のお嫁さんなのよ♡」
「待ってください……っ!いつの間に結婚寸前になったんですかっ!?」
「冗談よ。カナちゃんも旅立つ前にそろそろ男の味を味わってみるのもいいかもしれないわよ?」
「それで、カナちゃんどうするの?」
「そう……ですね、行ってみることにします」
この街での最後の思い出づくりにスケベ通りに行くのも良いかも知れない。
……少し抵抗はあるけど。
「それじゃ、私も久しぶりに男を味わうとしようかしら。それじゃ、ジェスト行ってくるわね。ほら、カナちゃん行くわよっ!」
「わ……わあ……っ!?待ってください……!」
私は残った料理を急いで食べ終わると、スケベ通りへと行くことになった。
◆◆◆
初めて訪れる女性用のスケベ通り……。
そこには多くの女性が行き交い、店の前で男性が呼び込みをやっている。
看板には「マッチョ・キノコ」とか、「如意棒」とか「獣茸」に「森のキノコ鍋」、「メン棒」などなど、男性のアレを連想されるような店名の店が沢山あった。
「ねえ、セーラ、ミリアさん。どこのお店にする?あたしはマッチョ・キノコに行こうかと思ってるけど」
「私は今日は激しくされたいから獣茸かしら……?」
「ミリアさんは……?」
「私より先にカナちゃんの行く店を決めてあげたほうが良いんじゃないかしら?」
「ああ、そうだね。カナちゃん初めてだもんね。カナちゃんどういうのがいいかな……?」
「カナちゃん、まだ初めてなのかしら……?」
「は……はい、まだ未経験です……」
セーラさんの問いかけに私は顔を赤くして答えた。
「なら、あまり長いのと太いのは止めたほうが良いかしら……?」
「そうだね、初めてでスケボーのがあまり長いと痛いんじゃないかな……?太いのもだけと……」
ミリアさんとセーラさん、そしてサラさんの間で私には未知の単語で話し合っている。
「あの……、そのスケボーってなんですか……?」
普通に考えたらスケートボードのような気はするけど、こんな所にスケボーなんてあるのかな……?
「ああ、スケボーっていうのは、スケベ通りで働いている男の事よ。スケベボーイ、略してスケボー。スケ棒って呼ばれることもあるわよ」
ミリアさんがスケベ通りの専門用語を教えてくれる。
……なるほど。
スケベボーイでスケボーなのね……。
どうでもいい無駄知識が増えた。
「ところで、カナちゃんのって小さいの……?深さはどのくらい?自分で分かる?」
「ふえ……っ!?な……ななな……、何がですか……っ!?」
「何って、カナちゃんの大事な所がよ。ほら、自分で弄ったりくらいはするでしょ?その時に大体自分のがどれくらいとかは分かるでしょ?」
ね!と言わんばかりにセーラさんが笑顔でウインクをしてくる。
そ……そそそ……、そんな事言われても……!
自分の大事な場所のサイズって言われても……っ!
「い……言わないと駄目ですか……?」
「言ってくれないと、棒のサイズとかがあるからね……」
「そうよ。太かったり、長かったりしたらカナちゃん痛いわよ……?」
「え……えっと……、大きさはこのくらいで……深さって言われても……」
大きさを指を使って説明する。
まさか自分の穴の大きさを説明する日が来ることになるとは夢にも思わなかった……。
「ああ、処女だからまだ何も入れたこと無いのね」
私の説明に納得するセーラさん。
「ということは、マッチョ・キノコは論外ね……。如意棒も……カナちゃんには長すぎるかしら……?」
3人の視線が私の下腹部へと注がれる……。
なんか……、同性とは言え凄く恥ずかしい……。
「残るは獣茸とか、森のキノコ鍋、メン棒とかくらいかな……?」
「いや、カナちゃんに獣茸は早いわよ……。カナちゃんの壊れちゃうわ……」
「なら、カナちゃんと同族のメン棒は……?」
「それなら、カナちゃんでも行けるかしら……?分かったわ。私はカナちゃんとメン棒に行ってくるわね」
「え……?え……っ!?」
何かが決まったらしく、私の腕はミリアさんに掴まれ、メン棒という店へと連れて行かれた。
◆◆◆
「やあ、いらっしゃい」
店の中に入ると、そこには爽やかイケメン風の人間の男性が受付にいた。
「本日はどのような男をお求めで……?」
「そうね……、私はこの子にしようかしら……?」
ミリアさんは受付の所に置かれてある男性の顔写真の中から一人の男性を指差した。
その顔写真には名前と年齢、あと身体的特徴が書いてある。
ミリアさんが選んだ男性はキールと書かれており、年齢は23歳、細マッチョと書かれていた。後は棒の長さとか、太さとか……。
「そちらの人間のお客様。失礼ですが、年齢確認をさせていただいてもよろしいでしょうか?」
「え……?えっと、18歳ですけど……」
「それは失礼いたしました。では、どのような男がいいですか?」
「え……っ!?えと……!そ……その……っ!?」
だ……誰と言われても……。
誰が良いのか全くわからない……。
か……顔で選べば良いのかな……。
「ごめんなさい、この娘こういう所は初めてなの。処女なんだけど、いい子を見繕って貰えるかしら?」
「はい、分かりました。では、キールさん、コウさん。お願いしま~す」
受付のお兄さんが名前を呼ぶと、奥から二人の人間の男性が出てきた。
一人は金髪の細マッチョみたいな男性で、もう一人は銀髪の可愛い系のイケメン男性。
「それじゃ、私はこっちの子だから、カナちゃんはそっちの彼よ。それじゃあ、また後でね~♪」
ミリアさんはキールさんという男性と腕を組んで、奥へと向かっていった。
「それじゃあ、僕達も行こうか」
「は……はい……」
コウさん……だったかな……?は、腕でを差し出すと、私もミリアさんみたいにはいかないけど、顔を真っ赤にしながら、その腕に抱きつきてみた。
◆◆◆
「改めて、メン棒にようこそ。僕は君のお相手をさせていただく、コウだよ、よろしくね。」
受付を抜け、奥に行くととある一室に通された。
そこでベッドへと座るよう促され、座ると、コウさんから丁寧に挨拶を受ける。部屋の中を見渡すと、ピンクの部屋で、ベッドの近くに小さな台があり、そこに見た目からしてアロマキャンドルみたいなものが置かれてある。
「君の名前を教えてもらってもいいかな?」
「あ、は……はい……。私はカナ……です……」
「カナちゃんか、可愛い名前だね。緊張しているのかな?」
「は……、はい……。こういう所初めてなので……。というか、その……だ、男性とこういう事すること自体初めてというか、経験自体無いと言うか……」
「そうなんだ。初めてが僕みたいなスケボーでいいのかな?」
「は……はい……。お願いします……」
これからすることを想像して口の中がカラカラに乾いて、胸がドキドキする……。自分でも顔が真っ赤になっているのが分かる。
「ありがとう。カナちゃんみたいな可愛い子の初めての男が僕っていうのも嬉しいな……。そんなに緊張しなくていいよ……。リラックスして……」
コウさんが私の顔を優しく撫でていく。
「は……はひ……っ!!」
噛んでしまった……。
「あはは、リラックス、リラックス♪さて、カナちゃん。このままする……?それとも、シャワーを浴びてくる?」
「な……なら……、シャワー浴びてきます……っ!」
私は逃げるようにシャワー室へと向かった。
(こ……これから本当にしちゃうんだよね……っ!?)
私は今、緊張のピークにあった。
男の人に裸を、しかも大事な所まで見せると言うのは当然産まれて初めての経験だ……。
今、頭の中は緊張と恥ずかしさでパンクしてしまいそうになっていた。
「あ……あの……、シャワー……、浴びました……」
私は髪と体を丁寧に、念入りに洗い、備え付けのバスローブに着替えると、オズオズとベッドへと戻った。
「お帰り。じゃあ、今度は僕もシャワー浴びてくるね」
コウさんはそう言うと、シャワーへと向かった。
こ……コウさんがシャワーから出てきたらいよいよ……。
どこか変な所ないよね……?
髪と体も洗ったから臭いとか思われないよね……っ!?
胸小さいから笑われるかな……っ!?
私は完全にテンパっていた。
(うう~……。落ち着かないよぉ~……)
私はベッドへと座ると、ふとキャンドルに火が灯されている事に気がついた。
その火を見ていると、どこか落ち着いてくる。
緊張しまくっていた私の為にコウさんが点けてくれたのかもしれない。
「カナちゃん、おまたせ」
「ひ……ひゃい……っ!?」
じっとキャンドルを見ていると唐突にコウさんから声をかけられ、思わずとびあがった。
心臓が飛び出るかと思った……。
「カナちゃん、少し落ち着けたかな……?」
「えっと……その……はう……」
優しく問いかけてくるコウさんに対し、私は顔を真赤にして俯くしか出来なかった。
「なら……落ち着けるオマジナイしてあげようか……?顔、あげてご覧……」
私は優しく話しかけてくるコウさんに言われるまま顔を上げた。
すると、私の唇に優しくコウさんの唇が触れる。
突然のことで私の頭が真っ白になり、声にならない声をあげた。
「嫌だったかい?」
「嫌というか……、その……!だ……、だだだ、男性にキスされるのも初めてで……!」
「カナちゃん、全部が初めてなんだね。じゃあ、質問を変えるよ。僕にキスされるのも嫌だった?」
「嫌じゃ……ないかも……」
「なら良かった……。じゃあ……、もっとしてあげるね……」
私はコウさんに何度も優しくキスされながら、頭も優しく撫でられていく。
すると、先程までガチガチに緊張していたのが、嘘のように緊張が解れて行く。
「ねえ、カナちゃん。服、脱がしていいかな……?」
「は……はい……」
着ていたバスローブをコウさんに優しく脱がされていく。
もう、私の身体を隠すものは何もなくなってしまった……。
「程よく引き締まった綺麗な身体をしてるね。カナちゃんは冒険者かな?」
「はい……。冒険者をやってます……。あの……、私……、胸が小さくて……」
「あはは。僕はそんなの気にしないよ。カナちゃんの胸、可愛いね」
そして私はコウさんに胸を触られたり、胸の先を撫でられたり、吸われたりされ、いつしか私の口からは甘い声がで始めていた。
「はあ……、はあ……。あの……、コウさん……」
「カナちゃん、顔蕩けてちゃってるね。ねえ、そろそろいいかな……?」
「はい……、お願いします……」
私はベッドに仰向けに寝そべると、コウさんに脚を開かされ、そのまま男の人のを受け入れた……。
この日、私は初めてを失うのと引き換えに、初めて男性を経験したのだった……。
初めての男の人のは……その……、気持ちよかった……。
◆◆◆
「それじゃあ、カナちゃん。よかったらまた僕を指名してね♪」
行為が終わり、私はコウさんと一緒に店を出ると、ミリアさんの姿があった。
「あ、カナちゃん、どうだった?」
「はい……、えと……、その……、き……、気持ちよかったです……」
ミリアさんの問に私は顔を真っ赤にしながら答えた。
この後、セーラさんやサラさんとも合流すると、今日のスケボーの話を根掘り葉掘り聞かれながら帰ったのだった……。
「ふぁい……?」
旅立ちの支度を終え、私達が冒険者ギルドのホールで夕食をとっていると、声をかけられた。
声のする方を振り向くとそこにはセーラさんとサラさんの姿があった。
ちなみに返事が変だったのは、口の中に食べ物が入っているからだ。
「……お二人共、どうしたんですか?」
私は口の中のものを飲み込むと、返事を返した。
「グレンさんから聞いたんだけど、明日にはこの街を発つんだって……?」
「その前に一緒にスケベ通りにいこうと誘ったんだけど、どうかしら?」
スケベ通りのお誘い……。
そう言えば、前……というか、ここのホールで働き始めた初日の夜にも誘われたな……。
「カナちゃん……、スケベ通り行くの……?」
ミリアさんからなぜか冷たい視線を向けられる。
「ミリアさんと、カナちゃんってもしかして付き合ってるの?」
「あら、サラちゃん……。付き合ってるっていうか、結婚寸前っていうか、カナちゃんは将来私のお嫁さんなのよ♡」
「待ってください……っ!いつの間に結婚寸前になったんですかっ!?」
「冗談よ。カナちゃんも旅立つ前にそろそろ男の味を味わってみるのもいいかもしれないわよ?」
「それで、カナちゃんどうするの?」
「そう……ですね、行ってみることにします」
この街での最後の思い出づくりにスケベ通りに行くのも良いかも知れない。
……少し抵抗はあるけど。
「それじゃ、私も久しぶりに男を味わうとしようかしら。それじゃ、ジェスト行ってくるわね。ほら、カナちゃん行くわよっ!」
「わ……わあ……っ!?待ってください……!」
私は残った料理を急いで食べ終わると、スケベ通りへと行くことになった。
◆◆◆
初めて訪れる女性用のスケベ通り……。
そこには多くの女性が行き交い、店の前で男性が呼び込みをやっている。
看板には「マッチョ・キノコ」とか、「如意棒」とか「獣茸」に「森のキノコ鍋」、「メン棒」などなど、男性のアレを連想されるような店名の店が沢山あった。
「ねえ、セーラ、ミリアさん。どこのお店にする?あたしはマッチョ・キノコに行こうかと思ってるけど」
「私は今日は激しくされたいから獣茸かしら……?」
「ミリアさんは……?」
「私より先にカナちゃんの行く店を決めてあげたほうが良いんじゃないかしら?」
「ああ、そうだね。カナちゃん初めてだもんね。カナちゃんどういうのがいいかな……?」
「カナちゃん、まだ初めてなのかしら……?」
「は……はい、まだ未経験です……」
セーラさんの問いかけに私は顔を赤くして答えた。
「なら、あまり長いのと太いのは止めたほうが良いかしら……?」
「そうだね、初めてでスケボーのがあまり長いと痛いんじゃないかな……?太いのもだけと……」
ミリアさんとセーラさん、そしてサラさんの間で私には未知の単語で話し合っている。
「あの……、そのスケボーってなんですか……?」
普通に考えたらスケートボードのような気はするけど、こんな所にスケボーなんてあるのかな……?
「ああ、スケボーっていうのは、スケベ通りで働いている男の事よ。スケベボーイ、略してスケボー。スケ棒って呼ばれることもあるわよ」
ミリアさんがスケベ通りの専門用語を教えてくれる。
……なるほど。
スケベボーイでスケボーなのね……。
どうでもいい無駄知識が増えた。
「ところで、カナちゃんのって小さいの……?深さはどのくらい?自分で分かる?」
「ふえ……っ!?な……ななな……、何がですか……っ!?」
「何って、カナちゃんの大事な所がよ。ほら、自分で弄ったりくらいはするでしょ?その時に大体自分のがどれくらいとかは分かるでしょ?」
ね!と言わんばかりにセーラさんが笑顔でウインクをしてくる。
そ……そそそ……、そんな事言われても……!
自分の大事な場所のサイズって言われても……っ!
「い……言わないと駄目ですか……?」
「言ってくれないと、棒のサイズとかがあるからね……」
「そうよ。太かったり、長かったりしたらカナちゃん痛いわよ……?」
「え……えっと……、大きさはこのくらいで……深さって言われても……」
大きさを指を使って説明する。
まさか自分の穴の大きさを説明する日が来ることになるとは夢にも思わなかった……。
「ああ、処女だからまだ何も入れたこと無いのね」
私の説明に納得するセーラさん。
「ということは、マッチョ・キノコは論外ね……。如意棒も……カナちゃんには長すぎるかしら……?」
3人の視線が私の下腹部へと注がれる……。
なんか……、同性とは言え凄く恥ずかしい……。
「残るは獣茸とか、森のキノコ鍋、メン棒とかくらいかな……?」
「いや、カナちゃんに獣茸は早いわよ……。カナちゃんの壊れちゃうわ……」
「なら、カナちゃんと同族のメン棒は……?」
「それなら、カナちゃんでも行けるかしら……?分かったわ。私はカナちゃんとメン棒に行ってくるわね」
「え……?え……っ!?」
何かが決まったらしく、私の腕はミリアさんに掴まれ、メン棒という店へと連れて行かれた。
◆◆◆
「やあ、いらっしゃい」
店の中に入ると、そこには爽やかイケメン風の人間の男性が受付にいた。
「本日はどのような男をお求めで……?」
「そうね……、私はこの子にしようかしら……?」
ミリアさんは受付の所に置かれてある男性の顔写真の中から一人の男性を指差した。
その顔写真には名前と年齢、あと身体的特徴が書いてある。
ミリアさんが選んだ男性はキールと書かれており、年齢は23歳、細マッチョと書かれていた。後は棒の長さとか、太さとか……。
「そちらの人間のお客様。失礼ですが、年齢確認をさせていただいてもよろしいでしょうか?」
「え……?えっと、18歳ですけど……」
「それは失礼いたしました。では、どのような男がいいですか?」
「え……っ!?えと……!そ……その……っ!?」
だ……誰と言われても……。
誰が良いのか全くわからない……。
か……顔で選べば良いのかな……。
「ごめんなさい、この娘こういう所は初めてなの。処女なんだけど、いい子を見繕って貰えるかしら?」
「はい、分かりました。では、キールさん、コウさん。お願いしま~す」
受付のお兄さんが名前を呼ぶと、奥から二人の人間の男性が出てきた。
一人は金髪の細マッチョみたいな男性で、もう一人は銀髪の可愛い系のイケメン男性。
「それじゃ、私はこっちの子だから、カナちゃんはそっちの彼よ。それじゃあ、また後でね~♪」
ミリアさんはキールさんという男性と腕を組んで、奥へと向かっていった。
「それじゃあ、僕達も行こうか」
「は……はい……」
コウさん……だったかな……?は、腕でを差し出すと、私もミリアさんみたいにはいかないけど、顔を真っ赤にしながら、その腕に抱きつきてみた。
◆◆◆
「改めて、メン棒にようこそ。僕は君のお相手をさせていただく、コウだよ、よろしくね。」
受付を抜け、奥に行くととある一室に通された。
そこでベッドへと座るよう促され、座ると、コウさんから丁寧に挨拶を受ける。部屋の中を見渡すと、ピンクの部屋で、ベッドの近くに小さな台があり、そこに見た目からしてアロマキャンドルみたいなものが置かれてある。
「君の名前を教えてもらってもいいかな?」
「あ、は……はい……。私はカナ……です……」
「カナちゃんか、可愛い名前だね。緊張しているのかな?」
「は……、はい……。こういう所初めてなので……。というか、その……だ、男性とこういう事すること自体初めてというか、経験自体無いと言うか……」
「そうなんだ。初めてが僕みたいなスケボーでいいのかな?」
「は……はい……。お願いします……」
これからすることを想像して口の中がカラカラに乾いて、胸がドキドキする……。自分でも顔が真っ赤になっているのが分かる。
「ありがとう。カナちゃんみたいな可愛い子の初めての男が僕っていうのも嬉しいな……。そんなに緊張しなくていいよ……。リラックスして……」
コウさんが私の顔を優しく撫でていく。
「は……はひ……っ!!」
噛んでしまった……。
「あはは、リラックス、リラックス♪さて、カナちゃん。このままする……?それとも、シャワーを浴びてくる?」
「な……なら……、シャワー浴びてきます……っ!」
私は逃げるようにシャワー室へと向かった。
(こ……これから本当にしちゃうんだよね……っ!?)
私は今、緊張のピークにあった。
男の人に裸を、しかも大事な所まで見せると言うのは当然産まれて初めての経験だ……。
今、頭の中は緊張と恥ずかしさでパンクしてしまいそうになっていた。
「あ……あの……、シャワー……、浴びました……」
私は髪と体を丁寧に、念入りに洗い、備え付けのバスローブに着替えると、オズオズとベッドへと戻った。
「お帰り。じゃあ、今度は僕もシャワー浴びてくるね」
コウさんはそう言うと、シャワーへと向かった。
こ……コウさんがシャワーから出てきたらいよいよ……。
どこか変な所ないよね……?
髪と体も洗ったから臭いとか思われないよね……っ!?
胸小さいから笑われるかな……っ!?
私は完全にテンパっていた。
(うう~……。落ち着かないよぉ~……)
私はベッドへと座ると、ふとキャンドルに火が灯されている事に気がついた。
その火を見ていると、どこか落ち着いてくる。
緊張しまくっていた私の為にコウさんが点けてくれたのかもしれない。
「カナちゃん、おまたせ」
「ひ……ひゃい……っ!?」
じっとキャンドルを見ていると唐突にコウさんから声をかけられ、思わずとびあがった。
心臓が飛び出るかと思った……。
「カナちゃん、少し落ち着けたかな……?」
「えっと……その……はう……」
優しく問いかけてくるコウさんに対し、私は顔を真赤にして俯くしか出来なかった。
「なら……落ち着けるオマジナイしてあげようか……?顔、あげてご覧……」
私は優しく話しかけてくるコウさんに言われるまま顔を上げた。
すると、私の唇に優しくコウさんの唇が触れる。
突然のことで私の頭が真っ白になり、声にならない声をあげた。
「嫌だったかい?」
「嫌というか……、その……!だ……、だだだ、男性にキスされるのも初めてで……!」
「カナちゃん、全部が初めてなんだね。じゃあ、質問を変えるよ。僕にキスされるのも嫌だった?」
「嫌じゃ……ないかも……」
「なら良かった……。じゃあ……、もっとしてあげるね……」
私はコウさんに何度も優しくキスされながら、頭も優しく撫でられていく。
すると、先程までガチガチに緊張していたのが、嘘のように緊張が解れて行く。
「ねえ、カナちゃん。服、脱がしていいかな……?」
「は……はい……」
着ていたバスローブをコウさんに優しく脱がされていく。
もう、私の身体を隠すものは何もなくなってしまった……。
「程よく引き締まった綺麗な身体をしてるね。カナちゃんは冒険者かな?」
「はい……。冒険者をやってます……。あの……、私……、胸が小さくて……」
「あはは。僕はそんなの気にしないよ。カナちゃんの胸、可愛いね」
そして私はコウさんに胸を触られたり、胸の先を撫でられたり、吸われたりされ、いつしか私の口からは甘い声がで始めていた。
「はあ……、はあ……。あの……、コウさん……」
「カナちゃん、顔蕩けてちゃってるね。ねえ、そろそろいいかな……?」
「はい……、お願いします……」
私はベッドに仰向けに寝そべると、コウさんに脚を開かされ、そのまま男の人のを受け入れた……。
この日、私は初めてを失うのと引き換えに、初めて男性を経験したのだった……。
初めての男の人のは……その……、気持ちよかった……。
◆◆◆
「それじゃあ、カナちゃん。よかったらまた僕を指名してね♪」
行為が終わり、私はコウさんと一緒に店を出ると、ミリアさんの姿があった。
「あ、カナちゃん、どうだった?」
「はい……、えと……、その……、き……、気持ちよかったです……」
ミリアさんの問に私は顔を真っ赤にしながら答えた。
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しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
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