34 / 42
攻略33
しおりを挟む
「だからぁっおれぇの彼女の真奈はほんっとに可愛くってなぁっ」
「出た~漣の彼女自慢~」
宴も中盤。軽く酒に乱される人が続出するなか、隣にいる漣の惚気に場は盛り上がる。
大学でよくつるむ面子が揃い俺も笑顔で酒を呷った。
「てかなぁ~よーせーはどうよ?結菜ちゃんと同棲始めたんだろぉ」
と惚気ていた漣に今度は絡まれた。
(いや同棲どころか一方的に別れたんですけど……)
否定しない訳にはいかないので、一方的にとは言わずにとりあえず別れたことを伝える。
「いやぁ…それがちょっと前に別れちゃって……」
俺がそう言うと皆驚いていた。
「え?じゃあ陽成のそのキスマークって新しい彼女?もう新しい彼女作ったの?」
まだ酒にのまれてない羽柴 圭介がそう問いかけて俺の首筋を指した。
「え?!いやこれは……その…」
(玄関でのキス…キスマーク付けてたのか……だからマーキングってことか…)
口ごもる俺に皆は興味津々と言った感じだ。
「あれだろぉ今どーせーしてる彼女にぃ付けてもらったんだろぉよ。お盛んなこった~」
「は?!いや……えーと…」
大体事実なだけに否定できない。
(まあ彼女でも彼氏でもないんだけど)
どれだけ先輩が気に入ってくれてるとは言っても先輩としては俺で遊んでいるだけだろうし。
(付き合うとか……ちゃんと告白したことないし)
きっと飽きたらすぐ捨てられるんだろう。早ければ俺の家の工事が終わればすぐ。
そう考えて少しだけ胸の奥がキュッと苦しくなった。
「陽成~もうちっと話聞かせろや~ほら飲め飲めっ」
圭介に空いた俺のグラスに酒を注いでくる。
「あんま飲み過ぎないようにしてるから……」
「あぁ?陽成何言ってやがんだ。忘年会だぞ?記憶吹っ飛ばすくらいに飲みかわそうや」
あれだ。圭介は酔うとなんか強い。圧が凄い。
「じゃあ少しだけ……」
俺は酒に、宴の楽しげな雰囲気にまんまと酔わされていくのだった。
「出た~漣の彼女自慢~」
宴も中盤。軽く酒に乱される人が続出するなか、隣にいる漣の惚気に場は盛り上がる。
大学でよくつるむ面子が揃い俺も笑顔で酒を呷った。
「てかなぁ~よーせーはどうよ?結菜ちゃんと同棲始めたんだろぉ」
と惚気ていた漣に今度は絡まれた。
(いや同棲どころか一方的に別れたんですけど……)
否定しない訳にはいかないので、一方的にとは言わずにとりあえず別れたことを伝える。
「いやぁ…それがちょっと前に別れちゃって……」
俺がそう言うと皆驚いていた。
「え?じゃあ陽成のそのキスマークって新しい彼女?もう新しい彼女作ったの?」
まだ酒にのまれてない羽柴 圭介がそう問いかけて俺の首筋を指した。
「え?!いやこれは……その…」
(玄関でのキス…キスマーク付けてたのか……だからマーキングってことか…)
口ごもる俺に皆は興味津々と言った感じだ。
「あれだろぉ今どーせーしてる彼女にぃ付けてもらったんだろぉよ。お盛んなこった~」
「は?!いや……えーと…」
大体事実なだけに否定できない。
(まあ彼女でも彼氏でもないんだけど)
どれだけ先輩が気に入ってくれてるとは言っても先輩としては俺で遊んでいるだけだろうし。
(付き合うとか……ちゃんと告白したことないし)
きっと飽きたらすぐ捨てられるんだろう。早ければ俺の家の工事が終わればすぐ。
そう考えて少しだけ胸の奥がキュッと苦しくなった。
「陽成~もうちっと話聞かせろや~ほら飲め飲めっ」
圭介に空いた俺のグラスに酒を注いでくる。
「あんま飲み過ぎないようにしてるから……」
「あぁ?陽成何言ってやがんだ。忘年会だぞ?記憶吹っ飛ばすくらいに飲みかわそうや」
あれだ。圭介は酔うとなんか強い。圧が凄い。
「じゃあ少しだけ……」
俺は酒に、宴の楽しげな雰囲気にまんまと酔わされていくのだった。
0
お気に入りに追加
119
あなたにおすすめの小説
美人に告白されたがまたいつもの嫌がらせかと思ったので適当にOKした
亜桜黄身
BL
俺の学校では俺に付き合ってほしいと言う罰ゲームが流行ってる。
カースト底辺の卑屈くんがカースト頂点の強気ド美人敬語攻めと付き合う話。
(悪役モブ♀が出てきます)
(他サイトに2021年〜掲載済)
青は藍より出でて藍より青し
フジキフジコ
BL
ヤクザの跡取りの高校生とその同級生の話。高校生からはじまり40代になるまで続きます。
【青は藍より出でて藍より青し】本編。高校時代。
【番外編/白い花の家・月を抱く】葉月と綾瀬が出会った頃の話。
【番外編/Tomorrow is another day ・Sweet little devil】綾瀬と高谷の高校時代の短いエピソード。
【朱に交われば赤くなる】本編「青は藍~」の続き。
【狭き門より入れ】本編「朱に交われば~」の続き。7年後のお話になります。
【番外編/BLEED】篤郎の事情
【三代目の結婚】本編「狭き門~」の続き。綾瀬の結婚問題。
【番外編/刺青】高谷×綾瀬のいちゃいちゃ
【瑠璃も玻璃も照らせば光る】本編「三代目の結婚」の続き。主役は篤郎です。エピローグに高谷×綾瀬のいちゃ。
【番外編/古傷】高谷×綾瀬のいちゃいちゃ
【番梅花は蕾めるに香あり 】本編「瑠璃も玻璃~」の続き。高谷と男子高校生の話。
【天に在らば比翼の鳥】本編の完結編。
他シリーズ『チェリークール』の【番外編】「東京ミスティ」「東京ミスティ2」「微笑みの行方」に綾瀬と高谷が出ています。
からっぽを満たせ
ゆきうさぎ
BL
両親を失ってから、叔父に引き取られていた柳要は、邪魔者として虐げられていた。
そんな要は大学に入るタイミングを機に叔父の家から出て一人暮らしを始めることで虐げられる日々から逃れることに成功する。
しかし、長く叔父一族から非人間的扱いを受けていたことで感情や感覚が鈍り、ただただ、生きるだけの日々を送る要……。
そんな時、バイト先のオーナーの友人、風間幸久に出会いーー
【完結】『ルカ』
瀬川香夜子
BL
―――目が覚めた時、自分の中は空っぽだった。
倒れていたところを一人の老人に拾われ、目覚めた時には記憶を無くしていた。
クロと名付けられ、親切な老人―ソニーの家に置いて貰うことに。しかし、記憶は一向に戻る気配を見せない。
そんなある日、クロを知る青年が現れ……?
貴族の青年×記憶喪失の青年です。
※自サイトでも掲載しています。
2021年6月28日 本編完結
出戻り聖女はもう泣かない
たかせまこと
BL
西の森のとば口に住むジュタは、元聖女。
男だけど元聖女。
一人で静かに暮らしているジュタに、王宮からの使いが告げた。
「王が正室を迎えるので、言祝ぎをお願いしたい」
出戻りアンソロジー参加作品に加筆修正したものです。
ムーンライト・エブリスタにも掲載しています。
表紙絵:CK2さま
こっそりバウムクーヘンエンド小説を投稿したら相手に見つかって押し倒されてた件
神崎 ルナ
BL
バウムクーヘンエンド――片想いの相手の結婚式に招待されて引き出物のバウムクーヘンを手に失恋に浸るという、所謂アンハッピーエンド。
僕の幼なじみは天然が入ったぽんやりしたタイプでずっと目が離せなかった。
だけどその笑顔を見ていると自然と僕も口角が上がり。
子供の頃に勢いに任せて『光くん、好きっ!!』と言ってしまったのは黒歴史だが、そのすぐ後に白詰草の指輪を持って来て『うん、およめさんになってね』と来たのは反則だろう。
ぽやぽやした光のことだから、きっとよく意味が分かってなかったに違いない。
指輪も、僕の左手の中指に収めていたし。
あれから10年近く。
ずっと仲が良い幼なじみの範疇に留まる僕たちの関係は決して崩してはならない。
だけど想いを隠すのは苦しくて――。
こっそりとある小説サイトに想いを吐露してそれで何とか未練を断ち切ろうと思った。
なのにどうして――。
『ねぇ、この小説って海斗が書いたんだよね?』
えっ!?どうしてバレたっ!?というより何故この僕が押し倒されてるんだっ!?(※注 サブ垢にて公開済みの『バウムクーヘンエンド』をご覧になるとより一層楽しめるかもしれません)
純情将軍は第八王子を所望します
七瀬京
BL
隣国との戦で活躍した将軍・アーセールは、戦功の報償として(手違いで)第八王子・ルーウェを所望した。
かつて、アーセールはルーウェの言葉で救われており、ずっと、ルーウェの言葉を護符のようにして過ごしてきた。
一度、話がしたかっただけ……。
けれど、虐げられて育ったルーウェは、アーセールのことなど覚えて居らず、婚礼の夜、酷く怯えて居た……。
純情将軍×虐げられ王子の癒し愛
少年野球で知り合ってやけに懐いてきた後輩のあえぎ声が頭から離れない
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
少年野球で知り合い、やたら懐いてきた後輩がいた。
ある日、彼にちょっとしたイタズラをした。何気なく出したちょっかいだった。
だがそのときに発せられたあえぎ声が頭から離れなくなり、俺の行為はどんどんエスカレートしていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる