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第十八話 異物と異形
①
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黒装束集団の中に現れたロック達……ロックは不敵な笑みを浮かべてその集団を見ていたが、エリスとユイの表情には余裕がなかった。
「格好つけて来たのはいいけど……ちょっと人数多すぎない?」
ユイは完璧に怯んでいる。
「コイツらって……ジンの研究所を破壊した……」
エリスの言葉にロックは頷いた。
「ああ……戦闘集団『朧』……現在は主にテロ活動を行ってやがるが……。戦時中は……激戦区に必ず現れる『戦争屋』だ」
ロックは朧集団を睨み付けた。
「まさか、コイツらがここに来るたぁな……」
ロックはドレル13世に言った。
「オヤジ……久しぶりだが、再会を懐かしんでる暇はねぇぜ……」
ドレル13世は目を丸くしたまま言った。
「お前に会う時は……いつもこうじゃ」
「さっさと逃げろ……。エリスとユイもオヤジと行け……」
エリスは目を見開いた。
「ロック……アンタまさか……」
ロックは刀を抜いた。
「こっから先は……女子供には、見るに絶えねぇ……惨殺劇の始まりだ」
ロックは目を見開き、不気味に笑っている。
そのロックの狂気に満ちた表情に、エリスはゾッとすると同時に、説明できない不安にかられた。
するとアシャがロックに言った。
「なら私も残るぞ……」
アシャの言葉に、ロックは首を横に振った。
「テメェ……ドレルの剣士だろ?……テメェの仕事は殿様を守る事だ」
「しかし……」
「一緒に行って……エリスとユイも守ってくれ……」
ロックの言葉に、アシャは目を見開き、それを見ていたドレル13世は、アシャに行った。
「行くぞっ!アシャ」
「しかし殿っ!」
ドレル13世はロックに言った。
「必ず生きてまた会うぞ……ハーネスト……」
「そのつもりだ……。謝礼をたんまり用意しておけよ」
「奮発してやるぞ……」
ロックは刀を構えた。
「行けっ!」
ロックの声に、一同は一斉に裏口に入り、そのまま撤退した。
撤退を阻止しようと、黒装束の集団が飛び掛かったが……。
ザシュッ!ズシャッ!ズバッ!
斬激音と共に、黒装束の数人が血を吹き出しながら、その場で崩れ落ちる。
「ざっと……30人ってとこか……」
ロックは会場にそびえ立つ、錬金術で作られた、氷の柱を刀で一本叩き割った。
粉々に砕かれた氷は小さな氷山となり、エリス達が逃げ込んだ、裏口の出入り口を塞いだ。
ロックは再び目を見開き、そして笑った。
「この氷が溶けるまでに……テメェら……皆殺しだ……」
およそ30名ほどの黒装束集団と対峙するロックを、ジュノスとアキヅキは二階から、引き続き傍観していた。
そんなロックを、嘲笑うかのように見ていたのは、アキヅキだった。
「ククク……見てみろよジュノス……。ロックの野郎、あの数相手にやる気だぜ。相変わらずのバカ野郎だ」
「それをアンタが言うのかよ……」
「俺もロックがいるとは思わなかったからなぁ……」
ジュノスはアキヅキを見据え、そのジュノスにアキヅキは言った。
「行かなくていいのか?」
「アンタが行かせねぇだろ?」
「まぁな……」
ジュノスはダカーを再び構えた。
「アンタを殺ってから行く事にした」
アキヅキは不敵に笑った。
「ククク……らしくなってきたじゃねぇか……」
ジュノスは目を見開いた。
「アキヅキ・ヤマト……アデルの名の元に、貴様を殺す……」
……前夜祭会場裏通路……
場面は変わり、現在脱出中のエリス達は、会場の出口を目指し、狭い通路を懸命に走っていた。
年をめしたドレル13世も、必死な形相で走り、アシャはそれに合わせるように走っている。
王子のケリーと、婿養子のロンドは、アリーを囲うように進み、エリスとユイは集団の先頭を走っている。
じきに、出口に到着すると思われたが……エリスは気が気ではなかった。
(ロック……)
もちろんロックの身を案じてだが……それだけではなく、エリスの脳裏に焼き付いたロックの表情が、消えなかった……あの狂気じみたロックの形相が……。
……一階会場……
その光景はまさに惨劇と呼ぶに相応しかった。
次々と襲いかかる黒装束に対し、刀を振り回すロックの足下には、既に斬り裂かられた黒装束が何人も転がっている。
体を斬り刻まれた者……首を落とされた者……腕を落とされ悶えている者……それらをそれらを斬り刻んだ返り血まみれのロック……まさにこの一階会場は惨劇の場と呼ぶに相応しかった。
ロックは次々と黒装束を斬っていたが……数が減った感覚はあまりなく、止めどなくロックに襲いかかる。
ロックは黒装束を斬り刻みながら、ある箇所に注目した。
黒装束の集団の奥……黒装束の指揮官らしき者がいるのに気付いていた。
その者は黒装束に囲まれており、確認しにくかったのだが……確かにいる。
ロックは黒装束の胸を刺して、ニヤリとした。
(頭潰すか……)
ロックは黒装束の胸に刺さった刀を勢いよく引き抜き、指揮官らしき者のところまで突進した。
黒装束達はロックの狙いを瞬時に把握し、ロックの前に立ち塞がるが……。
「邪魔だぁっ!」
ロックは立ち塞がる黒装束を次々となぎ払い、もう突進する。
指揮官の直前まで迫ったロックは、前に出た取り巻きの黒装束の数人をなぎ払い、高く跳んだ。
高く跳んだロックは、指揮官目掛けて刀を振り下ろす。
キィーーーンッ!
ロックの刀は指揮官の脳天寸でのところで、黒装束の男の小太刀に止められた。
これには流石のロックも目を見開いた。
(コイツ……ただの取り巻きじゃねぇ)
ロックはすかさず後方宙返りで距離をとったが……既に黒装束のクナイがロックの眉間を捉えていた。
カキィーーンッ!
ロックはすかさず眉間に迫るクナイを刀で弾いたが……。
グサッ!グサッ!
黒装束が投げた第2第3のクナイが、ロック左肩と、右脇腹に突き刺さる。
「つぅっ!」
ロックは苦悶の表情を浮かべるが、黒装束の追撃は止まない……。
クナイは次々とロックに襲いかかり、ロックは痛みを堪えながらクナイをかわすが……。
それをすんなりさせまいと、他の黒装束が襲いかかる。
しかしロックは襲いかかる黒装束を掴み、黒装束を盾にしてクナイを防ぐ。
ロックに盾にされた黒装束の背中には無数のクナイが突き刺さり、黒装束は目を血走らせてその場に崩れ落ちた。
ここで一旦攻撃が止み、クナイを投げた黒装束は高々と手を上げた。
するとそれに呼応するように、他の黒装束達はその場に膝まづいた。
ロックは息を切らし、刺さったクナイを抜きながら、その光景を見ていると、奥から先程の指揮官が現れた。
指揮官の男は黒のフード付きのマントで全身を覆っている。
「君は変わりませんねぇ……」
その声にロックは目を見開いた。
「返り血を浴びている君の様は……とても美しい……」
ドクンッ!ドクンッ!と、ロックの鼓動が高鳴る。
指揮官はフードを脱いで、ロックにその顔を見せた。
真っ白な長い髪に、美しい顔だったが……左目には額から頬に掛けて大きな傷がり、左目は閉じていた。
しかしその傷さえも取り込むような、美しい顔立ちは、妖艶であり、全てを引き込むような感じだ。
「君に斬られたこの左目……痛いんですよ……たまにね」
「格好つけて来たのはいいけど……ちょっと人数多すぎない?」
ユイは完璧に怯んでいる。
「コイツらって……ジンの研究所を破壊した……」
エリスの言葉にロックは頷いた。
「ああ……戦闘集団『朧』……現在は主にテロ活動を行ってやがるが……。戦時中は……激戦区に必ず現れる『戦争屋』だ」
ロックは朧集団を睨み付けた。
「まさか、コイツらがここに来るたぁな……」
ロックはドレル13世に言った。
「オヤジ……久しぶりだが、再会を懐かしんでる暇はねぇぜ……」
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「お前に会う時は……いつもこうじゃ」
「さっさと逃げろ……。エリスとユイもオヤジと行け……」
エリスは目を見開いた。
「ロック……アンタまさか……」
ロックは刀を抜いた。
「こっから先は……女子供には、見るに絶えねぇ……惨殺劇の始まりだ」
ロックは目を見開き、不気味に笑っている。
そのロックの狂気に満ちた表情に、エリスはゾッとすると同時に、説明できない不安にかられた。
するとアシャがロックに言った。
「なら私も残るぞ……」
アシャの言葉に、ロックは首を横に振った。
「テメェ……ドレルの剣士だろ?……テメェの仕事は殿様を守る事だ」
「しかし……」
「一緒に行って……エリスとユイも守ってくれ……」
ロックの言葉に、アシャは目を見開き、それを見ていたドレル13世は、アシャに行った。
「行くぞっ!アシャ」
「しかし殿っ!」
ドレル13世はロックに言った。
「必ず生きてまた会うぞ……ハーネスト……」
「そのつもりだ……。謝礼をたんまり用意しておけよ」
「奮発してやるぞ……」
ロックは刀を構えた。
「行けっ!」
ロックの声に、一同は一斉に裏口に入り、そのまま撤退した。
撤退を阻止しようと、黒装束の集団が飛び掛かったが……。
ザシュッ!ズシャッ!ズバッ!
斬激音と共に、黒装束の数人が血を吹き出しながら、その場で崩れ落ちる。
「ざっと……30人ってとこか……」
ロックは会場にそびえ立つ、錬金術で作られた、氷の柱を刀で一本叩き割った。
粉々に砕かれた氷は小さな氷山となり、エリス達が逃げ込んだ、裏口の出入り口を塞いだ。
ロックは再び目を見開き、そして笑った。
「この氷が溶けるまでに……テメェら……皆殺しだ……」
およそ30名ほどの黒装束集団と対峙するロックを、ジュノスとアキヅキは二階から、引き続き傍観していた。
そんなロックを、嘲笑うかのように見ていたのは、アキヅキだった。
「ククク……見てみろよジュノス……。ロックの野郎、あの数相手にやる気だぜ。相変わらずのバカ野郎だ」
「それをアンタが言うのかよ……」
「俺もロックがいるとは思わなかったからなぁ……」
ジュノスはアキヅキを見据え、そのジュノスにアキヅキは言った。
「行かなくていいのか?」
「アンタが行かせねぇだろ?」
「まぁな……」
ジュノスはダカーを再び構えた。
「アンタを殺ってから行く事にした」
アキヅキは不敵に笑った。
「ククク……らしくなってきたじゃねぇか……」
ジュノスは目を見開いた。
「アキヅキ・ヤマト……アデルの名の元に、貴様を殺す……」
……前夜祭会場裏通路……
場面は変わり、現在脱出中のエリス達は、会場の出口を目指し、狭い通路を懸命に走っていた。
年をめしたドレル13世も、必死な形相で走り、アシャはそれに合わせるように走っている。
王子のケリーと、婿養子のロンドは、アリーを囲うように進み、エリスとユイは集団の先頭を走っている。
じきに、出口に到着すると思われたが……エリスは気が気ではなかった。
(ロック……)
もちろんロックの身を案じてだが……それだけではなく、エリスの脳裏に焼き付いたロックの表情が、消えなかった……あの狂気じみたロックの形相が……。
……一階会場……
その光景はまさに惨劇と呼ぶに相応しかった。
次々と襲いかかる黒装束に対し、刀を振り回すロックの足下には、既に斬り裂かられた黒装束が何人も転がっている。
体を斬り刻まれた者……首を落とされた者……腕を落とされ悶えている者……それらをそれらを斬り刻んだ返り血まみれのロック……まさにこの一階会場は惨劇の場と呼ぶに相応しかった。
ロックは次々と黒装束を斬っていたが……数が減った感覚はあまりなく、止めどなくロックに襲いかかる。
ロックは黒装束を斬り刻みながら、ある箇所に注目した。
黒装束の集団の奥……黒装束の指揮官らしき者がいるのに気付いていた。
その者は黒装束に囲まれており、確認しにくかったのだが……確かにいる。
ロックは黒装束の胸を刺して、ニヤリとした。
(頭潰すか……)
ロックは黒装束の胸に刺さった刀を勢いよく引き抜き、指揮官らしき者のところまで突進した。
黒装束達はロックの狙いを瞬時に把握し、ロックの前に立ち塞がるが……。
「邪魔だぁっ!」
ロックは立ち塞がる黒装束を次々となぎ払い、もう突進する。
指揮官の直前まで迫ったロックは、前に出た取り巻きの黒装束の数人をなぎ払い、高く跳んだ。
高く跳んだロックは、指揮官目掛けて刀を振り下ろす。
キィーーーンッ!
ロックの刀は指揮官の脳天寸でのところで、黒装束の男の小太刀に止められた。
これには流石のロックも目を見開いた。
(コイツ……ただの取り巻きじゃねぇ)
ロックはすかさず後方宙返りで距離をとったが……既に黒装束のクナイがロックの眉間を捉えていた。
カキィーーンッ!
ロックはすかさず眉間に迫るクナイを刀で弾いたが……。
グサッ!グサッ!
黒装束が投げた第2第3のクナイが、ロック左肩と、右脇腹に突き刺さる。
「つぅっ!」
ロックは苦悶の表情を浮かべるが、黒装束の追撃は止まない……。
クナイは次々とロックに襲いかかり、ロックは痛みを堪えながらクナイをかわすが……。
それをすんなりさせまいと、他の黒装束が襲いかかる。
しかしロックは襲いかかる黒装束を掴み、黒装束を盾にしてクナイを防ぐ。
ロックに盾にされた黒装束の背中には無数のクナイが突き刺さり、黒装束は目を血走らせてその場に崩れ落ちた。
ここで一旦攻撃が止み、クナイを投げた黒装束は高々と手を上げた。
するとそれに呼応するように、他の黒装束達はその場に膝まづいた。
ロックは息を切らし、刺さったクナイを抜きながら、その光景を見ていると、奥から先程の指揮官が現れた。
指揮官の男は黒のフード付きのマントで全身を覆っている。
「君は変わりませんねぇ……」
その声にロックは目を見開いた。
「返り血を浴びている君の様は……とても美しい……」
ドクンッ!ドクンッ!と、ロックの鼓動が高鳴る。
指揮官はフードを脱いで、ロックにその顔を見せた。
真っ白な長い髪に、美しい顔だったが……左目には額から頬に掛けて大きな傷がり、左目は閉じていた。
しかしその傷さえも取り込むような、美しい顔立ちは、妖艶であり、全てを引き込むような感じだ。
「君に斬られたこの左目……痛いんですよ……たまにね」
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