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第六話 夏祭りと秋の訪れ
③
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これまでの事を今野に電話で報告し、縁は皆に言った。
「今野さんに連絡を入れておいたよ……雨家さんと青山さんのバイト先で待ち合わせをした」
桃子が言った。
「何故バイト先で待ち合わせを?」
縁は答えた。
「ここに来るまでに、防犯カメラが3つあった……。カメラは3台共百合根町が管理してるカメラだろうから……。今野さんにそのデータを持ってきてもらうように、頼んでおいた」
桃子は納得した。
「なるほど……それをバイト先で確認するのだな……」
縁は頷いた。
「そう言う事……あと、パン屋が一軒まだ営業していたから、戻るついでに聞き込みに行こう」
縁はそう言うと元来た道を戻って行った。 他の3人も縁を追うようにパン屋に向かった。
パン屋に向かう道中……達也が縁に言った。
「なぁ……縁……」
「どうした?」
達也は感心した様子で言った。
「お前よく防犯カメラがあるって、気付いたな……普通は気付かないぜ」
縁は言った。
「シンプルな住宅街だからな……見る所も少ないし、すぐに気付いたよ」
達也はさらに感心した。
「すげぇな……俺なんて美香の事で頭がいっぱいだから、それどころじゃなかったよ」
「彼女が行方不明なんだ……仕方がないよ」
達也は言った。
「じゃあ……お前も、桃子さんが行方不明になったら……うろたえるのか?」
「えっ?……」
縁は考えた。
もしも桃子が行方不明になったら……。この間の船の事件の時、桃子は神田に襲われ、監禁されていた。
あの時の縁は、確かに冷静さを欠いた。
縁は達也に言った。
「そうだな……実際そうだった」
縁と達也が話している内にパン屋に到着した。
住宅街に建っているパン屋は、家を改築してパン屋を営んでいるようだった。店の雰囲気もシンプルで、町のパン屋さんと言った感じだ。
店の前で瑠璃が言った。
「このパン屋さんで、美香ちゃんは毎朝……お昼ご飯を買ってるって、言っていたよ」
桃子は言った。
「だとしたら、今日も寄っているかもしれないな……」
4人がパン屋に入ると、優しそうな老夫婦が閉店の準備をしていた。
おそらく店主とその妻だろう。
後片付けをしていた店主が、縁達に気付き、申し訳なさそうに言った。
「すみません……もう店じまいなんですよ」
縁は店主に言った。
「いえ、少し聞きたい事があって……」
店主はキョトンとして言った。
「聞きたい事?はて……」
達也が言った。
「昼頃に美香……女子高生が買いに来ませんでしたか?」
すると、店主の妻が言った。
「美香……もしかして、青山さんの?」
達也は身を乗り出して言った。
「そっ、そうですっ!青山、青山美香っ!来ませんでしたか?」
店主の妻はニコニコしながら言った。
「ええ……来ましたよ。昨日も今日も……」
達也は声を荒げた。
「なっ、何か変わって様子はっ!?」
達也の様子に店主の妻は少し驚いたようで、戸惑いながら言った。
「特には……美香ちゃんに何かあったの?」
縁は慌てて言った。
「いえ……そう言うわけじゃ……」
すると、ただらなぬ様子の達也を見て、店主が言った。
「何かあったんだったら、警察に……」
すると、桃子が言った。
「心配する必要は無い……実は美香と夏祭りの待ち合わせをしていたのだがな……どうやら行き違いになったようでな。それで……この店に寄っているかもと思って、尋ねにきたんだ」
店主が言った。
「今、昼前にって、言わなかったかい?」
桃子はとぼけて言った。
「昼前に?そんな事を言ったか?」
店主の妻は不安そうに言った。
「だったらいいんだけど……」
縁は店主に聞いた。
「青山さんはいつも……何を買っていますか?」
店主は少し怪訝な表情で言った。
「どうしてだい?」
縁は言った。
「俺も食べようと思って……」
店主は言った。
「それなら……パックに入ったサンドウィッチだよ。今日はもう売り切れたけど……」
縁は残念そうに言った。
「そうですかぁ……明日はありますか?」
店主は申し訳なさそうに言った。
「すまないねぇ……明日も作るから、明日に来てくれるかい?」
縁は言った。
「ええ……明日買いに来ます……」
そう言うと縁は3人を連れて、店を出た。
パン屋を出ると、達也が縁に詰め寄った。
「何でパン屋から出たんだよっ?まだ聞ける事があったんじゃないのかっ?」
縁は言った。
「これ以上ここで聞ける事は無い。それに、下手に話をややこしくする可能性があった」
桃子が達也を少し睨んで言った。
「君がそんなに、取り乱していると、店の老夫婦が必要以上に心配するからな……」
桃子に睨まれて、達也はシュンとなった。
瑠璃は言った。
「あまり手掛かりは無かったね……」
縁は言った。
「そうでもないぜ……」
達也は下を向いていた顔を上げた。
「何かわかったのかっ?」
縁は言った。
「さっきから思っていたけど……この道はほとんど車が通らない……。それだけこの道は車が通るのに適していないと言える」
桃子が言った。
「車で拐ったとなると……さすがに目立つな」
縁は言った。
「防犯カメラを確認しないと……確証は持てない。だから、バイト先に急ごう」
4人は再びバイト先に向かった。
ファストフード店に到着すると、店内で今野を待つ事にした。
4人は適当にドリンクを注文し、テーブル席に座った。
店内はそこそこ広く、この時間帯でも店内は賑わっていた。
縁は瑠璃に言った。
「雨家さん……今日のシフトって、わかる?」
瑠璃は言った。
「私……シフト表持ってるから、見てみる?」
そう言うと瑠璃は持っていた手提げ鞄から、A4サイズのシフト表を取り出し、縁に渡した。
縁は受け取ったシフト表に目を通した。
シフト表を見ながら縁は言った。
「青山さんのシフトは……正午から午後6時30分か……うん?この時間の出勤は青山さんだけだな」
確かにシフト表には、美香だけが正午からで、後のバイトは午後1時からになっていた。
縁は瑠璃に言った。
「青山さんの今週のシフトは、全部正午から……シフトは誰が?」
瑠璃は言った。
「店長と副店長が決めてるよ」
縁は顎を撫でた。
すると、店にスーツを着た男性がやって来た……今野だった。
縁は今野に手を振って、席に呼んだ。
「今野さんっ!こっちこっちっ!」
今野は縁達の席に来ると、いきなり縁に文句を言ってきた。
「困るよ……縁君……いきなり呼び出して、防犯カメラのデータを持ってこいって……」
縁は苦笑いして言った。
「ごめんっ……こんな事は今野さんにしか頼めないからさ……」
桃子は言った。
「で、今野刑事……頼んでいた物は?」
今野は顔をひきつらせた。
「持ってきましたよっ!町内会に無理言ってねっ!」
今野は空いている席に着いて、SDカードを3枚差し出した。
カードを受け取った縁は、自分のスマホに差し込んで映像を確認した。
映像は意外ときれいで、先程のパン屋付近の映像だった。
縁はスマホを操作しながら言った。
「このデータは青山さんの家から一番近いカメラだな……午前11時から正午までを、チェックしてみよう」
男女5人が1つのスマホに集まる、異様な光景がテーブルにはあった。
縁は言った。
「皆、寄りすぎ……3枚あるから、手分けしよう……」
縁はカード1枚瑠璃に渡した。
瑠璃は言った。
「じゃあ……これは、私と森谷君で」
瑠璃と達也は瑠璃のスマホでチェックを始めた。
縁と桃子が映像を見ていると、縁の見覚えのある女子が映った。
タイトなジーンズにTシャツを着た美香だった。
パン屋の方から歩いてくる美香の手には、パン屋で購入したであろう、ビニール袋に入ったサンドウィッチがあった。
縁は言った。
「青山さんだ……時刻は、11時28分か……」
すると、達也が言った。
「こっちも映ってるぜっ!美香だっ!」
瑠璃が言った。
「時刻は11時32分……」
結局残りの1枚にも美香は映っていた。
すると、縁は言った。
「やっぱりな……」
達也が言った。
「何がやっぱり何だよ?」
縁は言った。
「さっきも言ったけど……車で拐ったって事は無さそうだ……。それに、最後のカメラからこの店までは、僅か数mしか無い……。仮にこの僅かな距離で無理矢理連れ去ったとしても……目立ってしょうがない……」
瑠璃は言った。
「じゃあ……美香ちゃんは……」
縁は言った。
「一度この店に来てるな」
達也が頭を抱えた。
「もう……訳がかわんねぇよ……」
縁は言った。
「今考えられるのは……青山さんが誰かに拐われていた場合……犯人は顔見知りだって事さ……」
そう言うと縁は立ち上がった。
立ち上がった縁を見て桃子は言った。
「何処へ行くのだ?」
縁は言った。
「まず青山さんが、一度この店に来た確証を持たないとな……」
縁は続けて今野に言った。
「今野さんは、青山さんの親御さんにこの事を説明してきてよ……」
今野は言った。
「そのつもりだけど……縁君、親御さんに言ってないのかい?」
縁は言った。
「下手に俺達が言うより、刑事の今野さんが言ったほうが説得力がある」
今野は引き受けた。
「仕方ないな……こんな状況だし、動かない訳にもいかないか……」
縁は笑顔で今野に言った。
「善良な市民を守るのが警察だからね……んじゃよろしく……」
そう言うと縁は店を出て行ってしまった。
「今野さんに連絡を入れておいたよ……雨家さんと青山さんのバイト先で待ち合わせをした」
桃子が言った。
「何故バイト先で待ち合わせを?」
縁は答えた。
「ここに来るまでに、防犯カメラが3つあった……。カメラは3台共百合根町が管理してるカメラだろうから……。今野さんにそのデータを持ってきてもらうように、頼んでおいた」
桃子は納得した。
「なるほど……それをバイト先で確認するのだな……」
縁は頷いた。
「そう言う事……あと、パン屋が一軒まだ営業していたから、戻るついでに聞き込みに行こう」
縁はそう言うと元来た道を戻って行った。 他の3人も縁を追うようにパン屋に向かった。
パン屋に向かう道中……達也が縁に言った。
「なぁ……縁……」
「どうした?」
達也は感心した様子で言った。
「お前よく防犯カメラがあるって、気付いたな……普通は気付かないぜ」
縁は言った。
「シンプルな住宅街だからな……見る所も少ないし、すぐに気付いたよ」
達也はさらに感心した。
「すげぇな……俺なんて美香の事で頭がいっぱいだから、それどころじゃなかったよ」
「彼女が行方不明なんだ……仕方がないよ」
達也は言った。
「じゃあ……お前も、桃子さんが行方不明になったら……うろたえるのか?」
「えっ?……」
縁は考えた。
もしも桃子が行方不明になったら……。この間の船の事件の時、桃子は神田に襲われ、監禁されていた。
あの時の縁は、確かに冷静さを欠いた。
縁は達也に言った。
「そうだな……実際そうだった」
縁と達也が話している内にパン屋に到着した。
住宅街に建っているパン屋は、家を改築してパン屋を営んでいるようだった。店の雰囲気もシンプルで、町のパン屋さんと言った感じだ。
店の前で瑠璃が言った。
「このパン屋さんで、美香ちゃんは毎朝……お昼ご飯を買ってるって、言っていたよ」
桃子は言った。
「だとしたら、今日も寄っているかもしれないな……」
4人がパン屋に入ると、優しそうな老夫婦が閉店の準備をしていた。
おそらく店主とその妻だろう。
後片付けをしていた店主が、縁達に気付き、申し訳なさそうに言った。
「すみません……もう店じまいなんですよ」
縁は店主に言った。
「いえ、少し聞きたい事があって……」
店主はキョトンとして言った。
「聞きたい事?はて……」
達也が言った。
「昼頃に美香……女子高生が買いに来ませんでしたか?」
すると、店主の妻が言った。
「美香……もしかして、青山さんの?」
達也は身を乗り出して言った。
「そっ、そうですっ!青山、青山美香っ!来ませんでしたか?」
店主の妻はニコニコしながら言った。
「ええ……来ましたよ。昨日も今日も……」
達也は声を荒げた。
「なっ、何か変わって様子はっ!?」
達也の様子に店主の妻は少し驚いたようで、戸惑いながら言った。
「特には……美香ちゃんに何かあったの?」
縁は慌てて言った。
「いえ……そう言うわけじゃ……」
すると、ただらなぬ様子の達也を見て、店主が言った。
「何かあったんだったら、警察に……」
すると、桃子が言った。
「心配する必要は無い……実は美香と夏祭りの待ち合わせをしていたのだがな……どうやら行き違いになったようでな。それで……この店に寄っているかもと思って、尋ねにきたんだ」
店主が言った。
「今、昼前にって、言わなかったかい?」
桃子はとぼけて言った。
「昼前に?そんな事を言ったか?」
店主の妻は不安そうに言った。
「だったらいいんだけど……」
縁は店主に聞いた。
「青山さんはいつも……何を買っていますか?」
店主は少し怪訝な表情で言った。
「どうしてだい?」
縁は言った。
「俺も食べようと思って……」
店主は言った。
「それなら……パックに入ったサンドウィッチだよ。今日はもう売り切れたけど……」
縁は残念そうに言った。
「そうですかぁ……明日はありますか?」
店主は申し訳なさそうに言った。
「すまないねぇ……明日も作るから、明日に来てくれるかい?」
縁は言った。
「ええ……明日買いに来ます……」
そう言うと縁は3人を連れて、店を出た。
パン屋を出ると、達也が縁に詰め寄った。
「何でパン屋から出たんだよっ?まだ聞ける事があったんじゃないのかっ?」
縁は言った。
「これ以上ここで聞ける事は無い。それに、下手に話をややこしくする可能性があった」
桃子が達也を少し睨んで言った。
「君がそんなに、取り乱していると、店の老夫婦が必要以上に心配するからな……」
桃子に睨まれて、達也はシュンとなった。
瑠璃は言った。
「あまり手掛かりは無かったね……」
縁は言った。
「そうでもないぜ……」
達也は下を向いていた顔を上げた。
「何かわかったのかっ?」
縁は言った。
「さっきから思っていたけど……この道はほとんど車が通らない……。それだけこの道は車が通るのに適していないと言える」
桃子が言った。
「車で拐ったとなると……さすがに目立つな」
縁は言った。
「防犯カメラを確認しないと……確証は持てない。だから、バイト先に急ごう」
4人は再びバイト先に向かった。
ファストフード店に到着すると、店内で今野を待つ事にした。
4人は適当にドリンクを注文し、テーブル席に座った。
店内はそこそこ広く、この時間帯でも店内は賑わっていた。
縁は瑠璃に言った。
「雨家さん……今日のシフトって、わかる?」
瑠璃は言った。
「私……シフト表持ってるから、見てみる?」
そう言うと瑠璃は持っていた手提げ鞄から、A4サイズのシフト表を取り出し、縁に渡した。
縁は受け取ったシフト表に目を通した。
シフト表を見ながら縁は言った。
「青山さんのシフトは……正午から午後6時30分か……うん?この時間の出勤は青山さんだけだな」
確かにシフト表には、美香だけが正午からで、後のバイトは午後1時からになっていた。
縁は瑠璃に言った。
「青山さんの今週のシフトは、全部正午から……シフトは誰が?」
瑠璃は言った。
「店長と副店長が決めてるよ」
縁は顎を撫でた。
すると、店にスーツを着た男性がやって来た……今野だった。
縁は今野に手を振って、席に呼んだ。
「今野さんっ!こっちこっちっ!」
今野は縁達の席に来ると、いきなり縁に文句を言ってきた。
「困るよ……縁君……いきなり呼び出して、防犯カメラのデータを持ってこいって……」
縁は苦笑いして言った。
「ごめんっ……こんな事は今野さんにしか頼めないからさ……」
桃子は言った。
「で、今野刑事……頼んでいた物は?」
今野は顔をひきつらせた。
「持ってきましたよっ!町内会に無理言ってねっ!」
今野は空いている席に着いて、SDカードを3枚差し出した。
カードを受け取った縁は、自分のスマホに差し込んで映像を確認した。
映像は意外ときれいで、先程のパン屋付近の映像だった。
縁はスマホを操作しながら言った。
「このデータは青山さんの家から一番近いカメラだな……午前11時から正午までを、チェックしてみよう」
男女5人が1つのスマホに集まる、異様な光景がテーブルにはあった。
縁は言った。
「皆、寄りすぎ……3枚あるから、手分けしよう……」
縁はカード1枚瑠璃に渡した。
瑠璃は言った。
「じゃあ……これは、私と森谷君で」
瑠璃と達也は瑠璃のスマホでチェックを始めた。
縁と桃子が映像を見ていると、縁の見覚えのある女子が映った。
タイトなジーンズにTシャツを着た美香だった。
パン屋の方から歩いてくる美香の手には、パン屋で購入したであろう、ビニール袋に入ったサンドウィッチがあった。
縁は言った。
「青山さんだ……時刻は、11時28分か……」
すると、達也が言った。
「こっちも映ってるぜっ!美香だっ!」
瑠璃が言った。
「時刻は11時32分……」
結局残りの1枚にも美香は映っていた。
すると、縁は言った。
「やっぱりな……」
達也が言った。
「何がやっぱり何だよ?」
縁は言った。
「さっきも言ったけど……車で拐ったって事は無さそうだ……。それに、最後のカメラからこの店までは、僅か数mしか無い……。仮にこの僅かな距離で無理矢理連れ去ったとしても……目立ってしょうがない……」
瑠璃は言った。
「じゃあ……美香ちゃんは……」
縁は言った。
「一度この店に来てるな」
達也が頭を抱えた。
「もう……訳がかわんねぇよ……」
縁は言った。
「今考えられるのは……青山さんが誰かに拐われていた場合……犯人は顔見知りだって事さ……」
そう言うと縁は立ち上がった。
立ち上がった縁を見て桃子は言った。
「何処へ行くのだ?」
縁は言った。
「まず青山さんが、一度この店に来た確証を持たないとな……」
縁は続けて今野に言った。
「今野さんは、青山さんの親御さんにこの事を説明してきてよ……」
今野は言った。
「そのつもりだけど……縁君、親御さんに言ってないのかい?」
縁は言った。
「下手に俺達が言うより、刑事の今野さんが言ったほうが説得力がある」
今野は引き受けた。
「仕方ないな……こんな状況だし、動かない訳にもいかないか……」
縁は笑顔で今野に言った。
「善良な市民を守るのが警察だからね……んじゃよろしく……」
そう言うと縁は店を出て行ってしまった。
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