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1.新勇者パーティー誕生!
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僕の学校は魔法大臣認定の勇者パーティーを決める国家学校。そして今日はその勇者パーティー発表の日。コロシアムの観客席にはたくさんの学生で埋め尽くされ、コロシアムの外にも中継を見ている観客でにぎわっている。
まず勇者候補の学生の中から一人だけ名前が呼び上げられ、候補生からクラスアップし、新たな勇者の誕生に国全体が盛り上がった。勇者に選ばれなかった勇者候補生たちは一般冒険者となるため、その落差に大泣きだ。そして白魔導士、剣士……と随行メンバーが次々に発表されるたび、ワッと会場が盛り上がり、泣き叫びと大騒ぎだ。いよいよ僕らのクラスの発表だ。
「性候補生クラスから、性処理 ノルン・ヴィジット。」
「え……?」
「おい!ノルン!お前、勇者パーティだぞ!」
隣で友人が自分のことのように喜んでくれているが、名前を呼ばれた僕は自分のことだと実感がなくて呆然としていた。僕が、勇者パーティーの性処理職に……?信じられない……!
「ノルン・ヴィジット。前へ」
「は、はい!」
立ちあがって慌てて浮遊魔法でコロシアムの中心にいる新勇者パーティ一行の元へ飛んでいく。少し距離を置いて着地すると、手招きで魔法大臣が隣に並べと指示する。仕方なく白魔導士様の隣にそっと近づくと、優しそうな顔の白魔導士様はにこりと笑いかけてくれた。
他のパーティーメンバーも僕に視線を送る。魔法大臣が勇者一行に祝辞を述べているが、何も頭に入ってこない。僕が、勇者パーティーの性処理職に任命されたなんて!
◆
今は人口の一割ほどしかいない女性も昔は人口の半分を占めていた時代もあると歴史の授業で習った。そして学園にも女性の候補生は多く在籍し、主に白魔導士として女性が勇者パーティーに選ばれていたらしい。だが、その女性関係を巡ってパーティー内で争いが起き、最悪パーティー解散するということもあり、女性人口の減少も相まって段々と男だけの勇者パーティができるようになっていた。
しかし、今度は性の発散方法がなくなってしまうという問題が起きた。都会では女性が在籍する風俗もあるが、遠征先の田舎になればなるほど質もそれほど良くない男しかいないものになり、勃つものも勃たなかったらしい。その問題をきっかけに女性を起用した性処理クラスが生まれたのだが、勇者パーティーの体力と絶倫ぐらいについてこれて毎日複数人の性処理を満足するまでこなせるという女性はそういなかった。女性だからといってお姫様のような扱いはされず、自分の身は自分で守らないといけない、その上夜の相手を朝までするというあまりの過酷な状況に逃げ出す事件が多発した。
そして男色が普通になってきた頃に体力がある男性の性処理職が誕生した。
最初こそ候補生は少なかったらしいが、今では他クラスに並ぶ人気職だ。それもそのはず、勇者様に抱かれるというだけでも光栄なのに、その御一行のお相手をし、引退や解散する暁には勇者様や御一行の方と結婚する性処理クラスも少なかった。玉の輿を狙って軽い気持ちで性処理候補生を選択した人が、実習などの過酷さに学園を去るのを何人も見てきた。
性処理クラスは他の攻撃系クラスとは違い、多人数を相手にした実戦訓練、巨根絶倫のS級冒険者の手ほどきをうけ、下級から上級クラスにあがると学園認定冒険者の任務に随行し、実地訓練を何度も行うなど他クラスに負けず劣らずハードな実習だった。
替えのきく性処理職にはS級冒険者は冷たく当たる人が多いと先輩たちからの話で聞いていたが、短期遠征訓練で随行したパーティーメンバーは皆優しく接してくれた。(でもプレイはちょっとハードだったので、冒険者を長く続ける人ほどハードプレイを好むという噂は本当なのかもしれない)
僕を名器だと褒めてくれたし、きっと勇者パーティーになれると背中を押してくれた。おかげで自信が付き、なんとか実戦訓練の合格点を取り、最終試験も及第点で合格した。でも成績トップには程遠く、勇者パーティーに選ばれるの希望は薄かった。性処理クラスは実技や実戦訓練での結果が濃く反映されるので、それに託すしかない。そう、考えながら勇者パーティー発表を受けた。
「ど、どうして僕を選んでくださったんですか……?」
「実践訓練での成績がトップクラスで、冒険者からの評価も高かった。行える行為の回数も多い。相性が悪ければ変えるだけだ」
性処理職だけは相性の問題もあるため、事前に新勇者様が性処理職候補に書類に目を通す。決定は魔法大臣、訓練に参加したS級冒険者などの意見もあるが、新勇者様が最終決定を下す。だが、やはり替えのきく職に変わりはなく、新勇者様は割り切っているようだった。
「性処理職になりました、ノルン・ヴィジットです。勇者様御一行の一員になれてとても光栄です。皆様のお役に立てるよう尽力いたしますのでよろしくお願いします」
◆◇---------◆◇----------◆◇
感想・リクエストなど大歓迎。
まず勇者候補の学生の中から一人だけ名前が呼び上げられ、候補生からクラスアップし、新たな勇者の誕生に国全体が盛り上がった。勇者に選ばれなかった勇者候補生たちは一般冒険者となるため、その落差に大泣きだ。そして白魔導士、剣士……と随行メンバーが次々に発表されるたび、ワッと会場が盛り上がり、泣き叫びと大騒ぎだ。いよいよ僕らのクラスの発表だ。
「性候補生クラスから、性処理 ノルン・ヴィジット。」
「え……?」
「おい!ノルン!お前、勇者パーティだぞ!」
隣で友人が自分のことのように喜んでくれているが、名前を呼ばれた僕は自分のことだと実感がなくて呆然としていた。僕が、勇者パーティーの性処理職に……?信じられない……!
「ノルン・ヴィジット。前へ」
「は、はい!」
立ちあがって慌てて浮遊魔法でコロシアムの中心にいる新勇者パーティ一行の元へ飛んでいく。少し距離を置いて着地すると、手招きで魔法大臣が隣に並べと指示する。仕方なく白魔導士様の隣にそっと近づくと、優しそうな顔の白魔導士様はにこりと笑いかけてくれた。
他のパーティーメンバーも僕に視線を送る。魔法大臣が勇者一行に祝辞を述べているが、何も頭に入ってこない。僕が、勇者パーティーの性処理職に任命されたなんて!
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今は人口の一割ほどしかいない女性も昔は人口の半分を占めていた時代もあると歴史の授業で習った。そして学園にも女性の候補生は多く在籍し、主に白魔導士として女性が勇者パーティーに選ばれていたらしい。だが、その女性関係を巡ってパーティー内で争いが起き、最悪パーティー解散するということもあり、女性人口の減少も相まって段々と男だけの勇者パーティができるようになっていた。
しかし、今度は性の発散方法がなくなってしまうという問題が起きた。都会では女性が在籍する風俗もあるが、遠征先の田舎になればなるほど質もそれほど良くない男しかいないものになり、勃つものも勃たなかったらしい。その問題をきっかけに女性を起用した性処理クラスが生まれたのだが、勇者パーティーの体力と絶倫ぐらいについてこれて毎日複数人の性処理を満足するまでこなせるという女性はそういなかった。女性だからといってお姫様のような扱いはされず、自分の身は自分で守らないといけない、その上夜の相手を朝までするというあまりの過酷な状況に逃げ出す事件が多発した。
そして男色が普通になってきた頃に体力がある男性の性処理職が誕生した。
最初こそ候補生は少なかったらしいが、今では他クラスに並ぶ人気職だ。それもそのはず、勇者様に抱かれるというだけでも光栄なのに、その御一行のお相手をし、引退や解散する暁には勇者様や御一行の方と結婚する性処理クラスも少なかった。玉の輿を狙って軽い気持ちで性処理候補生を選択した人が、実習などの過酷さに学園を去るのを何人も見てきた。
性処理クラスは他の攻撃系クラスとは違い、多人数を相手にした実戦訓練、巨根絶倫のS級冒険者の手ほどきをうけ、下級から上級クラスにあがると学園認定冒険者の任務に随行し、実地訓練を何度も行うなど他クラスに負けず劣らずハードな実習だった。
替えのきく性処理職にはS級冒険者は冷たく当たる人が多いと先輩たちからの話で聞いていたが、短期遠征訓練で随行したパーティーメンバーは皆優しく接してくれた。(でもプレイはちょっとハードだったので、冒険者を長く続ける人ほどハードプレイを好むという噂は本当なのかもしれない)
僕を名器だと褒めてくれたし、きっと勇者パーティーになれると背中を押してくれた。おかげで自信が付き、なんとか実戦訓練の合格点を取り、最終試験も及第点で合格した。でも成績トップには程遠く、勇者パーティーに選ばれるの希望は薄かった。性処理クラスは実技や実戦訓練での結果が濃く反映されるので、それに託すしかない。そう、考えながら勇者パーティー発表を受けた。
「ど、どうして僕を選んでくださったんですか……?」
「実践訓練での成績がトップクラスで、冒険者からの評価も高かった。行える行為の回数も多い。相性が悪ければ変えるだけだ」
性処理職だけは相性の問題もあるため、事前に新勇者様が性処理職候補に書類に目を通す。決定は魔法大臣、訓練に参加したS級冒険者などの意見もあるが、新勇者様が最終決定を下す。だが、やはり替えのきく職に変わりはなく、新勇者様は割り切っているようだった。
「性処理職になりました、ノルン・ヴィジットです。勇者様御一行の一員になれてとても光栄です。皆様のお役に立てるよう尽力いたしますのでよろしくお願いします」
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