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4章 ささやかな日常
56.お揃いだね!
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ーー3月20日
ついにリタは誕生日を迎えて13歳となった。
「「リタ様!お誕生日おめでとうございます!!」」
「ありがとう!!」
たくさんの使用人から祝福されるリタ。
そして家族からも祝福の言葉を贈られた。
「リタ!おめでとう!」
「今年もこの日がやって来たわね!私達の所に舞い降りてくれた天使の生誕の日が!」
「そんな・・・天使だなんて・・・」
「大げさだろ・・・たかが誕生日で・・・」
「何が大袈裟ですかお兄様!
サティがユーリに激怒した。
「13年前の今日!リタは私達の元に降りてきたまさに天使そのものですよ!!」
「ふふ・・・でも、リタは今年も無事に誕生日を迎えられて良かったね・・・」
豪華な食事に囲まれて家族も使用人もリタの誕生日を祝福していた。
しかし、リタは気になる事があった。
それは、会場にティオがいない事であった。
御馳走に目がないティオがいない事に疑問を抱きつつもリタが寂しく思っていた。
せっかく迎えられた今年の誕生日にティオがいない事をつまらなくも感じていた。
(ティオどうしちゃったんだろ・・・せっかくティオと迎えれられる初めての誕生日だったのに・・・)
誕生パーティーは徐々に進んでいき、いよいよケーキが出る時間になった。
そしてついにケーキが登場したが、そのケーキを持ってきた人物にリタは驚いていた。
「てぃ、ティオ!?」
「えへへ、」
なんて、ケーキを運んできたのはティオであった。
実はケーキを作ったのはティオであり、先日から使用人たちに作り方を教わりながら作っていたと言うのも本人から聞いたのだった。
「すごい!これティオが作ったの!?でも何で?」
「前の僕の誕生日の時、お姉ちゃんが僕の為にケーキ作ってくれたから・・・そのお返しで僕も・・・」
ティオの想いを知ったリタは喜びの涙を流しティオを抱きしめた。
「ありがとうティオ!お姉ちゃんとっても嬉しいよ~!」
「僕もうれしい!お姉ちゃんが喜んでくれて!」
そしてケーキを食べた一同。
パーティーは終わりを迎え、リタとティオはバルコニーに来ていた。
「お姉ちゃんこれ?」
「なに?」
ティオがリタに何から箱を渡した。
「僕からのプレゼント」
「え?これって?」
リタは箱の中身を見て驚いていた。
中身は以前自分がティオにプレゼントしたのと同じ竜の顔を模したペンダントであった。
色違いではあったものの、リタは嬉しさから再び涙を流し、ティオに感謝した。
「ティオありがとう!色違うけどお揃いだね!」
「うん!」
「ティオ大好き!!」
リタはティオに抱き付くと彼の頬にキスをした。
「あは!僕もお姉ちゃん大好き!!」
2人はバルコニーでそっと抱き合ったのだった。
ついにリタは誕生日を迎えて13歳となった。
「「リタ様!お誕生日おめでとうございます!!」」
「ありがとう!!」
たくさんの使用人から祝福されるリタ。
そして家族からも祝福の言葉を贈られた。
「リタ!おめでとう!」
「今年もこの日がやって来たわね!私達の所に舞い降りてくれた天使の生誕の日が!」
「そんな・・・天使だなんて・・・」
「大げさだろ・・・たかが誕生日で・・・」
「何が大袈裟ですかお兄様!
サティがユーリに激怒した。
「13年前の今日!リタは私達の元に降りてきたまさに天使そのものですよ!!」
「ふふ・・・でも、リタは今年も無事に誕生日を迎えられて良かったね・・・」
豪華な食事に囲まれて家族も使用人もリタの誕生日を祝福していた。
しかし、リタは気になる事があった。
それは、会場にティオがいない事であった。
御馳走に目がないティオがいない事に疑問を抱きつつもリタが寂しく思っていた。
せっかく迎えられた今年の誕生日にティオがいない事をつまらなくも感じていた。
(ティオどうしちゃったんだろ・・・せっかくティオと迎えれられる初めての誕生日だったのに・・・)
誕生パーティーは徐々に進んでいき、いよいよケーキが出る時間になった。
そしてついにケーキが登場したが、そのケーキを持ってきた人物にリタは驚いていた。
「てぃ、ティオ!?」
「えへへ、」
なんて、ケーキを運んできたのはティオであった。
実はケーキを作ったのはティオであり、先日から使用人たちに作り方を教わりながら作っていたと言うのも本人から聞いたのだった。
「すごい!これティオが作ったの!?でも何で?」
「前の僕の誕生日の時、お姉ちゃんが僕の為にケーキ作ってくれたから・・・そのお返しで僕も・・・」
ティオの想いを知ったリタは喜びの涙を流しティオを抱きしめた。
「ありがとうティオ!お姉ちゃんとっても嬉しいよ~!」
「僕もうれしい!お姉ちゃんが喜んでくれて!」
そしてケーキを食べた一同。
パーティーは終わりを迎え、リタとティオはバルコニーに来ていた。
「お姉ちゃんこれ?」
「なに?」
ティオがリタに何から箱を渡した。
「僕からのプレゼント」
「え?これって?」
リタは箱の中身を見て驚いていた。
中身は以前自分がティオにプレゼントしたのと同じ竜の顔を模したペンダントであった。
色違いではあったものの、リタは嬉しさから再び涙を流し、ティオに感謝した。
「ティオありがとう!色違うけどお揃いだね!」
「うん!」
「ティオ大好き!!」
リタはティオに抱き付くと彼の頬にキスをした。
「あは!僕もお姉ちゃん大好き!!」
2人はバルコニーでそっと抱き合ったのだった。
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