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3章 魔法&剣術指導
24.ささやかな師弟の裸の付き合いよ!
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ヴィスト・ピノンの2人が家庭教師としてアスタルト家に来てから一週間が経った。
ティオは今日もピノンから魔術と剣術を教わっていた。
元々亜獣人なうえに魔力も高かった事もあり、一週間経った今では既に魔法の扱いに慣れが出始めていた。
だが、剣術だけはまだ著しくまだまだ未熟だった…。
「ハァ…ハァ…もうだめ…やっぱり無理だよ…僕に剣なんて…」
「大丈夫よ…ティオちゃん魔法だってだんだん扱い慣れて来たし、剣さばきもちゃんと上達するわよ!」
そう言ってピノンはティオを慰めたが、ティオにはもう1つ気がかりな事があった。
それは、リタの事であった。
ヴィストに家庭教師を付けてもらってからの彼女はどこか楽しそうな笑みを浮かべてヴィストの授業を受けていた。
そんな光景を見ていたティオは複雑な気持ちになっていた。
「お姉ちゃん…ヴィスト先生と授業始めてからなんか楽しそう…」
「何々?ティオちゃん寂しいの?」
「ち、違いますよ!!ただ、一応弟なので僕…」
「分かってるわ、好きなのね…お姉さんの事…」
「??!!」
まるで図星を突かれたかの如くドキッとティオに激震が来た。
「分かるわその気持ち、キスとかしたの?」
「え!?あ、あの…お休みのキスなら…前に…でも、お姉ちゃんの事が好きなのは本当です…優しくて、可愛くて…僕を拾ってくれた、自慢のお姉ちゃんです!」
「…そういえば、あなたって、養子なのよね?」
事前にティオの事情を聞いていたピノン。
その発言の後で彼女は口を開いた。
「本当にいいこ子よね、リタちゃんって…でも…」
「ヴィスト!リタちゃんに色目使わないでよ!」
「何いってんだよ!んなことするかっての!全く…」
まるで「冗談言うな」と言ってるかのような笑みを浮かべてヴィストはピノンに向けてウインクをした。
そして夕方になり、今日もヴィストとピノンの授業は終わった。
夕食前。
授業で汗だくになった為に、入浴を始めたリタとティオ。またいつものようにリタは渋っているティオを有無を言わずに一緒に入浴しようとしていた。
「今日は一人で入れるから!」
「い~でしょ!今日もお姉ちゃんと入ろ~!」
「い、いや~!」
暴れるティオを何とか宥めた後、体を洗い終えて湯船に浸かった2人。
そして、その入浴には"ピノン"も混ざっていた。
「なんでピノン先生も入ってるんですか!」
「あら、いいじゃない!ささやかな師弟の裸の付き合いよ♥️!そ・れ・に!ティオちゃん可愛いから裸見られてもな~んにも問題ないから!」
「い、いや~!」(胸が…お姉ちゃんやサティお義姉様よりもおっきい!!)
ピノンはそんなティオの可愛さにうっとりしてしまい、ギュッと、抱き締めていた。
ちょくちょく胸がくすぐったく感じたが、ピノンはまんざらでもない様子であった。
「やめてください!」
しかもその後で嫉妬したかのように、リタに引き離され今度は彼女の胸に顔が蹲っていた。
「んぐ~!!」
ようやく落ち着いた3人。
そんな中でピノンが口を開き始めた。
「実はね、私もね…ヴィストに拾われたって感じなのよね…」
「え?」
「どういう事ですか?」
ピノンはヴィストとの出会いを話し始めるのだった。
ピノンが言うには、かつてピノンは荒れていたらしく、それをヴィストに救われて彼についていく事になったらしい。
「私にとってヴィストは大切な主人であって、大事な恋人でもあるの…"好き"って気持ちは色々あるけど、この"好き"は私にとって"特別な好き"なの!」
「特別な好き…」
それを聞いてリタとティオはほほえましくなった。
だが、ティオは少し悩みだしていた。
先ほどピノンに言われた「リタが好き」という言葉を思い出してしまったからであった。
(僕のお姉ちゃんに対する好きも、ピノン先生のヴィスト先生に対してのと、同じ"好き"なのかな……)
そう考えていると…。
「その気持ち分かります!!」
なんと、またも湯の中からサティが出現した。
「サティお姉さま!またですか!!」
突然のサティの登場に当然の如くリタ、ティオ、ピノンは驚いた。
「ピノン先生!あなたのお気持ちは私にも分かります!!愛しい人を思う気持ち、ずっといたいと思う願い!それはもう私だって本望です!」
「お姉さま、恥ずかしいですから…」
ピノンは察した。サティの言う愛おしい人というのが"リタ"であるという事を…。
「お姉さま…私もお姉さまの事を愛しております」
「リタ…///」
「ですが、今の私にはティオもいます!」
「お姉ちゃん…///」
その発言にサティは激怒し自分の大きな胸に顔を押し当てるようにティオに突っかかってきたのだった。
「何よ!何よ!何よ!!使い魔の分際で~!」
「うわ~!んぐ~!」
「やめてください!お姉さま!」
「んぐうう~!」
「ちょっと2人とも、ティオちゃんが窒息しかけてるわよ!」
ついには変な争いに発展してしまい、巻き込まれてしまったティオはサティ→リタ→ピノンの順番で彼女らの胸に顔を押し当てられてしまうある意味で悲惨な思いをしてしまったのだった。
「もういやだあああああああああああああああ!!」
ティオは今日もピノンから魔術と剣術を教わっていた。
元々亜獣人なうえに魔力も高かった事もあり、一週間経った今では既に魔法の扱いに慣れが出始めていた。
だが、剣術だけはまだ著しくまだまだ未熟だった…。
「ハァ…ハァ…もうだめ…やっぱり無理だよ…僕に剣なんて…」
「大丈夫よ…ティオちゃん魔法だってだんだん扱い慣れて来たし、剣さばきもちゃんと上達するわよ!」
そう言ってピノンはティオを慰めたが、ティオにはもう1つ気がかりな事があった。
それは、リタの事であった。
ヴィストに家庭教師を付けてもらってからの彼女はどこか楽しそうな笑みを浮かべてヴィストの授業を受けていた。
そんな光景を見ていたティオは複雑な気持ちになっていた。
「お姉ちゃん…ヴィスト先生と授業始めてからなんか楽しそう…」
「何々?ティオちゃん寂しいの?」
「ち、違いますよ!!ただ、一応弟なので僕…」
「分かってるわ、好きなのね…お姉さんの事…」
「??!!」
まるで図星を突かれたかの如くドキッとティオに激震が来た。
「分かるわその気持ち、キスとかしたの?」
「え!?あ、あの…お休みのキスなら…前に…でも、お姉ちゃんの事が好きなのは本当です…優しくて、可愛くて…僕を拾ってくれた、自慢のお姉ちゃんです!」
「…そういえば、あなたって、養子なのよね?」
事前にティオの事情を聞いていたピノン。
その発言の後で彼女は口を開いた。
「本当にいいこ子よね、リタちゃんって…でも…」
「ヴィスト!リタちゃんに色目使わないでよ!」
「何いってんだよ!んなことするかっての!全く…」
まるで「冗談言うな」と言ってるかのような笑みを浮かべてヴィストはピノンに向けてウインクをした。
そして夕方になり、今日もヴィストとピノンの授業は終わった。
夕食前。
授業で汗だくになった為に、入浴を始めたリタとティオ。またいつものようにリタは渋っているティオを有無を言わずに一緒に入浴しようとしていた。
「今日は一人で入れるから!」
「い~でしょ!今日もお姉ちゃんと入ろ~!」
「い、いや~!」
暴れるティオを何とか宥めた後、体を洗い終えて湯船に浸かった2人。
そして、その入浴には"ピノン"も混ざっていた。
「なんでピノン先生も入ってるんですか!」
「あら、いいじゃない!ささやかな師弟の裸の付き合いよ♥️!そ・れ・に!ティオちゃん可愛いから裸見られてもな~んにも問題ないから!」
「い、いや~!」(胸が…お姉ちゃんやサティお義姉様よりもおっきい!!)
ピノンはそんなティオの可愛さにうっとりしてしまい、ギュッと、抱き締めていた。
ちょくちょく胸がくすぐったく感じたが、ピノンはまんざらでもない様子であった。
「やめてください!」
しかもその後で嫉妬したかのように、リタに引き離され今度は彼女の胸に顔が蹲っていた。
「んぐ~!!」
ようやく落ち着いた3人。
そんな中でピノンが口を開き始めた。
「実はね、私もね…ヴィストに拾われたって感じなのよね…」
「え?」
「どういう事ですか?」
ピノンはヴィストとの出会いを話し始めるのだった。
ピノンが言うには、かつてピノンは荒れていたらしく、それをヴィストに救われて彼についていく事になったらしい。
「私にとってヴィストは大切な主人であって、大事な恋人でもあるの…"好き"って気持ちは色々あるけど、この"好き"は私にとって"特別な好き"なの!」
「特別な好き…」
それを聞いてリタとティオはほほえましくなった。
だが、ティオは少し悩みだしていた。
先ほどピノンに言われた「リタが好き」という言葉を思い出してしまったからであった。
(僕のお姉ちゃんに対する好きも、ピノン先生のヴィスト先生に対してのと、同じ"好き"なのかな……)
そう考えていると…。
「その気持ち分かります!!」
なんと、またも湯の中からサティが出現した。
「サティお姉さま!またですか!!」
突然のサティの登場に当然の如くリタ、ティオ、ピノンは驚いた。
「ピノン先生!あなたのお気持ちは私にも分かります!!愛しい人を思う気持ち、ずっといたいと思う願い!それはもう私だって本望です!」
「お姉さま、恥ずかしいですから…」
ピノンは察した。サティの言う愛おしい人というのが"リタ"であるという事を…。
「お姉さま…私もお姉さまの事を愛しております」
「リタ…///」
「ですが、今の私にはティオもいます!」
「お姉ちゃん…///」
その発言にサティは激怒し自分の大きな胸に顔を押し当てるようにティオに突っかかってきたのだった。
「何よ!何よ!何よ!!使い魔の分際で~!」
「うわ~!んぐ~!」
「やめてください!お姉さま!」
「んぐうう~!」
「ちょっと2人とも、ティオちゃんが窒息しかけてるわよ!」
ついには変な争いに発展してしまい、巻き込まれてしまったティオはサティ→リタ→ピノンの順番で彼女らの胸に顔を押し当てられてしまうある意味で悲惨な思いをしてしまったのだった。
「もういやだあああああああああああああああ!!」
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