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2章 貴族の生活
14.すごくかっこいいよ!
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誘拐騒動の夜。
リタは両親やユーリ、サティに心配されていた。
「良かったリタ~!お前が無事で!!」
「私たちの知らない所で危ない目に遭っちゃって~!」
「怖かったでしょ~!!リタが可愛いからって、拐うなんて酷すぎる!あの男達は処刑すべきよ!!」
「いや、処刑はさすがに…でも、それ相応の罰は彼らに受けさせるから」
「この前の巨獣の騒動と言い…今回は"誘拐"って…心配ばっかりかけさせやがってよ!」
「ごめんなさい…でも、サイガお兄様が助けてくれましたので…」
「ほんと、ティオが泣いていたのをたまたま見つけたから…あの時もう少し遅かったらどうなってたか目に見えてるよ…」
全員はリタの誘拐騒動の事でたくさんであった。
「失礼します、ティオ様の着付けが完了しました」
そんな中で、メイドの1人がティオの着付けが終わったと報告してきた。
それと同時にティオも、やってきたがドアから顔を出して恥ずかしがっていた。
「やっぱり恥ずかしいよ…」
恥ずかしがっていたティオ…。しかしそんな彼に対して義父母は優しくなだめて話した。
「ティオ…恥ずかしがらなくても良いぞ、せっかくリタが買ってくれたんだから!」
「そうよ、お義母さんとお義父さんに見せてくれる?」
それでもまだ恥ずかしがっていたティオであったが…
「ティオ…お姉ちゃんも見てみたいな、ティオの晴れ姿」
「え?」
リタに言われたからか、ティオは勇気を出して家族の前に見せた。
「おお!」
「素敵!」
「なかなか似合ってるよ!」
みんなはティオの貴族としての衣服を纏った姿に高評の言葉を告げ続けた。
金色に近い黄色の模様の上着、その下には綺麗な純白のシャツ、そしてちょっと長いズボン。
まさにティオは今、貴族として、そして領主一家アスタルト家の家族としての姿となっていた。
「やっぱり、見られるの恥ずかしいよ~」
「そんなこと無いよ…ティオすっごくかっこいいよ!」
「え?」
リタの、その言葉はお世辞ではなかった。リタのかっこいいという言葉にティオは別の意味で恥ずかしがっていた。
(お姉ちゃんが、僕をかっこいいって…)
「これで正式にあなたは私達の家族の一員ね!」
「ティオ、たった今からお前に"アスタルト"の名前を与える、お前の名前はこの時をもって以降は『ティオ・アスタルト』と名乗るんだ!」
「は、はい!僕はティオ・アスタルトです!」
「あはは、ティオ、今は挨拶しなくて良いのよ!」
「え?ご、ごめん…」
こうして、ティオ改めてティオ・アスタルトは新たな衣服を身に纏い、貴族一家アスタルト家の正式な"家族の一員"として、新たな生活を送るのだった。
リタは両親やユーリ、サティに心配されていた。
「良かったリタ~!お前が無事で!!」
「私たちの知らない所で危ない目に遭っちゃって~!」
「怖かったでしょ~!!リタが可愛いからって、拐うなんて酷すぎる!あの男達は処刑すべきよ!!」
「いや、処刑はさすがに…でも、それ相応の罰は彼らに受けさせるから」
「この前の巨獣の騒動と言い…今回は"誘拐"って…心配ばっかりかけさせやがってよ!」
「ごめんなさい…でも、サイガお兄様が助けてくれましたので…」
「ほんと、ティオが泣いていたのをたまたま見つけたから…あの時もう少し遅かったらどうなってたか目に見えてるよ…」
全員はリタの誘拐騒動の事でたくさんであった。
「失礼します、ティオ様の着付けが完了しました」
そんな中で、メイドの1人がティオの着付けが終わったと報告してきた。
それと同時にティオも、やってきたがドアから顔を出して恥ずかしがっていた。
「やっぱり恥ずかしいよ…」
恥ずかしがっていたティオ…。しかしそんな彼に対して義父母は優しくなだめて話した。
「ティオ…恥ずかしがらなくても良いぞ、せっかくリタが買ってくれたんだから!」
「そうよ、お義母さんとお義父さんに見せてくれる?」
それでもまだ恥ずかしがっていたティオであったが…
「ティオ…お姉ちゃんも見てみたいな、ティオの晴れ姿」
「え?」
リタに言われたからか、ティオは勇気を出して家族の前に見せた。
「おお!」
「素敵!」
「なかなか似合ってるよ!」
みんなはティオの貴族としての衣服を纏った姿に高評の言葉を告げ続けた。
金色に近い黄色の模様の上着、その下には綺麗な純白のシャツ、そしてちょっと長いズボン。
まさにティオは今、貴族として、そして領主一家アスタルト家の家族としての姿となっていた。
「やっぱり、見られるの恥ずかしいよ~」
「そんなこと無いよ…ティオすっごくかっこいいよ!」
「え?」
リタの、その言葉はお世辞ではなかった。リタのかっこいいという言葉にティオは別の意味で恥ずかしがっていた。
(お姉ちゃんが、僕をかっこいいって…)
「これで正式にあなたは私達の家族の一員ね!」
「ティオ、たった今からお前に"アスタルト"の名前を与える、お前の名前はこの時をもって以降は『ティオ・アスタルト』と名乗るんだ!」
「は、はい!僕はティオ・アスタルトです!」
「あはは、ティオ、今は挨拶しなくて良いのよ!」
「え?ご、ごめん…」
こうして、ティオ改めてティオ・アスタルトは新たな衣服を身に纏い、貴族一家アスタルト家の正式な"家族の一員"として、新たな生活を送るのだった。
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