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パーティー追放、そして再会。

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「ライア…お前クビな。」

「は?」

突然の事で頭が朦朧としている。

俺の名前はライア。冒険者パーティー"火炎の不死鳥バーン・フェニキス"のメンバーで職業ジョブ盗賊シーフ
主に敵の武器を奪ったり、ダンジョンで宝箱の鍵を開けたりと助力サポートとして色々役立っていた。

なのに、いきなりだと!?

「どういうことだよリック!俺はまだこのパーティーに在籍してから1年ほどしか経ってねえぞ!皆のために危険を顧みて宝箱を開けたりしてやったじゃないか!」

「お前は確かに俺らのパーティーに尽くしてくれた。だが、だろ?」

パーティーのリーダーであるリックが俺に見下すような目を見せて啖呵を切ってそう言った。

「お前って、武器を奪ったり宝箱を開ける以外に役に立ってねえじゃん…。正直お前って"無能"なお荷物なんだよ!」

「なんだよそれ…?」

「つうか正直お前ってうざいんだよね?」

「いるだけでムカつくと言うかさぁ…。」

後に続くかのように同じパーティーメンバーのガザとマナも俺を見下し始めた。
俺はそんなにお荷物だったのか?
皆のために尽くしてきたってのに…。
夢にまで見た冒険者になれたってのに…。

もう我慢ならねえ!

俺はテーブルを手でドン!っと叩いて宣言した。

「上等だよ!こんなパーティー、こっちから出て行ってやるよ!!もう二度とお前らなんかとはパーティー組まねえからな!あばよ!」

俺は人生の一大決心かのごとく勢いでパーティーを脱退した。
元パーティーメンバーもまるで厄介払いで来たかの如く安堵の表情を浮かべていた。

(ふん、だったらこれも貰ってくぜ!)

俺は盗賊シーフの特性を生かしてリックの懐から金の入った袋を奪った。
盗みは癪に触るが、退職金としては申し分無え…。

(さてと、これからどうするか?)

このまま冒険者組合ぼうけんしゃギルドに行って脱退手続きを済ませておくか。

***

組合ギルドで手続きを終えた俺はあっという間にフリーになっちまった。

俺は燃え尽き症候群になっていた。

「早く新しいパーティー見つけないとな」

冒険者組合に冒険者として登録するにはある条件があった。
それは、"13歳以上"であること。
冒険者にはソロで活動する者とパーティーを組んで数人で活動する者達がいる。
職業ジョブによってその活動は大きく別れるが、俺の盗賊シーフ助力サポート向けの為、パーティーに入るのが一番良い。
戦闘能力も持ち合わせているが、パーティーメンバーが強すぎたせいでその実力を発揮することも叶わなかった。

俺は細々と組合内にあるボードに貼ってあるメンバー募集の広告を見るが、どれもピンとこねえ。

広告には条件も掲載されていたが、どれも俺の盗賊シーフを歓迎してくれそうなパーティーは見つかんなかった。

「結局ダメか、もう故郷地元に帰ろ…。」

そう決めて組合を出ようとした時だった。

「ねえ?ここでいい?」

「こっちの方が目立つんじゃない?」

「私は見えません」

「ん?」

声のする方に顔を向けると、3人の女の子がボードに貼り紙を貼っていた。

そこには、「盗賊シーフ募集ぼしゅう」と書かれた広告だった。

「あの?これって…え?」

「え?」

「うそ?」

「あ!」

3人の女の子達を見て俺は絶句した。
何故なら…。

「もしかして…。」

何故なら、その子達は、俺が知っている人物であったから…。
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