7 / 7
6話 一件落着って事で!
しおりを挟む
「足元に気を付けてくださいませ・・・」
「あ、はい」
(レオルドの野郎・・・メイティと手なんか繋ぎやがって!!!)
レオルドが家に来てからというものの、この野郎メイティに色目を使いやがって!!!??
俺達3人は中庭を散歩していた。
綺麗な花の道をレオルドがメイティの手を引いて歩いているのが気に障る!
そんな俺はただそれを後ろで見ているだけ・・・
こんな理不尽で不公平なことがあってたまるか!!!
この野郎、こうなったら"弱み"でも握ってやる!!
◇◇◇
そう思って俺はレオルドの弱みを探る事にした。
最初は苦手な食べ物を探ろう敏江、得意のおにぎりで攻撃してみたが、どの具材にも反応はなく美味しくいただきやがった。
「このおにぎりというのは美味ですね!」
「それは、クリスの大好物らしいのです」
「君って確か養子だったよね?君の故郷の料理はいい味だね!」
「そ、それはどうも・・・具材によっては美味しさも変わりますので・・・」
俺は引きつった笑顔でその場を我慢した。
次にレオルドはお返しとして自分が料理をしだした。
出来た料理はどれも美味しかった!!
「レオルド様ってお料理されるのですか?」
「ええ、実は趣味なんです」
(こいつ料理も出来んのかよ!?)
今度は音楽を披露するとか言い張ってピアノとバイオリンを弾いて来た。
レオルドって、完璧人間かよ!?
◇◇◇
結局のところ、レオルドに弱みらしい弱みは見えなかったな・・・
俺が甘かった・・・。
攻略対象には元々"弱み"というか苦手な物なんてなかったのかもな・・・。
というか、そういう設定がなかったからかもな・・・。
俺は完全に諦めモードになった。
もうレオルドしかいねえのかな・・・メイティの隣は・・・。
「ぎゃあああああああああああああ!!」
「ん?」
「どうなされたんですか!?」
レオルドの悲鳴が聞こえた。
駆けつけると、意外なことがあった。
レオルドの肩に小さな蜘蛛が乗っていた。
でもレオルドは怯えちまっている。
「た、助けてください・・・」
「しかたないな・・・」
呆れつつも蜘蛛をなんとか肩から引き離してやった。
「あ、ありがとうクリスト君!」
「あ、ああ・・・」
レオルドは泣きながら感謝して来た。
こいつもしかして・・・。
「レオルド様は虫が苦手なのですか?」
「はい、お恥ずかしなから・・・見た目も動きも気持ち悪くて・・・」
(なんだ、苦手な物あったんじゃん!)
安心していいのか良くないのか分かんねえが、レオルドの意外な一面が見れた気がして楽しいな・・・。
こいつ、メイティの婚約者候補ってだけにむかつくが、一緒に居るとおもしれえな・・・。
「クリスト君、君は恩人だよ!なにかお礼でも・・・」
「いいよお礼なんて、なら僕の事は以後クリスと呼んでください!あと呼び捨てでお願いします!」
「え?」
「あらまあ、クリス、レオルド様が気に入ったみたいですね!」
「・・・分かったよ、クリス!」
こいつの事は気に食わねえけど、良い友達になれそうだな・・・。
これでメイティも少しは・・・
「では、レオルド様、私の事も"メイティ"と呼んでいただけますか?」
「はい?」
(結局そうなるの~!!!!!!)
◇◇◇
こうしてレオルド達エルヴィン家は帰って行った。
許嫁としての件に関しては改めて話し合う事になった。
とりあえず一件落着って所だな!
「あ、はい」
(レオルドの野郎・・・メイティと手なんか繋ぎやがって!!!)
レオルドが家に来てからというものの、この野郎メイティに色目を使いやがって!!!??
俺達3人は中庭を散歩していた。
綺麗な花の道をレオルドがメイティの手を引いて歩いているのが気に障る!
そんな俺はただそれを後ろで見ているだけ・・・
こんな理不尽で不公平なことがあってたまるか!!!
この野郎、こうなったら"弱み"でも握ってやる!!
◇◇◇
そう思って俺はレオルドの弱みを探る事にした。
最初は苦手な食べ物を探ろう敏江、得意のおにぎりで攻撃してみたが、どの具材にも反応はなく美味しくいただきやがった。
「このおにぎりというのは美味ですね!」
「それは、クリスの大好物らしいのです」
「君って確か養子だったよね?君の故郷の料理はいい味だね!」
「そ、それはどうも・・・具材によっては美味しさも変わりますので・・・」
俺は引きつった笑顔でその場を我慢した。
次にレオルドはお返しとして自分が料理をしだした。
出来た料理はどれも美味しかった!!
「レオルド様ってお料理されるのですか?」
「ええ、実は趣味なんです」
(こいつ料理も出来んのかよ!?)
今度は音楽を披露するとか言い張ってピアノとバイオリンを弾いて来た。
レオルドって、完璧人間かよ!?
◇◇◇
結局のところ、レオルドに弱みらしい弱みは見えなかったな・・・
俺が甘かった・・・。
攻略対象には元々"弱み"というか苦手な物なんてなかったのかもな・・・。
というか、そういう設定がなかったからかもな・・・。
俺は完全に諦めモードになった。
もうレオルドしかいねえのかな・・・メイティの隣は・・・。
「ぎゃあああああああああああああ!!」
「ん?」
「どうなされたんですか!?」
レオルドの悲鳴が聞こえた。
駆けつけると、意外なことがあった。
レオルドの肩に小さな蜘蛛が乗っていた。
でもレオルドは怯えちまっている。
「た、助けてください・・・」
「しかたないな・・・」
呆れつつも蜘蛛をなんとか肩から引き離してやった。
「あ、ありがとうクリスト君!」
「あ、ああ・・・」
レオルドは泣きながら感謝して来た。
こいつもしかして・・・。
「レオルド様は虫が苦手なのですか?」
「はい、お恥ずかしなから・・・見た目も動きも気持ち悪くて・・・」
(なんだ、苦手な物あったんじゃん!)
安心していいのか良くないのか分かんねえが、レオルドの意外な一面が見れた気がして楽しいな・・・。
こいつ、メイティの婚約者候補ってだけにむかつくが、一緒に居るとおもしれえな・・・。
「クリスト君、君は恩人だよ!なにかお礼でも・・・」
「いいよお礼なんて、なら僕の事は以後クリスと呼んでください!あと呼び捨てでお願いします!」
「え?」
「あらまあ、クリス、レオルド様が気に入ったみたいですね!」
「・・・分かったよ、クリス!」
こいつの事は気に食わねえけど、良い友達になれそうだな・・・。
これでメイティも少しは・・・
「では、レオルド様、私の事も"メイティ"と呼んでいただけますか?」
「はい?」
(結局そうなるの~!!!!!!)
◇◇◇
こうしてレオルド達エルヴィン家は帰って行った。
許嫁としての件に関しては改めて話し合う事になった。
とりあえず一件落着って所だな!
0
お気に入りに追加
17
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

貞操観念逆転世界におけるニートの日常
猫丸
恋愛
男女比1:100。
女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。
夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。
ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。
しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく……
『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』
『ないでしょw』
『ないと思うけど……え、マジ?』
これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。
貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!

手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。

盲目のラスボス令嬢に転生しましたが幼馴染のヤンデレに溺愛されてるので幸せです
斎藤樹
恋愛
事故で盲目となってしまったローナだったが、その時の衝撃によって自分の前世を思い出した。
思い出してみてわかったのは、自分が転生してしまったここが乙女ゲームの世界だということ。
さらに転生した人物は、"ラスボス令嬢"と呼ばれた性悪な登場人物、ローナ・リーヴェ。
彼女に待ち受けるのは、嫉妬に狂った末に起こる"断罪劇"。
そんなの絶対に嫌!
というかそもそも私は、ローナが性悪になる原因の王太子との婚約破棄なんかどうだっていい!
私が好きなのは、幼馴染の彼なのだから。
ということで、どうやら既にローナの事を悪く思ってない幼馴染と甘酸っぱい青春を始めようと思ったのだけどーー
あ、あれ?なんでまだ王子様との婚約が破棄されてないの?
ゲームじゃ兄との関係って最悪じゃなかったっけ?
この年下男子が出てくるのだいぶ先じゃなかった?
なんかやけにこの人、私に構ってくるような……というか。
なんか……幼馴染、ヤンデる…………?
「カクヨム」様にて同名義で投稿しております。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

軽い気持ちで超絶美少年(ヤンデレ)に告白したら
夕立悠理
恋愛
容姿平凡、頭脳平凡、なリノアにはひとつだけ、普通とちがうところがある。
それは極度の面食いということ。
そんなリノアは冷徹と名高い公爵子息(イケメン)に嫁ぐことに。
「初夜放置? ぜーんぜん、問題ないわ!
だって旦那さまってば顔がいいもの!!!」
朝食をたまに一緒にとるだけで、満足だ。寝室別でも、他の女の香水の香りがしてもぜーんぜん平気。……なーんて、思っていたら、旦那さまの様子がおかしい?
「他の誰でもない君が! 僕がいいっていったんだ。……そうでしょ?」
あれ、旦那さまってば、どうして手錠をお持ちなのでしょうか?
それをわたしにつける??
じょ、冗談ですよね──!?!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる